【速報】俺氏モブつきんちゅになる   作:月面の蟹

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皆様、いつも閲覧、感想、評価、お気に入り、誤字報告ありがとうございます。

だいぶ終わりも近づいてまいりましたが、ちょっと時間がかかりそうでございます。
一応完結まで話の骨格自体は出来ているので、のんびり肉付けされて出力されるのをお待ちくださいませ。


【速報】俺氏、地球に拉致される

1:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:fgOZhr38I

 やべぇよ…やべぇよ…朝飯食ったから…(意味不明)

 

2:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:SUCU6G+uA

 不幸にも黒塗りの隕石に衝突してしまう

 後輩をかばいすべての責任を負った三浦に対し車の主、暴力団員谷岡が言い渡した示談の条件とは…

 

3:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:MEhyYMZvF

 イッチが8000年稼働できないのは確かなんだよな?

 

4:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:OeFBR5deP

 まあ、かぐやなら連れて行くよな…

 

5:イッチ ID: fgOZhr38I

 現代までに稼働停止してるっていうのは推測に過ぎないけど…でもそう考えないと、ヤチヨの反応に説明がつかない

 

6:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:4ZHPgc0fp

 まあ、それはそう…

 

7:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:e7kSqZT7J

 確かにな…

 

8:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:AqkYLVilm

 今から何かできないのか

 

9:イッチ ID: fgOZhr38I

 せめてかぐや様が事前に教えてくれてれば…と思ったけど、何ができたんだ?

 

10:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:3bWUoWgDh

 うーん…舟の改造とか?

 

11:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:noyEWLYxP

 イッチってハードは行けるの?

 

12:イッチ ID: fgOZhr38I

 簡単なのならいけるけど…流石にこのレベルのテクノロジーは無理だ

 

13:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:ie48Fbjf0

 ですよねぇ

 

14:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:l8Uvov5Lx

 そもそも最初からイッチは詰んでいた…?

 

15:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:C/PqE4wFA

 まあ、そうなるな

 

16:イッチ ID: fgOZhr38I

 うーん、まずいよなぁ

 絶対かぐや様曇っちゃうよなぁ

 

17:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:6zg+UzI+Y

 そりゃあ曇るだろうよ…見ただろrayのMVを

 

18:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:f/vsN5OB+

 正直いまから入れる保険なんて無いだろこれ

 

19:イッチ ID:fgOZhr38I

 隕石探知したわ

LIVE

 

20:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:6GrG+dS9F

 今から回避ってできないんか?

 

21:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:12JmZOUSO

 これがかぐやを過去に送る隕石ですか…

 

22:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:N8DGIeOCq

 なんか、思ったより小さくね?

 

23:イッチ ID:fgOZhr38I

 この舟は正確には舟というより砲弾だからな…微調整くらいならともかく、急速旋回とかはできん

 思ったより小さくねは俺も思った

 

24:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:bdIyeE1CR

 もっとアルマゲドンみたいなの想像してたわ

 

25:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:BLv1d+EMG

 まあ月から地球に向かって真っ直ぐ飛んでってしかも電柱に同化してたもんな…着地とか考え無くていいのか

 

26:イッチ ID:fgOZhr38I

 これね、隕石が思ったよりちっちゃいんじゃない、『もと光る竹』が小さすぎるんだわ

 そりゃあそうなのよ、だってこれ学生時代の彩葉でも一抱えにできる普通の筍サイズなんだもん、並んだら超巨大隕石に見えるのよ

 

27:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:vTXaeThI4

 そういえばそうだったな…

 

28:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:d0QNJhz5J

 というか地球の重力圏にそんな巨大隕石あったらやばいか

 

29:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:DtQqOnRaW

 それはそう

 

30:イッチ ID:fgOZhr38I

 ひとまずなんだが…俺がおそらく稼働停止するのは対策なんも思いつかないから、一旦脇に置いとくとして…

 これなら船のダメージを最小限にして地球まで持ってけるかもしれん

 

31:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:qW88fGeud

 マジ?

