連休中に始まって、週末土曜仕事あるんだからモアイ像叩きつけたくなりますよ畜生。
尚、今章は4本立てになりそう。
そして今回の構成は演出の都合上、逆になります。
また後書きがおふざけ入ってる。
ふざけるな!ふざけるな!会社の馬鹿野郎ォォー!
Narration Side
アビドスの砂漠の上に走る、ベージュ色に塗装された軍用車。
掠れたアビドスの校章が持ち主を示すが、砂漠に埋もれた今となっては意味はあるのだろうか。
いや、意味はある。
世話になっている最低野郎の為に、かつての後悔を繰り返さぬ為に、ただ親しき大人の友人の為に。
そして、そんな彼女らを支えるべく愛銃のミニガンを扉付きの天井から彼女達を追いかける鉄の騎兵に向けて掃射する、四人の中で最も年下の十六夜ノノミ。
生半可な小銃では追い付くことのできない最速の発射速度を誇るミニガンが火を吹き、鉄の騎兵……アーマードトルーパーと呼ばれる兵器が爆発に飲まれる。
俗にATと呼ばれる人型兵器は、アビドス砂漠の奥地に砂からまろび出た物をカイザーが修復し再利用している物である。
仮にこれを買取屋が知っていれば、大金はたいて買い取るだろうが残念ながら本人は何も知らないし、買うこともできない。
後にゴリアテと呼ばれる強化外骨格のデータとして吸収されるカイザーATの機種は、ボトムズといえばお馴染み【スコープドッグ】。
装甲騎兵ボトムズの主役キリコの愛機として、よく使い捨てられる消耗品であるが、この世界においても最低な棺桶として散ることになった。
「脆すぎる!?」
「そんなバカなぁぁぁ!」
「がぁぁ!?なんだこのパワーはぁ!?」
必要最低限の装甲しか持たないATが、歩兵処理や軽装甲車に使われるミニガンに勝てるわけもない。
一瞬で穴ぼこにされ、カイザーの技術によって再現された揮発性の高いポリマーリンゲル液によって火だるまとなり、爆散する。
「やりましたぁ~!」
「スゴいよぉ!ノノミちゃん!」
追いかけてくるスコープドッグ隊を、パワフルに振り回すようにミニガンで殲滅に成功したノノミは喜び、ユメはハンドルを握りながら誉めちぎる。
そんな二人に面白くなさそうなのはホシノである。
表面上では先輩であるユメにぞんざいな扱いをしたり、世話を焼かれる情けない先輩などと、辛辣な言葉を使う彼女ではあるが、内心ではちゃんとユメの事は認めているし慕っているのだ。
だからこそ、この場で唯一の部外者のノノミが褒められている状況に少しばかり不満であった。
制服の校章を見れば、アビドスにある中学校の私立ネフティス中学校の生徒であるのは一目瞭然で、そんな彼女がユメから誉めちぎられている光景はなんでか嬉しくなく、ちょっぴり不愉快で羨ましかった。
だが、そんな自分の感情が【嫉妬】である事に気付けぬホシノでもなく、年下にそんな大人げない感情を抱いた自分に恥ずかしさを感じる。
「た、弾切れ…大丈夫?」
「全然大丈夫ですよ!お二人みたいな動きはできないですので、私なりに頑張りますから!」
それはそれとして、一応将来的には自分の後輩になるかもしれないノノミが、トリニティの生徒であるツルギと親しげに話しているのも気に食わなかった。
だが、ここで雰囲気を壊すようなことをして嫌われたくない。
そんな先輩、いや今はまだ歳上の高校生としての矜持が対抗する。
結果、苦し紛れにこう愚痴るしかなかった。
「接近戦なら私だって倒せるのに…」
ボソリと呟かれた言葉は誰にも届くことなく、車内のエンジン音にかき消されるのだった。
半日かけ、少女達はカイザーPMCが建設した中継基地に辿り着き、そして撃ってきたので反撃し撃破した。
数の暴力を、圧倒的な個の暴力で制した大きな要因はやはり、剣先ツルギの特異な能力のおかげだろう。
被弾しても怯まず、むしろ果敢に攻撃性を増すその姿は、まさに悪鬼と言えた。
制圧後、中継基地で車の燃料補給と、基地に残されていた手がかりから買取屋が拐われた先に向けて物資を回収して準備し、基地で一夜を明かすことになった。
夕食の準備をしている内に、次第にアビドス砂漠は夕日が暮れ、夜になり気温は一気に下がり始める。
元は住宅などがあった場所だが、砂漠と化してしまったアビドスの広大な大地は、気候が砂漠地帯のものに変わるのは必然だろう。
