ラーイエローの神楽坂   作:ラララララクダ

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第7話 Z-ONE 2枚目

Z-ONE side

 

 

 

『馬鹿な…!?【ケッツァーコアトル】だと!?』

 

私の絶叫に、彼は怪訝そうに答えました。

 

「はあ? ソリッドビジョンなのに、そんなに驚くことか?」

 

(彼は何を言っているのだ? あのモンスターから放たれる力の波動は、私がかつて観測した反応と完全に一致している)

 

すなわち、あの【赤き竜】は疑いようもなく、この世界の【ケッツァーコアトル】の現身。

私は少年の背後の虚空を見つめました。

 

(彼を庇護する神は、創造の権能を持つ【赤き竜】すら手下として従えるほどの神格を持っているというのか)

 

私が動揺し、茫然自失となっていたその瞬間にも、彼は止まりませんでした。

 

「【赤き竜】の効果でフィールド魔法【シンクロ・ワールド】をデッキから加え、そのまま発動。俺はシンクロ召喚するたびに、このカードにシグナルカウンターを二つ置く」

 

 

『 シグナルカウンター』 カウンター 0

 

 

「レベル6の【バトル・イーグル・トークン】に、レベル1の【光竜星-リフン】をチューニング! シンクロ召喚、現れろ【カラクリ将軍 無零】!

【カラクリ将軍 無零】の効果発動、さらにその発動にチェーンして【カラクリ将軍 無零】を対象に【赤き竜】の効果を使う。

逆順処理により、【エンシェント・フェアリー・ドラゴン】をエクストラモンスターゾーンに特殊召喚し、デッキから【カラクリ参謀 弐四八】を呼び出す!」

 

 

【カラクリ将軍 無零】 レベル 7 ATK 2600

 

【エンシェント・フェアリー・ドラゴン】 レベル 7 DEF 3000

 

【カラクリ参謀 弐四八】 レベル 3 DEF 1600

 

『 シグナルカウンター』 カウンター 4

 

 

目まぐるしく入れ替わるモンスターたち。

 

「あ! すでにバトルフェイズを終えてるから、【エンシェント・フェアリー】の特殊召喚効果は使えないのか!しょうがないな」

 

彼は、そう一人言を呟く後に再び動き始めました。

 

「さっきボウテンコウの効果で、 手札に加えた【光竜星-リフン】を通常召喚! レベル3の【幻獣機トークン】にレベル1の【光竜星-リフン】をチューニング、シンクロ召喚【虹光の宣告者】!

そして、レベル3の【幻獣機トークン】にレベル3の【カラクリ参謀 弐四八】をチューニング、シンクロチューナー【マナドゥム・トリロスークタ】を召喚! こいつの効果で墓地の【幻獣機オライオン】を蘇生する。

さらに、レベル4の【虹光の宣告者】にレベル6の【マナドゥム・トリロスークタ】をチューニング! 【マスターフレア・ヒュペリオン】をシンクロ召喚!

素材として墓地へ送られた【虹光の宣告者】の効果で、【ミラクル・レイヴン-供物の儀式-】をデッキから手札に加える」

 

 

【幻獣機オライオン】レベル 2 DEF 1000

 

【マスターフレア・ヒュペリオン】レベル 10 ATK 3200

 

『 シグナルカウンター』 カウンター 10

 

 

「【シンクロ・ワールド】のシグナルカウンターを7個取り除き、効果発動! 墓地から【マナドゥム・トリロスークタ】を蘇生。

そして【エンシェント・フェアリー・ドラゴン】の効果で【シンクロ・ワールド】を破壊し、デッキからフィールド魔法【天空の聖域】を手札に加え、そのまま発動!」

 

 

【マナドゥム・トリロスークタ】レベル 6 ATK 2300

 

 

いつの間にか空間は、雲海の上に聳え立つ神殿のごとき光景へと。

レベル7のモンスター二体から始まったとは思えない、4体の高レベルシンクロモンスターによる布陣。

 

しかし、まだ彼の神はフィールドに降臨していません……つまり、これはまだ序章に過ぎないということなのでしょう。

 

「俺はレベル7の【エンシェント・フェアリー・ドラゴン】と【カラクリ将軍 無零】で、オーバーレイネットワークを構築!

エクシーズ召喚!

現れろ、【幻想の黒魔導師】!!」

 

 

【幻想の黒魔導師】ランク 7 ATK 2500

 

 

「【幻想の黒魔導師】の効果発動! オーバーレイユニットを1つ使い、デッキから【スペース・オマジナイ・ウサギ】を特殊召喚。

フィールドの【マナドゥム・トリロスークタ】と【スペース・オマジナイ・ウサギ】を墓地へ送り、エクストラデッキから融合モンスター【精霊コロゾ】を特殊召喚!」

 

 

【精霊コロゾ】レベル 4 DEF 2800

 

 

エクシーズからリンク、リンクからシンクロ、シンクロから再びエクシーズと融合へ。

それはまるで星の生態系が回転し、命の輪廻を目の当たりにしているかのようでした。

 