 

32:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:WRktBaH/a

 船が無事なだけでもだいぶ変わるか?

 

33:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:dXm1QJnn7

 とりあえず聞こうか

 

34:イッチ ID:fgOZhr38I

 まず、この舟にはバリア機能が搭載されてるのよ、と言ってもあの隕石なんか比較にならないくらい小さな石ころとか、スペースデブリをはじく為のやつなんだけど

 

35:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:PJOrZPK2N

 まあ宇宙を行く船なら必要だわな

 

36:イッチ ID:fgOZhr38I

 それを最大出力で複数層展開する、バリア装置は焼け付くかもしれんが、とりあえず今ここを乗り切ることを優先とする

 勿論それだけじゃあ質量差があり過ぎて一瞬で割れちゃうから、バリアのパラメータをいじる

 硬くではなく、柔らかく靭やかに

 

37:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:WK3zmU8rc

 隕石を受け止めるってことか

 

38:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:0NvNBIlpk

 どちらかと言うと隕石に着陸する感じか

 

39:イッチ ID:fgOZhr38I

 だいたい合ってる

 と言っても、『もと光る竹』が速すぎてこっちの減速が間に合わないから、着陸なんか到底無理だが…

 それでも無策で直撃するより遥かにマシ、更に限界に達したバリアが割れることでその衝撃を分散、舟の弾道を逸らすことは出来るはず

 

40:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:TA8JuYmSW

 希望が見えてきたか?

 

41:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:96/kRku25

 本当に行けるんかイッチ

 

42:イッチ ID:fgOZhr38I

 今計算してみたが、多少弾道はずれてもぶつかる事自体は回避できん、どうしても船体にダメージが入るし、どこが壊れるかわからん

 だが、衝撃吸収するクッションがもうひとつあったとしたら?

 

43:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:1dC/YP6LO

 そんな都合のいいものがあるんか?

 

44:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:FcWR1yHtw

 今から入れる保険があったんですか!?

 

45:イッチ ID:fgOZhr38I

 あるんだなこれが、覚悟はいるが…

 たかが石ころ一つ!ってやつだ

 

46:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:AcxIqq9jA

 覚悟とは、犠牲の心のことではないぞイッチ!

 

47:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:tTuFicyr6

 死ぬ気か?かぐやはどうするんだイッチ!

 

48:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:A7yXicMEO

 一人残されるかぐやの事も考えろよ

 

49:イッチ ID:fgOZhr38I

 馬鹿を言うな、俺も死ぬ気はない、ちゃんと舟に戻る手段もある

 今ここで俺が死んでかぐや様を一人にしたら、絶対原作より精神ダメージがでかすぎて、俺も今から胃がキリキリしてくる

 というか、俺が死なないための最善手がコレなんだよ

 

50:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:+I6c/qnkk

 ほんまか?

 

51:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:hCftQagKl

 死のうとしてるとしか思えなかったぞ

 

52:イッチ ID:fgOZhr38I

 さっきも言ったが、隕石と接触したら舟がどっかしら壊れるのは間違いないんだわ

 それがたまたま俺にあたったら俺は死ぬ、ちなみにかぐや様は未来が保証してくれてるから絶対死なない

 そして俺はコアである頭さえ無事なら、舟の『擬態』機能で出力した手足の三本や四本吹っ飛ぼうが修復は容易いんだ、なんせ量産型つきんちゅだから

 ほんの一瞬、舟の弾道をあとほんの数度だけ背中で押して逸らせればそれでいいんだ、別に受け止めようってわけじゃない

 俺がクッションとして挟まれば、衝撃は行くだろうが舟のダメージも直撃よりずっとマシになる

 

53:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:oPymM650M

 でも、舟の中で大人しくしてればイッチに当たらない可能性だって高いんじゃないの

 

54:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:+yHA+lyJj

 そんなヴィクトリーガンダムみたいな…

 

55:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:lcAXS+QdZ

 頭部を破壊されなければセーフ…イッチはモビルファイターだった…?

