超かぐや姫! 〜彩葉の幼馴染のかぐや姫物語〜   作:ソール

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ヤチヨカップに参加する

 

 

かぐやをツクヨミの街を観光させる。現実にはない楽しいものがたくさんあった。アバターを彩る多種多様なアイテムは基本的に全部無料で楽しめるが、基本は無料だが課金しなければならない要素もあって、このツクヨミを利用して続かない人も居る

 

今、俺たちは課金しないエリアで遊んでいる

 

 

「うわああ〜、これ美味しそう!」

 

「味はないぞ?」

 

「え?嘘?あん!・・・・むう・・・ん!全然しない!」

 

「意識まではこの世界で溶け込めるけど、味覚と感触は無いんだ。まだツクヨミにそんな高性能な要素はない」

 

「こんなにも美味しそうなのに!」

 

「ここは創作活動もできるから、味覚を出せる料理を出すって、いろんな料理系のライバーが頑張っているけど、成功した奴はまだ誰もいない」

 

 

今俺たちはカフェに居る。ここに出される料理は全ては無料。それもそのはず、出される料理とデザートは全て味は存在しない

 

ここはネットワークの世界だ。味覚と感触は存在しない

 

出される料理の全ては味など存在しないから料理に金は掛けられない。だから無料なんだ。ならここはなんの役に立つかと言われたら、ただの雰囲気で、会話をする場所でしかない。

 

 

「でも、すごく楽しい場所だね?」

 

「ゲームしたり、創作活動したりで金を稼ぐこともできる。やらない人なんてほぼ居ない。テレビでもよく話題に出される程だ。ここはそれだけこの現代に置いて大きいコンテンツってわけだ」

 

「へえ、一千花もかなり利用していたの?」

 

「そりゃあな、ここでならゲームしたり、音楽ができたりと、なんでもできたりするからな」

 

 

本当にツクヨミは犯罪以外だったらほぼなんでもできる

 

特にこのツクヨミの通貨である『ふじゅ〜』、黒れが現金に変えることができるのが大きい、人気にもよるが、本当にふじゅ〜稼ぎを専念していれば生活費を払えるほどの額になる。それが酒寄兄妹がそうなのだが。それだけツクヨミを利用するものは大半だ

 

好きなこともできて、お金稼ぎもできる。知ったらやらない人など居ない

 

 

「じゃあ・・・・その彩葉って子と一緒にここで遊んだりもしているの?」

 

「まあな、それがどうかしたのか?」

 

「いや、その子と一緒に遊んでいたなんて、その彩葉って子が羨ましいなと思って・・・・」

 

「そんなことか、これからはお前もこれをやっていくわけだから、俺と一緒にいろんなことをして遊ぼう」

 

「本当!?」

 

「ああ」

 

「やったああ!これからもかぐやはここで一千花と遊ぶ!」

 

「時間があればな」

 

 

今まで確かに俺はツクヨミでほとんどは、一緒に彩葉と遊んでいた

 

まあツクヨミを知ったのも彩葉のおかげだしな、俺は実はゲームはあまりしない、けど彩葉がこのツクヨミをオススメして、よく彼女のお金稼ぎに付き合わされたものだ。ある対戦ゲームでな

 

かぐやは今まで彩葉が俺と一緒にゲームをしたことが羨ましいのか、少し拗ねている。これからはかぐやとも一緒に遊ぶ約束する。今来たばかりで右も左もわからないんだ。しばらくは俺が一緒の方がいいだろ

 

と、そんなことを思っていると

 

 

「あれ?一千花?」

 

 

「ん?いろP?」

 

「え?誰?」

 

「これが俺の幼馴染だ、アバター名は『いろP』だ。しっかりそう呼べよ?」

 

「ああ!?これが彩葉!?」

 

「おい!?アバター名で呼べと言ったろ!」

 

 

突然、後ろから聞き覚えのある声を聞いた。そうして振り向くと、着物にパーカーと、ベルトとブーツを合わせて、狐モチーフの尻尾と耳が生えたアバター

 

 