「さあ、これが最後の召喚法だ。俺は手札のペンデュラム儀式モンスター【ミラクル・レイヴン-供物の儀式-】をペンデュラムゾーンにセッティング」

 

『…ペンデュラム?』

 

「ペンデュラム効果発動! フィールドの【幻獣機オライオン】をリリースし、このカードを儀式召喚する!」

 

 

【ミラクル・レイヴン-供物の儀式-】レベル 1 DEF 300

 

 

これにより、彼のフィールドには儀式・融合・シンクロ・エクシーズ、それぞれ異なる理を持つ4体のモンスターが揃うことに。

 

「最後の仕上げだ。俺は【マスターフレア・ヒュペリオン】の効果を発動。エクストラデッキから【天空神騎士ロードパーシアス】を墓地へ送り、その効果を得る!」

【天空神騎士ロードパーシアス】の効果!フィールドに【天空の聖域】が存在する場合、手札を1枚捨ててデッキから天使族モンスター1体を手札に加えることができる!

俺は手札の【光征竜-スペクトル】を墓地へ送り、デッキから──

【創星神 Sophia】を手札に加える!」

今、手にしたそのカードから放たれる圧倒的なプレッシャー、私は確信しました。

あのカードこそが、彼が使役する神の正体なのだと。

 

「フィールドの、

儀式モンスター【ミラクル・レイヴン-供物の儀式-】、

融合モンスター【精霊コロゾ】、

シンクロモンスター【マスターフレア・ヒュペリオン】、

エクシーズモンスター【幻想の黒魔導師】

この4体を除外し、 降臨せよ!」

 

 

「【創星神 sophia】!!」

 

 

彼がその名を叫んだ瞬間、世界が悲鳴を上げる。

澄み渡っていた聖域の空は暗転し、黒い雷鳴が轟き、空間そのものに亀裂が走り始めたのです。

しかし、どこを見渡しても神の姿はありません。

 

『……!! 下ですか!?』

 

莫大な力の奔流が、私たちの足元、雲の下から湧き上がっていることに気づいた時には、既に巨大な赤い角が雲海を突き破っていました。

白きバフォメットのような、しかし私が知るどのモンスターよりも巨大な存在。

一瞬で理解しました。この神の前では、私に力を貸してくれている『時械神』すら、一粒の砂塵に等しいということを。

 

 

【創星神 sophia】レベル 11 ATK 3600

 

 

「【創星神 sophia】の効果発動! このカード以外の、お互いの手札・フィールド・墓地のカードを全てゲームから除外する!」

 

咆哮とともに、周囲の全てが塵と化していきます。

雲も、神殿も、空も、そして私の手にあったカードさえも。気がつけば、背景はもとのアーク・クレイドルの内部へと。

 

「俺は除外された【瀑征竜-タイダル】と【巌征竜-レドックス】の効果を発動。

デッキから【瀑征竜-タイダル】と【地征竜-リアクタン】を手札に加えてターンエンド」

 

私は現状を確認しました。

しかし、私には戦略の起点となる手札も、積み上げたフィールドも、逆転の足がかりとなる墓地さえも、痕跡すら残っていません。

 

無力感に目を閉じれば、あの日の光景がフラッシュバックします。

救えると信じたが結局、積み上げてきた全てが一瞬で無に帰した、あの日の絶望が。

運命という強大な壁の前では、私はただの矮小な人間に過ぎず全ては無意味な足掻き、出口のない迷路。

 

ですが

 

私は再び目を見開き、目の前の強大なる神を見据えました。

だとしても、

たとえ理不尽な壁であろうとも、それが歩みを止める理由にはなりません。

何より、不動遊星であったなら、この程度の困難で諦めることなど──あるわけがない!

 

『「俺」のターン!!!』

 

魂を込めてドローし、引いたカードを確認しました。

 

『!?』

 

 

【愚者の裁定】

 

 

自分の中の何かが、バラバラに砕け散ったような感覚。

疑問、混乱、怒り……様々な感情が駆け巡りましたが、最後に残ったのは自嘲だけ。

(運命は、 私がどれだけ目を背け自分自身を偽ろうとも所詮は「愚者」、ただの「偽物」に過ぎぬと…)

 

それが、この短くも熾烈なデュエルの幕切れでした。

 




【愚者の裁定】(アニメ)
『このカードは自分のターンの場合、手札から発動する事ができる。
自分への戦闘ダメージを0にする。 』

ソピア、赤き竜、時械神の上下関係はすべてオリジナル設定です。
単純に、こいつらソピアが効果を使ったら普通に全員除外されるよな?と思ってこんな感じになりました 。

ちなみにZ-ONEの想像とは違い、赤き竜はわりと軽いノリで来ています。

ソピア 「ねえ、人類滅んじゃって冥界の王ともドンパチできなくて暇じゃん? 一緒に遊ぼ!」
赤き竜 「え、マジ!? 行く行く!!」

だいたいこんな感じです

展開中の【カラクリ参謀 弐四八】の強制効果は、特に意味がなかったので省略しました。
実際には攻撃表示で召喚して、守備表示に変更します。
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