超かぐや姫! 〜彩葉の幼馴染のかぐや姫物語〜   作:ソール

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これは酒寄彩葉がかぐや姫を拾うではなく

その幼馴染がかぐや姫を拾う話


かぐや姫救済物語
彩葉の幼馴染がかぐや姫を拾う


 

 

 

 

 

 

 

 

天人一花

 

 

それが俺の名前。眼鏡を掛けた普通の男子高校生で、家から少し近い高校に通っている。バイトもしながら自分の小遣いを稼ぐ日々を送っている

 

俺には幼馴染である酒寄彩葉と言う優等生が居る

 

彼女は文武両道の学年一位。生徒会長よりも成績が良く。誰もが憧れを抱く程の天才と言ってもいいくらいの優等生だ。そんな俺は彼女の幼馴染で、彼女とは小さき頃からの知り合いである、家もそれなりに近くで、彼女にお兄さんが居るんだが、そのお兄さんと彩葉と共によく海に行ったりと、サッカーしたりと、楽しく遊んだ

 

幼稚園、小学、中学、そして高校と、彼女とはいつも同じでクラスまでも一緒な程、俺と彩葉は長い関係を築いていた

 

 

 

そんな彩葉が一人暮らしを始めた

 

 

お母さんと喧嘩か何かしたようで、彼女は古い激安のアパートで一人で暮らしている。当然学費や生活費も自分で稼いでいる。彼女は本当にハイスペックでなんでもできるから。バイトも上手くこなして、良い働きだと店長に褒められている。俺も同じところでバイトをしている。俺も自分の小遣い稼ぎをしている。

 

 

 

昔から彼女は母親とはあまり仲が良くなかった

 

それは、お父さんが亡くなった時からだな

 

 

 

実は俺と彩葉が小学生の時に、彩葉のお父さんが亡くなってしまい、俺もよく彼女のお父さんとよく仲良くして貰っていた、ピアニストで作曲も作れるから、自分も音楽を作るシンガーソングライターになりたいからと、よく音楽を教えてくれた。そんな彩葉のお父さんが亡くなって、俺も親父と母さんも葬式に出て悲しかったよ。なんで彩葉のお母さんとお兄さんである朝日さんは泣かなかったのか、今でも疑問だよ

 

とにかくお父さんが亡くなって以降は、彩葉はお母さんとは仲があまりよくなかった。一人暮らしを始めたって聞いた時はびっくりだよ

 

今では俺は

 

 

「彩葉。最近の生活は大丈夫か?」

 

「まあね、なんとかボチボチやっていけてる」

 

「飯に困ったら、ウチに来いよ。母さんも親父も、お前のことを心配しているからな」

 

「ありがとう。大丈夫。今はほとんど自分でできるようになったから」

 

「とか言って、また節約してんだろ?水と小麦粉だけで作ったパンケーキとか言うカロリーにもならないものを食っているとか。エアコンを使わないで、扇風機を使ったりとか」

 

「うぐ!?そんなこと・・・・ないわよ」

 

「まったく、お前、また月見ヤチヨのグッズ買っただろ?」

 

「な!?なんでわかるのよ!?」

 

「俺はそこまで興味ないけど、彼女のグッズが発売されたって、ネットでよく出るからな。どうせそれも買うためにお金を切り詰めるだろうと、大体はわかる。しかも、ツクヨミで大分バトルゲームでお金を稼いでるみたいだしな」

 

「いいじゃない!!今度はヤチヨのぬいぐるみが出たのよ!買うしかないじゃない!!」

 

「ちなみに、明日から出るゲーセンのUFOキャッチャーで、月見ヤチヨのキーホルダーが出るぞ?」

 

「マジで!?近くのゲーセン?」

 

「ああ、三種類ある」

 

「うわあ〜〜マジか〜〜〜〜〜、ねえ、一花!頼みがあるんだけど!」

 

「わかってる、また俺がやればいいんだろ?俺はゲーセンの景品取りは得意だからな」

 

「頼むわ!!お礼はご飯奢ってあげる!やっぱり情報も早い!流石は私の幼馴染ね!」

 

「そういうところだけは俺を頼りにするんだな、お前?」

 

 

こんな感じで、幼馴染だからなのか、彼女を心配している。女子高生が一人暮らしなんて難しいにも程がある。それも生活費も学費も自分で稼いでいるとなれば尚更だ

 

 

