超かぐや姫! 〜彩葉の幼馴染のかぐや姫物語〜   作:ソール

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かぐやの真実

 

 

次の日、俺は無事に自信の部屋であるベットの上で朝目覚める。ヤチヨコラボライブが終わった後、あの後気絶して、その後は勝手にログアウトしてそのまま配信部屋で倒れたと、彩葉に教えて貰った

 

あの後はヤチヨが場を和ませた。とりあえず原因は不明、何が起こったのかは調べると、しばらくは配信を休むと、一時休止を昨日緊急で発表した。ヤチヨが休むことなど滅多にないどころか、初めての話だ。それだけ昨日空から降ってきた提灯のアバターは謎の存在と言うことだ

 

更に

 

 

「突然スマホやテレビの電子機器が乗っ取られた!?」

 

「うん、なんかさっきテレビのニュースで流れたんだけど、東京だけなんだけど、スマホは月の画像が出されて、テレビは2030/09/12って言う数字が出されて、スマホもテレビもなんの操作もできなかったって、一時的に、それが10分くらい続いたとか・・・・」

 

「まるでサイバーテロだな・・・・」

 

「あの提灯のアバターが消えるまでと、あんたが気絶した後には普通に戻ったらしいよ」

 

 

ツクヨミだけでなく、現実世界にも影響が出ていた

 

東京だけのようだが、スマホ、テレビ、モニターが付いている電子機器に満月の画像と、2030/

09/12と言う意味深の数字が並べて表示されて操作はできずに乗っ取られたと、今朝のニュースに流れていた

 

提灯のアバターが消えて、俺が気絶した後で戻ったらしい。

 

だとしても、今この状況において何かが起きているのは間違いない。少なくとも偶然の出来事ではない

 

確かめるには

 

 

「かぐや!」

 

「ん?なに?」

 

「さっきからずっと黙っているけど、昨日出てきたあの提灯のアバター。お前は知っているんじゃないのか?」

 

「え!?」

 

 

かぐやに確認する

 

昨日出てきたあの提灯のアバターはかぐやを狙っていた。それならかぐやは何か知っているはず、そのかぐやがさっきから昨日の話をすると、普段お喋りをするやつが何も言わずに黙っているなど、明らかに何かを隠している

 

 

「まさか・・・・・一花、何を言って」

 

「惚けるな。あいつらは俺にしか聞こえなかったけど、こう言っていた。『私たちの姫を取り戻す』って言ってた」

 

「っ!?」

 

「え!?本当に!?」

 

「その動揺からして、間違いないだろうな。かぐや単刀直入に言うぞ?」

 

「う、うん・・・・・」

 

 

これだけ言えばもうわかるだろう。正直信じられないけどな、もう大昔の話だ。それが現代に蘇るかのような話だ

 

あの提灯のアバターはかぐやを狙っていた。かぐやは月から来た。そして奴らはそんなかぐやを連れ戻すと言った

 

ならかぐやは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かぐや。お前は本当に『かぐや姫』で、奴らはお前を連れ戻しに来た『月人』か?」

 

 

 

 

「・・・・・・うん、そうだよ」

 

「え!本当に・・・・・・」

 

「うん」

 

「やっぱりか・・・・・」

 

 

かぐやは本当に竹取物語に出てくるかぐや姫

 

そして昨日現れた提灯のアバターの正体はかぐやを連れ戻すための月の民である月人。

 

本当に竹取物語が今の現代で蘇るなんて信じられない。しかし、俺はその信じられない出来事を何度も体験した。あの竹代わりに電柱の中から赤ん坊のかぐやを取り出したことが始まり

 

それが始まりなら、結末としてかぐやが月に帰るのも目に見える話だ。さっきから何も言わないのは知っているからだと、すぐにわかった

 

 

「ここまで俺に暴露されたんだ。話してくれるよな?」

 

「うん、できるなら一花には聞かないで欲しかったな・・・・・」

 

「なんで?」

 

「『私』が月に帰ることを納得しないだろうなと思って・・・・・」

 

「お前がそうしたいなら、止めない。けど奴らが何者なのか、知る権利はあると思うが・・・」

 