これが彩葉のアバターである

 

 

彼女と偶然鉢合わせする。偶然会うのは珍しくはないが、今日は休日、彩葉なら宿題をやって予習をしているはずだが、なぜこんな時に

 

と言うか、かぐやは本名で呼ばないで欲しいのだが、身バレする

 

 

「ねえ?この子は誰?」

 

「ああ、こいつは・・・・その・・・・」

 

 

彩葉は俺の隣に居るかぐやが誰なのか尋ねる

 

そういえば、まだ彩葉には教えてなかったな、あの赤ん坊が大きくなったかぐやであると、だがまたも信じられない話でもあるため、一日で大きく成長したのだと、信じてくれるだろうか

 

と、彩葉にかぐやが誰なのか説明しようとすると

 

 

「私の名前はかぐや!一千花の将来のお嫁さん!」

 

 

「・・・・・・・・・・・・・は?」

 

 

「おい!なにを勝手なことを言っているんだ!?しかもまだ諦めていなかったのか!?」

 

「だって私は一千花のお嫁さんに絶対になるもん!私は一千花のお嫁さんになる!!」

 

「俺はなんとか王になる!みたいに言うな!!」

 

 

説明する前に、勝手にかぐやが自己紹介を始めた。しかも盛大に俺のお嫁さんになると、彩葉に宣言するように言った

 

彩葉はそれを言われて、なんか動揺して呆然している

 

勝手にそんなことを言われても困る。他の人にも知られたくない上に、そう決まっているわけじゃないのに。とにかく彩葉に再度説明するが

 

 

「ちょっと!!それ本当なの!?」

 

「違う。とりあえず話を聞いてくれるか?」

 

「ええ、そうね、聞かせて貰おうかしら、どこでこんな可愛い子を誑かしたのか・・・」

 

「頼むから人の話を聞け」

 

「誑かしてないもん!かぐやが一千花のことを好きだから結婚するんだもん!」

 

「お前は余計なことを言うな!」

 

 

説明するも、全然俺の話を聞いてくれない。なんでこんな時に限って人の話を聞いてくれないんだ彩葉?お前は普段は俺の話をよくしっかり聞いてくれるのに、なぜか今回だけはしっかり聞いてくれない。なぜだね?

 

そしてかぐやは変なことを言わないで欲しい。周りの人に聞かれたくない

 

 

 

説明して数分後

 

 

「なるほどね、あの電柱の中から子供が出てきた時はびっくりだけど、今度はあの赤ん坊が急に大きくなったのね、あんたと同じくらいの同い年齢に、それでせっかくだからツクヨミを案内しているのね?」

 

「ああ、そういうことだ」

 

「それはわかった。でも!そのかぐやがなんであんたと結婚したいわけ?」

 

「かぐやに竹取物語の話を聞かせた。こいつが本物のかぐや姫なのかと確認するために、多少の自覚はあったようだが、月に帰りたくないそうだ。月に帰らないために俺と結婚しようとしているようだ」

 

「なんでそうなるのよ!?」

 

「竹取物語によれば、かぐや姫は地球の人間と結婚せずに月に帰った。地球の人間との間に愛が受け入れられないからなのか、それで俺と結婚すれば月に帰らなくて済むと、俺と結婚しようとしている」

 

「ちゃんと好きだもん!一千花と一緒に居たいから結婚するんだもん!だから一千花に近づかないでよね!彩葉!」

 

「だからアバター名で呼べ!」

 

「ねえ?本当にかぐやがそんなに可愛いの?本当は結構デブ女だったりしない?そんな女と結婚しても幸せになれないよ?」

 

「酷い!?」

 

「本当に酷えな?お前そんな悪口を言うような奴じゃないだろ?」

 

 

なんか彩葉が若干怒っているように見えるのは気のせいか、しかもすげえ悪口言っている

 

こんな彩葉初めて見た。仲の悪い母親との喧嘩くらいしか見たことがない。それ以外の人物にこんなことを言うような奴じゃないんだがな。なんでこんなにも俺が誰かと結婚することに対して、ここまで文句を言うのはなぜだ?