 

56:イッチ ID:fgOZhr38I

 ダメージは負うが、生存できる選択肢

 ダメージはないが、死ぬ可能性がある選択肢

 俺は前者を取る、今万が一にもかぐや様を独りにはできない、絶対に俺を連れてきた事を後悔してしまう、結局は後悔はするかもしれないけど、生きてさえいればまだ挽回できる

 

57:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:mnHAspiIa

 それがイッチの覚悟か…

 

58:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:v3Ey0CKhL

 本当に生き残れるんだな?

 

59:イッチ ID:fgOZhr38I

 何度も試算した、生還できる

 

60:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:8oMLzMe4E

 やるんだな!?今ここで!

 

61:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:8kbknf5XT

 がんばえイッチ〜!

 

62:イッチ ID:fgOZhr38I

 というわけで行ってくるわ

 つきんちゅボディは伊達じゃない!

 

 しゃあっ

 灘神影流奥義”隕石(たま)滑り”

 

63:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:B8SGqdX3/

 なにっ

 

64:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:xnM8xC3Ki

 なんだあっ

 

65:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします

 隕石が舟から離れていきます…

 だけどイッチ…!手足が…!

 

66:イッチ ID:fgOZhr38I

 うああああああああああ(PC書き文字)

 

67:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:hYRxWWVXC

 思ったより全然元気そうだな

 

68:以下、名無しに代わりまして月人がお送りします ID:u59KzYLBh

 タフという言葉はイッチの為にある

 


 

 さあ『もと光る竹』に乗って地球までひとっ飛び〜!

 彩葉と居た日々はつい昨日のように思い出せるけど、この舟に乗るのも随分久しぶりに感じるなあ。

 ぐんぐんと月が遠くなっていって、僅かな振動の後に仮想の世界から物質の世界へと飛び出す。

 地球についたら何やろっかな〜、やっぱりまずはパンケーキかなぁ〜

 月じゃ結局まともに料理……というか味の再現が出来なくて、言葉(ことのは)に全然美味しいものを食べさせてあげられなかったからなぁ。

 うん、最初は三人でご飯食べに行こう!彩葉に返しちゃったけど、お金ならたくさんあるしね、お寿司もまた食べに行きたいし、あとは何にしよっかな。

 

「ねえねえ、言葉(ことのは)は何食べてみたい?」

 

 そういえば言葉(ことのは)の希望は聞いてなかったな〜と思って聞いてみると、なんだか言葉(ことのは)はすごくそわそわしてた。

 前回はツクヨミの中だけだったし緊張?高揚?してるのかな。

 

「緊張してるの?大丈夫だって、さっきも言ったけど彩葉なら──」

 

 突然船内にけたたましいアラートが鳴り響く。

 何?何が起こったの?

 

『かぐや様、こちらを』

 

 そう言って言葉(ことのは)が船外の映像を見せてくる。

 何これ、隕石?

 ……って、これ『もと光る竹』の進路上じゃん!

 

「これ、回避は!?」

『無理です、間に合いません』

 

 ど、どうしよう……あんなサイズの隕石と正面衝突なんてしようものなら、いくら月の超テクノロジーの結晶『もと光る竹』でも壊れちゃう。

 そうなったらかぐやも言葉(ことのは)も死ぬしかない……

 それはヤダ、彩葉と再会も出来てないし、言葉(ことのは)と地球観光だって出来てないのに!

 

『ひとまずバリアを展開します、靭性を高めて受け止めるように』

 

 言葉(ことのは)はすぐにウインドウを開いてバリアの展開を開始した、かぐやもそれをサポートして、急いでプログラムを書き換える。

 確かに、守るんじゃなくて減速するために使うなら……

 

「これでなんとかなりそう?」

『いえ、衝突は回避できません』

 

 そっか……そもそもこんな巨大隕石とぶつかることなんて想定してなかったし……それでも直撃よりはマシなはず……

 でも、ぶつかれば当然軌道はずれるし、他にもどんなトラブルが起こるかわからない、もしかしたら最悪この舟は……

 

『かぐや様』

「なに言葉(ことのは)?なにかいい方法でも思いついたの?」

『はい』

「そっか……まあそうだよね……って、あるの!?」

『はい』

 

 あるんだ!?こっからまだなんとかする方法!

