地下のベルが鳴るたびにーデンレゼifー 作:ルイ(Louie)
そして推しのレゼと、デンジは短時間だが心に残る会話をするのであった。
デンジの生活には、『メイド喫茶 すいーとべる』へ寄る習慣がすっかり組み込まれていた。
毎回レゼを指名できるほど金に余裕があるわけではないし、そもそも予約が取れない日もある。仕事帰りに少しだけ立ち寄って、コベニと二言三言話して帰る日もあれば、フミコに「今日も薄い財布で来たんですか」とからかわれて「余計なお世話」と返し、軽く愚痴を聞いてもらって終わる日もあった。
そんな日々の中に、アサが普通に店員として立っている光景も、いつの間にか混ざるようになっていた。
最初の彼女は、よそよそしいというより、怒っているのかと思うくらい平坦だった。けれど何度か顔を合わせるうちに、その距離感も少しずつ変わってきている。
その日も、デンジは仕事帰りに店へ寄った。
雑居ビルの前に立ち、見慣れた階段を下りる。地下の少し湿った空気も、木の扉のベルの音も、もうすっかり馴染んでいた。
扉を開けると、ちりん、とベルが鳴る。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
入口に立っていたのはアサだった。
言葉はちゃんとメイド喫茶のものなのに、やっぱりどこか温度が足りない。けれど最近は所作が驚くほど丁寧になっていた。挨拶のあとに頭を下げる角度も、手の置き方も、足先の揃え方もきれいで、見ていて妙に目を引く。
この子もちゃんと頑張っているんだな、とデンジは思う。
「どうも」
「今日、ちょっと混んでる」
「そうみてぇだな」
「水、先に出しとくから」
それだけ言って、アサはさっさと踵を返した。
客に対する距離感としてどうなんだ、とは思う。けれどもう、デンジ相手だとこのくらいの雑さが標準になっていた。
店内はたしかに少し忙しかった。平日の夕方、仕事帰りらしい客が流れ込む時間帯らしく、テーブル席もそこそこ埋まっている。
案内された席に座って見回すと、レゼはいた。いたが、別卓についていた。笑っている。その顔を見て、やっぱり可愛いなと思う。
けれど今日は、すぐそっちへ行きたいという焦りはなかった。
先に水を置いたアサが、メニューをテーブルに滑らせる。
「今、レゼ先輩、指名入ってるから」
「見りゃわかるよ」
「じゃ、今日はフリー?」
「まあ、そうだけど」
デンジは少しだけ口元を緩めた。
「アサ、もう俺に敬語使う気ねえだろ」
「えっ、今さら必要?」
「必要かどうかの話じゃなくて」
「じゃあ別にいいじゃん」
「いいのかよ」
「デンジにはもういいかなって思っただけ」
親しくなったというより、線引きが雑になっただけ。それでも、その雑さが前より自然に思えた。
「で、注文どうするの?」
「ジンジャエールとホットドッグ。あと、アサも何か飲んでいいよ」
「……ありがと」
予想していなかったのか、アサは少しだけ目を丸くしてから厨房へ向かった。
しばらくして、二人分のドリンクを持って戻ってきた彼女が席に着く。そこでデンジは、前から気になっていたことを口にした。
「何でアサ、メイド喫茶でバイトしてんの」
アサが一瞬まばたきをする。
「何?」
「いや、この店だから何とかなってるけど。他の店なら適性ゼロだろ」
言ってから少し失礼だったかと思ったが、アサは怒る様子もなく、むしろ当然みたいな顔で答えた。
「時給いいし」
「現実的だな」
「家からも大学からも通いやすいし」
「へえ」
「夜の店みたいに変な接客しなくて済むから」
「変な接客?」
そこで初めて、アサが少しだけ眉を寄せた。
「そこは察してよ」
デンジは数秒置いてから、小さく頷いた。
なるほど、と思う。もっと露骨な疑似恋愛や酒の席での接待みたいな仕事に比べれば、この店はかなり健全だ。メイド服で接客はするが、制服も露出は控えめだし、おまじないやチェキだってまだ笑って済む範囲にある。
「まあ、たしかに」
「でしょ」
「でもアサ、そのへん割り切りすぎじゃね」
「割り切らないと無理だから」
短い一言だったが、思ったより芯があった。
アサはこの仕事に夢を見ていない。むしろかなり冷静だ。店に対しても、メイドという役割に対しても、最初から少し引いたところに立っている。
なのに辞めずに続けているのは、不思議でもあった。
「じゃあ、この店自体は嫌いじゃねえんだ」
何気なく聞くと、アサは少しだけ間を置いた。その一瞬、視線がちらりとレゼの方へ流れる。
「……嫌いだったら続けてない」
「へえ」
