『シュガー』〜そして少年は彼女と出会う〜   作:リュカ

1 / 2
1話 『始まり』

それは、ある夏の暑い日だった...。

 

「あ、暑い...。」

 

いつも通りの日常、いつも通りの風景、いつも通りの...補習。

 

「こらー!博麗!窓の外眺めてないでしっかり聞きなさい!」

「はーい。」

 

ただ過ぎていく日常、同じことを繰り返す毎日...夏休みに学校...やだなぁ...。

 

...キーンコーンカーンコーン...

 

「さて!これで補習は終わりだ!みんなよく頑張ったな...夏休みをしっかりと謳歌しろよ!」

「「「「「 はーい 。」」」」」

 

...やっと終わった...やっと寮でダラダラできる...。

 

「おーい!レイコー!帰ろうぜー!」

「鈴川...その呼び方は女みたいだからやめろって言ってるじゃないか...。」

「えー?博麗 氷(はくれい こおり)って名前に、レイコーってあだ名、超合ってんじゃん!名前も氷なんだから、飲み物って感じだし!」

「・・・飲み物?」

「ん?あぁ、一部では、コーヒーのことを冷やしコーヒー、略してレイコーと呼ぶらしいぞ。」

「ふーん...まあ、いいか。どうせ言っても呼び方直さないだろうし。」

「よくわかってるじゃねえか!」

 

何も変わらない毎日。

 

「なぁなぁ!どっか行かねえ?」

 

何も起こらない人生。

 

「何でお前はそんなにハイテンションなんだよ...。」

 

いつも通りの空虚な時間。

 

「あー、でも、寮のおばちゃん、今日は一度、帰って来いって言ってたな...なんか、新しく女の子が編入してくるらしいぜ!?」

 

そんな、横滑りな空間を彩る、運命に...

 

「へぇ、そうなのか。」

「なんでお前はそう冷めてんだよ...。」

「レイコーですから。」

「座布団一枚!」

 

...僕は出会う。

 

.......................................................................

 

「ただいま。」

「あら!おかえりなさい!補習お疲れ様!」

 

ここは学校から少し離れた所に位置する、格安の寮である。

名前は加藤荘。なんでも、この寮を作った人が加藤さん、という名前だったことから、加藤荘と名付けられたそうだ。

...自分の名前を寮の名前にするなんて、恥ずかしくないのだろうか...。

 

「おばちゃん!ただいま!」

「お、ば、ちゃ、ん?...鈴川君はどうやら、夜ご飯のおかずを減らして欲しいようね...」

「じ、冗談よしてくれよぉ!美咲さん!」

「よろしい!」

 

...このやりとり...何回やってんだ...入寮してから一度も欠かしてないような...。

 

「あ...。」

 

聞き覚えのない声が玄関に響く。それは、どこか、鈴の音のような、癒しをくれる声だった。

 

「あ!そうそう!紹介するわね!今日から加藤荘に入寮することになった、佐藤 明日香さんよ!二人とも仲良くしてあげてね!」

 

「よ、よろしくお願いします...。」

 

久しぶりの...何年振りか分からないぐらいの高揚感が、僕を襲った。

 

「なぁ...めっちゃかわいくね?(ボソッ)」

「だな...。」

 

たしかに...なかなかに顔が整っている...正直、少し見とれてしまっていた。

 

「えーと、俺の名前は鈴川 猛!書き方は、楽器の鈴の鈴に、ナイル川の川に、猛々しいの、猛だ!よろしくな!」

 

「よくも、まぁ、そうスラスラと出てくるな...あ、えーと...博麗 氷です、よろしくお願いします。」

 

やはり、こういうのは苦手だ、初対面で可愛い子相手になぜああも自己紹介が出来るんだ...。

 

「そうだ!ちょうどよかった!今から出かけようと思ってたんだけど、佐藤さんもどう?この街のことあんましまだわからないだろ?色々と教えてやるよ!」

 

「あ、えーと...じゃあ、よろしくお願いします。」

 

「おう!...んー、どこ連れてけばいいだろう?レイコー...なんかないか?」

 

「すぐに人に頼るなよ...あ、えーと...佐藤さんは、どこから、き、来たんですか?」

 

しどろもどろになってしまう俺、やはり...会話は苦手だ...。

 

「え、えと、九十九里島の...小さな島から...」

 

「そうですか...鈴川、それなら、ショッピングモールとかでいいんじゃないか?あそこなら、上京してきた人とかも、色々と楽しめると思う。」

 

「たしかに...そうだな!んじゃ、着替えて行きますか!」

 

...5分後

 

「レイコー...お前って...なんでコミュ症なんだよ...それがなかったら絶対モテるだろ...オシャレだし、ハイスペックだし...。」

 

「...う、うるせぇ...好きでコミュ症なわけじゃねえ...。」

 

佐藤さんは元から私服だったので、これで全員、準備はできた。

 

「それじゃ、行きますか!」

「ちょっと、待ちなさあああああい!」

 

あ...めんどくさい奴が来た...。

 

「コー君!なんで私を置いてくの!」

 

いや、まず呼んでないから置いてくも何もないだろ...。

 

「お前は元から誘ってないだろ...。」

「いやだよ!私一人、寮に取り残さないでよ!」

「...私はいないものとされてるのかしらねぇ...?相模ちゃん...」

「え!?あ、いや!その!あの!なんといいますかぁ...いや、その!...美咲さんすみません...。」

「わかればよろしい♪」

 

「ん、京子もいくのか?早く着替えないと行っちまうぞ?」

「あ!待って待って!すてんばぁい!ぷりぃず!3分間待ってて!」

 

...3分後...

 

「お待たせ!」

 

「んじゃ!明日香ちゃんのはじめての都会!行きますか!」

 

もう名前で呼んでるし...てか、はじめての都会ってなんだよ...某番組ぱくってんだろ...。

 

...人生とは無常感である。

常であるものはなく、いつも変わりゆくものだということだ。だが、大抵の人間は日常という、変わらない毎日を送っているものである。

そんな...日常の歯車が...今日を境に狂い始め、新たな日常へと変化してゆく...。

 

1話『始まり』...end




あとがき

はい、まだ、他の作品終わってないのに始めちゃいましたo(`ω´ )o
シュガーの方はゆっくりと書いていくので、1ヶ月に1回ぐらいの更新になってしまうかもしれません!
あと、この作品を呼んでギャグ要素少ねえな...と思った方は!ぜひ、私のもう一個の作品をお読みください。そちらのほうはコメディー要素を強めにしていますので!
最後に!コメント、お気に入り登録、評価!お気軽によろしくです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。