でも。この世界では少し面白い遊戯が存在する

 

ツクヨミ

 

 

今の現代は仮装空間であるネットの中の世界バーチャルの中に入ることができる時代である。そこでゲーム、ライブ、雑談、配信、友達作りなどをして、自身の『ライバー』と言うキャラクターを作って、そこで遊ぶことができる。『VRシステム』でもある

 

今はもっと進化したのか、意識までもそのゲーム空間に入ることができ、本当にゲームの世界に来てしまうような体感を得られる。それが仮想空間ツクヨミである

 

 

そこで彩葉は友達二人と、俺とで、Eスポーツをしてお金稼ぎをしている。そう言う機能もあり、案外彩葉の小遣い稼ぎに必要なコンテンツとしては、彼女の救いになっている

 

 

特に救いになっているのは

 

 

月見ヤチヨだ

 

 

この仮想空間ツクヨミを設立し管理者でもあり、大人気ライバーだ。間違いなくこのツクヨミのライバーの中でNo. 1だ。ゲーム、雑談、クイズなど、配信において何もかもが面白いライバーだ。登録者は千万越えの登録者。下手したら一億の登録者を迎えるかもしれない。だからツクヨミに入ってないライバーやユーザーでも、世界において彼女を知らない人間は居ない

 

世界一のアイドル。それが月見ヤチヨだ

 

 

 

特に俺として魅了されるのが『音楽』だ。

 

彼女の音楽はマジで最高だった。俺も過去に幼馴染と一緒にツクヨミでライバーをしていた時は音楽をしていた。そのため音楽に関わる知識がある俺からすれば、彼女の音楽は皆を魅了するのが当然のような最高の音楽だった。レコード会社からCDで発売するのは当たり前、サブスクも売れようにダウンロードされている

 

彩葉はその月見ヤチヨの大ファンで、自分が稼いだお金を、その推し活にほとんど使っている。そのため俺がその彼女に関係するグッズを調べて欲しいと、ネットに詳しい俺にそこだけは頼りにされている

 

 

「金節約したいんだろ?そうじゃなくて、お礼は朝日さんの説得を頼む」

 

「お兄ちゃん?ああ・・・・・まだお兄ちゃん。一花をブラックオニキスに入れようとしているんだ?」

 

「まあな、乃依君を入れるために、俺は断ったんだが、それでもひつこくてね」

 

「お兄ちゃん。今ではかなりプロゲーマー界隈で有名で、いろんなEスポーツの大会に優勝したのに、一花にどんなゲームでも勝ったことがないから、そんな強いあんたを入れたいのね」

 

「別に俺は朝日さん達みたく、そこまでKASEENは強いわけじゃないし」

 

「でも。あんた。SETSUNAで誰にも一回も負けたことないじゃん。私や真美や芦花でさえ、あんたに一回も勝ったことないし」

 

「そうだね、なんだかわからないけど、個人戦のSETSUNAはなんかやりやすくて、この前も雷さんや乃依君。それで朝日さんをまた倒してしまったんだよな」

 

「うわあ〜〜〜、それなら余計お兄ちゃんが欲しくなるのもわかるね。お兄ちゃん。強い奴は何がなんでも欲しがるから、そこだけは昔から変わらないな」

 

「ああ、あの人はな。朝日さんは相変わらず?」

 

「うん、お兄ちゃんもぼちぼち、一人暮らしを堪能している」

 

「今頃、おばさんは家で一人か、弁護士だから一人だと、大変だろうしな」

 

「お母さん。無い無い、お母さんに限ってそれはね」

 

「お前、お母さんに対しては酷いな?」

 

「そりゃあ嫌いな母だし」

 

「とか言って、連絡は多少取っているんだろ?」

 

「まあね」

 

 

月見ヤチヨのUFOキャッチャーの景品を取る約束をする。俺は手は器用だから料理とかゲーセンの景品取りは得意だった。

 

そのお礼としてご飯を奢ると言ったが、一人暮らしで色々節約する彩葉には酷だと思い。別のお礼を頼む

 

 

それは彩葉のお兄さんである、酒寄朝日さんの勧誘を断ること

 

 

朝日さんは、有名なライバーである

 

鬼のイメージをスキンしたアバター、『帝・アキラ』と言うライバーで、『ブラックオニキス』と言うプロゲーマーユニットを設立して、数多くのEスポーツの大会で優勝を何度も果たしている

 