 何でもいいから教えて言葉(ことのは)!手伝うから!

 

『今から私が擬態機能の周辺スキャンの過程を飛ばしてそのまま外に出ます、減速しきったところで私をクッションにして『もと光る竹』の弾道を逸らして直撃を回避しましょう』

「ダメだよ!そんなことしたら言葉(ことのは)が死んじゃう!」

『ですが、当たりどころによっては二人諸共もあり得ます』

 

 それはそうだけど……

 でもだからって言葉(ことのは)を犠牲にしてかぐやだけ助かるなんて間違ってる。

 

『これをご覧ください、計算通りなら私も舟に戻れて、軌道をそらせます』

 

 言葉(ことのは)に見せられた予測データを確認する。

 確かにこれなら、舟も言葉(ことのは)も無事に済むかもしれない……でも言葉(ことのは)が危険なことに違いはない、それは……

 

『大丈夫ですかぐや様、私もまだ死ぬ気はありません、結局美味しい食事も食べられてませんし、行きたいところだってたくさんあります、それにかぐや様なら私の手足くらい簡単に直せるでしょう?』

 

 それは確かにそうだけど……

 

『お願いします、かぐや様の協力が要るのです、二人で、地球に行くために』

 

 かぐやは……

 

「…………わかった、やろう!」

 

 やると決めたらすぐに準備を始めよう、もう隕石はすぐ目の前に迫ってきている。

 言葉(ことのは)にケーブルを接続、それを命綱にしてかぐやが持って船内で待機、舟が隕石への直撃ルートを避けたらすぐに言葉(ことのは)をデータに変換して船内へもう一度格納する。

 

「もし舟の軌道を逸らせなくても、これ以上は言葉(ことのは)が保たないと思ったら、すぐに戻すからね!」

『はい、お願いします、かぐや様』

 

 言葉(ことのは)が『擬態』機能で外に出始めてすぐ、一度目の衝撃が舟を襲う、展開していたバリアが隕石に接触したんだ。

 そしてそれほど間をおかずに二度目の衝撃、バリアが割れてその反動で大きく減速、舟の軌道も僅かにズレる……なんでこの舟こんなに高性能なのさ!これで完全に軌道が変わってくれれば、言葉(ことのは)がこんな危険なことしなくて済んだのに!

 そして、三度目の衝撃、言葉(ことのは)が隕石と『もと光る竹』の間に挟まり、背中で舟を押し軌道を逸らす為に腕を伸ばす。

 見る見る言葉(ことのは)の手足が削れていく……お願い、早く動いて!

 ……コースがズレた!

 急いで言葉(ことのは)を舟に再格納しようとした時に、突然『時間遡行アルゴリズム』が勝手に動き始めた。

 なんでこのタイミングで!?もしかして今の衝撃で誤作動しちゃったの?

 でも、今そっちにかまってる余裕はない、とにかく言葉(ことのは)の再格納を最優先で進めないと……

 言葉(ことのは)側からも自身のデータ変換を行ってくれたおかげで、なんとか言葉(ことのは)を船内に引き戻すのは間に合ったけど、時間遡行を止めることはできなかった、すぐにタイムスリップが始まる。

 起こってしまったことは仕方ない、ひとまず舟の状態チェックをオートで走らせながら、かぐやは言葉(ことのは)の体を診る。

 …………よかった……メモリーに損傷は出てないし、フレームだけならこの舟の設備でもすぐ元通りに治せる。

 

『なんとか、うまく行ってよかったです』

「かぐやはずっとヒヤヒヤだったよ……もうこんな無茶はしないでね」

 

 言葉(ことのは)の体を修復していく、灯籠頭のつきんちゅはめっちゃシンプルでおもしろみが無いと思ってたけど、今はそれに感謝だね。

 よし、これで修理完了!

