駄文ですがよろしくお願いします。
真っ白な空間。奥行きも何もわからない。そんなところに2人はいた。
片方は青年。
素朴な顔付きで「いい人そう」と形容されるような、
言ってしまえば無難な見た目。
もう片方はおそらく女である。なぜ陳述副詞がつくのか、それは顔が分からないからだ。
心霊写真のモザイク処理のように黒い四角で顔が遮られているのだ。
「君には転生してもらいまーす」
訳の分からない空間で目が覚めて訳の分からないことを簡単に宣う訳の分からないない奴がいた。
「…何?」余りにも突飛な事に寝ぼけた脳がその情報を処理するのに数秒かかった。
「いやだから転生するんだって。」最近流行ってるでしょと奴は続ける。「まぁ聞きたいことがたくさんあると思うからささっと説明するね」
どうやら最低限の説明をするくらいの常識はあるらしい。
「まず君は死んじゃいました。心不全だよ。若いのに可哀想だね」
ドンマイと愉快そうに言う。
「そして君は並行世界で美少女として生まれ変わるのだ!」
なるほど…とはならない。起承転結の起と結しか分からない。
「なんで転生しなきゃいけないんだよ!」
自然と口調が強くなってしまうが構わない。
「………やっぱりいい感じな理由は思いつかないや。」
特に理由はないよ暇つぶしみたいな物だから。と続ける奴に彼は絶句する。
「凡人が才能のある美少女になって面倒事に巻き込まれるのをみたくなったのさ。まぁ安心してくれたまえ転生得点をつけてやる。」
気づけば彼の側に箱が出現していた。
上部分と下部分に分かれていてそれぞれが立方体。上側は透明で中に球が敷き詰められている。下側には一つだけのダイヤル機構と景品の出口が取り付けられている。デパートとかにあるガチャポンと同じ見た目だ。
回せるのは一回きりだが代償などは無いらしい。
早く早くと急かす声に釣られつつも指で摘みダイヤルをグルリと回す。
カプセルを掴み僅かに力を加えると二つに割れ、中から紙が出てきた。
「集中?」紙に書かれた文字を読むと、口に出ていたのか、それが特典だと教えられた。
「地味すぎるだろ…」
「まぁ安心して!あと一回、一回だけ引かせて上がるから。」
先ほどの一回きりとは何だったのだろうか、
控えめに言って胡散臭い。
嘘の可能性があるどうしても頭をよぎるが拒否できるとも思えない。
仕方なく俺はふたたび回転式のつまみに指をのばした。
「じゃあこれ転生手続き書書いといて」
2回目を引き終えた俺に奴は様々な欄のある紙とペンを渡してきた。
沢山の欄の内殆どが前世の情報で既に来世の性別と特典の欄と共に、すでに埋められている。女性になることはやはり確定しているらしい。
ペンを持って来世の名前と出身地などなどを埋めていく。
「よし、じゃあ転生させるけど飽きたからって殺したりはしないから安心してね、」
じゃあ精々面白い地獄に堕ちてくれ
新たな人生を歩む者にかけるには余りに軽薄で憎たらしい言葉を聴き流し俺の意識は遠のいていった。