そして仲間も居る、ローブのような服をした男が『雷』、実は男だが、地雷系少女のようなファッションをしている女装の男が『乃依』

 

 

それがブラックオニキスと言うユニットチーム。別名は黒鬼

 

スポンサー企業でもあり、ユニットのロゴまであり、数々のeスポーツ大会の優勝もこなしており、ライブの開催もされ、pvもある程の人気を誇るユニットライバー

 

ヤチヨがこのツクヨミにおいて一番の人気ではあるが、ブラックオニキスはその二番目の人気を誇っている。間違いなくさっきまで戦ったライバーとは比べものにならない程の人気ライバー

 

俺は朝日さんにそのユニットに何度も誘われている、こう見えて、俺はツクヨミでKASSENと言うゲームのSETSUNAと言う一対一の格ゲーモードなら誰一人して負けことがない。あの朝日さんでもだ。その実力を買って是非ともブラックオニキスのメンバーに入るよう、何度も連絡をさせられるが、そのKASSENの三対三のSENGOKUモードでは俺は何度も負けている、個人戦ならまだしも、団体戦では俺は使えないと、何度も俺は朝日さんの勧誘を断っている。

 

その手伝いをしてくれと、俺は妹の彩葉に頼んでいる。

 

朝日さん意外に、ひつこい所があるからな

 

 

「それじゃあ、明日の休みにな」

 

「うん、今日バイトは休みだよね?」

 

「ああ、もう少しで夏休みにも入りそうだし、色々宿題を終わらせたいから、少し休みを取った」

 

「宿題多いよね。でも月見ヤチヨの景品を取るなら、今日急いで終わらせる」

 

「ヤチヨ愛が強いな。じゃあな」

 

「うん、明日ゲーセンで、遅れないでよ!」

 

「わかっているよ!じゃあな!」

 

 

そう言って、休みの予定を作ってその日は彩葉と別れた

 

俺と彩葉はこんな感じの普通の日常を送っている。学校もクラスも同じで、バイト先すら同じところで働いている。普通の学生の生活だ。

 

休みには彩葉とその友達の芦花と真美と、KASSENをしたり、彩葉の月見ヤチヨのライブか、そのグッズの買い物に付き合わされたりと、楽しい日常を謳歌している

 

 

彩葉のことは好きかだって?いや、彼女は幼馴染であって、好きかと言えば好きだが、恋人にしたい気持ちはない

 

あいつは月見ヤチヨの方が好きだしな

 

 

「って、よく言われるんだけど、俺はあいつの幼馴染だっての、他の連中、勝手なことを言いやがっ・・・・・・て!!!」

 

 

って言いながら、俺は地面に転がっている石を、空高く投げた

 

正直皆には彩葉に関しての俺のことをかなり揶揄われる。正直ウザいとは思う。俺とあいつは幼馴染であって、恋人じゃないっての。こんなことを思うのは学校で変に夫婦扱いされるからだ。学校では俺と彩葉が幼馴染であることを知っている奴が多い、それで学生の悪ふざけで、よく夫婦として馬鹿にされる

 

そんな毎日をいつも送っている。大学は行くかはわからないけど、これからもこんな普通の日常を送るのだろうか

 

 

 

って思っていたが

 

 

「ん?流れ星?」

 

 

突然家の帰り道で、空から虹色の流れ星が流れた。虹色の流れ星なんて初めて見る。いや。流れ星そのもの自体初めて見て、驚いて願い事なんてする暇もないまま、ずっと見ている

 

 

 

 

「ん?こっちに向かってないか?」

 

 

流れ星は明らかにこちらに向かっていることに気づいた。え?まさかの流星群がこっちに飛んでくるのかと、若干驚いたが

 

その流れ星は物凄く小さい

 

小さい流れ星が俺のすぐ横にある電柱に勢いよく直撃する

 

 

ビュン!!!