 

言葉(ことのは)、痛くない?」

『はい、感覚系は全部カットしてましたから』

 

 舟にもう一度大きな衝撃、どうやら舟が地球に到着したみたい。

 ひとまず一旦舟の状態を確認しとこうかな。

 えーっと……殆どの機能は無事みたい、勝手に動いちゃった『時間遡行アルゴリズム』も別に壊れてはないみたい、ちょっとピーキーに作り過ぎちゃったか……

 ただ、『擬態』機能は無理な稼働中に強い衝撃を何度も受けたせいで壊れちゃったみたい、かぐやとか言葉(ことのは)みたいな大きなものは出力できないかな……犬DOGE位ならいけるかも?

 後は船外の様子を見るためのセンサー類も焼けちゃったかな。

 まあ多少時代はずれてると思うけど、これくらいならいくらでも修理できそうかな。

 

『かぐや様、ログを確認したところ到着した時代がわかりました』

「今何年くらいだった?」

『BC6000年頃です』

「なんて?」

『紀元前6000年頃です』

 

 紀元前6000年……えっ、今8000年前に居るってこと!?

 待って場所は!?

 

『おそらく日本近海かと』

「犬DOGE!かぐや達は出れないから周り見てきて!」

『まかせて!』

 

 犬DOGEに周囲の生物に『擬態』してもらって外の様子を探ってきてもらう。

 8000年前の海の底って流石に噓だよね?

 ていうか嘘じゃないと困るよこれ!?流石に現代の技術がないと舟の修理もできないじゃん!

 少し待っていると、ウミウシに擬態した犬DOGEの視界が共有される。

 色鮮やかなサンゴ礁に、色とりどりのお魚達が泳ぎまわっている。

 わぁ綺麗〜。

 

「……って、本当に海の底じゃんか!こんなんどうすればいいのだ〜!うが〜!」

『日本は縄文時代……ちょうど今頃に陸地が大きく広がったようですから、いずれは現地人との交流はできるかと』

「遠すぎるよぉ〜!」

 

 言葉(ことのは)には本当に申し訳ないけど、連れてきて本当に良かった……!一人だったらどうなってたかわからないよ!これ!




 言葉(ことのは)が居る+最初から自分が今どこ、いつにいるのかわかってる
 状態なので、現在は原作よりメンタルが安定しているかぐや様でした。

 このお話を書くにあたって、やっぱり主人公にも何かしらモチーフになる昔話があった方がいいよな〜と思っているときに『捨身月兎』でええやんと思い本作を書き始めました。
 捨身月兎を超ざっくり説明すると。

ある日猿、狐、兎が森の中で行き倒れた老人と出会いました。
老人は、動物たちに食料を分けてほしいと頼みました。
猿は木々を飛び回り木の実や果物を取ってきて老人に与えました。
狐は川から魚を取ってきて老人に与えました。
ですが、兎は老人に食料を与えることができませんでした。
兎には器用な手も、鋭い爪や牙も無かったからです。
そこで兎は、猿と狐に頼んで焚き火を起こしてもらいました。
そして、老人に自身の肉を食べてもらうためにその焚き火へと飛び込んだのです。
すると老人は、帝釈天様としての姿を表し、兎の慈悲深い行動に感動し、その姿を永遠に刻むため月へと兎を昇らせたのでした。

 というお話です。
 なので、実はこの回こそがこのお話のオリジンだったりしますし、何なら最初はここで死ぬ予定でした。
 彩葉がかぐやのボディを、かぐやは破損した言葉(ことのは)のデータと言葉(ことのは)が生きてた頃に残したデータから言葉(ことのは)の復元を目指す終わりにするつもりだったのですが……
 この復元された言葉(ことのは)は本当に言葉(ことのは)なのか?と作者が疑問に思った為取りやめとなりました、命拾いしたな、運のいいやつめ。
 あとは、最初は捨身月兎からいい具合の名前を考えていたのですが、なんも思いつかなかったため、彩葉から一文字取って言葉という普通のネーミングになったという、どうでもいいこぼれ話。
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