「うん、そうだね。話すよ」

 

 

もうかぐやは隠しきれないと思ったのか、全てを明るみに話す

 

とは言ってもあまりその月に居た記憶はあまり無いのだと、かぐやはそこまで詳しいことを覚えているとは思えない。少し違和感を感じた。その理由は今まで月に帰らないように俺と結婚しようとしたこと、更に迎えが来るかはわからないこと、この二つを理由にかぐやも実はあまり覚えていないか、わかっていないかと思う

 

とりあえず話を聞いてから判断する

 

 

「私はかぐや姫、一花に拾われた時にはあまり覚えていなかったけど、昨日のアレが来た時に、多少思い出して、私を連れ戻すために電子機器を乗っとんたんだと思う」

 

「あいつらはなんだ?」

 

「『月人』、月に住む知的生命体で、体は『データ』でできている」

 

「データ?」

 

「もしかして、お前の故郷である月は『ネットワークの世界のような、テクノロジーの世界』なのか?」

 

「そんなところかな・・・・」

 

「なんで一花はわかったの?」

 

「なんとなくだ。初めてかぐやと出会った時、電柱の中が少し電気が流れていた。そして自由に赤ん坊から俺と彩葉と同じ体格になった時も、少し電流のような模様が体に流れていた。もしかしたらかぐやの『月』とは、実態のない『電子空間でできた地球外文明』じゃあないのかと思った、ただの予想だ」

 

「ほぼ正解。そこは・・・・『味も温度もない世界』。それが私の月の世界」

 

「それって・・・・まるでツクヨミじゃない」

 

「ああ、だからヤチヨのコラボライブで俺たちの前に現れた。ツクヨミの世界でしか、かぐやに接触できないから」

 

「じゃあ、あの月人はデータでできているなら、現実世界には現れないってことだよね?月が電子空間でできているなら、その世界に居る住人がデータでできているなら、なんでかぐやは実体があるの?」

 

「私はその力があるって言うか・・・・・」

 

「他はデータでできているけど、かぐやは実態を持てる『月姫』として特別な力があるってことだろ?」

 

「そ、そう!そんな感じ!!」

 

 

かぐやの世界の月は分かりやすく言うなら、電子空間の世界

 

かぐや以外はデータ分子としてできている。そのため現実世界には見えず、ネットワークであるVRとARの世界でしか見えない、実態のない世界

 

そんな世界の住人ならかぐやも実態がないはずだが、彼女は月の姫であり、他の月人と違って、実態は存在し、この現実世界で生きれるらしい

 

どうやらそれが俺たちの知らない『月の世界』らしい

 

 

「それで、その月から、なんでかぐやは逃げ出したの?」

 

「その・・・・仕事したくなくて・・・・逃げ出した・・・・・」

 

「え?それだけ?」

 

「じゃああいつらは、仕事を放り出した、お前を連れ戻しに来たと?」

 

「ま、まあそう・・・・・」

 

「それは・・・・・・」

 

「あんたが悪いわね・・・・」

 

「だってつまんないんだもん!毎日毎日仕事ばかりで!退屈なんだもん!!楽しいことはひとつもない!!」

 

「竹取物語だと、かぐや姫に罪があるとかで、罪人であるかぐや姫を月に連れて帰るってことが、結末として語られているけど・・・・」

 

「月人からすれば、当然の行いね」

 

 

かぐやが、そんな月を脱走して地球に逃げて来たのは、仕事をこれ以上をやりたくないから、月から逃げ出したらしい

 

確かにそれでは付き人たちも、かぐやを取り戻す理由がわかる。仕事を惚けた者を連れ戻すためにかぐやを連れ戻す。仕事がどんなのかは知らないが、これでは文句の言いようがない

 

だけど

 

 

「お前は・・・・・月に帰りたいのか?」

 

「ううん、もちろん一花と彩葉と遊んでいたいよ。でも・・・・・私が帰らないといけないから・・・・」

 

「そこは同じね、竹取物語と」

 

「ああ、帰るのを阻止する方法はないか?」

 