 

「っ!なんだ!?」

 

 

直撃した電柱に、変な小さい扉ができていた。光輝く謎の扉。取っ手は竹でできている。なぜ流れ星に激突しただけで、電柱に小さい扉ができるのか、そんな奇妙な出来事を呆然していると

 

扉が勝手に開く、そこには

 

 

「おぎゃあ!おぎゃあ!」

 

 

「な!?赤ん坊!?」

 

 

この時の俺は、不思議な出来事により、理解できないってのが頭の中に回るばかりで、いきなり流れ星が電柱に激突して。

 

 

その電柱の中からベビーベットの上に赤ん坊が出てくる。

 

 

当然ながら異様な現象に、俺は戸惑うばかりだった。なぜ流れ星が電柱に激突して、赤ん坊が出てくるのか、ツクヨミに居るわけじゃあるまいし、明らかに現実世界での出来事だ

 

 

「なんでここに赤ん坊が・・・・・」

 

 

とりあえず泣いているようだから、慰めようと抱っこする。一応母さんの職場でバイトもしたことがあるため、赤ん坊の抱き方はわかっている、頭を支えてゆっくり電柱の中から赤ん坊を取り出すと

 

 

ブウン!!!

 

 

「は?扉が消えた!?」

 

 

電柱の中から赤ん坊を取り出したら、赤ん坊が入っていたベビーベットと扉が消えて、元の電柱に戻ってしまう

 

赤ん坊を取り出してしまい、戻せなくなった

 

 

「おぎゃあ!おぎゃあ!!」

 

「ああ!はいはい!!ここは歌で慰めるがいいよな!」

 

 

もう取り出してまった以上はもうどうにもならないため、とりあえず泣き出す赤ん坊を慰めるために子守歌を歌う

 

しかし、何を歌えばいいだろうか

 

あ、月見ヤチヨの歌でも歌うか

 

と思い、彼女の歌の歌詞を思い出して歌う

 

 

「♫〜〜〜〜♪〜〜〜〜♬」

 

「あ・・・・すう・・・・すう」

 

「大人しくなったか・・・・」

 

 

何とか大人しく寝てくれたからなのか、泣き止んでくれて、ひとまず一安心に寝てくれる

 

しかし

 

 

「俺、どうしたらいいんだ?」

 

 

結局の所、赤ん坊を取り出して、電柱は元に戻ってしまった。このまま赤ん坊を放置するわけにもいかない、警察に連絡してもさっきの異様な出来事を信じてくれるわけでもない

 

この異常事態な選択としては

 

 

「仕方がない。連れて帰ろう」

 

 

家に連れて帰るしかなかった。誰かに相談しても無駄な上に、この赤ん坊を放置も人間として見過ごせない。俺の選択はただ一つのみだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電柱から取り出した赤ん坊を家に連れて帰ることになるが、問題はここからだ。母さんと親父になんて言えばいいかだ

 

まあ、ありのままを伝えるしかないが、信じてくれないだろうな

 

と、思いながら家に入る

 

 

「ただいま」

 

「お帰り!今日はバイト休みなのね?一花?」

 

「あ、ああ。母さん、ちょっといい?」

 

「なに?・・・・・っ!?」

 

「ああ、この赤ん坊なんだけどさ・・・」

 

「その赤ん坊!?どうしたの!?」

 

「これは・・・・その・・・・」

 

 

当然ながら、いきなり息子が知らない赤ん坊を抱いて連れて帰っていたら驚くのは当然、間違いなくどこからの他所の家から誘拐してきたのかと、俺がそんなことをするはずがないと、母として俺を信じるとは思うが

 

予想外斜めの言葉を言われる

 

 

「もしかして!もう彩葉ちゃんとの子供を作ったの!?」

 

「なんでだよ!?これが俺と彩葉の子供に見えんのかあんたは!?なんで俺が赤ん坊を連れて来たら、俺と彩葉の子になるんだよ!?」

 

「ちょっとあなた!!」

 

「親父居るの!?今日は早く帰って来ていたのか。ていうか人の話聞いてる!?」

 

「なんだ?ああ、帰って来たのか一花。ん?お前!?なんだその赤ん坊は!?」

 

「これはその・・・・・」

 

「もしかして彩葉ちゃんとの子供をもう作ったのか!?まだ高校生だろ。いくらなんでも早いだろ!?」

 

「なんで!?親父まで俺と彩葉の子供だと判断するんだよ!?俺と彩葉が恋人になっているとでも思ってんのか!?」

 

 

俺の親父と母さんはいつからふざけた両親になったのだろうか、俺が赤ん坊をいきなり連れてきて、彩葉との子供だって、なんでそういう判断するんだよ!?

