Fate/catastrophe   作:白波恵

17 / 17
殺戮者Ⅳ

 

時は少しばかり遡る

 

聖杯戦争に参加しているアサシンのマスター…望月かごめは、同じ聖杯戦争参加者であり協力者、同盟相手でもあるアン・ブラウンの護衛のため、彼女の病室に泊まり込んでいた

 

昨日、親戚であり「姉さん」と慕っている園村萌恵からアンの実情を聞かされ、かごめは一層この女の子を守らねばという決意を固めた

 

かごめは至って単純で、「可愛い女の子が困ってるなら助けなきゃ男として恥だ!」という精神で動いている

 

彼は一人の魔術師であり、一魔術家系の嫡男であるにも関わらずこれほどに単純なのは…ただ、魔術に興味が無いのである

 

親の命令でやるべき事はやっている

 

だが、そこに関心は無い

 

関心の無いものを強制され学ぶということは非常に苦痛であり、かごめは常に魔術師の生活に辟易していた

 

唯一…彼が女好きであるため、女性と会話することこそ彼なりのストレスの発散方法であるのだが

 

いつか自分は家系存続のため親が見繕った良質な魔術回路を持つ女性と結婚させられるのだろうと暗に理解している

 

女性であれば誰でも好ましい

 

それは事実ではあるが…かごめは出来るのなら、博愛的な自分が唯一見初めたただ一人を愛し、契りを交わすことを夢見ている

 

ロマンチストで女々しいことはかごめ本人も理解しているし、それは魔術師であるならば実現不可能に近い夢だろう

 

そんなふうに毎日を鬱屈と過ごしていた矢先…親からは聖杯戦争の話を持ち込まれた

 

本家たる轟家へ献上する任を請け負うこととなったかごめは、好機だと思った

 

交換条件として、結婚相手を自分で選ばせてもらうこと…聖杯を見事獲得することが出来たのなら、その条件を呑んでもらう

 

その条件は承諾され、かごめは夢を叶えるために聖杯戦争に参加した

 

恋愛結婚という、魔術師らしくない、子供っぽいようでいて純粋な夢…願い

 

その為にも、聖杯を轟家に届けなければならない

 

そしてその為には、「怪物」を倒し轟家の使者が聖杯を勝ち取る必要がある

 

かごめはつい先程連絡が来た、スマートフォンの画面を見る

 

萌恵から届いたメッセージには、もう一組が裏からアンを狙って迫って来ているという旨

 

戦争が本格的に始まった、それを理解して身体が震えた

 

否、これは武者震いだとかごめは自分に言い聞かせる

 

静まりかえる病室内…ベッドの上で怯えるアンの肩に、かごめはそっと手を添えた

 

そして真っ直ぐアンの瞳を見る

 

「大丈夫っすよ、アンちゃん

俺が君を守ってみせるから」

 

怯える少女を安心させようと、少年は優しく微笑む

 

かごめは自分の両頬を叩き、気合いを入れる

 

そしてアンの傍らに立つバーサーカーに向かい、声をかける

 

「バーサーカーさん、俺と一緒に来てくれませんか

俺のアサシンさんは、暗殺者なだけあって真正面からの戦闘には不向きっすから

俺もサポートは出来るけど、姉さんと違って肉弾戦は不得手っす

バーサーカーさんがこの中で一番戦闘力が高いと思うんすけど、どっすか?」

 

かごめの問いに、バーサーカーは強く頷く

 

「患者の治療を妨げるものには、外的要因…病原菌やウイルスが一番の天敵

既往症以外に他の病も併発しては患者は疲弊し苦痛に悩まされる一方です

それら外的要因の除去こそ最適な治療への第一歩

環境整備は看護師の基本中の基本ですから」

 

「つまりOKってことっすよね

アサシンさん!アンちゃんをよろしくお願いしまっす!」

 

かごめの呼び掛けに応じるように、窓のカーテンが風もなく揺らめいた

 

それを見届けたかごめとバーサーカーはアンの病室を出る

 

特別病棟はアンのみ入院しており、この階は酷く静かで恐ろしい

 

「バーサーカーさん、アンちゃんのお父さんは?」

 

「本日は学会発表の後、会食です

まだお戻りにはなりません」

 

「っすか…さて、迎え撃つと言ってもどうすればいいのか…探しに行くっすか?いやでもいきなり下からドーン!と床を突き破ってきたら…」

 

「我々同盟は既に、バーサーカー、ランサー、アーチャー、アサシンの四組が揃っています

残りはセイバー、ライダー、キャスター…セイバーとライダーであれば力業による突破も有り得るでしょう

ですが、相手は「裏口から」侵入しているのであれば、病院に被害を出すような行いを敢えてしない…もしくは、それをするほどの力がない可能性が高いのでは」

 