 

俺が結婚しないのを知ってのことだろうか、真意は謎だ。

 

 

「とにかく、俺は結婚しないから、こいつとは妹だよ」

 

「一千花も酷い!私はこんなに愛しているのに!」

 

「俺はまだ結婚できる年齢じゃないんだよ。それよりいろP、お前一人でこんなところで何をしているんだ?休日にこんな時間で」

 

「あ!そうだ!ヤチヨのライブに遅れる!」

 

「月見ヤチヨのライブ?ああ!そういえば今日久しぶりにライブやるんだったな?」

 

「え?チュートリアルにも出てきたよ?」

 

「あれはチュートリアル用だ、彼女は分身ができるAIライバーだ。その本物が今日ライブやるみたいだな、だからお前一人で街を歩いているのか?」

 

「ごめん!!もう行くね!!」

 

 

彩葉が一人でツクヨミにログインしたのは、月見ヤチヨのライブを見るためのようだ。

 

そういえば久しく月見八千代のライブをやるって、ツクヨミニュースでやると言っていたな。ライブする日にログインするなんて運が良いな

 

彩葉はそう言って急いで月見ヤチヨのライブ会場へと走って行った

 

 

「へえ・・・・ライブ・・・・」

 

「行ってみるか?彼女の音楽は素晴らしいぞ?」

 

「うん!行ってみたい!」

 

「よし、行くか」

 

 

かぐやが興味津々だったため、せっかくだから見にいこうと、俺たちもライブ会場に向かう。彼女の音楽は良い曲ばかりだからな、彼女の曲を歌ってみた動画が、他のライバーでも出るくらいだ

 

 

 

 

月見ヤチヨ

 

 

 

 

この仮想空間ツクヨミを設立し管理者でもあり、大人気ライバーだ。間違いなくこのツクヨミのライバーの中でNo. 1だ。ゲーム、雑談、クイズなど、配信において何もかもが面白いライバーだ。登録者は千万越えの登録者。下手したら一億の登録者を迎えるかもしれない。だからツクヨミに入ってないライバーやユーザーでも、世界において彼女を知らない人間は居ない

 

世界一のアイドル。それが月見ヤチヨだ

 

 

 

特に俺として魅了されるのが『音楽』だ。

 

彼女の音楽はマジで最高だった。俺も彩葉と一緒にツクヨミを始めてライバーをしていた時は音楽をしていた。そのため音楽に関わる知識がある俺からすれば、彼女の音楽は皆を魅了するのが当然のような最高の音楽だった。レコード会社からCDで発売するのは当たり前、サブスクも売れようにダウンロードされている

 

 

そんな彼女のライブ会場に着いた

 

 

「なんとか間に合ったか」

 

「ここがそうなの?なんか広い!」

 

 

「あれ?あんた達も来たの?」

 

 

「ああ、いろP。かぐやが気になっていたからな」

 

「どんな曲を披露するのかな?」

 

「彼女の歌は良いわよ、なんて言っても・・・」

 

「はいはい。お前のヤチヨ愛はわかるが、まだ知ったばかりのこいつにそんな詳しく言ってもわからないからやめろ」

 

 

俺はライブ会場に着いて隣に彩葉が居ることに気づく、人混みに紛れたくないのか、ライブ会場に続く橋の端によって彼女の音楽を聴くようだ。

 

 

「っ!来たぞ?」

 

「っ!?ヤチヨ!!