 

俺と彩葉は別にそんな関係じゃないし、俺がいきなり赤ん坊を連れて来て、彩葉との子供じゃないし

 

 

「それで、この子はどうしたんだ?」

 

「それは・・・・・・・」

 

 

やっと真剣に事情を聞いてくれるのか、赤ん坊はどうしたんだと、どこから連れて来たのかと聞かれる

 

これが問題だ。信じてくれるとは思っていないが、真実を話すしかない。嘘をついても自分の悪さを証明するだけになるため、嘘をつかずに言う

 

 

数分後

 

 

「なるほど、流れ星が、ちょうどお前の横にあった電柱に当たり、その電柱の中から赤ん坊が出てきて、放っておけず連れて来たと?」

 

「あ、ああ・・・・・信じてくれるとは思わねえけど・・・・・」

 

「ああ、やっぱり彩葉ちゃんとの子供じゃないのか?」

 

「一花。嘘をつかなくても、お母さんとお父さんはあなたの味方よ?」

 

「信じてくれないのは仕方がないとして、なんでそれでも彩葉との子供として疑うんだよ!?どうしてもあんたらは俺と彩葉との子供にしてえのか!?」

 

 

信じられないのは仕方がない。流れ星がちょうど隣にあった電柱に激突して、その電柱の中から赤ん坊が現れるなんて、アニメや漫画じゃああるまいし、確かに信じられないのは仕方がない

 

でも、だからって彩葉と俺の子供だと思い込むのはやめてくれねえかな!?

 

 

ピンポーン!!!

 

 

「あら?誰かしら?はーい!」

 

「こんな夕方から誰か来るとか、こいつ隠した方がいいんじゃないか?」

 

「ただの宅配便だろ。それより、一花。早く観念して彩葉ちゃんとついヤッタと告白するんだ」

 

「親父、マジでぶっ殺すぞ!!」

 

 

このタイミングでなぜか誰かが尋ねてくる

 

誰かに見られたら困ると、この赤ん坊を隠そうとする。しかし、親父がいつもの宅配便だと思い、隠す必要はないと言われる。そしていい加減、彩葉と作った子供だと白状しろと言われる

 

だから俺と彩葉との子供じゃないし!?

 

それよりも一体誰が尋ねて来たのだろうかと、母さんが戻ってくる

 

 

「一花。彩葉ちゃんよ?」

 

「ごめん一花。借りてた参考書返そうと思って!」

 

 

「は!?彩葉!?」

 

 

「おお、彩葉ちゃん!見てみなさい!これを?」

 

「おじさん、こんばんわ。って赤ん坊?かわいいですね!誰かの子ですか?」

 

「それが一花がこの子を連れて来て」

 

「ちょ、親父!?」

 

「は!?一花!?これはどういうことよ!?」

 

「いや、これはだな・・・・・」

 

 

なんと尋ねて来たのは。まさかの彩葉!?

 

今両親に彩葉と俺の子供ではないのかと、この赤ん坊に疑惑と言う被害を俺が受けているのに、このタイミングで俺から借りた参考書返すために家に上がってくるとか、マジで最悪

 

母さんもこれを見せようと、彩葉を家に上がらせたな!

 

とにかく、彩葉にも信じてくれないと思うが、ありのままの真実を話すが

 

しかし

 

 

「まさか私に隠れて芦花と子供を作ったの!?」

 

 

「なんで頭の良いお前まで俺が誰かと作った子供だと判定するんだよ!?」

 

「なに!?一花。どういうことだ!?彩葉ちゃんとの子供じゃないのか!?」

 

「一花!なんてことを!?彩葉ちゃんの気持ちをあなた考えないの!?」

 

「べ、別に私は・・・・あんたと芦花が・・子供を作っても・・き・・気にしないし」

 

 

「お前らマジでぶっ殺すぞ!!彩葉!特にお前はボケキャラじゃねえだろ!?あとなんでそこは芦花との子供になるんだ!?」

 

 

まさかの彩葉にすら、誰かの子供判定されるのか、マジでウザい。彩葉はボケキャラじゃねえだろ。あとなんでそこは芦花になるんだ。真美も居るだろ。ってあいつは彼氏が居るんだった。だとしてもなんで男にあまり関係を持とうとしない芦花との子供になるんだ

 

あと親父とおふくろはいい加減、人との間の子供じゃないと認識しろよ。俺が赤ん坊を出会った出来事が信じられないにしても

 

 

「へえ、そんなことがあったとはね」

 

「やっと、俺のことを信じてくれた」

 

「いや、正直出来事としては信じられないわよ。ねえ?おじさん、おばさん」

 