「おお!納得の分析っすね!」

 

バーサーカーは看護を得意とするが、時代が時代であり戦場に降り立ったこともある

 

野戦病院での悪列な環境を変え、兵士達の死亡率を大幅に下げたその慧眼は、今この時も発揮している

 

「となると…この部屋に辿り着くには、非常階段かエレベーターの二択っすね

まさかエレベーターからひょっこり出てくる〜なんて…」

 

「ミスター」

 

バーサーカーが、薄暗い廊下の先を見る

 

そこは非常階段のある方角で…何か、奇妙な影が蠢いている

 

四角形の胴体に、手足の生えた…奇妙な形の影が複数体

 

チカチカと点滅する照明が照らしたそれは…スートの描かれたカード達

 

人間と同じくらいのサイズの、大きなトランプに…奇妙な顔と手足が付いた、不可思議な生命体

 

正しく、童話の中に登場するトランプ兵そのもの

 

「な…なんすかアレ!」

 

「ミスター下がって

切除します!」

 

バーサーカーが魔力を纏うと、先程まで着ていた白い看護服から赤と黒の軍服へと変化する

 

そのままバーサーカーはトランプ兵の波へと突進し、白い手袋をした手の爪先を立て、獣の如くトランプ兵を斬り裂いた

 

少し硬い紙と同等の、ただのトランプの胴体は、尽く切り刻まれていくが…数は減らない

 

一体一体の力はバーサーカーたるサーヴァントに遠く及ばないが、ただひたすらに数が多い

 

トランプのスートはジョーカーを除けば全部で52種

 

その数だけ…否、もっと多くの兵隊が迫ってきているとしたら

 

「これが、相手のサーヴァントの能力なんすか…!?」

 

その時、エレベーターからも音がし、更にその向こうの反対側に存在する階段からも足音がした

 

かごめがその方角へ振り返ると、エレベーターから、非常階段の扉の先からも無数のトランプ兵が侵入してきた

 

「うわあああ!やばいやばいやばいっす!バーサーカーさん!」

 

「ミスター!伏せて!」

 

バーサーカーの指示に従い頭を抱え伏せると、発砲音が複数放たれ、弾丸がトランプ兵の体を貫通した

 

一瞬の足止めの隙に、バーサーカーはどこからともなく大きな四角形の塊を持ち上げた

 

それはこの建物の中であればどこにでもあるもの…しかし、本来ああやって担ぎ上げるべきものではないもの

 

人が一日の終わりにその身を預け、安らかな睡眠を得るために発明した安眠場所

 

純白のシーツを纏う…そう、()()()である

 

ベッドフレームごと持ち上げられたそれは廊下両側のトランプ兵に向けていくつも投げられ、積み重なっていく

 

それは見事なバリケードとなり、トランプ兵達の侵攻を防いだ

 

突然ベッドを抱えて投げつけたバーサーカーの所業にかごめは驚愕しつつ、一時的に防戦出来たことに安堵する

 

「な、なんとかなったっすね…!」

 

「ですがあれらは召喚された一般兵に過ぎません

指揮官がどこかにいるはず

一般兵の数は次第に増えていき、このバリケードもそのうち破られるでしょう」

 

バーサーカーの推察通り、ベッドフレームの足が絡み合いベッドそのものの重みで突破を困難にさせているが、その隙間から見えるバリケードの奥では先程よりもトランプ兵が数を増している

 

このままでは物量差で押され、突破されてしまうだろう

 

「…トランプ兵って言えば、ただ一つだけ

有名な「不思議の国のアリス」の登場キャラクターっす

このトランプ兵がサーヴァントの召喚した使い魔なら…相手のサーヴァントはトランプ兵を使役できる誰か

トランプ兵の親玉であるハートの女王か…もしかしたら」

 

かごめが敵のサーヴァントの真名を考察している間にも、トランプ兵はバリケードを突破しようとベッドの山を押している

 

まずは、このトランプ兵達を召喚した親玉…恐らくはサーヴァントの所在地を明白にしないといけない

 

だがかごめには、壁や床の先を見通すような神通力は持ち合わせていないし、音を聞き分ける絶対的な聴力もない

 

ただ…侵入者が来たという報せが届いた時から、トラップは敷いてある

 

『マスター』

 

かごめ達の背後…アンの病室の中にいるアサシンから、念話が届く

 

『いました

真下…一階の事務室

紙に何かを書き記す男と、傍らに立つ女』

 

「ナイスっすアサシンさん!」

 

アサシンからの報告に親指を立てながら、かごめはバーサーカーに向き合う

 

「バーサーカーさん!一階事務室っす!そこに多分サーヴァントとマスターがいると思われるっす!」

 

「…その情報は正しいのですね?」

 

「アサシンさんからの確かな話っす!ここは任せてもらって、親玉を叩いてきてくださいっす!

