こうしてヤチヨカップに参加することが決まった
なんで主催者であるヤチヨが参加して欲しいと言ってくるなんて、いくら俺のファンでも無理矢理過ぎる。しかも優勝者授与がコラボライブか、これは強者揃いが多いだろう
このツクヨミでライバーをする者は、大抵トップライバーであるヤチヨとコラボする目的もあってライバーをする人も居る
そのため今回の大会、かなり荒れると思っている、なにせここにはアキラさん達も居るわけだしな
「これで一千花も参加決定か」
「ええ、俺とかぐやといろPの三人でユニットを組んでやります」
「え?いいの?」
「いいも何も、そのつもりで俺にやれってお前が言ったんだろ?」
「ええ!?彩葉も一緒にやるの!?」
「だからアバター名と呼べと言っているだろう!いろPも一緒の方がいい、KASSENで三人必要の対戦ゲーム『SENGOKU』の対戦依頼も他のライバーに頼まれる可能性もあり得る。それを考慮してこの大会でいろPも入れる。まあ、こいつはヤチヨとコラボライブしたいのが目的だが、彼女の力も必要だ。だからこの三人でやる。いいな?かぐや?」
「まあ、一千花がそういうなら」
「力、貸してくれるか?」
「わかった!あんたの方が強いから、一千花がリーダーね!」
「わかった」
「へえ、それはつまり俺たちとやるってことか?」
「そういうことです。アキラさん。俺たちがこの大会に参加すると言ったら、絶対にあなた方は俺たちにコラボ依頼をするはずだと、もうあなた方の性格を理解していますので」
「まあ、俺は今でもお前が欲しいわけだしな」
この大会に参加するなら、彩葉も必要だ
かぐやは俺と二人でやるつもりだが、KASSENと言う対戦ゲームで三人で対決するモード『SENGOKU』の対戦依頼も他のライバーに挑戦状を申し出る可能性もある
その考慮も合わせて彩葉も入れる。彼女も朝久さんの娘として作曲もできる、彼女もそれなりにゲームができる。ここは三人で力を合わせて優勝を目指すべきだ
最終的にはアキラさんであるブラック・オニキスに対決することになる。リーダーであるアキラさんがいかにも俺たちと対戦しようとする、意欲のある顔をしている
その証拠にアキラさんは、いろPに近づく
「まさか、お前が一千花と組んでこの大会に出るとはな」
「私にだって、一千花と一緒にこのツクヨミで過ごした時間はある。それなりに一千花とともに実力を上げてきたわ、それに・・・・ヤチヨのコラボライブもしたいし・・・・・」
「それが目的か、母さんが『いい加減連絡を寄越せ』だってさ、お前?まだ既読無視しているのか?」
「別にお兄ちゃんには関係ないでしょ?」
「え?どういうこと?」
「アキラさんといろPは兄妹なんだ。アキラさんは六歳年上のいろPの兄だ」
「へえ〜〜〜」
アキラさんがいろPに近づく
久しぶりの兄妹の再会なのか、このツクヨミではあるが、久しぶりの妹に会って話したいようだ
帝・アキラの本名は『酒寄朝日』
彩葉の六歳年上の兄
上京して実家にはあまり帰っていない。正月とかお盆休みにくらいしか帰らないと、前にアキラさんが話していた。母に連絡するくらいはしているとかで、彩葉に連絡をしろとよく母から頼まれると苦労していると前に話してくれた
どの道、いつかこの彩葉の兄のユニットライバーにも対決する時が来るわけだ
「まだ結成したばかりですので、まだコラボ対戦は頼まないでくださいね?」
「そうだな、そっちの金髪の子は、まだツクヨミは始めたばっかみたいだしな?」
「ええ、ですからこの大会の優勝者発表前の最終日に俺のユニットチームに対決コラボするってのはどうです?」
「へえ、ヤチヨカップの最終日にか、じゃあSENGOKUでか?」
「そうです。それまでにいろんな配信と対戦をして慣らしておきますよ。かぐやを十分に戦えるように」
「うん!絶対に優勝する!!」
「これは、面白くなってきたな」
「一千花。俺が強くなったところを見せてやるからな?」
「望むところだ、お前が相手でも俺は負けない。乃依」
「絶対お兄ちゃんが相手でも負けない」
