悪夢が参る!   作:海鵜白鷺

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お久しぶりです。
勉強がつらい、日常生活で時間が取れないなどの危機。
現実逃避で書いてしまった・・・

しかし、テストまでもう時間が無いので一日休みなのを利用して詰め込むだけしかできないファー(^p^)

では、ようやく進みます
そして一人称に初挑戦・・・


覚める序章と始まる悪夢 1

()

side:トウヤ

 

父さんの突然の報告が終わってからすぐに俺は、俺の家の使用人たちに連れられて父さんと母さんに会うことになった。

ハル、ミーナも一緒にである。

 

「しっかし、フレールさんも何考えてるんだろな。急に引退宣言なんかしちまってさ」

 

「…引退じゃない…代理って言ってた…でも……不安」

 

道中ミーナとハルが先ほどの出来事について後ろで会話しているのを耳にしながら俺は歩きながらも思考の海へと意識を集中させる。

考えることは山ほどある。

 

まず始めに、この後何が起こるのか。

簡単に言えば転生者としてこちらに送られてきた所謂イレギュラーともいえるだろう存在である俺にはこれからどんな形であれ原作の、「アカメが斬る!」の世界に巻き込まれると考えている。

だが、それがどういう時間軸で動くのか分からないしそもそも原作が始まっているのかすらもこの村の情報では知ることもできなかった。

むしろ帝都とこの村での交流など皆無とも言っていいと俺は思っている。

現に周りの村ですら帝都の情報がうわさ程度にしか入ってこないことからも推測できるし、帝都は村を救う唯一の稼ぎ口であったがこの村から出て行ったものは少なくまた帰ってくる者も少なかったからだ。

そんな状態で今の帝都の様子が知れるわけが無かった。

 

それに関係してくるのが俺のほかにいるという転生者の問題。

この世界にいる以上俺と同じような、もしくは俺とは違う形であってもいずれ出会うであろう転生者は、確実に原作に関わろうとしていると思っている。

だから帝都で活動している原作では見たことの無い名前かつ帝都中で有名なもしくはうわさになるような人物を知るためにも帝都の情報が入らないのはかなりの痛手とも言えた。

今更ながらこの手の情報を手にする機会がない自分の環境を悔やんでいる真っ最中だ。

 

そして最後に俺の能力について。

正直これが今最大の懸念点だったりする。

こっちに転生して自分のやれることもやったし身体能力とかなんか自分でも驚くくらい高くてびっくりしたほどだ。

超級危険種でもない限り負ける気がしない。

それでもどれだけ精神修行を積み重ねてもどれだけ意識してもどれだけイメージしてもどれだけ鍛錬しても。

能力の「の」の字も出てこないほど哀れなくらい何も無かった。

アンデットナイツで使えた敵をゾンビ化させるときにでる赤い煙のようなオーラもでないし徳川家康が使う天道突きや陽岩割りもできなかった…

 

情報の入手が無く、転生者が何人この世界にいるのかも分からず、さらに転生者や原作キャラとの戦いにおける一番の頼るべきものが未だ発動していない。

…あれ?これ、俺詰んでね?

いやいやいや!待て待て!まだ何かきっと重要な何かが鍵になっていてそれを俺が手にしていないだけなんだ!

そう考えるなら帝都も転生者も革命軍との戦いの最中であるならどんな小さな村にもうわさ程度に流れてくるはず!

つまり!まだ原作開始には時間があって転生者とも戦うことも無く危険な目にあうことも無い!そうだ!そう考えればすべての物事の辻褄があうじゃないか!

勝った!『アカメが斬る!』完!…ハッ!?これじゃあフラグじゃねぇか!!

だぁーっ!ちくしょー!もう何自分で考えてるのか分からないぞ!?