アサシンさん!」

 

かごめは病室の扉を開け、窓の方を見やる

 

一切の隙間もなく閉じられた窓を覆い隠すカーテンは、風もなく揺れるだけ

 

()()、おなしゃっす!」

 

かごめがそう命じると、かごめの中の魔術回路に流れる魔力が、パスを通じてアサシンへと流れていく

 

カーテンの傍らから、髑髏の面を被った黒いフードの巨体が姿を現し…薄紫の長い髪はまるで生命体のように蠢いた

 

その髪は伸びて、伸びて、更に伸びる

 

数十本の束を作り、伸びていくその髪はまるで、人体から生えた槍のように無数に形作られていく

 

「…何処に姿を隠そうとも、全て我が蓬髪から逃れ得る術は無し

 

狂想閃影(ザバーニーヤ)…」

 

アサシンが宝具の真名を解放すると同時に、彼女の毛髪は幾つもの槍を生み出し、病室を飛び出て両端へと伸びていく

 

そしてバリケードの隙間を抜けその槍髪はトランプ兵達を貫いていく

 

更には毛束は枝分かれし、分離して新たな髪の槍を生み出し…複雑に絡み合った樹木の枝…否、まるで毛細血管の如き緻密な光景を成している

 

「よっしゃ!やっぱすげーっすアサシンさん!さっすが俺のサーヴァントっすね!」

 

アサシンの宝具は、自身の有する毛器官…頭髪を自在に操り、一本一本をまるで手足の如く操作することが可能なのである

 

その宝具の真価は操作性のみにあらず、その髪の長さ、強度すらも変化させられる

 

その毛髪の使用用途は様々

 

触れても気が付かれない程に極限まで細くし、空間に張り巡らせることで索敵可能なセンサーにもなれるし、先程トランプ兵を貫いた槍のように太く、そして硬くすることで武器にもなる

 

『…マスター…世辞は結構

私が足止めをしているうちに…』

 

「っとと、そうっした!

バーサーカーさん!今のうちっす!」

 

「了解しました

感謝します、アサシン殿!」

 

トランプ兵達はアサシンの槍髪で身動きが取れない

 

その隙を利用して、バーサーカーは一階の事務室を目指す

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「ば……バーサーカーさんんんん!?

あああ、アグレッシブすぎるっすよぉ!?」

 

そんなかごめの叫び声は遥か上でこだまし、バーサーカーは躊躇なく事務室へと潜入した

 

昼間しか人はおらず、夕方以降は基本消灯し施錠されているこの部屋の片隅に…人影が二人分

 

「これはこれは…なんてダイナミックな登場!舞い散るガラス片はまるで羽ばたく蝶の鱗粉のように輝かしい」

 

仰々しく両手を広げ語り、その後に演出の派手さを褒め称えるように拍手を繰り出す少年と、バーサーカーを見つめ怒りを露わに顔を顰める女性

 

「バーサーカー…まさか貴方が、マスターである私の娘(アン)から離れるなんてね

私達を殺しに来たのかしら?」

 

「ミセス・イレイナ…未だ貴方は精神疾患を抱えているように見受けられます

適切な治療を受ける必要性を説く間もなく、我がマスターであるアンの安全のため貴方を見捨てたのはこちらの落ち度です

私は、貴方も同様に平等に治療を受ける患者だと理解しています」

 

イレイナ…アンの母親である彼女は、バーサーカーの言葉を聞き強く歯ぎしりをする

 

バーサーカーからして見れば、イレイナも聖杯という世迷いごとに踊らされ錯乱している精神疾患者に過ぎない…それはイレイナにとっても侮辱に等しい

 

ただでさえ一度娘とサーヴァントに逃げられている以上、彼女の怒りは収まることを知らない

 

聖杯を手にする為ならば、自身の娘すら手に掛けようとする

 

「私が…病気ですって…?…どこまで、どれほど私をコケにすれば気が済むのよッ!

お前はサーヴァント!既に死んだ亡霊であり、生きた人間の下僕たる存在なのに!私の奴隷であるはずなのに!私から娘を奪った挙句私を病人呼ばわりするだなんて!自分の身の程も知らない愚かな死者が生者である私を値踏みするんじゃないわよッ!!

私は病気なんかじゃないわ!この手で聖杯を手に入れて、それを証明してみせる!あの大魔女の遺物の一部は私の手の中にある…!