俺の両サイドに彩葉とかぐやが並んで、アキラさんたちに立ち塞がるように立つ
ヤチヨの最終日にアキラさん達ブラックオニキスと対決コラボする約束をする。この大会で優勝するために通らなければならない巨大な壁だ。ならこの場で最終日に対決ようと宣言をした
「それではヤチヨカップの優勝発表は、そのコラボ対決が終わったらにしますね?」
「ああ、頼むヤチヨ」
「ヤチヨはもちろん一千花が勝つと信じていますよ?」
「ありがとう。ただ主催者なんだから贔屓は無しな」
「主催者でも、応援は自由なのです!」
「まあ、そうだが」
ヤチヨがこの対決の約束に乗じて、気が利くようにそのコラボ対決が終わってから優勝発表すると主催者が決めてくれる。それは大いに助かるが
主催者が参加者に応援をしていいのだろうか?いくら俺のファンでもそこまでは贔屓な気がする
「それじゃあチャンネルを立ち上げるために、一度ログアウトしよう」
「うん!早くライバーになりたい!」
「いろP。今からバイクでお前のアパートに行くから。俺の部屋で少しミーティングしよう」
「え!?今から!?」
「ああ、帰りもバイクで送る。夕飯もついでに食ってけ。母さんに言っておくから、それじゃあアキラさん。雷さん、乃依も、俺たちはこれで失礼させていただきます」
「おう、またな。必ず俺たちの挑戦を受けろよ?」
「では、また」
「一千花!その時は俺の相手をして貰うからね!」
一度ログアウトをする。チャンネルを立ち上げるために、ユニット結成として色々ミーティングしないとならない。今夕方の時間だが、彩葉を迎えに行って、俺の家に来て貰う。彼女のメンバーだから話し合いは必要だ。夕飯は母さんに頼んで彩葉も追加して貰う
アキラさんも、これからの大会に向けてミーティングをするのか、虎車に戻ってどこかミーティングできる場所に移動する。次に会う時は敵同士だ
「それじゃあヤチヨ。俺たちが優勝できると信じてくれ。俺たちは現実に戻る」
「うん、あ、待って!」
「ん?・・・・っ!?」
「うわああ!?」
「ちょ、ちょっと!?」
「絶対・・・負けないでね、一花」
「っ!ああ・・・・・」
ログアウトする前に、ヤチヨに別れを言ってからログアウトするのだが、その前にヤチヨに抱き付かれた
なんで彼女がそんなことをするのかわからないが、それをされてかぐやと彩葉は驚くが、俺はなぜか『慣れた感じをする』。ヤチヨに抱き付かれたことは驚くのだが、俺の耳元で、明らかに俺の正体を知っているような言葉を出した
しかも、この抱きつき様、誰かと似ている感じがした。初めて彼女とは会うはず、だけど、『誰かに似ていた』。強いて言うなら・・・・
いや、そんなはずはない。俺の勘違いだ
「なんとか勝ってみせる。優勝を祈ってくれ」
「うん、またね!」
「ああ、ログアウトするぞ?」
「ちょっと!?今の何!?」
「なんであんたがヤチヨに抱きつかれているのよ!?」
「気にするな、彼女なりの勝利のおまじないだ」
さっきの彼女の行動には俺も気になるが、ただのおまじないだと思って深く詮索しないでおく
そんなことは気にせず急いでミーティングを始めたいがために、ログアウトして、さっさと彩葉を迎えに行く
「やっと会えた・・・・・一花・・・・」
と、ヤチヨは俺たちが居なくなると、そのような言葉を呟く。その言葉を俺が聞くことはなかったが、彼女はただ俺と出会えたことに喜んで涙が流れていた
「それにしても、これが本当にあのかぐや?」
「ああ、不思議なものだろう?しかも金髪になっているし」
「ねえ?早くライバーになる準備しよう!一花!」
「信じられない・・・・」
「俺もだよ」
彩葉をバイクで迎えに行き、家に招いて、母さんの手料理の夕飯を食べた後で、ミーティングを始める
その前に彩葉はかぐやの存在に驚く。
昨日では間違いなく赤ん坊だった。それがほんの一夜で俺たちと同い歳になっているなど、驚くしかない。こんな金髪な女をどう信じたらいいかわからない。だがそれでも拾ったからの責任を取るってことで、義理の妹として育てると決めたからには。このまま家族として過ごすと彩葉に言う