「そうだな。とても信じられない」

 

「とてもご近所の人に話せる内容じゃないわね」

 

 

「まあ。だよな」

 

 

「誰かの隠し子ていう方がより信じられる」

 

「そうね。クラスメイトの子と遂やってできちゃったなら、まだ信じられる」

 

「一花のことだからあり得るわね。メガネ取ったらイケメンだし」

 

 

「なんで誰かとの子供だったら信じられるんだよ!?そっちも疑い深いだろ!?」

 

 

彩葉にも軽く説明して、赤ん坊を手にしてしまった出来事の話は聞いてくれた。それでも信じられないことの一言だ。まあ、そんな話を信じる奴はこの世界でなら、まだ幼い子供くらいじゃないか?

 

だとしても、誰かの隠し子だったら信じられるって、そっちを信じたとしても洒落になんねえわ!?

 

 

「それで一花?お前はこの子を連れて来て、どうするんだ?」

 

「そのことなんだが。俺たちで面倒を見てやれない?」

 

「誰の子かもわからない、この子を?」

 

「ああ、さっきの話は本当なんだ。となれば施設で預けるにしても、どうしてこの子を預けるのか、理由が問われるはず、当然ながらさっきの俺の話なんて信じられないだろうし、引き取ってくれるかもわからない。となれば・・・・・俺たちで養子としてこのを引き取る以外ないと思っているんだ」

 

「かなり無茶なことを言うわね?」

 

「わかっている。俺が無茶なことを言っているのは。だけど・・・・・」

 

「「「ん?」」」

 

 

「きゃあ!・・・きゃあ!」

 

 

「あ、起きた!」

 

「あら?可愛いじゃない!」

 

「こいつ、今もそうだけど、俺の服を引っ張って離れてくれない。その電柱から取り出してからだ」

 

「完全に一花を親だと勘違いしているんだろうな」

 

「てことは離れない?」

 

「ああ、試しに手を出してみ?」

 

「どれどれ?」

 

 

「うう!うう!!ううううううう!!!」

 

 

「完全に抱き付いて離れようとしないね?」

 

「もう俺と離れることが嫌なんだと思う。そうなったら・・・・・責任を背負う覚悟で、俺が面倒を見るべきだと思っている。学生の俺の言うことなんて、信じられないかもしれないけど、頼む。母さん。親父、こいつを養子に迎えさせてくれないか?多少親父や母さんにも子育てを手伝うことになるけど」

 

「大きく出たな?」

 

「まさか知らない子供を養子に迎えたいなんてね。それも学生のあんたが子育てをしたいとか・・・・・」

 

「一花、あんた、その子にでも毒されたわけ?」

 

「そういうわけじゃないけど、ただ、なんとなく拾ったからには責任取った方がいい気がして、こいつも俺と離れてくれないし、だったら俺が親代わりになろうと思って」

 

 

とにかく、この子を手にしてしまった以上は、俺たちで面倒を見たいと、養子に迎えたいと思っている。俺のことを親だと思うなら、責任持って俺が育てるべきだろうし、離れたらまた泣くんじゃないかと思って

 

もちろん学生である俺が子育てなんてまともにできるはずがない。そこをなんとか親父や母さんにも協力して貰うために、今日から新しい子供として育てていきたいと、とりあえず養子にして迎えたいと、こいつも家族として迎えさせて欲しいと頼む

 

すると

 

 

「学生のお前にそんなことを務まるはずがない」

 

「それは・・・・・そうだけど」

 

 

 

「だから、今日からこの子は俺たちの子供として育てよう。いいよな?母さん?」

 

「そうね!私ももう一人子供が欲しいと思っていたし、この子は新しく私たちの子として育てましょう!」

 

「っ!ありがとう!親父!母さん!」

 

 

 

「よかったね?一花?」

 

「ああ、この子もこれで安心だ」

 

「しかも女の子だしね?私、娘が欲しかったのよね」

 

「え?女の子なんですか?」

 

「そうなのか?母さん?」

 

「母さん。こいつが女の子だってよくわかったな?」

 

「ええ、それはもちろん。私は昔ベビーシッターの仕事をしていたのよ?顔を見ればすぐに女の子か男の子かわかるわ」

 

「流石は元保育士」

 

 

こうして、この子は俺たち天人家が引き取ることが決まった。

 