 

キャスター!あのバーサーカーを殺しておしまい!」

 

苛烈な剣幕で怒りを吐露するイレイナは、キャスターにバーサーカーの処理を命じる

 

キャスターはその指示に溜息をつきながら肩を竦め、手に取った白紙の紙…事務室に大量に保管されているコピー用紙と自前の万年筆を手にする

 

「という訳で、麗しき天使様、我がマスターが貴方の死をお望みだ

本来ならば特殊な条件下でしか成立しない僕の宝具(物語)の一部を、貴方様に披露してみせよう!」

 

キャスターはコピー用紙を宙にばら撒き、空中の空気で抵抗しながらも舞い落ちてくる紙に文字を書き記す

 

「『女王陛下は仰いました。あの男の首をはねよ!あの女の首をはねよ!この無礼者の首をはねよ!しかし首切り死刑執行人はほとほと困り果てました。あの猫の首を切ることはできません。なぜなら、胴体がないからです。首から下がないのなら、首を切ることができないからです。』」

 

キャスターが詠唱を終えると、紙は黒い光を放ち、歪み、肥大し、変化していく

 

やがて一枚の紙だったそれは、人間に近い等身のトランプ兵へと成った

 

ただ、先程まで襲い掛かってきたトランプ兵とは違い、黒いマスクを被り手には首切り用の斧を携えている

 

マスクの奥からは無機質な眼光が、バーサーカーを睨みつけている

 

「女王陛下に仕えていた処刑人だ

天使の首を斬るのは初めてだろうが、頑張ってほしい!」

 

「…天使、ですか」

 

バーサーカーは「天使」の言葉を聞き、強く拳を握り締める

 

白い手袋越しに掌の肉にギリギリと爪が食い込む音がして、バーサーカーもまた真紅の眼光を向けた

 

「私は天使などではありません

私はただ、「人を助けたい」だけです」

 

両者の睨み合いから僅か二秒

 

処刑人とバーサーカーの両名が狭い事務室内で激しい戦いを繰り広げる

 

処刑人の鋭い斧はバーサーカーの首を執拗に狙い、斬り掛かる

 

それを躱したバーサーカーがいた場所を斧が切り裂くと、コンクリートの壁ですら綺麗な断面を残す

 

ハートの女王が従えるトランプ兵…その中でも重要な死刑執行の役割を与えられた処刑人は、幾度となくあらゆる罪人の首を撥ねてきたのであろう

 

出典はかの有名な童話「不思議の国のアリス」

 

姿を消す猫の処刑を命じられた彼は、陛下の命により招集されるも、こう答えたとされる

 

「」

 

そう、首と胴体が繋がっているからこそ、そこを断つことで死を与えられる

 

だがその猫は首だけ浮かび体がない、だから斬ることが出来ない、処刑することが出来ないと

 

だがしかし、それは逆説的に…()()()()()()()()()()という証明

 

だからこそ、処刑人の斧はなんだって斬る

 

繋がっているものならなんだって斬れる…特に、胴体と繋がっている首は必ず切り落とせる

 

バーサーカーもそれを直感で察知していた

 

あの斧に触れたら「なんであろうと斬れる」ということを

 

血が付着し、固まった不衛生ささえどうにかなれば…あらゆる治療において優秀な()()になっただろうとさえ考える

 

「貴方は、私を知っていますね」

 

「当然、()()であり()()()だからね

クリミア戦争において腐敗した野戦病院を立て直した女傑、戦場に舞い降りた白衣の天使

あらゆる病、あらゆる傷害を治癒する為ならばなんだってする…それが貴方だ、フローレンス・ナイチンゲール」

 

キャスターは処刑人とバーサーカーの戦いを観戦しながら、手に持つコピー用紙に次々と文章を綴り、トランプ兵を召喚する

 

その兵達は五階にいるアンを狙って事務室を出ていく

 

「さて、ここまでして僕の真名もわかっただろう

僕の描く物語、僕と同じ国、同じ時代に生まれ育った者として…」

 

「ええ、貴方の紡ぐ物語は摩訶不思議で、現実的では無いからこそ…人々を魅了しました

ミスターチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン

またの名を…ルイス・キャロル氏」

 

キャスター…真名を、ルイス・キャロル

 

誰しも一度は耳にしたことがあるであろう名作、不思議の国のアリスの作者

 

幼き友、親族の少女アリスへ贈った不思議な物語

 

それの著者こそ、キャスターの正体

 

「大正解だ!さすが、我が国が誇る天使様だ!」

 

「ですが、貴方のその姿は些か疑問が生じます

貴方は何故、そのように幼いのですか?」

 

バーサーカーの質問に、キャスターは先程までの笑顔を一瞬固まらせ…

 

肩を竦め、苦笑した

 

「やれ、世間では僕のことを少女偏愛者だとか噂しているそうじゃないか

それは僕にとっても流石に不名誉だからね…無理をしてこの姿をとった

まだ母が生きていた頃の、幼い僕にね

ただし、記憶や人格はそのまま全盛期の僕だから、サーヴァントとしてのシステム上不都合はない

こうして、成人後に著作した作品の力も使えているからね」

 