「好きかって言われると微妙だけど」
「何だそれ」
「でも……他よりはまし」
そのくらいの本音がぽろっと出るのは、アサにしては珍しかった。
デンジが何か返そうとした、その時だった。
「うわ」
最悪のタイミングでフミコが現れた。
「アサちゃん、普通に喋れてる」
「……何ですか」
面白がっているのをまるで隠さない顔で、フミコはテーブル脇に立つ。
「アサちゃん、デンジさんにはもうその感じなんだ?」
「その感じって何ですか」
「敬語も取れてるし、態度もちょっと雑だし」
「別に」
「懐いてるじゃーん」
「違いますって」
否定が早すぎて、逆に怪しい。
そこへコベニがホットドッグの乗ったトレーを持ってやってきて、三人の空気を見比べるなり、すぐ疲れた顔になった。
「フミコ先輩、また変なこと言ってませんよね……?」
「言ってないよ。アサちゃんがデンジさんに懐いてるって話してただけ」
「そ、そうなのアサちゃん?」
コベニに振られ、アサは少し黙ってから真顔で言った。
「デンジには、もう敬語いらないかなって」
「何でその結論になるの?」
コベニが珍しく大きな声を出す。
デンジは肩をすくめた。
「俺らに聞かれても」
「でもデンジさんも、あんまり嫌そうじゃないですよね……」
「まあ」
デンジは頭をかいた。
「アサが気ぃ遣わねえで済むなら、それでいいやって」
その言葉に、アサが一瞬だけ目をぱちくりさせた。平坦な表情の奥から、ほんの少しだけ素の戸惑いが覗く。
「え、俺変なこと言った?」
「いや、別に」
「今の普通にちょっといい話じゃないですか」
フミコがすかさず口を挟んだ。
「なんて懐の広いご主人様。私の教育の賜物ですね」
「教育された覚えはねぇよ」
「日々この店で人の心を学んでるでしょ?」
「フミコから学んだの、面倒ごとの避け方くらいだよ」
「それも立派な教育です」
「何だよその理屈」
コベニは少しほっとしたように胸を撫で下ろす。
「でも、よかった……」
「何がだよ」
「デンジさんが怒ってるわけじゃないなら……」
アサはまだ少しだけ黙っていたが、やがて視線を逸らして言った。
「……別に、気なんか遣ってないけど」
「いや遣ってただろ、最初」
「それは最初だから」
「今は違うんだ」
「……違う」
言い切るまでに、ほんの少し間があった。
「うわ、今の可愛い」
「うるさいです」
「アサちゃん、ちょっと照れてる?」
「照れてません」
「いや今のは赤い」
「赤くないです」
「耳」
「見ないでください」
コベニが慌てて両手を振る。
「フミコ先輩、やめてあげてください……!」
「だってわかりやすいんだもん」
そのやり取りを眺めながら、デンジは小さく息を吐いた。仕事の疲れが、こういう空気に少しずつほぐされていく。
その後もしばらく、相手はころころ入れ替わった。
コベニが注文を確認し、アサが水を足し、フミコが横からいちいち茶々を入れ、また別卓へ行く。流れは妙に滑らかで、デンジはあらためて、この店は本当に担当ごとの温度差がひどいなと思う。
コベニが来れば安心する。アサが来れば気を遣わなくて済む代わりに、会話の端々に小さな棘がある。フミコが来れば面倒だが、場は間違いなく回る。
そして最後にレゼが来ると、それまでとは少し空気が変わる。
彼女は次の予約まで少し間が空いたらしく、デンジの向かいに自然な動きで腰を下ろした。
「やっと座れた。お待たせ、デンジ君」
「え? いいのかよ」
「うん。次の予約まで少しだけ」
「でも休憩とか取ればいいだろ」
「平気平気。裏で休むより、デンジ君と話してる方がリフレッシュできるし」
さらりと言われて、デンジは少し言葉に詰まる。
「……そういうこと普通に言うよな」
「え、だめだった?」
「だめじゃねえけど」
「じゃあいいじゃん」
「よくねえよ、心臓に」
レゼは楽しそうに笑った。
向かいに彼女が座っているだけで、同じテーブルなのに空気がやわらかくなる気がする。
「今日はいろんな人と喋ってたね」
「まあな」
「疲れた?」
「疲れねぇよ。でも、この店ほんと温度差ひどいな」
「そんなに?」
「そんなにだよ。コベニちゃんは安心するし、アサは刺してくるし、フミコは面倒」
「それはそう」
「で、レゼが来ると何か……」
そこで少し言葉が詰まる。レゼは急かさず待った。
「何?」
「……全部、ちょっと変わる感じする」
我ながら曖昧だと思った。けれど、いちばん近い表現でもある。
コベニともアサともフミコとも違う。レゼが来ると、店の空気の向きが少しだけ自分の方へ寄るような気がする。それをうまく言葉にできない。
