14時50分、もう時期退勤時間になる
休憩以外の五時間少し、ずっと背中に突き刺さる視線の槍にチクチクとつつかれ続けたような時間だった
もしかして、これ出勤日毎回味わうわけじゃないよね?エリーゼだってそこまで暇なわけ…
「アーチャー、この店星二つで評価しておいて
紅茶はもっと味が良くなるはずよ、チーズケーキは悪くなかったわ
店主、明日以降より良い紅茶を用意しておくことね」
「かしこまりました、マスター」
え、もしかしてこの流れ明日以降も来るってこと?嘘でしょ
「変な客に好かれたもんだな、アンタ」
「好かれてる…のかな?」
パーシーにすら同情の視線を向けられた、私は終わりなのかもしれない
と言うか、エリーゼは見たところ私より若いし…恐らく10代半ばじゃないかな?学校とかどうしてるのだろうか
今日は日曜日だったけど、明日以降は平日…まさか、学校に行ってないとか?!
「こんにちは」
そんな時、店の扉が開くベルの音と共に聞き慣れた声が聞こえた
挨拶をしながら入ってきたのは、私が用意した服を着て迎えに来てくれたランサーだった
「…あら、てっきり霊体化して傍にいるものだとばかり」
「マスターの魔力量は多くは無い
オンとオフを多く繰り返すより、オンにし続けた方が燃費がいいだけさ
付きっきりで店にいられると嫌がられるからこうして自宅を守っていたのだけど…何故、君達がいるんだい」
「あら怖い
安心なさい、こんな公然の場で危害を加えるつもりはないから」
殺伐とした空気は、昨日奇襲(にならない)を仕掛けられたせいでもあり、ランサーは未だエリーゼ達を完全には信頼していない様子だ
…と言うより、これは純粋な疑問?ランサーの言葉はストレートだけれど、悪意や敵意は基本存在しない
そのまま会話を切り上げてから、私のところまでやって来る
いきなり超絶美人が来店したもんだから、他のお客も、店長ですら口を開けて惚けている
「退勤時間5分前だね、萌恵」
「……えっ
あ、うん、そうだね」
するといきなり、名前を呼ばれた
突然の名前呼びにびっくりしちゃって反応が遅れてしまったけど、多分、マスターと呼ばれると周囲に変な誤解をされてしまうことを汲んでくれたのだろう
ランサーにそこまでの気遣いが出来るなんて…
エリーゼ達は、まぁ、明らかに貴族と従者って雰囲気だから気にならなさそうだけど
ランサーに下の名前で呼ばれると、ちょっと、こう…心臓あたりがむず痒くなってしまう
気恥しい感じで、照れ臭くって、つい前髪をいじってしまう
「ちょっとちょっと、萌恵サンいつの間にこんな美人引っ掛けてたんだよ〜!隅に置けないなぁ、このこの!」
「ちょ、パーシー…この子はそんなんじゃないから」
色恋沙汰にうるさいパーシーが鬱陶しく突っかかってくるけれど、その視線はランサーを見て…何か、冷たいものを感じた
「……」
ランサーも同様に、パーシーを見ているけれど…何か、雰囲気がおかしい気が
「…ま!この後デートっつーんなら邪魔しないでおくわ
ほれ、早く上がれよ
綺麗なカレシ…カノジョ?を待たせちゃダメだろ?」
かと思えば、いつもの明るいパーシーに肩を叩かれる
本当に、微かな一瞬だけ…他の人が気づかないレベルの凍てついた空気感だったけど、気のせいなのかな…?