そう、キャスターが作成した物語の大きな特徴は、その多種多様な登場人物にある

 

時計を持つウサギにお茶会を開く帽子屋、先程から多く召喚されているトランプ兵達もその一部

 

「僕の宝具『不思議の国のアリス(アリス・イン・ザ・ワンダーランド)』は、不思議の国の住人達を召喚することが出来る

僕の綴った物語のキャラクター達は空想なれど、まるで本物の「夢」のように演じることができるのさ!」

 

処刑人の斧の刃は黒く、そして赤い汚染を振り撒いてバーサーカーの首を狙ってくる

 

それを躱していくも、狭く物も多い事務室では思うように動くことも出来ず、デスクや書類棚は見るも無惨な有様に変わっていった

 

散乱する重要書類を放り投げ、バーサーカーは処刑人の視界を覆った

 

処刑人がそれらを細々と切り刻み、視界が広がった時…バーサーカーの姿はそこにはなく

 

背後に感じられる気配に振り向く暇もなく、処刑人の頭蓋はペッパーボックスピストルの弾丸により破壊された

 

「…胴体が無ければ、首は切れない

確かに、その通りです

生命の基本構造において、脳と心臓は生命維持に必要な最低限の臓器です

脳は酸素を得られなければ機能せず、酸素は血液に乗って心臓から送られてくる

首を絶たれれば、頭を失えば、肉体は司令塔を失い機能しなくなる…

そう、有り得ないのです、首だけで存在する生命というものは

おとぎ話、フィクションでしか有り得ません」

 

頭を失った処刑人は、糸の切れた人形のようにその場に崩れ、動かなくなった

 

それを見て狼狽えたのは、召喚者たるキャスターではなく、そのマスターであるイレイナだった

 

「クソッ…!キャスター!はやく次の使い魔を召喚しなさい!今すぐに!」

 

「無理だよマスター、こんな整っていない環境で召喚できるのはせいぜいトランプ兵という下っ端くらいだ

その下っ端も完璧に隊列を組ませて扱えるとしたら…こんな病院じゃなくて、お城か、裁判所じゃないと

彼らは不思議の国の住人なんだ、ここは不思議の国じゃない」

 

キャスターの説明に、イレイナは歯軋りをする

 

本来キャスターというクラスは、前線戦闘に向かない

 

魔術師という存在の歴史上、(まじな)いや呪術、占いというものは攻撃性を持つものではなく、詠み、識り、視るもの

 

補助的要素の強い魔術師のクラスを、本物の魔術師ではないただの数学者…今回は童話作家としての側面を持つキャスター(ルイス・キャロル)が担っている

 

これは、紛うことなき運用ミス…マスターの判断が誤っている証左であった

 

陣地作成や道具作成といった専用のクラススキルを持つキャスターを、その強みを活かせずにただ前線へ引っ張ってきたイレイナは、そもそもサーヴァントというものをまるで理解していない

 

この「病院」において、バーサーカー(ナイチンゲール)に敵うはずもないということを、イレイナは知ろうともしなかった

 

バーサーカーの持つピストルの銃口が、キャスターへと向いた

 

弾丸が放たれたその瞬間、光が現れ…銀色の鋼が弾丸を弾いた

 

「そこまでだ、アンタら

互いに得物を下ろせ」

 

弾丸を防いだのは白銀の剣であり、それを持つのは一人の騎士

 

キャスター達を回収しに来たセイバーが、バーサーカーの前に立ち塞がった

 

「我がマスターの判断だ、撤退するぞお前ら」

 

「な…何故よ!このまま押し切ればバーサーカーのマスターであるあの子を…」

 

「本当に無能だなお前

本領発揮出来ねぇキャスターを前線に引っ張ってきて、雑魚をいくら召喚したとしても全部抑えられて終いだ

わからねぇのか?上にはアサシンがいる

髪を自在に操るサーヴァントが、キャスターの使い魔の波を止めてんだよ」

 

セイバーが簡単に状況を説明すると、イレイナの顔にはより一層焦燥感が滲み出る

 

「それだけじゃねぇ、バカみてぇに強いランサーもあっちの味方だ

それに加えアーチャーがこの病院の外から狙撃を狙ってる

今の俺達に勝ち目はねぇってことだ」

 

「まぁ視察にしては十分な収穫だったんじゃないかな、この戦力差で、しかも僕が暗殺とか向いていないし」

 

キャスターが一度指を鳴らすと、頭を砕かれ床に伏せっていた処刑人の姿が消える

 

恐らくは、召喚物を皆消し去ったのだろう

 

「さ、帰ろうマスター

大丈夫だって、チャンスはまだあるんだから」

 

「……クッ…!」

 

悔しげに唇を噛み締め、イレイナは怒りを抑え込む

 

敵が撤退しようとしている、その敵前逃亡を逃すほどバーサーカーも甘くは無い

 

「逃がしません!」

 

バーサーカーが掴みかかろうとするも、セイバーの剣が彼女の爪先を斬る

 

ほんの僅かな、0.2ミリ程切り裂かれた手袋の繊維…その剣の技量は、剣技に造詣の深くないバーサーカーでも感覚で玄人だと瞬時に理解させられた

 

「それではさようなら、白衣の天使!