たまに、砂から突き刺さってるように見える建物の残骸を見ると諸行無常を感じさせるが、今を生きる少女達には関係のない事だろう。
「ツルギちゃん!お手伝いありがとね!」
「あっ、はっ、はいぃぃ!」
「すごいキョドってる……」
そんな厳しい環境下でも友情を深める四人は、基地にあったレトルトカレーと干し肉、こんがり肉を皿の上にのせて腹を満たしていた。
王道のレトルトカレー、塩分が取れて腹も満たせる干し肉、基地に置かれていた肉焼きセットで豪快かつワイルドに焼いたこんがり肉。
料理の経験があるツルギとホシノが主導で作られた料理達は、みんなの腹減り虫を大いに刺激した。
食事をしながらの談話は盛り上がりを見せ、日常における愚痴から自身の銃についてまで、様々な話題が挙がっては変わっていく。
見た目によらぬ乙女なツルギ、おっちょこちょいなホシノ、ちょっぴり頼りないが親しみやすいユメ、この中で最年少ながら談話を盛り上げる高いコミュ能力のノノミ。
四人の仲は、一気に縮まったといって過言ではない。
そして新たに紡がれた絆を深めた四人は、明日に向けて一つの部屋で川の字で就寝するのだった。
ーーーーー
Karu After...
たった1日であっという間にアビドス砂漠の端から端の近くまで来てしまった。
なんだかその事実を体感できないが、まあ良いでしょう。
ココロスネイルで寛容になり、心に平静を保たせるんだ。
でなきゃ店を破壊され、危うく砂嵐に飛ばされかけたストレスで胃に穴が空きかねない。
さて、件の遺跡自体はつい最近見つけたものらしい。
空のほとんどを岩と砂で覆われた古代都市の光景は、非現実さを強調させる。
企業らしくその筋に詳しい専門家を雇い、遺跡の耐久度や遺跡に眠っていた金銀財宝の鑑定を行っている中、俺は固いベッドのせいで少し痛む関節を揉んで紛らわしながら遺跡内をカイザーの兵士の監視の元で歩く。
外套だけは情けで返してもらったが、武器はカイザーに没収されていつもより体が軽い。
武器を常に携帯していたが故に、今では持ってない方が落ち着かないのはだいぶキヴォトスに染められたなぁ。
「壮大な景色だな……」
まあ、それはさておき。
アラビア風の建物がビルのように所狭しと建てられ、屋根には金の装飾を入れられた姿は、かつてこの場所が多くの人で賑わい国として大きく栄えた証だろう。
機械仕掛けの兵士の人形が槍を構えてお出迎えしてくれた時点で、技術力もかなり高かったと推察できる。
だが、アビドスにそんな遺跡となるような大都市が埋まっているのか?
仮にこの付近が元々は山だったとしても、アビドス文化圏は過去の文献や記録から俺の世界では日本をベースにしたエジプト文明に近い。
そんな場所で、あの愉快な青い魔人が出てきそうなアラビアン風の都市。
明らかに場違いなのだ。
となると、異世界からやってきた大都市の可能性がある。
多分、これまでの掘り出し物もそういう感じだと思うんだが、いかんせん現れるのは砂の中。
転移してくる現象を観察どころか発見することもできない上に、元の世界に帰れる手段としてもあまりに不確定要素が多い。
おっと、帰還の話は関係なかった。
ともかく、この大都市がいつ転移してきたのかは分からないが、アビドス砂漠のかなり奥地にあることからかなり厄介なネタを秘めてることには違いないだろう。
「黄金の壺……多分、これが一番ヤバいやつだよな」
現在、引き上げ作業の準備中らしい黄金の壺。
中身はなんなのか俺も気になるが、とても見たいとなるような気分でもない。
なんというか、嫌な予感がするのだ。
「はぁ…喉乾いたし飲むかぁ」
色々と考えてる内に喉が渇いてきた。
兵士に一言告げて大都市の各所に設置された水飲み場から水を掬い、少量飲む。
「うーん、意外と美味しい」
何年もこの地下にあるとは思えない程の透明度と美味しさ。
どこからか水道水でも流れてるのだろうか。
いや、砂漠化してインフラが壊滅してるのだからそれはないか。
「なあ、兵士さん。兵士さんも水を……ってあれ?」
水を飲み、喉の渇きが癒えた所で兵士さんにもすすめようと振り向くと、そこには誰もいなかった。
忽然と消えた兵士に俺は訝しむ。
「なんだ?俺を放置して何処に行った?」
嫌な予感が当たったようだ。
建物から炎に巻かれた人がこちらに向けて歩いてきた。
「うっ……」
炎は苦手だ。
顔を焼かれたトラウマの原因なのだから、当然だろう?