「無理だよ、もしかしてあの月人たちを倒そうとしているの?データでできているし、無限に湧くから無駄だよ。戦ったとしても・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

 

かぐやはどう抗っても月に帰るのが運命

 

月人を倒せばかぐやは帰らずに済むと考えていたが、データと言う存在、いわばゲームで言う名の『CPU』。強さをも調整でき、無限に出現すると、戦うだけでも不可能と言われる

 

まさしく竹取物語の終盤戦そのものだ

 

帝がかぐや姫を月に返したくないために、軍勢を揃えた。それでもかぐや姫は言った。どんな手を使っても無駄だと、かぐや姫は月人には勝てないと言う、そしてその通りに、月人が迎えに来た時は何もできず、結局かぐや姫は月人に連れられて帰った

 

今かぐやに言ったことが同じだ。

 

月人には勝てない。人体は存在しない。データでできている存在。そんな数が限られているわけでもない、無数を相手に戦うなど勝てるわけがない

 

俺たち人間に、コンピューターのようなAIを相手に戦う手段はない

 

 

相手は『AI』と言うデータ体なら

 

 

「ちょっと出かけてくる」

 

「どこに?」

 

「ちょっとな」

 

「もしかしてパパとママの所?」

 

「違う。一人で出かけたいから、とりあえずお留守番、頼む」

 

「わ、わかった」

 

 

俺は少し一人で出かける

 

もしかしたら月人たちをなんとかできる方法があるかもしれない。奴らはデータ体と言うCPUだ。現実世界には現れない。ツクヨミにしか現れない存在

 

それをなんとかできる方法が

 

 

一人、心当たりがある

 

 

そいつに聞いてみようと思う。バイクに乗って、そいつの所へ行く、『スマホは自室に置いて』。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バイクを走らせて、ある場所へと向かっていた。その場所は

 

 

少し古いマンションだ

 

 

一見普通のマンションだが、ここにあの月人に対抗できるかもしれない、人物が居るマンションだ。駐車場にバイクを置いて、そいつに居る部屋へ向かう

 

その部屋の前に来た。玄関のインターホンを鳴らすのだが、俺はそうはせずに勝手にドアを開けようとする。当然ながらドアは鍵で閉められているため、入ることはできない

 

はず

 

キイ!

 

 

「開いている・・・・・あいつ、不用意にも程があるだろ。鍵をしないなんて」

 

 

 

ドアは開けることができた。

 

鍵はしていないらしく、平然と俺はこの中に入る。鍵を閉めないなんて不用意だ。だけど、泥棒が入ったとしても、盗むものがない程。

 

この一室に何があるのか、わかっていた

 

それは

 

 

 

「PCがこんなに、ストレージ機器とネットワーク機器が大量に、まるでサーバールームだな」

 

 

 

中に入ると、大量のパソコン、ストレージ機器とネットワーク機器。マンションなのにサーバールームのような部屋だった。住んでいる人は誰も居ない

 

ここで何かパソコン作業でも、ハッキングでもできそうな電子機器がたくさん置かれていた

 

だが、それよりも、一番重要な物が、部屋の中心にあった

 

それは

 

 

 

「これが・・・・・・・『彼女の舟』か」

 

 

 

水槽の中に入った『少し大きなタケノコ』

 

 

これが俺が見つけたかった物。今ここに一人で来たのはこれを目当てにやってきた。しかし、これが目当てとは言っても、これが欲しいわけじゃない。重要なのは

 

 

『この中身』だ

 

 

「えっと・・・確か・・・・・・よし、これで入れそうだな、使うか」

 

 

俺はここでスマコンを使う。その前にこのタケノコの中に入るために、タケノコに繋がっているコードの先にあるパソコンを少し弄って、タケノコの中に入るために、ソースコードを書き換える

 

 

そうすれば『ツクヨミにある彼女の居場所に』入ることができる

 

 

ソースコードプログラムを書き換えて、それでスマコンを使用して、ツクヨミに入る

 

 

「ログイン、開始」

 

 