また会う時を楽しみにしているよ」

 

キャスターの背後に、謎の穴が広がった

 

それはまるで、物語の序盤にアリスが落ちた不思議の国へと通じる穴のように、摩訶不思議な空間断裂

 

彼らがそこへと飛び込んで、穴は次の瞬間には綺麗さっぱり消えていた

 

「…私としたことが、なんて不始末

いいえ、今はマスターの安全の確認が最優先ね」

 

滅茶苦茶になってしまった事務室の惨状を目の前に、バーサーカーは霊体化しその場を後にする

 

自分のマスターであるアンの無事を確認するために、彼女は一度アンの病室へと戻る

 

病室内には、ベッド上で怯えるアンと、その傍らで彼女を守るように(変なポーズで)待機しているかごめがいた

 

「あ…フローラ!」

 

「バーサーカーさん!どうだったっすか!」

 

「申し訳ありません、敵は逃してしまいました

ですが、その真名は把握しました

一度、全員が集まってから軍議を開くべきかと」

 

そう言っている間に、アンの病室の扉が勢い良く開き…走って駆け付けたであろうランサーのマスター、園村萌恵と、ランサー、そしてアーチャーとエリーゼも揃っていた

 

「アンちゃん、無事!?」

 

「う、うん!私は大丈夫!」

 

「萌恵姉さんの方こそ大丈夫だったんすか?」

 

「…ランサーとアーチャーのおかげで、なんとか」

 

一瞬だけ表情が固まった萌恵の様子に気がついた者は、この場では限りなく少ないだろう

 

内情的な変化の機微には疎いが、物理的な異常にはすぐ察することのできるランサーや、人を救うことを一心にしているため他人への観察眼が優れているバーサーカーがせいぜいだろう

 

しかしそれに追求する必要性は現時点ではなく、全員の無事が確認出来たところで、作戦会議をする必要がある

 

「ランサー、念の為周囲の警戒を未だ続けてくれる?」

 

「了解したよマスター」

 

「じゃあ、今回の襲撃についてなんだけど…」

 

「敵はアン(マスター)を狙う、マスターの母親…イレイナ・ブラウン

彼女はキャスターのマスターとして聖杯戦争に参加しています」

 

「そっちはキャスターだったんだね

病院の正面には、セイバーとそのマスターが来ていた

セイバーの方が陽動で、キャスターが裏から回ってアンちゃんを…殺そうとしたってこと?」

 

「恐らくは

そして、キャスターの真名も判明しました

キャスターはルイス・キャロル

かの創作童話、「不思議の国のアリス」の原作者です」

 

バーサーカーがキャスターの真名を共有したところで、今を生きるマスター達は驚愕する

 

アリスの物語と言えば、世界的に有名なファンタジー小説であり、近代においてもアニメーション映像やアリスをモチーフとした派生創作は王道のジャンルといえる

 

知名度のみで言えば、今回召喚されたサーヴァントの中ではダントツとも思える

 

ルイス・キャロル著者本人について知らずとも、彼が生み出した作品を知る者は多い

 

「あのトランプ兵…やっぱそうだったんすね」

 

「トランプ兵?」

 

「もんの凄い数のトランプ兵がこの病室目掛けて襲いかかって来たんすよ!作者がサーヴァントなんだったら、自作小説の登場人物を召喚するのも納得っすね」

 

かごめがアクティブな手振りで先程の襲撃について説明する

 

それを補足するように、エリーゼが口を挟む

 

「不思議の国のアリス程の有名な作品の著者と言うのなら、知名度補正は高いでしょうね

恐らく、この中の誰よりも」

 

知名度補正とは、サーヴァントに影響が与えられる効果である

 

サーヴァントが降り立つ規定範囲内の土地において、どれほどサーヴァントの真名が知られているか…有名であればあるほど、サーヴァントという伝承により確立される存在はより強固なものとなる

 

逆に言えば、知名度が低ければ低いほど能力値も比例して低下する、というデメリットもある

 

しかし有名であれば良いというものでもなく、有名であるということはその死因…サーヴァントを撃破する弱点も顕著になるということに他ならない

 

「キャスターの能力が、自作の物語…不思議の国のアリスに登場するキャラクター達の召喚ならば、些か厄介です

ですが、彼はまた完全ではなく、本領発揮出来ていない様子でした」

 

