砂漠でほのぼのと買取   作:単眼駄猪介

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特にモンスト君とかモンスト君とか()
拡張に石使わすなぁ
もうやってないけど、このすばコラボはもっと早く来てもよかったと思うの

前回のイデオンで感想がドバッと来るの笑っちゃった。
でも暖かい……暖かいよぉ…!
それと誤字報告してくれた方、ありがとうございます。

尚、本話から後半は湿気を帯びた他視点が増えそうなので、なんかイチャついてる主人公を見たくない方は飛ばして頂いて結構です……




うちの倉庫に拡張機能も石もないよ①

 

最近、こそ泥や断捨離目的で来る人が多くなった。

カイザーPMCの社長にも色々とアンティークや価値ある骨董品を献上したりで睨まれないようにしているが、下手に有名になると何かしら納税だの徴収だのと、何か要求されそうなので最近は休店日を増やしている。

別に商売が嫌いな訳じゃないが、本格的な商売を始めると責任が生じ、一人の大人として背負っていくものが増えていくのだ。

とてもじゃないが、このキヴォトスにおいて撃たれたら死ぬような貧弱な人間がやれるような事ではない。

それこそ類い稀なる才能か、最低でもヘイローがなければこの世界で蠢く大人達の闇や子供達の無邪気な暴力を打ち払うことなんて出来ない。

 

だから一人で商売するのが一番なのだ。

俺が突然、死んだとしても誰かに迷惑をかけるような事がないように。

 

「いらっしゃいませ~」

 

今日も店のドアが開かれ、いつもの緑髪とピンク髪の少女が限界まで詰め込んだ麻袋を持ち込んでくる。

 

「今日も来ましたよ」

 

「いたた、今日も頭を鉄骨にぶつけちゃった…」

 

「また前を見てなかったんだね、ユメちゃん…」

 

まだ痛むのか頭部を擦りながら店のカウンターまで来る彼女に心配しつつ、早速鑑定を始める。

手早く、そして公正に価格を定めるその速度は、いつの時代も求められる【スムーズさ】というやつの一つ。

できて損はないし、できなくても経験として積んでいけばいずれできる。

まあ、それはさておき。

 

「んー、これは……なんだコレは?」

 

まず特徴的なものを一つ手に取る。

それは細長い棒状の何かで、スイッチみたいな物がある。

どこかで見たことがあるような、ないような?

ペン状にも見えるソレをアレコレ弄り回す。

 

「材質はプラスチック系か。多分、なんかの玩具かな?」

 

そう思い、スイッチを押してみると効果音が鳴る。

それは、昭和の子供達を魅了し、今尚も大人になった子供達とそんな彼らの子供達を魅了し続ける、最高で最強で最善のヒーロー。

脳裏にはグングンカットが甦っていた。

 

「はわ……」

 

「ウ ワ キ モ」

 

「ホシノちゃん!それは駄目だよ!」

 

暴言に対してユメちゃんがホシノちゃんの口を塞ぐが、惜しいかな。

普通に全部言いきってしまっていた。

 

「光の巨人、ウルトラマン……懐かしいなぁ」

 

だが、今の俺にはその程度は気にしないくらいに思い出が俺の感情を支配していた。

遭難のように異世界に迷い込んでも、ウルトラマンは俺の心を癒してくれるヒーロー。

やはり日本の偉大なヒーローだよ……

 

「いつまでも呆けてないで次に移ってください」

 

「あっ、はい」

 

感傷に浸りすぎて、ホシノちゃんの視線が痛い人を見る感じになってきたので切り替える。

お次はペロロ様。

ペロロ人形のピック率高くない?

乖離しそうな剣とか、なんかウルトラな力を秘めてそうなカードとかメダルとか、伝説を塗り替える事になりそうな石棺が出てきても困るから良いんだけどさ……実に健全的かつ安全だし。

とはいえ、店の裏に埋められていた物も大分というか厄ネタの微レ存があるからなぁ…

と、思わず考え込んでしまったが鑑定しなきゃホシノちゃんに頬をつねられそうなので、記憶にあるペロロシリーズの商品に該当するものを検索する。

見た目は麦わら帽子を被り、赤いチョッキを着た……んん?