そうすると、いつもと時間がかかり、周囲はまだ真っ暗な空間でログイン中が流れる。今回は別の入り口から入っている。そのため時間がかかり、入るのに少し時間が要る

 

数分が過ぎると

 

 

 

 

「・・・・・・・・・・」

 

 

 

そこはツクヨミで一番高い階層の『天守閣の最上階』の私室と思われる場所に着いた。無数の灯籠が置いてあった。そして机も、明らかに誰か住んでいる場所だ

 

でも、ここは見覚えがある。それは

 

 

 

誰かの『配信部屋』だ

 

 

 

ここはライバーの配信部屋だ、もしここに彩葉が居たら、絶対にここが『誰の部屋』なのかわかる。俺はここに来るのは初めてだ。でも知っている。ここに誰が住み着いているのか

 

その本人が

 

 

俺の目の前で、背を向けて、ツクヨミの街並みの夜景を見ていた

 

 

それは誰なのか

 

 

 

「お前、いつもここで、FUSHIと一緒に配信をしていたのか?・・・・・ヤチヨ?」

 

 

「っ!?どうしてここに!?」

 

「監視はしていたのに!?・・・・」

 

 

「やっぱり、俺のスマホから『監視してやがった』のか。スマホを置いてきて正解だった」

 

 

いきなり俺が現れたことい驚いていた。

 

 

ここはヤチヨのツクヨミ配信部屋

 

 

俺が会いに来たのは、ヤチヨとFUSHIだ。俺はこの二人に会い行くためにこのような裏口を使った。スマホを置いていったのはFUSHIの監視を逃れるため、スマホを持っていなければ監視できないだろうと、やはり家に置いて正解だった

 

 

「招待もしていないのに、勝手に入ったりして、悪かった。それでも助けて貰いたくてな」

 

「どうやって入ったの?」

 

「信じられないかもしれないが、俺には『未来が見える』みたいで。その未来でいつかお前がここに招待する光景を先に見て、入り方を知ったってわけ」

 

「っ!未来を先に見た?」

 

「ああ、俺は人間じゃないみたいでな。未来が見える眼を持っているようで、俺はある事を条件を満たすと未来が見えるようだ。だからここへ来れた」

 

 

確信はないけど、俺には未来が見える

 

なんでそんな人間じゃない力を持っているのかは知らないが、少なくともここへ来れたのはその力のおかげ、未来で俺と彩葉はここへ案内してくれる。だから行き方と入り方がわかった

 

先に一人で入ったのは、それでも聞きたいことがあるために、俺一人でここを訪ねた

 

これだけ知っているだけでなく、ヤチヨについて、隠していることも俺は未来を見たことで知った

 

それは

 

 

 

 

 

 

「どうしても助けて欲しいんだ、『今のお前を助ける』ために、『八千年後のお前』の力を貸してくれ・・・・・・・・・『かぐや』」

 

 

 

 

「っ・・・・・・・・そこまで未来を見たの?」

 

「まあな、信じてくれるんだな?俺が未来を見たことに関して・・・・」

 

「だって・・・・・私の正体を知っているから」

 

「驚く話だよな、それで犬DOGEの未来がFUSHIだったとはな・・・・」

 

「そこまで未来を見たの?一花?」

 

「ああ、八千年ぶりに会ったのに、浮かない顔をして、喜んだりはしていないんだな?」

 

「喜んでいるよ・・・・でも、かぐやが月に帰る前に、会いに来るなんて思わなかった」

 

「それを阻止して貰いたいために、先に会いに来た」

 

「私のことはどこまで知っているの?」

 

「全部だ。全部見た。お前がこれからどうなるかも。全てだ。お前のこれからの未来全てを見た。ここに初めて来た時、チュートリアルでお前言っていただろ?『ツクヨミとFUSHIはお前が作った』って。それすらも全部、先に未来を見た」

 

 

 

未来直視で全てを見た

 

 

 

月見ヤチヨの正体は、八千年後のかぐや

 

 

なんでヤチヨがかぐやなのか、かぐやはこれからあの月人と月に帰ってしまう、だがその後の俺が月に帰ったかぐやに別れの歌のライブ開き、その歌声を聞いて、やっぱり俺と離れることはできず、タケノコの舟に乗って、もう一度地球に行き、俺に会いたいがために戻ってきた