 

「ああ!月見ヤチヨだ!」

 

 

そのタイミングで皆が見える大きな社の上の高台で、今日も笑顔で振りまく彼女の姿が現れた。

 

 

「月見ヤチヨだよ!!みんな!元気してた?」

 

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』

『きゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!』

 

 

 

「きゃああああああああああ♡!!ヤチヨ♡!!」

 

「うわあ!?彩葉大丈夫?」

 

「だからアバター名で呼べ、それと月見ヤチヨが出てきたいろPはこんな感じだ。気にするな」

 

 

相変わらずの天真爛漫な笑顔。皆を幸せにするような声と美貌を持つ彼女の虜になるファン。彼女が目の前で現れただけで号泣する者。それで黄色い声援を出す者。彼女のグッズは発売したらその日に売り切れになるのが当たり前のような人気。目の前に居れば喜ぶのも当然

 

彩葉もこんな感じだ。推しが目の前にすると、ファンからすればこんなものだ

 

 

初めて見るなあの歌姫を。俺は月見ヤチヨのライブ自体今日初めて見るため、こんな感じなんだなと、新鮮な感じをした

 

すると

 

 

 

『うふふふ、来てくれてありがとう。一千花』

 

 

「っ!?」

 

 

気のせいだろうか?今俺は彼女の顔を見たが、皆に笑顔を振りまいた彼女が、その後に俺の方を向いて。口パクでそう呟く姿を見た、俺も音楽を独学で学んだことで、口パクだけで何を言っているのか理解できるのだが、今彼女は本当に俺に何か言うような口調と眼を合わせた、俺が来ることをわかっていたような

 

 

「きゃあああ♡!今こっち向いたああああああああ♡ヤチヨオオオオオオオオオ!!」

 

「ねえ?こっち向いてウインクしたよ?」

 

「あ、ああ・・・・・そうだな」

 

 

やっぱり気のせいか

 

そのはずだ。あの人気ライバーが俺にそんなことをするとは思えない。何かの見間違いだと思って忘れようとした

 

 

「それではヤチヨのライブ!開始するよ!!」

 

 

『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!』

 

 

「ヤチヨオオオオオオオオオオ!!!」

 

「彩葉ってこんな感じなの?」

 

「だからアバター名で呼べ。そして月見ヤチヨを見た時はこれだ。気にするな」

 

 

そうして始まった彼女のライブ。

 

今日も美しい歌声が皆の耳ではなく心を穏やかと歓喜に満ち溢れる。その度に号泣する程喜ぶ彩葉

 

 

でも確かに、本当に彼女の歌声と音楽は素晴らしい。なんだかんだで久しぶりに聴く。ライブはもう数年前で聴いて以来だからな。久しぶりに聴くとやはり彼女の音楽は不変で素晴らしいと思った。リズム、メロディー、感情表現も、何もかもが完璧だ。

 

彼女の音楽は、まさしく歌姫が舞うことで皆が喜べる一つの宝とでも言うだろう

 

 

俺にはそう感じた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ライブはあっという間に終わり、彼女のライブはかなり大盛り上がりで幕を下ろす

 

 

「ああ!良かった!ヤチヨのライブ!」

 

「生で彼女の曲聴いたけど、やっぱりいいな、彼女の曲。どれも素晴らしかった」

 

「確かに凄かったかも」

 

 

感想としては素晴らしいの一言だ

 

音程や抑揚や安定感、テクニックまでも上手い。さすがは世界一の歌姫。サブスクもCD出るのもよくわかる。音楽ランキングでも一位を取っている、流石はツクヨミのトップライバーだ

 

そう、思っていると

 

 

ここで月見ヤチヨのお知らせが出る

 

 

「イエーイ!感謝感激雨アラモード!ヤチヨは果報者なのです!ここでお知らせ!!ヤチヨカップって言うイベントを開催します!!FUSHI!詳細よろしく!」

「はーい!参加資格があるのはツクヨミの全ライバー!一ヶ月間の期間の中で最も多く新規ファンを獲得した人が優勝だよ!優勝者にはなんと!ヤチヨとのコラボライブの権利の進呈!!世界一盛り上がるコラボライブステージを一緒に作れるよ!!」

 

 

「なんですと!?」

 

「マジか・・・・」

 

「え?そんな凄いの?一千花?」

 

「ああ、彼女はトップライバーで配信でのコラボはするんだが、コラボライブは無い。その権利を今回優勝者に授与するそうだ」

 

 

月見ヤチヨは配信でコラボは自由に頼める、しかしライブは一人でやるばかりで誰かコラボライブはやることはない

 

しかし今回大会を主催して、コラボライブする相手を優勝者で決めるようだ

 

となると、相当荒れるなと俺は思う。当然ながらツクヨミのライバーにおいて、ヤチヨとコラボライブをしたいユーザーは多い、その証拠として

 

 

バーン!!!