レゼは少し目を細めて笑った。
「そっか」
「何だよ」
「ちゃんと見てるんだなって思って」
「そりゃ見るだろ」
「私は今日のデンジ君、ちょっと振り回されてて面白かった」
「結局それかよ」
そう返しながらも、デンジは少し笑った。
しばらく、二人の間に静かな時間が流れる。店内は完全に静かじゃない。他の卓の話し声や食器の音、どこかで笑っているフミコの気配もある。なのに、この卓だけ少し切り離されたみたいだった。
デンジは前から気になっていたことを口にする。
「……つーかさ。レゼは何でここでバイトしてんの?」
レゼは少し目を丸くしてから笑った。
「今さらその話?」
「いや、何となく聞いてなかったなって」
「アサちゃんには聞いてたじゃん」
「アサは、何で向いてなさそうなとこで働いてんのか気になったから」
「失礼だなあ」
「いや実際そうだろ」
「まあ、ちょっとわかる」
レゼはくすっと笑ってから、少し考えるように視線を上へ向けた。
「最初は普通に条件かな。シフトの融通きくし、時給も悪くないし、場所もいいし」
「へえ」
「あと、思ったより嫌じゃなかった」
テーブルの木目を指先で軽くなぞりながら、レゼは言う。
「いろんな人いるじゃん、ここ」
「まあな」
「変な人も多いけど、変な人ばっかりでもないし」
「変な人って?」
「しつこく連絡先聞いてきたり、やたら距離近かったり、もらっても困るプレゼントくれたり」
「ああ……」
さらっと言うが、内容は普通に迷惑だった。
「高かったり、気持ちが重かったり、意味深だったりすると困るんだよね。受け取る側も気を遣うし」
「だよな」
「ご主人様と店の外で繋がるのはタブーだし。線引きわかってない人は普通に困っちゃう」
可愛く笑って流しているだけじゃない。ちゃんと守っている境界線があるのだとわかる。
デンジは少し黙った。
自分はそういうつもりじゃない。連絡先を聞こうと思ったこともないし、店の外まで踏み込もうともしていない。プレゼントだって、旅行や出張のついでに買ったお菓子くらいだ。
けれどこういう話を聞いたあとだと、自分のしてきたことがどう見えているのか、少し気になってしまう。
そんなデンジの顔を見て、レゼがふっと笑った。
「デンジ君はちゃんとしてるよ」
「……何だよ急に」
「今、気にしてたでしょ」
「別に」
「気にしてた」
「……ちょっとだけ」
レゼは楽しそうに笑う。
「私が運転免許取れたって話した時、交通安全のお守り買ってきてくれたじゃん」
「……ああ」
「そういうとこだよ」
レゼは少し目を細めた。
「高いものでもないし、重くもない。でもちゃんと私のこと考えてくれてる感じがして、ああいうの、グッと来る」
「……」
「だからデンジ君はそのへん大丈夫。ちゃんとしてる」
褒められているのはわかる。それも、たぶん本気で。
だから余計に、どう返していいかわからなかった。
「……何か、それ地味に嬉しいな」
「地味に?」
「いや、かなり」
「ふふ」
「自分で言うなよ」
「いいこと言ったから」
そう返しながらも、デンジの声は少しやわらかくなっていた。
するとレゼが少し身を乗り出す。
「じゃあさ。今度は私の番」
「は?」
「何か褒めてよ」
「急だな」
外見を褒めるのは簡単だった。可愛いとか綺麗とか、そういう言葉はいくらでも出る。
けれど、それじゃ違う気がした。
少し考えて、デンジの頭にすぐ浮かんだ場面があった。
「……コベニちゃんの誕生日ん時」
「うん?」
「バースデーイベントの時のレゼ」
レゼが少し目を細める。
「俺、ああいうイベントって、もっと主役以外も前に出てくるもんだと思ってたんだよ。レゼって人気あるし」
「まあ、出ようと思えばね」
「でもあの時、ちゃんとコベニちゃん主役にしてたじゃん」
デンジは、その時の光景を思い出していた。
飾りつけられた店内。いつもより少し華やかな空気。常連に囲まれて、嬉しいのに明らかに緊張していたコベニ。その横でレゼは、目立ちすぎず、でもちゃんと場を支えていた。
「コベニちゃんが固まってたら上手く話振って、でも自分が喋りすぎるわけじゃなくて。チェキの時も、コベニちゃんがいちばん可愛く見えるように立ち位置とか照明とか見てただろ」
「デンジ君、見てますねえ」
「見てたよ」
デンジは少し苦笑する。
「レゼ、俺に言っただろ。ちゃんと主役のコベニちゃん見てあげなよって」
「あはは。言ったかも」
「言った。コベニちゃんのイベントなのに、俺がちょいちょいレゼを見てたから」
「バレるよ、わかりやすいもん」
「最悪だな……」