 

しかし、アクシデントが起きた

 

その途中で隕石に激突し、地球に向けての軌道に乗れず、宇宙空間を彷徨う

 

だが、それでも地球には辿り着けた。しかし、現代の地球ではなかった

 

 

 

それは八千年前の地球だった

 

 

 

おそらくだが、宇宙は時の概念がない。宇宙空間を彷徨うと別の空間だって入り込める。その別の宇宙空間にヤチヨは隕石に激突して流れたのかもしれない。そして別世界の地球にやってきた。それが八千年前の地球

 

 

 

今俺の目の前に居るかぐやは。『別世界で俺が助けることができずに月に帰ってしまった』後の世界線のかぐやなのかもしれない。俺の知っているかぐやのようで、実は別世界からやってきたかぐや姫だ

 

 

 

輪廻を彷徨うなら、そう考えるしか矛盾を出せずに考えられる。パラレルワールドと言う別世界から来た。俺に会いたかったのに、別世界で俺に出会う前の大昔に辿り着いてしまった。それでから俺に会うためにいろんな時代を歩いて乗り越えた

 

そしてツクヨミを作って月見ヤチヨになった。

 

全てを知っている。あの月人も、これからの事も、今目の前に居るのは、俺と別れた別のかぐやだ。まさかそんなタイムパラドックスのような話を信じないとならないとは思いもしなかった

 

 

「そうなんだ。そこまで知っているんだ」

 

「お前の全てはわかった。でも、ここはお前の世界だ。管理者であり製作者であるお前なら、月人を止めることが本当はできるんじゃないのか?」

 

「やっぱり、ここに来たのはこの世界の私を助けるためなんだね」

 

「そうだ。でもその様子だと協力してくれる感じではないか・・・・」

 

「ごめん・・・・・かぐやは月に帰らないとダメなんだ。そういう運命だから・・・」

 

「輪廻・・・・・だからか?」

 

「そう、そうじゃないと変わってしまう。世界の輪廻が・・・・・」

 

 

ヤチヨがかぐやである事を全部知っている。そして月人をなんとかできる方法も知っている。

 

だけど、協力はできない

 

そうしないと、別の世界でツクヨミと言う仮想世界が出来上がらないと、輪廻を回らないと本当にタイムパラドックスのような時間軸になってしまうと、かぐやを輪廻に送り込んで八千年前に地球に飛ばして歴史通りにしないとならないからと、かぐやはどう足掻いても月に帰らないとならい

 

ヤチヨは協力に応じてくれる気はなかった

 

 

それでも俺はかぐやを月に返すことが嫌だから、俺はハッキリ言う、どうしてそこまでかぐやを月に返したくないのか

 

その理由は

 

 

 

 

「俺はかぐやが大好きだ。だから返したくない、ずっと俺のそばに居て欲しいから・・・・」

 

 

「・・・・・・・・」

 

 

今になってやっとわかったんだ

 

 

 

俺はかぐやのことが大好きだ。

 

俺は彼女に恋をした

 

 

 

俺は誰かに恋なんてしたことがない。でも、あいつと一緒に居ることが楽しくてたまらない。いつしか迎えなんて来なくていいから。俺の側に居て欲しいと願うようになった。

 

でも昨日のあいつらが来た途端にそれは願わなくなった。そうなると、俺はあいつらが来た途端、かぐやを連れ戻しに来たんだとわかった

 

そんなのは嫌だと、抗いたいんだ。月人に勝てる方法が知りたい。俺はヤチヨにハッキリ言った

 

すると

 

 

「私じゃあ・・・・ダメなの?」

 

「そうだな、お前もかぐやだな。でも俺は・・・・・今のかぐやを愛したいんだ。これからお前が俺に接触を図るために、ワザワザ月人の攻略を教えずに、今のかぐやが月に帰ってから、俺に近づこうとしたんだろうけど、俺は今のかぐやを愛したいんだ。お前が別の世界から八千年前の地球に来て、俺に会うために八千年無理して待っていたんだろうけど、それでも俺は今のかぐやを愛したいんだ」