 

 

「っ!?おい!あの虎車は!!」

「来たぞ!!」

「あの三人が!!」

 

:来たああああああああ!!

:三人の鬼が来たぞ!!

 

 

突然俺の後ろから牛車を引く虎が入り込んできた。それを見た周囲は誰が来たのか、この配信を見ている視聴者も察する程に、誰が来たのかわかっていた

 

そしてこちらも

 

 

「え?あれ何?一千花?」

 

「来たか、黒鬼だ」

 

「黒鬼?」

 

「っ!まさか・・・・」

 

 

誰が来たのか、俺と彩葉はいち早く理解する。牛車の中から現れるのは。このプロゲーマー界隈において、最強のユニット

 

その名は

 

 

 

「よう子兎共!!お前らの帝様が来たぜ!!」

 

「また祭りが始まる」

 

「今日の俺も映えるでしょ?」

 

 

『ブラック・オニキスだ!!!』

 

 

:来た帝さま!!

:最強のプロゲーマー達だ!!

:乃依ちゃん!!

 

 

 

「あれ何?」

 

「プロゲーマーユニット、『ブラックオニキス』。数々のツクヨミの対戦ゲーム大会で優勝を独占する程の人気ライバーユニットだ。月見ヤチヨが一番人気のライバーなら、彼らはその二番目の人気を誇るライバーユニットだ」

 

「へえ・・・・」

 

 

 

現れたのは三人の鬼

 

 

リーダーである鬼のイメージをスキンしたアバター、『帝・アキラ』

 

その両脇に、ローブのような服をした男が『雷』、実は男だが、地雷系少女のようなファッションをしている女装の男が『乃依』

 

 

これがブラックオニキスと言うユニットチーム。別名は黒鬼

 

スポンサー企業でもあり、ユニットのロゴまであり、数々のeスポーツ大会の優勝もこなしており、ライブの開催もされ、pvもある程の人気を誇るユニットライバー

 

ヤチヨがこのツクヨミにおいて一番の人気ではあるが、ブラックオニキスはその二番目の人気を誇っている。間違いなくさっきまで戦ったライバーとは比べものにならない程の強敵

 

最後の最後にして、最強のプロゲーマーが現れた。この大会に乗じて出てくると思った。大会となれば出てくるのがこの三人だからな

 

そして

 

この三人が、俺をユニットに誘うライバーユニットだ

 

 

「お?一千花じゃねえか!なんだ?お前もやるのか?」

 

「お久しぶりです、アキラさん。いいえ、そういうわけではないですが」

 

「なんだ、お前が出ると思ってワクワクしたのに」

 

「それでKASSENを俺に頼んで、負けたらあなた達のユニットに勧誘を強制する気ですか?」

 

「ウチのリーダーはそれだけお前を必要しているってことだ。何せお前は俺たちを倒しているわけだしな」

 

「お久しぶりです、雷さん。SENGOKUでは俺は役に立つとは思えません。俺なんて必要ありません、三人揃っているのだから、もう一人加入する必要はないと思います。そして久しぶりだな乃依」

 

「うん、久しぶりだね裏切り者君。俺の誘いを断って・・・・そんな可愛い子と一緒に居るなんて・・・・」

 

「お前が居るから俺は要らないんだ。裏切っていない。俺はお前に活躍できる場を用意するべきだと思って、俺は譲っただけだ乃依」

 

「へえ、そうなんだ。じゃあ俺のユニットに来てよ。どうしても君が必要なんだ?俺の頼み・・・聞けるよね?」

 

「何度も言う。断る」

 

「っ!この裏切り者!俺が入れと言ったら入ればいいんだ!」

 

「本性を出てるぞ?」

 

「一千花?知り合い?」

 

「まあな」

 

 