 

そんな今の俺には解決できそうにない事柄を無理やり納得できるような言い訳を作っていく自分を心の中で客観的に見た俺は、怒りや嘆きや諦観などいくつもの負の感情が交わり絶望にも近い心境となっていた。

思わず倒れそうになる。

しかし、トンッという音と共に何かが俺の背中を支えてくれた。

その感覚に俺は思考から現実へと覚醒し、俺を支えてくれているであろう何かに目を向ける。

そこには広場で俺を見たときのように心配そうな顔をした二人の幼馴染がいた。

どうやら倒れそうになったのは俺の感覚じゃなかったようだ。

 

「おいおい、マジで大丈夫かよ。広場でなんかあったか?」

 

「何か…思いつめてる…トウヤ……大丈夫?」

 

そんな言葉をかけてくる二人に俺は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

自分のことしか考えてきていない俺を二人は親身になって支えてくれる。

まるで本当の家族のようにだ。

 

―-――あぁ、そんな顔をしないでくれ

 

―---俺は自分のことしか考えていないから…

 

そう口には出さずに何とか繕った笑顔で二人に応えた。

でも、うまく笑えていたのかは俺にはわからなかった。

 

「あぁ、大丈夫。ちょっと考え事だからさ」

 

そう明るく答えた俺の言葉に、幼馴染は少し不服そうだ。

ハルとミーナが口を開きかけたとき俺の前を歩いていた使用人の一人が声をかける。

 

「トウヤ様、この奥に旦那様と奥様、そしてカイ様がお待ちになられております」

 

「…わかった。行こう。ハル、ミーナ」

 

俺はそういうと目の前の扉を3回ノックする。

すぐに中から「入りなさい」と声が返ってきた。

俺は短く息を吐いて扉を開けた。

 

 

――――side:トウヤ to be continued

 

 

「------これが今回私が行った演説の真実であり、これからの私の行動となるものだ」

 

フレールはそう言い話すことは終わったように口を閉じた。

トウヤたちが部屋に入ってから一時間がたち日が傾き始めようとしていた。

すべてを話し終えたフレールはふぅと息を漏らす。

アルティシアはそんな夫を見て肩を叩き微笑み、カイは目を瞑って何も話さない。

だがトウヤは今自分が自身の親から聞いた情報に耳を疑っていた。

驚愕と歓喜と絶望が入り乱れて自身の感情を整理できずにいたのだ。

否それ以上に困惑というものが来ている。

言い表すことのできない困惑だ。

それでも、なんとか深呼吸をして気持ちを落ち着かせ口を開く。

どこか震えていながらも懸命に声に出した。

 

「つまり、父さんとカイさんは…現在の帝国の腐敗に現大臣が関わっていて大臣に話を付けに行くと?」

 

「話を付けに行くわけではないが大臣と話をしたいとは思っている。あの場ではカイを紹介したが、実際に統治するのは私の右腕として働いてくれていたシュバールに頼んでいる。私は帝国軍人を引退した老いぼれではあるが、今もなお帝国軍を率いているブドー大将軍とは面識があってな。彼を頼り私とアルティシア、カイ、クロードと共に行くつもりだ。無論お前たちにも来てもらいたいと考えている」

 

フレールのいった言葉をトウヤは聞き逃さなかった。

 

―----ブドー大将軍

 

『アカメが斬る!』における強さの中でも秀でた強さを持つ人物であり、皇帝が最も信頼する切り札の1つだったはずだと、トウヤは思い出す。

帝国軍人である彼は帝国を守る云わば鉄壁の番人とも呼べる。

それに彼の帝具は雷撃を操る帝具だったはず…

将軍と呼ばれるからには威力は想像できないだろう。

エスデスが良い例だとトウヤは思う。

 

「トウヤ、私たちは大臣や皇帝陛下に何も剣を向けるわけではありません。何ゆえこのようなことをするのか。何ゆえ帝国の民が苦しまねばならないのか。それを聞きに良くだけなのですよ」

 

アルティシアはまるで祈りをささげるかのごとく手を合わせる。

ハルとミーナはそれを聞いてほっとしたような表情を浮かべる。

しかしトウヤはその言葉を聞いても、安心できるはずが無かった。

 

そう、最大の問題点である最重要人物。

この帝国の腐敗の元凶であり象徴である現帝国大臣―-----オネスト。

 