 

「ユメちゃん、ホシノちゃん。他にもペロロ人形あった?」

 

「いえ。適当な砂を掘ってたら出てきましたので……」

 

「他にもないかな~って探した見たけど、なかったよ。ペロロ人形、好きなんだけどなぁ~」

 

「「えっ」」

 

「え?」

 

ユメちゃんの意外な趣味というか、意外な面を目撃しつつ、この麦わら帽子のペロロに笑みを浮かべる。

 

「ONE PIECEかぁ。もう完結したんだろうなぁ……」

 

自分の記憶にある限りでは、ワノ国とかが出てきた辺りだっただろうか。

最後に読んだのが十年以上前なので、内容をほとんど欠如してしまった。

 

「っと、また懐古で仕事を放棄する所だった。次はコレだな」

 

そして次に手に取ったのは包装紙に包まれた、両手でようやく持てるような丸い物体だった。

 

「紙は破くしかないか」

 

包装紙はピッタリ中身に張り付くように包装されているのか、ハサミやカッターによる開封は中身を傷付ける可能性を考慮して手で破くことにする。

擦るように紙を千切ると、幸いにも固い紙ではないようで少し力を入れると引き裂かれる。

中から出てきたのは、黄緑色の丸い物体。

だがしかし、蓋のようなものや口のようなラインが1本引かれており、それがなんなのか俺は直感的に理解した。

 

「三代目だ。大事にしてくれよ」

 

「何を言っているんですか貴方は」

 

「ごめんなさい、流石に私も意味が分からないです」

 

「ひぃん、辛辣ゥ」

 

包装紙から現れた丸いマスコット。

その名はハロである。

マスコット的存在ゆえに、各作品にいたりいなかったり、媒体によって声も違う。

とはいえ、ガンダムシリーズの最初期からいるマスコットキャラなのだから、覚えてないのもおかしいだろう。

ワンピ?あっちは一作品としてはもう長すぎるし、キャラもバカみたいに多いからちょっと……ね?

 

「しかし、起動できるんでしょうか?」

 

ある程度、二人にハロについて解説するとホシノちゃんがそう疑問を呈する。

 

「包装紙に包まれてたから中身は大丈夫だと思いたいが……バッテリー交換とかは必要かもな」

 

ちょっと弄ってみたが、起動する気配はなく迂闊に分解もできないのでここで起動させるのは諦めるしかない。

 

「そうですか…」

 

どうやら動くところを見てみたかったらしいホシノちゃん。

ユメちゃんも同じ気持ちなのか、肩をガックリと下げて残念な気持ちを表している。

そんな二人に笑いながら、安心させるように言う。

 

「大丈夫だよ。ツテはあるし、動くようなら学校に見せに行くからさ。おじさんに任せなさい!」

 

「わーい!」

 

俺の言葉に、ユメちゃんが喜びの万歳ジャンプ。

バルンッ、と豊かなメロンが激しく揺れて俺はゆっくり視線を外す。

視線がソレに釘付けになった瞬間、ホシノちゃんに気絶させられる未来しか見えないからだ。

 

「ユメ先輩……ちょっとはしゃぎすぎです」

 

代わりに咎めてくれるホシノちゃんに心のサムズアップをしつつ、俺は残りの回収品を選別していく。

車のパーツ、銃器だった何か、機械のジャンクパーツ、砂まみれの懐中電灯、謎のトランクケース、ファミ○ーマートのチラシ、ユメちゃん似のグラビアアイドルの写真集……

おい待て。

写真集とトランクケースはなんなんだ!?

 

「写真集は少し前に大人の人が金儲けになるからって、写真集作ろうって……」

 

「案の定、賃金とか払うつもりはなくて撮るだけ撮ったら蒸発するつもりだったようです」

 

「おいおい…おじさん、本当にユメちゃんの将来が不安だよ?おじさんの所で働く?」

 

「案外、それが良いかもしれませんね。肉壁として護衛もできますし」

 

「ひぃん!冗談でもホシノちゃん酷いよぉ!」

 

「冗談ですから頭は叩かないでください!?」

 

ポカポカとホシノちゃんの頭を叩くユメちゃん。

ん~、美しき青春かなぁ。

ちなみにトランクケースの中身は超高級なワインだった。

製造元はギャラルホルン、お酒の名はバエルだった。

三百年くらい熟成されてそう。

勿論、子供のユメちゃん達に飲ませられる訳がないので

、晩酌で飲もうと思う。

ブラックマーケットでも子供には売れないし、売ったら無期懲役刑が科されるらしいから子供達が、特に不良でさえ酒を飲んでたりしないのは、そこら辺の法律はしっかりしている……という事か。