ブラックオニキスは俺をずっと勧誘していた

 

四人は流石に必要ないだろ。KASSENだって三人居れば十分だしな。それでも俺が欲しいと言う理由は

 

俺はこの三人に個人戦の対戦ゲーム、『SETSUNA』で負けずに今も勝ち続けているからだ

 

 

KASSENとは

 

 

ツクヨミで大流行中のVRアクションゲームである。このゲームに対戦機能モードがあり『SETSUNA』。一対一の格闘ゲームみたいなもの。『SENGOKU』は三対三の団体戦ゲームと、その二つがある

 

その個人戦の『SETSUNA』で俺は勝ち続けている。個人戦は強くて団体戦が俺は弱い。だからブラックオニキスのメンバーに入っても、一人でしか戦えない俺など必要ないからと、断っている

 

 

「とにかく、俺はこの大会でも出ませんよ。俺はこの大会に出る気はありません」

 

「ええ!?かぐやと一緒にやろうよ!」

 

「は?本気か?お前、ライバーになるのか?」

 

「うん、なんか面白そうだもん!やろう?一千花?」

 

「本気・・・・みたいだな」

 

 

俺はこの大会に出るつもりはない。別に優勝して彼女と共にコラボライブをしたいとも思わない。俺は別に月見ヤチヨと何かしたい望みはない

 

すると

 

 

「オマエは出ろ、ヤチヨがそう言っている」

 

 

「っ!?」

 

「え!?」

 

「嘘!?」

 

「マジか!?ヤチヨちゃんがわざわざここまで来るなんてな・・・」

 

 

「いとおかし、是非ともヤチヨのカップに出て貰えないかな?天龍・一千花」

 

 

ライブで披露した本人である、白い獣のようなアバター『FUSHI』を肩に乗せている、月見ヤチヨ本人がわざわざ尋ねてきた

 

ライブが終わったらどこか消えるはずが、俺の目の前まで現れた。なぜ俺にヤチヨカップに出ろと、主催者が頼んでくるのか、しかもなぜ俺の名前を知っているのか。何もかも謎だ

 

 

「是非とも、貴方にも参加して欲しいのです。ヤチヨはこう見えて貴方のファンですので・・」

 

「ファン?っ!俺のチャンネルを知っているのか!?」

 

「ええ、登録もしているよ。最近は配信が無くてヤチヨは寂しいです。貴方の音楽がヤチヨは好きなのに」

 

「嘘だろ・・・・」

 

「あ、本当だ!?一千花のチャンネルに月見ヤチヨが登録されている!?」

 

「マジか・・・・・」

 

 

彼女は俺たちの前に現れ、俺の前に立ち是非とも俺に参加してくれと頼まれる。俺のチャンネルを知っているらしく、俺の音楽配信が好きなようで、最近配信していないと寂しいと言う、

 

彩葉の調べで、しっかり俺のチャンネルに彼女の名前とアカウントが登録してあった。俺の人気のないチャンネルを知っているようだ

 

 

「なぜ俺にも参加を?」

 

「もちろん、優勝できるとヤチヨは貴方のファンとして信じているからです。そして貴方と歌いたいのです!貴方のあの曲を!!あの『夜天に花を』!」

 

「え!?それって!?」

 

「俺の作曲のタイトル。どうやら彼女は俺の配信をしっかり見ている様だ」

 

「え!ヤチヨちゃん。主催者なのに一千花には贔屓かい?」

 

「ノンノン!ヤチヨは一千花のファンとして応援しているのです。決して贔屓などしていないのです」

 

「一千花!あんたのファンの中に月見ヤチヨが居るなんて聞いてないわよ!?」

 

「俺もだよ。今初めて知ったくらいだしな」

 

 

まさか月見ヤチヨが俺のファンなんて、なんの冗談だ?

