これは俺が呪術廻戦での最強の炎使いになるまでの物語   作:華々

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4話

 

 

食事を終え、煉城家の本邸へ戻ってきた俺と灯里は、ここまで送ってくれた運転手に礼を言って別れた。

腹いっぱい食べたせいで眠気が押し寄せ、俺はそのまま少し横になることにする。

 

灯里の膝を借り、髪を撫でられながら心地よく微睡んでいると――

 

ドタドタと、騒がしい足音がこちらへ近づいてくる。

 

(……誰だ、うるせぇな)

 

そう思った次の瞬間、

 

――ズバァンッ!!

 

勢いよく扉が開け放たれた。

 

「燈真殿ー!元気でござるかー?!」

 

「うるせぇ!!」

 

せっかく気持ちよく寝ていたのに台無しだ。

苛立ちのまま、視線すら向けずに呪力を固めて腕を振りそれを投げつける。

 

直後、

 

「ぎゃあああっ!?」

 

炎を帯びた呪力が顔面に直撃し、そいつは絶叫を上げながら床を転げ回った。

 

しばらくして火を消しながら、そいつは笑う。

 

「フフフ……流石ですな燈真殿。こちらを見ずに呪力を投げるとは、そうそう出来るものではござらんよ」

 

「こんぐらい、よそ見してても片手間でできるわ。で?今日は何しに来たよ、火丸」

 

俺の部屋に無断で入ってきたこいつ――火丸。

一応、俺の従兄弟で同い年のブタ野郎だ。

 

何より目につくのは、丸々と脂肪を蓄えた腹。

ぽっちゃりなんて可愛いもんじゃない。ズドンとした塊だ。

こいつがいるだけで、部屋の地面がが沈んでる気すらする。

 

一応、当主候補の一人で順位は五位。

呪力特性も受け継いでいて術式も優秀。本来ならかなり強い部類だが――

 

「聞きましたぞ燈真殿。当主殿から受けた呪霊討伐の試験、一瞬で終わらせたそうですな。流石でござる」

 

戦うより食うのが好きなせいで、いつも理由をつけて逃げ回っている。

 

「そういうお前も当主候補だろ?ここにいるってことは、もう祓ってきたんだろ。どうだった?強かったか?」

 

「いやいや、拙者に任されたのは準一級程度の呪霊でしてな。燈真殿が期待するような代物ではござらん」

 

「ふーん、つまんねぇな」

 

「むしろあの程度で良かったでござるよ。あれ以上強いと、せっかく蓄えた脂が落ちてしまいますからな」

 

……準一級って、当主候補を絞る試験だろ?なんでそんな半端な相手なんだ?意味わかんねぇ…

 

「拙者はこの試験もクリアしましたし、次は降りるつもりでござる。好き好んで燈真殿達と争うなど、命がいくつあっても足りませぬ」

 

「ん?火丸、お前……次の試験、知ってんのか?」

 

「おや?ご存じない?」

 

俺は軽く眉をひそめる。

 

次の試験か……。

一回目が呪霊討伐。となると――

 

(話し合いで決める……とか?いや、そんなわけねぇか)

 

「灯里、知ってる?」

 

「はい」

 

「なんで教えてくれなかったんだよ……」

 

「燈真様がお腹いっぱいでお休みになるとおっしゃったので、後でお伝えしようと……。帰りの車で申し上げればよかったですね。申し訳ありません」

 

「うっ……それ言われると俺が悪いな……」

 

軽く気まずさをごまかし、話を戻す。

 

「で、次の試験は?」

 

火丸がニヤリと笑った。

 

「フフフ……次の試験は――当主候補同士による御前試合でござる」

 

「……へぇ…面白そうじゃん」

 

口元が自然と歪む。

抑えきれない高揚が、笑みとなって滲み出る。




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