案外、酒に関しては監視体制がかなり強いのかもしれない。

ちなみにタバコは完全に禁止されてる。

あの悪徳企業カイザーでもタバコと酒には手を出してないって、過去のキヴォトスに何があったんだよ。

 

 

 

 

 

あ、ユメちゃんの写真集どうしよ。

まあ、彼女の尊厳のためにも厳重に保管しておくか……

 

ダイナマイトボディだとしても、まだ彼女は子供だ。

そういう感情は向けてはいけない。

それでも肉欲ってのは溜まってくれちゃって、本当にキヴォトスでの生活は辛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

□□□□□□□

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Neru After...

 

 

アイツ(カル)と初めて出会ったのは、ミレニアムの路地裏だった。

アイツは顔を焼かれてしまい、当時の私は思わず吐き気をもよおした。

それでもアイツを病院にまで連れて行ったのは、目の前で死にかけている命を見捨てられなかったからだ。

気軽に銃が使われているキヴォトスにおいて、火炎放射器やら爆弾やらも規制が緩く、簡単に手に入る武器だ。

ヘイローと呼ばれる、アタシら生徒達の頭上に浮かんでいる不思議な輪が、アタシ達の体を頑丈かつ頑健にし、それらが単なる暴力となることを可能にした。

そんな世界に、ヘイローのない人間が入ればどうなるのか。

その答えが彼なんだろう。

いくら気を付けても、どれだけ対策しても運や不良達のきまぐれ、流れ弾や大人達の策謀の前には彼は無力なんだ。

守ってやらなきゃならない。

高校生どころか中学生に上がって間もないアタシにそう思わせるくらいに、歳上の筈の彼は貧弱で痛々しい姿だったんだ。

そんなアイツと一緒に、商人として一旗揚げると決起するまで長く一緒にいた。

せめて治療が終わってから、とアタシはアイツを病院にまで止めたが、これ以上世話になるのは忍びないとそそくさと出ていった。

思うところがないとは言わないが、アタシとしてはソレで良かったんだと今は思う。

いつの間にか、アタシはアイツに依存する生活になっていたし、アイツもそれを自覚してああ言ったんだと今なら分かる。

結局、別れる時までアイツの世話になってしまったが、そんな彼が久しぶりに会わないかとモモトークでメッセージを送ってきたので、久しぶりに会うことにした。

待ち合わせ場所は、アタシがよく通うゲームセンターだった。

 

「久しぶり、ネルちゃん」

 

「ネルで良い」

 

流石に高校生になって、一時期同棲もしてた知り合いから、ちゃん付けで呼ばれるのは気恥ずかしい。

そんなアタシの意思を悟ってか、カルは「悪い」と謝意を示しつつゲームセンターの中に誘ってきた。

 

「久しぶりに会うってのに、ゲーセンで遊ぶのかよ」

 

「おじさんも久しぶりに遊びたくてね。星の翼で良い?」

 

「へっ、勝ち越せなかったら夕飯奢りだぜ?」

 

「良いだろう」

 

カルは2D格闘は苦手で、よく【星の翼】という台で対戦していた。

射撃ありの2v2の3D格闘ゲームで、古き良き2D格ゲーとは全く別ベクトルのゲームはアタシも魅了するものだった。

 

「ネルはいつもの(カゼ)か?」

 

「おう。そういうカルも相変わらずセコいキャラ(ライン)使うな?」

 

「ネルの立ち回りに合わせてるって言ってくれよぉ。おじさん、もう反射神経がお爺ちゃんだから…」

 

「まだわけぇだろーが」

 

ワンコイン入れて始めたオンライン対戦。

相手はシャオリン(格闘特化)とシャオリンのチーム。

格闘戦で圧倒しよういうのか?おもしれぇ。

試合が始まる前にレバーとボタンの上に指を置き、準備を終える。

ふと、アタシは同棲していた時の思い出が思考によぎる。

キヴォトスでは滅多に起きない大怪我を負って、しばらくは目を開けず病院のベッドで寝たきりの生活。

そんなカルを見て見ぬふりをできる程、アタシは人が悪くない。

学校の勉強も程ほどにやりつつ、カルの世話をよくしてやった。

それの恩返しとばかりに、退院後はアタシの家でアタシよりも色々なレパートリーの料理や洗濯などの家事から軽いマッサージや勉強の手伝いもしてもらった。

面倒だから放置しがちだった掃除なんかも率先してやってくれて、なんだか……いや、これ以上先はやめておこう。

だけど―――

 