 

月見ヤチヨはこのツクヨミで人気ライバーだ。そんな有名人が俺のファンなんて、俺にも信じられない。しかも優勝して俺と歌いたいだと?それなら普通に大会なんて開催せずにコラボを頼めば・・・・・いや、他の反感を買うか。トップライバーであるヤチヨとコラボライブなんて、痴がましいとか言ってきそうだ

 

だから実力を皆に見せるために、ヤチヨとライブできる権利がある大会を出したのか

 

それでも俺は

 

 

「それでも俺は断る」

 

 

「「「え!?なんで!?」」」

 

 

「なんでかぐやもヤチヨも揃えて言う?そしていろP。お前までなんだ?」

 

「あんた馬鹿なの!?あのヤチヨとライブできるんだよ!これはやるしかないわよ!?」

 

「なるほど、ヤチヨが俺のファンであることを良いことに、それを利用して俺のチャンネルでユニットを作って、お前も加わってヤチヨとライブしたいってことか?」

 

「ギク!?そ、そんなことないよ・・・」

 

「お前の魂胆はわかった。それでもやらない」

 

「なんでよ!?」

 

「なんでもだ」

 

 

それでも俺はヤチヨカップの参加を断る

 

その理由は俺には自信がないからだ。実は最近配信をしないのは自信喪失をしているからだ。俺が必死で作曲した曲があまりに視聴数が少ない。それだけ俺の作る曲はイマイチなのだろう。

 

結局、俺は朝久さんのような音楽は作れないってわけだ

 

あの人みたいな曲を作りたかった。でも俺にはそれができない。俺のチャンネルはそこまで登録者が居ない、たった千人だ。その程度で上へ行けるるわけがない

 

俺にはとても無理だった。俺には朝久さんの様な曲を作れない。それ以外の配信は面白さもない。変に恥をかく前にやめるべきだと、何もしない方が一番だと、断った

 

 

 

 

 

「ヒック!ヒック!かぐやは一花とやりたいのに!」

 

「え?」

 

「うう!うう!ヤチヨは一花と歌いたいのに!」

 

「は?」

 

「ううう!うわああああああああああん!うわああああああああああん!!うあああああああああああああ!!」

 

「ううう!ううう!うううううう!!!ヨロヨロヨロ!!オロオロオロオロオロオロ!!」

 

 

「え〜〜〜〜〜?」

 

 

「一千花!?あんたが強情なことを言うから、この二人が泣いちゃったじゃない!?」

 

「俺のせいなのか?」

 

「そうよ!あんたがやればいいのよ!」

 

「ああ〜、一千花。これは流石に参加した方がいいぞ。あのウサギちゃんはともかく、ヤチヨちゃんが泣くなんて、珍しいぞ?」

 

「一千花。女の子を泣かすのは男として良くないぞ?」

 

「一千花。君は俺を裏切って俺を泣かしておいて、今度はこの二人をも泣かすの?」

 

 

「・・・・・俺が悪いのか」

 

 

何度も誘いを断るようなことをしたせいで、かぐやとヤチヨは泣き出してしまった。いや、どんだけ俺とやりたいんだよ

 

初めて見たぞ、かぐやはともかくヤチヨが泣き出すなど、多分今までの配信でもそんな姿など一切見せなかっただろう、視聴者やファンでも見たことないだろう

 

周囲にアバターが居る中で泣き続けてはキリがない、ここは俺が心を折るのみだった

 

 

 

 

 

「わかった。やればいいんだな?俺と?」

 

「本当に!?」

「本当にやるのですか!?」

 

「ああ。やる。ヤチヨカップに出る」

 

「っ!やった!!やったああ!!」

 

「やった!感謝感激雨アラモード!!」

 

「はあ・・・・これが有名なアイドルと現代のかぐや姫か」

 

 

 

かぐやとヤチヨの泣き叫びに耐えきれず、結局俺は心を折って、ヤチヨカップに参加すると承諾し、俺はこれからの活動をかぐやのために活動すると決める。そして必ず優勝してヤチヨと歌う。ヤチヨが泣かないように、もう身を削るような作曲を作る覚悟を入れる

 

ここまで、泣き続けるとは、これが世界一アイドルの泣き落としと現代のかぐや姫の泣き落とし・・・・なのか?

 

 

 

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