「そう…こっちで戦ったセイバーは真名まではわからなかった

でも恐らく…アーサー王伝説に出てくる円卓の騎士のひとりだと思う

彼、マーリンって名前を出していたから」

 

「円卓の騎士と言っても幅が広すぎますね

あの騎士らしからぬ苛烈な性格を元に考えれば、何人か候補を絞れそうですけれど」

 

「彼は王を自称していた

その円卓の騎士の中で、王の称号を持つ人物もそれなりにいるのかな?」

 

花の魔術師マーリンの名を知り、騎士であり、王である人物

 

アーサー王伝説に登場する円卓の騎士であるのならば、この条件で絞り込めるであろう

 

その条件が幸を成してか、エリーゼが候補を厳選して語る

 

「…円卓の騎士かつ、王

円卓の騎士の中の王なんて、多くは無いわ

それこそ主題となるアーサー王か、もしくは…ペリノア王」

 

「ペリノア王?」

 

「ペリカンみたいな名前っすね

いてて」

 

かごめのふざけた反応に、アサシンの髪が彼の頭を幾度か突く

 

そんな様子に呆れながら、エリーゼはセイバーと直接対決したアーチャーとランサーへ問いかける

 

「どう?他にセイバーの真名に有力そうな情報はない?」

 

「残念ながら、私の方では何も

お力になれず申し訳ありません」

 

「…僕の方は、彼は「タイマンの決闘」を注視していた

恐らく、一対一の状況下において自身を強化するスキルを持っているんだろう

これは、逸話のヒントになるかな?」

 

「…ええ、とすればセイバーは十中八九ペリノア王よ

アーサー王伝説において、あのアーサー王すら打ち負かし、その聖剣…エクスカリバーを折ったともされているわ

数々の決闘において絶対的な勝利を収めたことから見ても、ペリノア王と見て間違いないでしょう」

 

エリーゼの推理を聞いた全員が、異論はなく納得した

 

特に、セイバーと戦ったアーチャーとランサーはその豪傑さを直に見て、体験し、理解した

 

騎士らしからぬ言動と、その力強い武力は本物である

 

中世の騎士伝説の中でも破格の知名度を誇るアーサー王伝説、その主人公たるアーサー王に決闘で勝った人物とすれば、その実力はまさに本物なのだろう

 

この聖杯戦争において最強格のサーヴァントとして見ても差し支えがない

 

「まぁ、真名を看破したところで、ペリノア王は同じ円卓の騎士たるガウェイン卿に暗殺されて死んだのだからそもそも正面戦闘では負け無しでしょうね

アーチャー、貴方彼らを見張ってて何か他に有力な情報は得られなかったの?」

 

エリーゼからの質問に対し、アーチャーは柔らかく目を細め、顎に置いた指で一度トンと叩く

 

()()()()()

アン嬢の殺害計画以外の情報は語っておりませんでした」

 

「…そう

だとしても、敵のサーヴァントの真名が判明したのは上々よ」

 

「残念ですが、私の真名も露呈してしまいました」

 

バーサーカーが静かに挙手し、先程の戦闘時でのキャスターとのやり取りを語る

 

「あ…そっか、キャスターがルイス・キャロルってことは、バーサーカーと同郷かつ同年代だもんね」

 

「バーサーカーは白衣の天使でしょう?その苛烈な奉仕精神を見ればわかりやすいわよ

確かに情報の提示としては若干のマイナスがあったとしても、こっちは人数の理がある

正面戦闘が出来るランサーとバーサーカーに、後方支援が得意なアーチャーとアサシンがいればまず今回みたいな防衛戦は可能でしょう」

 

「でも…相手がまた同じように襲撃してくるとは限らないよね

今回の襲撃も、アンちゃんの殺害が目的だろうけと、多分…様子見の意味合いが強かったんじゃないかな

私が戦ったセイバーのマスターは、そんな感じだった」

 

萌恵とランサーが戦ったセイバー陣営は、やろうと思えば一般人も協力者すらも切り捨てて戦おうとしただろう

 

あのマスターの男はそれをする覚悟があるように見受けられた

 

しかしそれをしなかったのは、今回が本気の襲撃ではないからだろう

 

少なからず、セイバーのマスターにとっては

 

「アンちゃんを狙ったのも、その、敵のマスターが…アンちゃんのお母さんで居場所を知っていたから、すよね…」

 

かごめがそう確認する隣で、アンは悲痛な顔をして涙を堪えていた

 

アンと会話を重ねたかごめは、彼女がどれほど酷い仕打ちを受けていたとしても、自身の母親のことを無条件で愛していることを知っていた

 

だからこそ…そんな母に利用されるどころか、切り捨てられ命を狙われた

 

この事実に、幼い少女たるアンが耐えられるはずもない

 

「わ…たし…お母さんに…嫌われちゃった…?」

 

「アンちゃん…それは…」

 

「お母さんはもう…私が…要らなくなったってことなの…?

