至らないところが多いかもしれませんが、暖かい目で見守ってくださると助かります!
「何番煎じだよ」って、感じで申し訳ないです...。
最初の方なんであまり原作と変わらないかもです。すいません。
誤字脱字があれば教えてください。
追記、言葉を追加しました
845年
いつもと変わらない日常だった。
見上げれば大きな壁があった。
でも今日は違うらしい...
大きな振動と轟音がしたと思えば、血のように赤く大きな手が壁を掴んでいる。
少年の頭の中は真っ白になる。
鼓動が早くなる。
冷や汗が背中を伝う
ゆっくりと赤い手の主が顔を出す。
その日、少年の温かかった日常は崩壊した。
──────────
数時間前
2羽の鳥のつがいが青い空を飛んでいる。まるで地平線を目指すかのように。
少年は穏やかな日差しに照らされながら街を歩く。
カイル「ん〜!今日もいい天気だ!」
軽く背伸びをする。
この少年が物語の主人公、カイル•フューラーである。
カイルはのんびり歩き、内門の前に差し掛かったところで見知った2人を見かけ声をかける。
カイル「お?エレンとミカサじゃないか、奇遇だね」
2人に手を振るとこちらに気づいたらしい小走りで駆け寄って来る。
エレン「カイル!何してんだ?こんな所で」
エレンとハイタッチをかわす
カイル「いや、特に何も、強いて言うなら散歩かな」
なんでもないように答える
ミカサ「こんな所で散歩なんて、カイルはもの好き...」
カイル「もの好きは言い過ぎでしょ!確かに何もないけど!」
ふと、2人の背後に目をやる。大小様々な枝を背負っている
カイル「2人は薪拾いの帰り?」
エレン「あぁ、母さんに頼まれてな」
ミカサ「...エレンは寝てただけ、ほとんど私が拾った」
エレン「っ!おい!何言ってんだ俺だって拾っただろ!」
ミカサ「10本は拾ったうちに入らない」
カイル「おいエレン、またサボったのかよ、前に俺とミカサとお前の3人で行った時もそうだったじゃないか。」
エレン「それは、その...」
エレンは気まずそうな顔でも口ごもっている
ミカサ「ちなみにエレンは起きた時に泣いていた」
一瞬、時が止まった。
(エレンが...泣いていた...?あのエレンが?)
カイルの思考は当然だった。街のガキ大将に自分から突っ込んで行く程のバカが泣いているなんて信じられなかったからだ。確かに半べそかいてるぐらいは山ほど見たことがあったが明確に泣いているところなんて見たことがなかった。
エレン「言わないって約束しただろ!?」
エレンは顔を赤くしてミカサを睨む
ミカサ「カイルならいいと思った」
エレン「良いわけないだろ!」
エレンの必死の抗議をよそにカイルは言う
カイル「誰にだって泣くことぐらいあるよ、気にすることじゃないさ。まあ、あのエレンが泣くなんて珍しいことだとは思うけどさ」
カイルの言葉にエレンは大人しくなる。
ミカサ「流石カイル、エレンの扱い方を熟知している」
エレン「おい!どういう意味だよ!」
ミカサ「...」ぷいっ
エレン「おいミカサ!」
すると突然カン!カン!カン!カン!と大きく鐘が鳴った。
エレン「調査兵団が帰ってきたんだ!!正面の門が開くぞ!...英雄の凱旋だ...!行くぞミカサ、カイル!」
興奮した様子のエレンに連れられ外壁側に走る。
しばらく走るともう既に沿道に人が集まっていた。
カイル達は丁度よさそうな木箱を見つけ上に立って凱旋の様子を見守る。
徐々に馬の蹄や人の足音が聞こえ始め大きくなっていく。そこには想像を絶する絶望が広がっていた。