「…なあ」

 

「なんだ?」

 

何試合目かの試合をプレイしながら、アタシはカルに問う。

 

「また、一緒に暮らさねぇか?」

 

アタシはあの頃の、まだちゃんと友達してた頃の三人や後輩との生活が、その思い出が普段のアタシらしくなく

恋しく感じている。

だから、戻りたい。

あの頃の関係に戻れる鍵になるのはやっぱりカルしかいないと、アタシは思っている。

カルがいるから、コミュニケーションが円滑になっていたと気付くのには、二人が決別してからそう時間はかからなかった。

カルなら、という期待とあの二人への贖罪から来る願いは、当然ながら叶わなかった。

 

「…ごめん、ネル。今は仕事が楽しくてね。それに今はちょっと繁盛してて、その暇もないや」

 

それが嘘なのは、長い付き合いのリオから教えてくれた情報で知っている。

繁盛してるのは事実だが、そんな中でも表向きには休店日を増やしてアビドスの生徒だけに商売をしているのを。

 

「そう、か」

 

目の前の画面には【勝利】の文字。

体力を0にされたシャオリンが吹き飛びながら消滅していく様を見ながら、アタシはカルが何故そこまで彼処に執着させるのか問いかけた。

 

「じゃあさ、なんでアビドスでアビドスの生徒だけ店を開いてんだ?」

 

「…若い子の頑張りは、応援したくなるものなんだよ。おじさんとしては――」

 

「そうじゃないだろ!なんで、なんでお前はそこまで彼処に執着するんだよ!なんもねぇ砂漠で、変なもんやちょっとした小銭になる物が掘れてるだけだぞ!?」

 

思わず声を荒げて、立ち上がってしまう。

アビドスはどうしても砂漠化の影響で監視カメラやドローンといった文明の利器を使っての観測が非常に難しい。

それに、あの辺の土地は大体がカイザーコーポレーションに買い取られているとはいえ、アビドス自治区にドローンで監視しようものならカイザーであれ、アビドスであれミレニアムに苦情や裁判を起こされるだろう。

だから、カルにあんなところで店を開かせる程の何かをアタシ達は分からない。

分からないから、不器用なアタシはこうしてぶつかって話すしかない。

だけど、カルは答えてくれなかった。

 

「そういう、変なものが売れるからね」

 

そう言うカルに、アタシは違和感を覚える。

いつものポンチョみたいな外套を纏い、サンバイザーで自分の顔を隠した姿。

酷い火傷をした顔でも、包帯でグルグル巻きにされた顔でもない。

なのにアタシの前には、アタシの知ってるようで知らない【大人】を見ている気がした。

 

 

 

ゲーム画面の【Game Over】の文字が、何故か無性にムカついた。

 

 

 

 

 

 





買取屋…光の巨人とか、ONE PIECEは彼にとっては青春と子供時代の大事な思い出の一つ。ハロは絶対に直してもらうつもりである。

屍幽カル…【遭難者】から【買取屋】へと、キヴォトスに適応するための姿。光の下で生きる事ができないまま、死にたくない一心で生き続け、大人になってしまった。

カイザーPMC…べ、別に見栄を張りたいとか、そんなんじゃないんだからねッ!

ホシノ…大人が子供に戻る瞬間を見てしまうが、まだちょっと彼女には早かった。

ユメ…なんとなしにペロロ好きそうな先輩。解釈は無限大である。()
尚、彼女の際どい水着や叡知な衣装を着た写真集は、後に後輩達と先生に見られたりする…かもしれない。

美甘ネル…顔と頭を焼かれた青年を助けた少女。カルにとってキヴォトスでワカモに次いで付き合いが長い生徒。カルに無意識に好意を抱いている。カルが彼女の願いに応えるとネル√に入る。が、フラグ管理をミスったネルであった。

ハロ…ウタハに修理されている。恐らくこの世界に一つしかないので、買取屋から改造しないように厳重注意されている。尚、複製は許可している。

星の翼…エクバシリーズのパクリゲー。独自性はあるものの、環境バランスは崩壊しアルティメットインフレが起きてるので、あまりオススメしない。

ワンピペロロ…中にヘイロー破壊爆弾や悪魔の実が入ってたりはしてない。
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