「わ、わかった、ありがとう
でもほんとに、そんなんじゃないんだから!」
とりあえずパーシーの言葉に甘えて、退勤させてもらおう
カレシとかデートとか、そういうのは本当に遺憾なんだけど
「モエさん!ランサーさん!いらっしゃい!」
昨日と同じ病棟に行くと、フローラが面会受付をしてくれて、アンちゃんの病室まで案内してくれた
退勤後にエリーゼとアーチャー、ランサーの四人で病院まで行くと、総合受付の入り口にかごめくんは待っていて、五人で面会に来たという流れだ
「わ、わ、人がいっぱい…!」
エリーゼ、アーチャー、かごめくん…と、恐らく隠れているアサシンさんは、アンちゃん達とは初対面だし、こんな大人数でいきなり押し掛けて来てしまい少し申し訳ない
「アン、気分が不調になった場合は速やかに報告するように
すぐに面会を終了させますので」
「もう、フローラってば!せっかくのお客様達を追い出すような真似はしないの!」
「初めまして!君がアンちゃんと、バーサーカーさんですね!バーサーカーさんの方は何と強かそうな瞳をしているのか…美しくて感嘆っす!
俺、望月かごめっす!園村萌恵姉さんの従弟の従弟の更に従弟の…」
「親戚の子で、アサシンのマスターだよ
アサシンは…見えないところにいるみたい
それとこちらが、アーチャーとそのマスターのエリーゼ
気難しい子だけど、気にしないで」
「ちょっと、どういう意味よ」
一通り簡単な自己紹介をして、お互い顔見知りになったところで…昨夜の説明会であった話を振り返る
この聖杯戦争は、ただマスター同士、サーヴァント同士で争うのではなく…ただひとつの目標、怪物退治を遂行することが優勝への筋道となる
聖杯を勝ち取れるのは一組だけなのは変わらないけれど、直接陣営同士で争う必要はなく、怪物がどれ程の脅威か不明なら協力することが重要になってくるのではないか
そう思って、エリーゼ達アーチャー組にも協力してもらうようになったんだけど…
「かごめくん、もう一家の…佐久間のところは?」
「えー、なんか連絡しても繋がんないす
着拒されてるわけじゃないと思うんすけど、メールしても駄目電話かけても駄目でぇ」
懇親会にも姿を見せなかった佐久間の家の人は、私は疎かかごめくんですら連絡が取れないらしい
かごめくんとは昨夜に連絡ツールを交換してあるから大丈夫だけど…佐久間のところ、何かあったのかな?
「佐久間家の人全員繋がらないんす」
「全員と?ちょっとそれは…おかしくない?
色葉に連絡して調べてもらうか…」
「何?他の協力者の方でトラブルでもあったのかしら?」
私が連絡繋がらないのは私が嫌われているからだと思っていたけど…どうやらそれが理由ではないみたいだ
「かごめくん、佐久間の人がいる家とか工房とか…」
「すんません!わかんないっす!」
「だよね…ごめん、気にしないで」
一家まとめて一族を裏切るなんてこと…無くはないと思うんだけど、それでも彼らも信仰心が深い魔術師だ、可能性は限りなく低いと思う
当主である色葉なら、独自の連絡網を持っているはずだし、一族の異変なら調査せざるを得ない
一言報告はしておいた方がいいだろう
…何事も無ければいいけれど
「佐久間の事は後回しにしよう、後で色葉に連絡してみる」
「当主様と直接やり取り出来るだけ、姉さんはすごいっすねぇ!さすが従姉妹!距離感が近い!」
「色葉はフレンドリーだから超苦節連絡しても大丈夫だよ
その手前の従者さんが厄介で…」
「…轟家、時計塔でも名前を知らない人はいない日本の名家一族ね」
エリーゼがふと、そんなことを口にした
時計塔…魔術世界を牛耳る魔術協会、その三大巨頭の一角
魔術を学問として学べる学校でもあり、イギリス・ロンドンの時計塔に存在する…と聞いたことがある
協会と言えば、で一番知名度も高いもので、どうやらそこでも轟家は有名らしい
悪名高い方でないといいけどなぁ…
「お?エリーゼ知ってるんすか?てか君、時計塔の魔術師だったんすか?」
「いいえ、ただ…兄達が、通っているのよ
だから私も
エリーゼにも兄が、それも複数人いるんだ
何だか突然親近感湧いてきちゃったな
「私にも!兄さんが三人いるんだけど、皆個性的で…あと凄いシスコンなんだよね」
「シス…コン?」
「エリーゼのところは、どんなお兄さんなの?」
少し詰め寄るように聞いてみるも、兄の話をしようとすればエリーゼの顔には影が差した
まるで言いたくない、拒絶の意が込められたような…暗い顔
「あ…ごめん、あんまり仲良く無い…のかな」
謝罪をして、恐る恐る聞いてみる
そうだ、私は兄さん達が…家族が好きで大切だが、きっとこの世の人達全員がそうとは限らない
それを失念していた
「…そうね、あまり好ましくないわ
それよりも、作戦会議するんでしょう?