 

「っ・・・・・・・・・・」

 

 

ヤチヨもかぐやだ。知らないわけじゃない。けど俺は今のかぐやを愛したい。電柱の中から拾った赤ん坊の、この世界で出会ったかぐやこそが、俺のかぐやだ

 

ヤチヨは狙っていたのかもしれない。俺を取るために月人の攻略法を一才教えないのは、俺がここへ来れたのは未来視で見たから、つまり本来なら未来で俺はヤチヨに招待されてここに行く。そして自分がかぐやだと言って、月に帰ったかぐやの代わりとして俺に近づくつもりだったのだろう

 

しかし、その狙いは儚くも外れ、俺の未来視で先に見てしまい、かぐやが月に帰る前に、自分の正体を俺に探られた。何かもが彼女の思惑を崩した。こうなると自分を取ってくれない。ヤチヨは俺の性格をよくわかっているのか、今のかぐやが月に帰った後でなかれば、八千年経った自分を愛してくれないと、かぐやが月に帰るまで正体を隠していたんだろう

 

でも予想外なことに、俺に人間じゃない力である未来視で全てを見られてしまい、ここの入り方を知られ、そして自分の手を取るのではなく、かぐやを守りたいために力を貸してくれと頼まれる

 

ヤチヨの八千年の苦しみはよくわかる。俺に会うためにどれほどの苦しい歴史を乗り越えたのか、全て未来視で見たからわかる。それでも俺はこの世界で出会ったかぐやを愛したい

 

俺にとって、今目の前に居る八千年の時を過ごしたかぐやは、月見ヤチヨであって、かぐやとは思えなかった

 

 

「じゃあ・・・・・協力したくないです」

 

「そうか・・・・・・悪かったな、お前を失望させるような事をして・・・・」

 

「一花、ヤチヨの過去を知っているのに、手を取らないなんて、いつからそんな酷い男になったんだ?」

 

「そうだな、FUSHI。お前の言う通りだ。確かに未来視でヤチヨの全てを見たなら、彼女の手を取るべきだろう。八千年を無理に過ごして俺に会うために待ったのも知っている。それでも今のかぐやを愛したいのは・・・決して嘘じゃない。犬DOGEならお前ならわかると思うが?」

 

「っ!・・・・・・だとしても・・・・」

 

「わかっている。それでも俺はかぐやを愛したいんだ」

 

「ヤチヨも・・・・かぐやだよ」

 

「ああ、それでもだ」

 

「・・・・・・一花・・・最低」

 

「受け入れる。罰としてもう二度と、ここにも来ない。お前にも会わない。本当に無茶なことを言ってすまなかった。俺は帰るよ・・・・」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

そうして、結局俺は協力を取れずに、ヤチヨの部屋から出ていく。去り際に少し振り返るとヤチヨは涙を流していた

 

それは当然だ。彼女は俺に会うために再び地球に戻ってきた。ところが八千年前の俺にまだ会っていない別の地球に辿り着き、俺に会うまで八千年と言う長過ぎる歴史を無理してでも歩いた

 

それなのに、いざ会うと、未来の自分より、今の自分を愛していると。八千年経った彼女を選ばなかったことに失望して泣いていた

 

確かに八千年を無理して過ごすたかぐやの気持ちを、俺の能力的な力で未来視をしたのに俺は踏み躙った。これは男としても最低な行為だ。FUSHIの言葉になんの文句も言えない

 

もう俺はヤチヨに会うべきではないと、もう二度と彼女にも会わないし、ここにも来ないと勝手な約束をする

 

 

俺にとって、ヤチヨもかぐやだが、それでも俺にとってはヤチヨはヤチヨであり、かぐやは俺とあの実家で過ごしたかぐやが俺にとってのかぐやだ

 

 

もうこのまま自分でかぐやを返さない方法を考えるしかなかった。もうヤチヨの手は借りられない。彼女を失望させたんだ。当然の報いだ

 

それでも俺は

 

 

 

 

かぐやを諦めきれなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

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