なんでも話せるダウナー系の美少女と、「試しに付き合ってみる?」ってなって付き合ってみたら最高のパートナーすぎた   作:オリウス

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キスしてみる?

 迎えた休日。俺は栞と約束の待ち合わせ場所に向かう。

 まだ栞は来ていないようだ。俺はスマホを見ながら栞を待つ。

 

「お待た」

「おー、しお、り?」

 

 俺は目を見開く。どこからどう見ても、バニーガールだった。

 

「なんて格好してるんだよ」

「バニー着てみた」

「見りゃわかるよ」

 

 俺は額に手を当てる。明らかに周囲から注目されている。

 俺は栞の体を隠しながら手を引く。どこに行くか全く決めていなかったので、とりあえず人気のないところへ急ぐ。近くにあったカラオケ店に駆け込み、受付を済ませる。

 部屋に案内された俺たちはとりあえず一息つく。

 

「なんでバニーなんだよ」

「琢磨がいつもと違う格好って言うから。これしか思いつかなかった」

「確かに見たことのない恰好だったけどよ」

 

 俺は苦笑する。栞はこういう突拍子もないことをするところがある。

 

「嫌、だった?」

「嫌、じゃないけど。正直焦ってちゃんと見れてなかった」

「じゃあ見て」

 

 そう言って栞は立ち上がる。前かがみにポーズを取ると上目づかいで俺を見てくる。

 

「おお……」

 

 俺は溜まらず生唾を飲む。前々からエロい体をしていると思っていたがこれは眼福だ。胸の谷間がしっかりと覗いており、男の情欲をくすぐる。

 

「どう?」

「すげえいいわ。お前絶対怪しい勧誘とかついていくなよ」

「なんで」

「なんか乗せられてAVとかに出させられそうだから」

「ん。それは嫌。琢磨以外とそういうことしたくない」

「俺ならいいのかよ」

「だって琢磨だし」

 

 俺への信頼が重い。中学からずっと一緒にいるが、そういう目で見なかったと言えば嘘になる。俺だって男だ。それなりに性欲もある。だけど、不思議と友人関係を続けられた相手でもある。そういう意味では試しに付き合ってみるってなったから付き合ってみたが、このまま友達でい続けることも十分可能だったと思う。

 

「てかお前服それしかないのか」

「ある。着替えは持ってきてる」

「ならカラオケ出る前に着替えないとな」

 

 栞のバニーガールは新鮮な刺激があった。俺の目の保養になった。俺は一応小綺麗にしてきたつもりだが、栞は何か感じたのだろうか。

 

「俺の恰好どう思う」

「らしくない」

「だよな」

 

 俺は苦笑する。今は服に着られているような感じだ。それに引き換え栞のバニーは本当によく似合っている。こんなの男が見たら、鼻の下を伸ばすだろう。

 

「カラオケ。琢磨とは久々」

「そうだな。何か歌うか」

「歌う」

 

 栞はデンモクを操作して、曲を入れる。イントロが流れ始め、栞がマイクを手に取る。

 栞は歌が下手なわけではない。だが、なんとなくやる気がなさそうに歌うので、気が抜ける。すべてにおいて活力がないというかなんというか。だが、俺が囃し立てると、ダンスを交えて歌いあげる。胸の谷間がぽよんぽよん揺れてそこにしか視線がいかなくなる。

 栞は歌い終えると、椅子に座った。

 

「ん。琢磨って本当におっぱい好きだね」

「バレたか」

「バレる。ガン見だったし」

「そんなに見てたか?」

「食い入るように見てた」

 

 男は見てしまうものなんです。

 

「それにしても成長したよな。中学の頃は大きかったけど、まだそこまでの谷間はなかったのにな」

「牛乳好きだし。それからよく寝てる」

「確かに授業中も爆睡だもんな、栞」

 

 栞はとにかくよく眠る。学校の授業もほとんど聞いていないのではないだろうか。いっつも俺が勉強を教える羽目になっている。

 

「でも、あれだよな。付き合うってなってもそんなに変わらんな」

「そう? 私はすっごくドキドキしてる」

「へ?」

 

 栞は眠たげな眼でじっと俺を見つめる。

 

「可愛いって思ってくれた?」

「栞は可愛いだろ」

 

 俺は食い気味に言った。

 栞は「ん」と頷くと、髪を掻き上げた。

 

「琢磨はかっこいい」

「どうした急に。お世辞はやめろよな」

「お世辞じゃない。私にとっては琢磨は世界一かっこいい」

「なんか変だぞ今日のお前」

 

 今まで栞がこんなに褒めてきたことはなかった。付き合い始めたことで、心境が変わったのだろうか。

 

「せっかく恋人になったんだから、恋人っぽいことしてみたい」

「恋人っぽいことって?」

「例えば、キス……とか」

 

 眠たげな声で、栞が呟く。栞とキス? いや別にいいのか。今は彼女なんだし。

 

「じゃあしてみるか?」

「ん」

 

 栞が体を寄せてくる。顔を前に突き出し、目を閉じる。

 俺はゆっくりと顔を近づけていく。栞の顔が目と鼻の先になる。甘い香りが漂ってきて俺の理性を破壊した。

 

「んんっ……」

 

 僅かに吐息が漏れ、唇と唇が重なる。一瞬の出来事。俺はすぐに唇を離した。

 

「これがキス?」

 

 唇に指を当て、小首を傾げる栞。

 やばかった。唇と唇を接触させただけなのに、理性が一瞬にして飛んでいった。

 ただ唇が触れただけ。もっと深い大人のキスをしたら、きっと歯止めが利かなくなる。

 

「すっごく良かった」

 

 栞が頬を染め、視線をさ迷わせる。なんだか一瞬にして幸せになったような、そんな気分になった。

 栞の格好も相まって、俺の股間は既に臨戦態勢だった。

 

「もっとする?」

「……しない」

「しないの?」

「これ以上は俺が我慢できないから」

 

 俺はそう言うと、前かがみになる。

 

「もしかして、勃っちゃった?」

「恥ずかしいから言うな」

「このままする?」

「ここカラオケだぞ」

「ん。バレないと思う」

「あほ。カラオケはカメラで見られてるっての。それにそう簡単に栞とはやらないって言っただろ」

 

 俺がそう言うと、栞は小首を傾げる。

 

「私はいつでもいいよ?」

「あんまり誘惑しないでくれ。マジで我慢できなくなる」

 

 栞の誘惑は想像以上にきついことがわかった。それから俺は気を紛らわせるためにカラオケで熱唱した。

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