怪物、なんて抽象的なもの…見つけられるの?」
逸れてしまった話を引き戻され、そうだそうだと自己反省
「あ、そう、その事なんだけど…
これ見てほしい」
私がスマホのひとつの画面を見せて見ると、他の全員がそれを覗き込む
人数の密集度が凄まじい気がする…タブレットでも用意した方が良かったかな?
「これ…
そう、見せた画面にはドイツの観光スポットや料理、噂話など様々なテーマを語る匿名のネット掲示板
日々更新されていくその掲示板のスレッドの中から、お気に入り保存していたひとつを提示する
そこには、バーシュウィンデンの中でも最大規模のテーマパークを議題としたやり取りがされている
「要約すると…このテーマパーク、スピナーランドに関する行方不明事件が多発しているらしいの
メディアは何の関係も無いって報道してるけど、行方不明者の半数は共通してこの遊園地に行った直後にいなくなっているらしいの」
「遊園地にまつわる怪奇事件…これは匂ってきたっすね!」
「ふぅん、調べてみる価値はありそうじゃないの」
「…遊園地…」
アンちゃんが、期待の籠った瞳をしていた
…もしかして、遊園地に行ったことがないのかな?
そうか…アンちゃんの脚がいつから悪いのかはわからないけど、軽く聞いた母親の話だけでも、きっと娯楽施設に行くことも許されなかった可能性はあるよね
「…あっ、ごめんなさい、怪しい場所なんだもんね」
「アンちゃん、もしかしてこういうとこ行ったことないんすか?」
「…実は、一度も」
「えー!勿体ないっすね!俺は駄々こねてアメリカの夢の国に行ったことあるんすよ!そこのチュロスがガチで美味くて…」
「ちょっと、雑談は後にして頂戴」
かごめくんは持ち前のコミュニケーション力でアンちゃんにも気さくに話しかけている
かごめくんの話を聞くアンちゃんは、同じ夢を見るように表情が明るくなって…
「マスター」
ランサーが、声を出す
「誰か来るよ」
「え?」
「あ、もしかして…」
ランサーが感じ取った気配、その答え合わせのように病室の扉が開いた
入ってきたのは、白衣を着た中年の男性…若く見えるが、医者なのだろうとすぐにわかる
「お父さん!」
アンちゃんがそう呼んだ
アンちゃんのお父さん…つまり、この病院の院長様だ
「アン、いつの間にこんなに御友人ができたんだい」
「お父さん、みんな聖杯戦争の参加者で…一緒に怪物を倒そう!って協力する仲間なの!」
アンちゃんの事情を知る家族なら、聖杯戦争のことも知っているんだよね
アンちゃんのお父さんは、私達に微笑んで深く頭を下げた
「これは…皆様初めまして
当院の院長を務めております、ルードルフ・ブラウンです」
丁寧な所作にこちらにも緊張感が生まれ、姿勢を正してお辞儀を返す
「初めまして…あの、アンちゃんとは昨日知り合って…私は園村萌恵です」
「貴方が…アンやフローラから話は聞いております
アンを助けていただいたそうで、その節は本当にありがとうございます」
「い、いえ…そんな」
昨日のことは、当然院長さんの耳にも入っているよね
「今日、皆様が来てくださるとのことでお話をしたく思い…ここでは何です、面会室で話でも」
ルードルフさんはそう言って、病室の外へ案内しようとする
わざわざ場所を変えようとするのは、きっと…聞かれたくない人がいるから
それは、簡単に移動できないアンちゃんのことだろう
実の娘に聞かれたくない話、なら…仕方がないかもしれない
私やエリーゼはそれに応じるように椅子から立ち上がるが、かごめくんはなにか考え込んだ後、軽く手を合わせて何かひらめいたようだった
「なるほど!それなら、俺とアンちゃんが出るっすよ!」
「……え?」
誰もがその発言に困惑した中、一番に声を上げたのはアンちゃんだった
「ここ、広い中庭があったっすよね?たまには外の空気吸わなきゃ体に悪いっすから!