片腕や片目、片足を失った者。そこらじゅうが傷だらけで今にも倒れそうな者など、目を逸らしたくなるような現実が道を歩いている。
住民A「これだけしか帰ってこなかったのか」
住民B「100人以上で調査に向かったハズなのに...20人もいないぞ...みんな喰われちまったのか?」
カイルの耳にはそんな会話が耳に入る
目の前で調査兵の母親であろう女性が団長の男を引き留める。団長の「持ってこい」という言葉に女性は目を丸くする。女性の前に布に包まれたナニカが差し出される。女性は布をそっとめくる。...それは腕だった。カイルは思わず目を逸らす。
女性の泣き叫ぶ声が響く。もう見ていられないとカイルは元来た道に出る。エレンとミカサもカイルに続く。
ミカサ「調査兵団に入りたいって気持ちは...変わった?」
エレンは何も答えることは出来なかった。
カイル「...一旦家に帰るよ、また後で会おう」
エレン「おう、また」
そう言って2人と別れ、家に戻る。
──────────
とぼとぼと歩き家まで戻り、ゆっくりと扉を開ける。
カイル「ただいま」
母親「あら、おかえりカイル、何してたのかしら?」
カイルの母親が優しい笑顔で息子を迎える
カイル「散歩してたところにエレンとミカサに会って一緒にいただけだよ...」
母親「にしては浮かない顔ね、何かあったの?」
カイル「...ううん...なんでもない!気のせいだよ!」
カイルの明らかな空元気に母親は少し眉をひそめるがすぐに元の優しい笑顔にもどる。
母親「...そう、じゃあお昼ご飯にしましょうか!」
カイル「うん!」
奥の部屋で仕事をしていた父親を呼び、昼食を済ませるとカイルは再び外に遊びに出かけた。
カイルは適当に歩いていると街で有名なガキ大将に虐められているアルミンを見つけた。
隙を見てアルミンを救出し、ひとしきり逃げ回ったあと疲れて川辺に座った。
アルミン「はあ、はあ、助けてくれてありがとう、カイル、助かったよ」
カイル「はあ、はあ、気にしなくていいよ、友達だろ?」
息も絶え絶えに笑顔でそう返す
アルミンの目には感謝の色が映っていた。
しばらくアルミンと話しているとエレンとミカサも姿を見せた。だがエレンは先程と違い、母親と喧嘩したらしく機嫌が悪いようだ。調査兵団に入りたいことをミカサにばらされたらしい。
エレン「自分の命を懸けるんだ。オレらの勝手だろ!」
ミカサ「絶対駄目」
カイル「俺も、エレンには死んで欲しくないな」
カイルは静かに告げる
エレン「......っ、急に何を言い出すんだよ。...... 変 なこと言うなよな」
エレンはカイルの言葉に少し照れたようだった。
アルミン「でもエレン、僕もこの壁がずっと平和だとは思わないよ。100年壁が壊されなかったからと言って、今日壊されない保証なんかどこにもないのに...」
アルミンは川を見つめていた
すると突然
ドォーン!!!
という地響きにも似た轟音と衝撃でカイルたちの体が浮く。
カイル「ん?!くっ!今のは?!」
エレン「なんだ!?地震ってやつか?」
アルミンが道に駆け出し、壁を見上げる。驚きの表情で固まってしまった。
エレン「アルミン!一体何が見えるってんだよ!」
カイルとミカサもエレンに続く
カイル「...!は...あれは、何だ?」
理解が追いつかない、凄まじい量の蒸気と共に壁を掴んでいる手があるのだ。それも巨大な血に塗られたような赤い手が。
エレン「奴だ...!」
「巨人だ」
皮膚のない巨大な顔が姿を見せる
心拍数が上がり、冷や汗が一気に出てくる。
エレン「動くぞ!」
その瞬間
バコォーン!!