…私のせいで…()()()()、大変な目に遭って…」

 

「それは違う!」

 

自己を責め立てるアンの言葉を、かごめが強く否定する

 

「アンちゃん、俺達は君のせいだなんて一切思ってないよ!

こんなこと言うのもなんスけど…これは、戦争だから

いずれは誰かが誰かと争い、危険な目に遭う

そこに、誰のせいとか関係ない

俺達皆、互いに傷付け合うことを覚悟でこの戦争に臨んでるんスから」

 

かごめの力強い言葉に、一瞬呆気に取られたのはアンだけではなく、その場にいた全員がそうだった

 

飄々とし、腑抜けているような空気を漂わせるかごめが、現状バーサーカーを除き一番彼女を守ろうとしている

 

その善性の強さを持っていたことを、誰もが図り知ることが出来なかった

 

「そうだよ、アンちゃん

全員で共闘は理想論だからね…何人かは対立することはわかっていた

いつかは戦うんだ、それが今日だっただけ」

 

「姉さんの言うとーり!だからほら、自分を責めるのはやめるっす!

お母さんのことは…まだ整理しきれないと思うっすけど

俺達がついてるっすから!」

 

かごめと萌恵の説得に、アンは先程の悲しみの涙とは別の、歓喜の涙を流す

 

アンが手に入れたくても手に入れられなかったもの…友人というかけがえのない存在が、目の前にいる

 

その喜びを、必死に受け止めようとしている

 

「…ありがとう、みんな…!

…お母さんのこと…まだ信じたいけど…でも、みんなを傷つけようとするのなら、私も抵抗する!」

 

「その意気っす!さすがアンちゃん、逞しい!」

 

アンの精神性が一時的に安定したのを見守り、エリーゼは思い悩んでいた今後の計画を語ることにした

 

「…襲撃事件があったから、中止しようかと思ったけれど…それだけ逞しければ大丈夫かもね

萌恵には昨日空けておくように行ったけれど、明日スピナーランドに調査しに行くわよ

チケットは押さえてあるのと…今日のことを踏まえて、全員で固まって動く方がいいと思うわ

だから、ここにいる全員でスピナーランドに行くわよ」

 

以前から話に上がっていた、行方不明事件に関係していると噂のスピナーランドへの調査

 

その提案は、危機感半分…テーマパークへの遊行の期待半分で、空気が分かれていた

 

「スピナーランド!もちアンちゃんも行くってことっすよね!

うひょー!聞いたすかアンちゃん!遊園地っすよ遊園地!」

 

「い、いいの!?私も一緒に行って…」

 

「…何があっても私がお守りすることは前提として、アン一人を取り残すよりは全員で行動した方が安全なのは確実でしょう

ですが、外出手続きはしなければなりません」

 

手厳しいバーサーカーからも許可が降りたことで、いよいよ浮かれた空気は拍車をかける

 

喜び、ハイタッチをするかごめとアンを厳しい目で眺めるエリーゼに、苦笑いを浮かべる萌恵

 

「こいつら…危機感というものが無いのかしら…」

 

「ま、まぁまぁ…私達の戦力なら何があっても大丈夫だよ

ね、ランサー」

 

「うん?…うん、そうだね」

 

幾度かあった、歯切れの悪い返答

 

ランサーの様子が少しおかしいことに、マスターである萌恵も気がついていたが…現時点で、それ以上に追求することは無かった

 

彼女の頭にあるのは、それ以外のこと…ランサーを召喚した夜に襲ってきた、黒い騎士のこと

 

あの騎士も聖杯戦争に参加しているサーヴァントなのだろうが、今回の襲撃でこの同盟に所属していない残りのサーヴァントのクラスが判明したことであの黒い騎士のクラスも推測できる

 

(残るクラスはライダー…騎兵のクラス

あの騎士がそうなのだとしたら、数は合致するよね

でも…本当に?何か…何か違う気がする)

 

その疑問を加速させるのが、この病院内で出会った赤髪の少年

 

ランサー曰く彼がマスターなのだとするのならば、残るライダーと思わしき黒い騎士のマスターということになる

 

彼は現状、どちらの同盟にも所属していないのかもしれない…あるいは今回参加していないだけで、あちら側の同盟参加者の可能性もある

 

いずれにしても、今回姿を表さなかったことに安堵した

 

セイバーとキャスターは明確に敵であり、ライダー(仮)は敵か味方かもわからない

 

そして、その不確定要素を共有して混乱を招く訳にもいかず…萌恵はこの憶測を自分の中でだけ抱えることにした

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(必須:10文字~500文字)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。