ね、いいっすよね院長様!」
「…そういうことなら、フローラ、ついていってやりなさい」
「わかりました、ドクター」
あっさりとお許しが出て、アンちゃんはバーサーカーに抱きかかえられながら車椅子へ移り…
「よっしゃ!アンちゃん!バーサーカーさんと競争だ!」
かごめくんがその車椅子を押し、駆け出して病室から出ていった
「あ、お待ちなさい!院内では駆け足禁止です!」
その後をバーサーカーもついていくが、走るモーションが人間ミサイルのようでとても恐ろしかった
病室の主がいなくなったことで、ルードルフさんは改めて椅子に腰を掛け、話をする体勢に入る
「いやはや…若い子に気を遣わせてしまって申し訳ないね」
「そんな、気になさらないでください」
ぎこちなく苦笑を零すルードルフさんだが、その表情はどことなく安堵しているようだ
「…君のことは娘から聞いているよ、日本でも特別大きな魔術家系組織の一人、なんだろう?」
「いえ、末端も末端の…使い捨てのようなものです」
「そんなご謙遜を
ただの魔術師だったら、面会禁止の令を出していたからね
君は魔術師なんだろうが…その心根は優しい子だ
実際に転んだ娘を助けてくれた、それだけで十分ありがたいことなんだ」
ルードルフさんの過分にも思える感謝の言葉に、私は頭を下げながら少し照れてしまう
「あの子の境遇は…少し特殊でね
院内でも誰も近づこうとしないし、私も接近禁止と命じている
だから普段彼女の生活のサポートや医療措置は、フローラと私が担当しているんだ」
「接近禁止…それは、何故?」
そういや昨日、彼女はリハビリ棟の廊下で一人倒れていた
まだ人の多い土曜午前の時間帯なのに、周囲に通行人一人、スタッフや清掃員すら見当たらないのは変な話だ
「それは、あの子の脚にある特殊な魔術回路に起因している」
「特殊な…魔術回路?」
「あの子の母親…私の元妻は、根っからの魔術師でね
この聖杯戦争に勝つために、アンの魔術回路を改造し…周囲の生命力を魔力に変換、吸収する器官が取り付けられたんだ」
脚の改造の仕組みは、そういう事だったんだ
本来無いものを取り付けたから、神経にすら侵食して…あの子は歩くことが出来なくなってしまった
「足の裏が吸収の入口で、地に足をつけることで地面を通じて吸い上げる…けれど以上発達した痛覚以外の神経は破損し、立つことすらままならない
だから現状は安全なんだが…もし突然異変が起きて、その吸収作用が活性化してしまえば、体の弱い患者や医療スタッフ達も危険に晒されてしまう
妻の元にアンを残すのも、彼女が使い潰されてしまうことになる
だから、この特殊病棟で一人保護入院している状況なんだ」
「…その、詳しい自分の回路の状態を、アンちゃんは知っているんですか?」
「いや、話していない、フローラには共有しているけれどね
あの子は母親の実験が強いトラウマになっている…詳しく話せば、きっと要らぬ傷を作ってしまう」
そんな、そんな事になっていたなんて
じゃあアンちゃんは、自分が他の人の命を脅かしてしまいかねない状態であることを知らず…いつか普通に暮らしたいと、歩けるようになりたいと、そう思っているんだ
それを自分だけが知らずに…希望を持って、一人でリハビリもして…