前世ではあまりのキャラの濃さに正直引いたほどだ。

目の前にいたら前世の俺ならきっと何もできないほどに強烈なキャラとその極悪非道とも言える狡猾さと器量に。

どんなに軽い罪であっても大臣にかかれば死罪になり、どんなに暴虐の限りを尽くしても大臣の懐に利益をもたらすならば罪にもならない。

幼い皇帝を後継者争いで勝たせ、自分の意のままに操ることのできる環境を作り出している。

皇帝が大臣に全幅の信頼を置き、大臣の言うことを尊重したがために何人もの無実の人間が処刑されていったかも、漫画やアニメだけをみるだけしかなかった俺には分からない。

 

だが、今この現状はどうなるのか。

 

前の俺はこの世界を他人事だといえる立場だった。

 

前の俺はこの世界を夢物語だと笑うことができた。

 

前の俺はこの世界を神と同じ目線で見ることができた。

 

今の俺は…他人事か?これは夢か?俺は神か?

違う。

すでにこの世界は俺にとって現実であり、生きる歯車であり、力を持たない一介の人間だ。

そんな俺を、目の前にのこのことこの政治を批判するようなニュアンスの質問をする俺たちを大臣はどうする?

それこそ世界を支配している魔人や魔神に丸裸で木の棒で挑むようなものだとトウヤは感じた。

きっと大臣は俺たちを見せしめに殺すだろう。それも凄惨に、それも派手に、それも面白おかしく。

帝都の腐りきった貴族たちのおぞましい趣味の生贄になるようなものだ。

考えただけで体の震えが止まらない。

この世界に来て死ぬと思うことは沢山あったが、ここまで恐怖したことは無かった。

むしろ会ってもいないのに現実にいると想像しただけでここまで恐ろしく感じるものかとも感じざるを得なかった。

 

だから、俺はこう答えることしかできなかった。

 

「……………少しだけ…ほんの少しだけ……俺に時間をください…」

 

「………………」

 

フレールは何も言わず目を伏せているトウヤを見つめる。

トウヤは震える足を何とか押さえつつ父の言葉を待った。

やがてフレールは短く息をつき口を開く。

 

「…明日の昼、また答えを聞こう。トウヤ、ハル、ミーナ。お前たち三人で考えるといい。話は以上だ。ハルもミーナも今日はゆっくりうちで休むといい。ご両親には私から連絡しておこう。トウヤもゆっくり休め」

 

そうフレールはトウヤたちに語りかける。

部屋を出て行く途中トウヤの肩を軽く叩きアルティシアと執事―クロードを引き連れ部屋を出て行った。

カイもフレールたちの後を追いつつ部屋を出る前に振り返りながらトウヤたちに言う。

 

「フレール殿はああ言うが私は君たちにはまだ帝都は早いと思っている。もし、行く気が無いのなら素直に行かないと言ってくれ。それは逃げることではなく勇気なのだから」

 

そういい残しカイは立ち去る。

部屋には、トウヤ、ハル、ミーナだけが残り三人は日が落ちるまで動けなかった。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

日も暮れた屋敷。

雪の山から見上げた満天の星空の下、トウヤは一人いた。

夜で雪の中であるにも関わらずただ一人ぼーっと積み上げられ固められた雪の山に寝転がる。

寒さを感じてはいないようだった。

トウヤは目の前に広がる煌く深い海を見渡していた。

考えることもしない。ただ見つめるだけ。

それでもトウヤの心は一向に晴れることは無い。

 

「……どうしたいんだ…俺は」

 

ぼそっと声に出すことしかできないトウヤ。

今のままでは自分はどうあがいても死ぬだろう。

それでは転生した意味が無い。

自身の人生を、怠惰で生きる意味も無かった世界からようやく抜け出せたというのに。

それでもこの先をどう生きていけば良いのか分からなくなっていた。

 

「…俺は、どうすればいいんだよ…神様」

 

自分をこの世界へと送り込んだ張本人を思い出す。

あまりにも恐ろしく、あまりにも近寄りがたく、あまりにも人間くさくて、邪神とは思えなかった。

特典が使えないのはその神に何かあったからなのか。

それとも、邪神だから嘘をついていたのか。

今となっては分からない。

だけど―――――

 

「「わっ」!!」

 

「うわぁッッ!?」

 