だが、それはそれとして焼かれているのにも関わらず、しっかりとした足並みでこちらに来ているのはもう化け物だろう。
武器もないのに立ち向かうなんていう発想があるわけもなく。
「逃ぃげるんだよぉ~!!」
全速力でこの場を離れる!
バケモンにはバケモンをぶつけんだよ!!
いないから逃げるけど!
だが走れば走るほど建物から炎の魔人が現れ、俺に襲い来る。
「うわあぁぁぁぁっ!?」
誰もいない。
いつの間にか景色は砂漠になっていて、どれだけ走ったのか夕日が暮れている。
それでも火の魔人達が俺に近寄ってくる。
段々と、少しずつ俺に近づいてくる奴らに自分でも分かるほど呼吸が荒くなる。
遠い記憶に埋められた、火に焼かれる感触と激痛。
身体のあちこちにある古傷が痛み始め、身体中が汗でベットベトになる。
「はっ、はっ、はっ…?」
額の汗を拭おうとすると、ヌトッとした感触がする。
手のひらを見ると、赤黒い液体がベットリついていた。
一瞬、どんな冗談だと思考を停止し―――
「ガハッ……!?」
銃声と共に俺の腹が穿たれる。
抉れて腹に大きな穴が空いた俺は、
視界が急速に遠退いていく感覚と、激しい呼吸で喉が再び渇いていく感覚。
いや、口からすぐに血を吐き出し、俺はむせる。
「ゲハッガハッ!!」
身体の熱がスッと冷えていく感覚は、死をより密接に感じさせる。
「誰だ、誰が俺を……」
せめて誰が俺を撃ったのか。
それを知ろうとするために、俺は目を動かし、首をゆっくり動かす。
「ッッ!?」
首を動かした先には、ピンクのバケモノがこちらを覗き見ていた。
不思議そうに、そして哀しそうに。
数秒の後、バケモノは俺に興味を失ったのか此方に背を向けて歩いていく。
その後ろ姿は痛々しく、だが悍ましい。
だがよく見慣れた姿だった。
「ほ、しの……??」
その直後、ガスバーナーの火が付く音が聞こえ、俺は炎に呑まれた。
激痛を感じることはなかった。
買取屋…アンチャーテッドシリーズをプレイ済みの方なら分かる人は多いと思うけど、知らない人だけに言うと彼は生きてます。知らないけど生きてるのは分かる?な、なぜバレた()
ホシノ…生身でバトリング勝てそうな殿堂入り少女。お金のためにも買取屋は掬い出す。
ツルギ…焼かれた買取屋の目撃者。その詳細は次回にて。それはそれとしてお強い上に可愛い。良い……
ユメ…無免許ドライバー数ヶ月目。まあ半分くらい無法のキヴォトスなので、免許証がなくてもなんとでもなるはずだ。
ノノミ…原作からしてムードメーカー的な立場だし、初対面相手でもコミュ力で仲良くなる事をやってみせそう。
スコープドッグ…カイザーPMCによって蘇生された人型の棺桶。大量生産の為にめっちゃ安く作られている。マッスルシリンダーに使われるポリマーリンゲル液で爆散しやすく、ちょっとの被弾も危険。キリコが乗ると結構バケモノじみた強さになる。
??????…とある少女に来たる一つの未来の姿。その存在が姿を現したのは、未来からの掲示か、それとも…?また、皆様はお察しですよね()