「…あの脚、魔術回路って…どうにかならないんですか?」
「残念ながら、私は魔術師ではないから、魔術回路の手術など出来ないんだ
妻は師と仰いだ魔術師の遺物で、その実験を成功させたと言っていたけれど」
「遺物…?」
確かに、魔術回路を直接弄るのは…世界的に無くはない
だがそんな研究をしていたのは、アンちゃんのお母さんではなく…それを教えた誰かがいたということ
アンちゃんのお母さんはその技術を模倣し、アンちゃんの魔術回路を改造した
その技術の作成者というのは、一体…
「で、肝心の母親は今どうしているのよ」
今度はエリーゼの方から質問が飛んできた
そうだ、ルードルフさんが娘であるアンちゃんを保護したとして、その母親は今どうしてるのか
聖杯戦争への執着があるのなら、どうにかして取り返そうとしてくると思うのだが…
「それが今回、君達に話をした理由だ
妻は、どうにかしてアンを自分の意のままに操り、聖杯戦争を勝ち抜こうとする
今までは出禁にするようスタッフ全員に伝達していた
元々、魔術師としてはそんなに強くない…だから自分の娘を強く仕立てようとしたのだからね
だが聖杯戦争が始まった今、どうにかして侵入してくる可能性もある
君達には…アンを、娘を守って欲しい」
アンちゃんの母親から、アンちゃんを守る
ルードルフさんはそう依頼し、私達に向かって頭を下げた
「私はもちろん、アンも聖杯を望んでいない…君達が聖杯を勝ち取ろうと言うのなら、もちろんそれに協力する
金銭も必要ならば、幾らでも積もう
その代わり…アンを、聖杯戦争が終わるまで守って欲しい」
ルードルフさんの必死の訴えに、私はどう答えるべきか悩んだ
当然、私個人の気持ちとしてはYESだ、アンちゃんの境遇を知らなくても同じ答えを出していた…目の前で困っている人がいるのに、無視する理由も道理もない
だけど、私以外は…?ランサーはきっと私の決断に同意し、助けてくれる
でもエリーゼはどうなのだろう?かごめくんは…何も考えず了承しそうだな
エリーゼの方を少し見た
目が合うと、エリーゼは鋭い視線で私に言葉をぶつけてきた
「何よ、この同盟の方針はアンタが決めるんじゃないの」
「え…?」
「私は無様にアンタに負けた、今更方針に口出すつもりは無いわよ
そんなみっともない姿を晒せば、お父様に殺されるわ」
思いのほか、エリーゼも了承してくれた
その言葉にアーチャーも同意して、静かに微笑んでいる
それなら…私は私の思う正しいことをしたい
一度、ランサーとも確認するために顔を向けた
「ランサー、いいかな」
私の問い掛けに、彼は頷く
「君の思うままに、やりたいことをすればいい
僕はそれを助けよう」
「…ありがとう」
ランサーはやっぱり、心強い
召喚したのが貴方で、本当に良かった
「ルードルフさん」
私が名前を呼ぶと、目の前で頭を下げ続けていたルードルフさんが視線を上げる
「…アンちゃんのこと、任せてください
私達が、あの子を守ります」
そう宣言すると、ルードルフさんは泣きそうな顔をして勢い良く立ち上がり、私の手を力強く握った
「ありがとう…!ありがとう……!!」
震える手と、絞り出した感謝の言葉は…まさに子を思う親の真心そのもので
…ああ、本音を言うと、少しだけ…羨ましく思えてしまうんだ