突然トウヤの真横で声がした。

その声にトウヤは思わず飛び上がる。

その元凶を確認する。

そこにはおどけた顔のハルと無表情なミーナの姿があった。

 

「何だよ…驚かすなよ…」

 

「大成功って感じだなこりゃ」

 

「…ぴーす」

 

「お前らなぁ!」

 

「うわ!トウヤがキレた!逃げるぞミーナ!」

 

「わー」

 

「待て二人ともぉおおお!」

 

トウヤは驚かした元凶二人を追い回し始める。

最初は怒っていたトウヤもいつしか笑顔になり三人は楽しげな雰囲気に包まれた。

やがて三人で寝転がりながら空を見上げることになって誰もしゃべらなくなった。

 

しばらくして、ハルが口を開く。

 

「やっと元のお前らしくなったなトウヤ」

 

「え?」

 

トウヤは思わず声を出してしまった。

ハルはそんなトウヤに目もくれず空を見上げて言う。

 

「考え事して、一人で抱え込んで…昔からよくあったけど最近それが頻繁だった。お前はいつもいつも大丈夫しか言わない…………もっとさ、俺たちを頼れよ。そりゃあトウヤと比べたら頼りないかもしれないけど…それでも俺たちでも力になりてぇんだ。支えてやりてぇんだ」

 

「ハル…」

 

「私も…同じ気持ち」

 

普段はあまりしゃべらないミーナもいつもとは違う雰囲気で話し始める。

 

「ミーナは…皆の笑顔が好き…皆の、明るい笑顔が好き…大変だけど支えあえて…皆が繋がってるこの村が大好き…父様も…母様も…おじ様もおば様も…もちろんハルとトウヤも私は大好きだよ…だから、トウヤが悲しんだり悩んでるのを苦しんでるのを助けてあげられないのは…私はヤダよ…」

 

「ミーナ…」

 

「だからよ!」

 

ハルが立ち上がり一歩前に出る。

ミーナもそれに続いて立ち上がりハルの横に並ぶ。

トウヤはそれを座ってみる形になった。

二人は手を伸ばして笑いながら

 

「「一緒に笑おう、トウヤ」」

 

と言った。

 

トウヤはその瞬間かつて自分にこんな風に語りかけてきた二人を重ねた。

 

『『一緒に笑おうぜ(!)、トウヤ!』』

 

トウヤはそれに目を見開く。

その光景はすぐに掻き消え目の前にはハルとミーナ。

軽くため息をつきトウヤは笑う。

そして手をとり二度目の言葉を口にした。

 

「あぁ。二人とも―――」

 

―――――――これから、一緒に笑おう。

 

そうしてトウヤはこの夜、覚悟を決めたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トウヤたちが寝静まったころ。

屋敷の屋上で会話する人影があった。

手には通信用の兵器のようなものが握られている。

 

『進みはどうですかねぇ~?んん?』

 

「万事問題などありませんよ、主」

 

『それは♪それは♪なんとも頼もしい限りです♪ヌフフフフフフ♥ 』

 

「予定は、明日の夕方ごろとなります。終わり次第また帝都にて報告を」

 

『ハイハイ。それでは期待してますよカ・イ・サ・ン♪ヌフフフ!』

 

その通信を最後にその場には静寂がおとづれる。

雲に隠れた月が屋敷を照らす。

 

徐々に現れたその人影は。

 

「さぁ…愚かな下等種族よ」

 

口を大きく歪め

 

「君らに相応しい」

 

狂気を感じさせる笑みを浮かべ

 

「天罰を持ってきた」

 

目には殺意と黒い感情を渦巻かせた

 

「存分に、存分に恐怖し(味わい)たまえ。オネスト様に楯突くドブネズミども!」

 

月明かりに狂気を照らすカイの姿だった。

 




はい、突貫でつくりました。
原作キャラ出せた…よかった…

といっても主人公が会うわけではないですがね。

次回でようやく序章を終われます!
そして主人公の能力が覚醒します!
させます!(汗

さて、テスト勉強しないと…

こんな不定期で更新申し訳ないですがこれからもよろしくお願いいたします。
タグも付け直さないと…
では!
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