レゼは笑いながら肩を揺らした。
「でも、ちゃんと祝ってたじゃん」
「そりゃ祝うだろ」
「うん」
「……ただ、そのうえでレゼも見てた」
「それはもう仕方ないね」
「レゼまで言うな」
少し笑ってから、デンジは言葉を続けた。
「でもあの時思ったんだよ。レゼって、自分が目立てる時でもちゃんと引けるんだなって。ただ人気あるだけじゃなくて、周り見てんだなって。そういうの、何かいいなって思った」
派手ではないが、いちばん本音に近い褒め言葉だった。
レゼは少しだけ黙ってから、ゆっくり笑った。
「それ、思ったよりちゃんと見てるね」
「だから言っただろ」
「うん。うれしい」
「……そうかよ」
「外見よりそっちの方がうれしいかも」
「じゃあ正解?」
「大正解」
そう言ったあとで、レゼはいたずらっぽく付け足す。
「でも結局、コベニちゃんのイベントで私見てたのは減点かなあ」
「……そこ引っ張るのかよ」
「主役見てあげなよって言ったのに」
「見てたって。ちゃんと」
「その合間に私見てたでしょ」
「……見てた」
「素直ですね」
「今さら嘘ついてもしょうがねえし」
レゼは楽しそうに笑う。
「ほんと、そういうとこだよね」
「何だよ」
「そういうとこ、好き」
最後の一言があまりに軽くて、デンジは一瞬反応できなかった。
「……レゼさ」
「うん?」
「そういうの、さらっと言うのやめろよ」
「何で?」
「心臓に悪い」
「また?」
「まただよ」
レゼは肩を揺らして笑った。
その時、少し離れたところからフミコの声が飛ぶ。
「レゼさーん、次のお客さんあと五分くらいですー」
「はーい」
レゼは返事をしてから、もう一度デンジを見た。
「今の褒め言葉、ちゃんと覚えとくね」
「忘れていいのに」
「忘れないよ」
「……そっか」
「うん」
その短いやり取りだけで、今日話したこと全部が妙にちゃんと残る気がした。
デンジが帰り支度を始めたところで、アサがまた来た。
今度は水差しもメニューも持っていない。ただ少しだけ、言いたいことがあって来たみたいな顔をしていた。
「……今日」
「ん?」
「途中から、少し話しやすかった」
唐突だったが、アサなりにちゃんと考えて出してきた言葉なのだろうと思えた。
デンジは少し目を丸くする。
「……なら良かった」
「次も、別に練習台にしてもいいよ」
「言い方よ」
「……来るならだけど」
最後の付け足しが、いかにもアサらしい。素直にまた来てとは言わない。でも、突き放しているわけでもない。
「また来るわ」
「そう」
それだけだった。
けれどその短いやり取りで、アサもこの店の中でひとつちゃんとした位置を得たような気がした。
最後に、まとめ役みたいな顔でフミコが出てくる。
「どうでした、メイド替わりの多い日」
「勝手に企画化すんな」
「メイドごとの違い、よくわかったでしょ?」
「嫌ってほどな」
「で、結局誰が一番よかったです?」
ずるい聞き方だった。
デンジは露骨に嫌そうな顔をする。
「……そういうの聞くなよ」
「まあ、聞かなくてもわかりますけどね」
フミコがにやっと笑う。
デンジは何とも言えない顔のまま、それ以上強くは言い返さなかった。
扉が開き、ベルが鳴る。地下の階段を上りながら、今日のことを思い返す。
一番心に残っているのは、やっぱりレゼとの時間だった。
次の予約までのほんの少しの間。向かいに座って、他愛ない顔で話していたくせに、言葉の端々が妙に胸に残る。
裏で休むより、デンジ君と話してる方がリフレッシュできる。
デンジ君はちゃんとしてる。
ああいうの、グッと来る。
外見よりそっちの方がうれしい。
そういうとこ、好き。
軽く言っているようで、どれもちゃんと残っていた。
「……ずるいんだよな、あの子は」
地上に出てから、デンジは小さく呟いた。
夜の風は少しぬるく、雑居ビルの隙間から漏れるネオンがアスファルトにまだらに落ちている。
指名が取れなくても、この店に来る理由はもうひとつじゃなかった。コベニも、フミコも、アサも、それぞれにこの店の顔になっている。
それでもやっぱり、レゼが来ると少しだけ空気が変わる。
今日だって、元気そうな顔が見られただけで来てよかったと思った。少し話せただけで十分だとも思う。
なのにそのくせ、もう少し話したかったとも思ってしまう。
「……次こそ予約取りてーな」
誰に言うでもなくそう呟き、デンジはポケットに手を突っ込んだ。
次こそ指名できるかもしれない。できないかもしれない。
それでも、またあの地下の店へ行く。
ベルの音の向こうに、レゼがいるから。