学生である俺が拾ったとはいえ、子育てなんてそんな簡単に務まるわけではない。しかし、ウチは子供は俺一人だけ、あと一人増えたくらいで問題ないのか、この子をウチで引き取ると、新しい家族として、養子として迎えてくれた

 

それに母さんがかなり楽しんでいた。娘を育てることができるなんて思いもしなかったから、でも、彩葉と親父はこの子が女の子とは知らなかった。俺は抱きつているだけで、その・・・股の感触があまり無いから女の子だと気づいたわけで・・しかもオムツもしてねえし・・・母さんは顔を見ただけでこの子を女の子だと気づいた、母さんが若い頃は元保育士でベビーシッターの仕事していたらしい。だからその仕事の腕がまだあるのか、見ただけで女の子だと気づいた

 

 

「それより、この子の名前はどうする?」

 

「どうするって・・・・え!?俺が決めるの!?」

 

「それはそうだろう。お前がこの子を連れて来たわけだし」

 

「懐いているわけだしね。名前は一花が考えるべきじゃない?」

 

「そうか、じゃあ・・・・・・・」

 

 

養子としてこの子をこの家に迎えるとして、名前はどうするかと母さんに言われる

 

確かに名前は必要だが、俺が付けるとは

 

この子を拾った責任としてだろうな、彩葉もこの子に懐いているからこその理由で、俺がこの子の名前を付ける

 

この子に名前を付けるなら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『かぐや』・・・・・なんてどうかな?」

 

 

 

「「かぐや?・・・・・・」

 

「なんでかぐや?かぐや姫のかぐやだよね?」

 

「ああ、かぐや姫は竹の木から出てきた。この子は電柱の中から出てきた。だからかぐやがいいかな、なんて・・・・・」

 

「生まれが似ているからの理由なの!?」

 

「ま、まあな」

 

 

この子の名前は『かぐや』なんてどうかなと言う

 

竹取物語に出てくるかぐや姫は竹の木の中から出てきた。この子も電柱の中から出て来たわけだし、生まれが近いからの安直な理由でかぐやと名付けた

 

彩葉は呆れたと思うが、親父と母さんは

 

 

「いいな、かぐや」

 

「いいわね、かぐや。天人・かぐや。きっと可愛い子に育ってくれるわ」

 

「おじさんとおばさんは気に入ったみたい」

 

 

「じゃあ、この子はかぐやで」

 

 

こうして、この子の名前は『天人・かぐや』と名づける

 

親父と母さんが可愛い名前だと気に入ってくれたため、この子はかぐやと簡単にあっさり決まった。この子が俺の妹になり、新しい家族として迎えられる

 

電柱の中から、この子を取り出した時はどうしたものかと思ったが、まさか家族として迎えるとはな

 

 

「それじゃあ必要なものを買わないとね」

 

「抱いててわかったんだけど、オムツしてないみたい」

 

「じゃあ、オムツとミルクと赤ん坊の食べ物か、今から買いに行こう。車を出す」

 

「あ!親父!そのついでに彩葉をアパートまで送ってくれないか?もう遅いし」

 

「え?いいわよ、それくらい」

 

「もう暗いし、一人で女の子が夜を彷徨くのはまずいだろ?」

 

「うん。一花の言う通りだ。送っていくよ。彩葉ちゃん」

 

「あ、すいません。あ、これ返すね」

 

「ああ、じゃあまた明日な」

 

「うん、遅れないでよ?」

 

「何度も言うなよ。わかっているよ」

 

「じゃあ私たちは彩葉ちゃんを送っていくついでに、かぐやの買い物をしてくるから、お留守番よろしくね?」

 

「ああ、彩葉。明日な」

 

「うん、またね」

 

 

そう言って、親父と母さんは彩葉をアパートに送っていき、そしてかぐやに必要な物を買いに、車を出して出かけて行った

 

彩葉には参考書を返して貰い、明日必ず遅れずにゲーセンに行くと約束する

 

 

「さて、お前はなんでそこまで俺に懐くんだ?」

 

「あう!あう!」

 

「ふう、まあ、これからも仲良くできそうで何よりだけど」

 

 

この時の俺は予想もしていなかった。いや、予想なんてできるはずもない

 

この子が俺と彩葉の運命を大きく左右する、波乱な人生を歩ませることになるなど。この時の俺と彩葉は想像もつかなかった

 

 

これが。俺がかぐや姫を拾ったことで始まる。新しい竹取物語

 

 

 

 

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