という爆音と共に外門は破られ、衝撃波と破片が街を襲う。
アルミン「壁に穴を空けられた!逃げるぞ3人とも!」
嫌な言葉がカイルの鼓膜を揺らす
エレンが正気を取り戻したように走り出す。
アルミン「エレン!」
エレン「破片が飛んで行った方に家が...!母さんが!」
その言葉にカイルも自身の家の方に破片が飛んで行っていたことを思い出す。カイルは一心不乱に駆け出した。
アルミン「カイルまで!...もう駄目なんだ。...この街は無数の巨人に占領される!」
アルミンの叫びも虚しく3人は駆けていった。
カイルは走ったいつもの家が見えるまで。あの優しい笑顔を、温かい手を、何よりも大切なものを失っていないことを確かめるために。
ようやく最後の曲がり角に着いた、ここを曲がれば家が見える。希望を胸に角を曲がった。
信じたくなかった。
家が巨大な破片で潰れていた。
カイル「......へ?......母さん!父さん!」
数秒のフリーズの後に叫びながら駆け出した。
カイル「母さん!父さん!返事してよ!お願いだから!」
張り裂けるような声で叫んだ
???「...ここよ!カイル!」
カイル「母さん!」
瓦礫の中から確かに声がした。必死に声のした方を探すと、瓦礫に押し潰された母親を発見した。カイルの息が詰まる。すぐさま駆け寄る
カイル「母さん無事?!父さんは?!」
母親「私は瓦礫で動けない、お父さんは...この破片で...もう...」
カイル「...え?」
カイルの目に涙が込み上げてくる。今度はすぐに理解してしまった。父親はもう、この破片の真下だと、助からないのだと。目にとめどなく涙が溢れてくる。
だが、泣いてはいられないと。乱暴に服の袖で目元を拭う。
カイル「ならせめて母さんだけでも!」
母親「やめなさいカイル!あなたひとりじゃとても無理よ!早く逃げなさい!」
カイル「嫌だ!そんなことできない!」
拒否の言葉と共に瓦礫を持ち上げようとするがビクともしない。
母親「早く!お願いだから!」ズシン、ズシン
大きな足音が近づいてきた。
カイルは本能的に恐怖を感じてしまった。体が動かない。
母親「カイル!はやく!逃げるのよ!」
動けないでいる。手にも足にも力がはいらない。
パシュー!ドサ!という音がしたと思えば1人の駐屯兵団の兵士がこちらに声をかける。
兵士「大丈夫か!今助けるぞ!」
母親「私は結構ですから!...お願いです、この子を連れて逃げてください!」
母親は兵士に懇願する。
兵士「でもあんたは?!」
母親「気にしなくていいんです!だから逃げて!」
ズシン!ズシン!
さっきより足音が大きくなっている
母親は覚悟を決めた目で兵士を見る。
その瞳に兵士は狼狽する。
数秒の思考を終え。兵士はカイルを背負って内壁側へ走り出した。
カイルはそこでようやく正気を取り戻した。
母親から離れていく。
母親「カイル!」
カイル「母さん!」
巨人が母親に近づく。
母親「大事なものは必ず守るのよ!」
大きな手で母親を掴む。
カイル「おい...!止めろ!」
母親「そして!」
手に持った獲物を口に運んでいく。
母親「生きるのよ!!」
カイル「止めてくれ!」
処刑台のように口を閉ざす
カイル「かあさぁーん!!!!!」
血飛沫が空を舞った。
カイルはそこで意識を失った。
──────────
規則的な揺れと微かな温もりに目を覚ました。
手を誰かに握られている感覚に左を見た。
カイルの左手にはミカサの手が繋がれていた。
偶然一緒の船だったらしい。
ミカサは少し疲れたようにマフラーで顔を半分隠して眠っていた。
カイルは先程までの光景がフラッシュバックした。目の前で大切な人が巨人に食われる瞬間を。涙が再び溢れてくる。
???「駆逐してやる...!」
怒りのこもった声が響く。
声のした方を見る。黒髪の少年が泣いている。
声の主はエレンだった。
エレン「この世から...一匹...残らず!!」
憎しみのこもった声で決心したように言う。
カイルは母親の最後の言葉を思い出す。
母親「大事なものは必ず守るのよ!」
「そして!」
「生きるのよ!」
思い出すともっと涙があふれる。
もう、あの優しい笑顔も、暖かい家庭も目の前で見ることも感じることも出来ない。
ドクン
もう失いたくないと、心のどこかが叫んだ。
ドクン
母親の言葉を忘れないと、心が言った。
カイルは誓った
「大事なものを必ず守る」と
現在公開可能な情報
名前 カイル•フューラー
シガンシナ区出身
フューラー家の一人っ子でエレンたちの幼なじみ
茶髪のくせ毛で非常に整った容姿をしている
性格は温厚であるが、身近な人や大事な人に何かあるといてもたっても居られなくなる。
*少し長くなってしまいました次は短くできるように努力したいと思います*