彩葉は信じられないの一言だ。しかし、彩葉は俺が家に彩葉以外の女など上げたりなどしないことを知っているから、もう信じるしかなかった
「チャンネルを立ち上げるために、俺たちはユニットを結成するわけだが、名前を考えないとな」
「ユニットの名前!私たちのチーム名!」
「あんまり変な名前にはしないようにね」
かぐやもライバー始めるってなると、チャンネル自体新しく作るしかない。アカウントも俺のパソコンで作っている。かぐやのアバターのモデルを作成したり、配信できるようにはしてある
あとは、このユニットに名前が必要だ
それをどうするかだ
「大抵は名前の一文字を合わせた名前にするとかだが、覚えやすさと検索性の高さとコンセプトと意味。この三つを意識して決める。何か案はあるか?」
「はい!かぐや姫と天龍!」
「それだと彩葉が入ってないぞ?」
「あんた?私をどうしても省きたいみたいね?」
ユニット名を決めてからチャンネルを作るが、ここが問題だ
覚えやすい名前とちゃんとした意味のあるユニット名にしないとならない。かぐやが彩葉を省く名前をしようとしている。やっぱり俺たち三人に因んだ名前にするべきだ
だから
「オーバーナイトってどうだ?」
「オーバーナイト?」
「どういう意味?」
「彩葉の『い』、俺の『ち』、かぐやの『や』。それを合わせて『一夜』と言う、それを英語読みにして、『オーバーナイト』。意味は『一夜の夢を』と言う意味で。ツクヨミでは常に夜だ。その夜に俺たちが夢を見せるって意味だ」
「なんか良さそう!」
「考えたわね!いいわ!その名前で!」
「じゃあ決まりだな」
「私たちはオーバー・ナイトだ!!」
「ちょっと静かにしてよ!?もう夜だし、おばさんとおじさんい聞かれる!」
「防音クッションが付けてあるから大丈夫だぞ」
こうして俺たちのユニット名は決まった
名前は『オーバーナイト』
彩葉のい、俺のち、かぐやのや。名前の一文字を取って合わせると、一夜と言う言葉になる。それを英語読みにして『オーバーナイト』。
意味は『一夜の夢を』。俺たちがこの夜に夢を見せると言う意味で作ったユニット名。これで今後活動していく
「今後はゲーム配信と音楽と雑談をやっていく。彩葉はともかく、かぐやにKASSENを教えないとならないからな」
「対戦ゲームだよね?」
「そう、あのお兄ちゃんのユニットに、ヤチヨカップの最終日で対決する約束をしたから、あんたにも覚えて貰わないと」
「あの鬼の人たちって、そんなに強いの?」
「ああ、そのKASSENって言うゲームで常に上位を取っている上に、いろんなゲーム大会で優勝も果たしている。スポンサー企業も居て、プロゲーマーであり、それだけでかなりの稼ぎをしている」
「へえ・・・・・」
「そんなお兄ちゃんたちに、SETSUNAで勝ち続けているのが一花なんだけどね」
「本当!?」
「団体戦じゃあ俺は勝てない。個人戦では負けたことはないな」
主に活動としては、ゲーム配信。雑談、歌枠を披露する。特にKASSENをかぐやには覚えて貰わないと困る。
朝日さんのユニットと対決する約束をしている以上、かぐやにはKASSENに慣れて貰わないと困る。あの人たちに勝てばそれなりに知名度も手に入る。ブラックオニキスはヤチヨの次に人気なユニット。倒せばそれだけファン数も稼げる
一応俺はあの人たちと対決した経験はある。SENGOKUと言う団体戦では勝てないSETSUNAと言う個人戦で俺はあの人たちに勝ち続けている。だからこそ欲しがっているんだよな。あの人たちは、特に乃依は・・・・
「そういえば、あの乃依とは何かあったの?裏切り者って呼ばれていたけど?」
「ああ、中学時代から俺はあいつとゲーム仲間だったんだ。高校に上がって朝日さんにユニットの誘いを受けて、一緒に入ろうとあいつに誘われたけど、俺は断っちゃったんだ」
「なんで?」
「シンガーソングライターになりたかったから」
「っ!?」
「あいつは俺と一緒にプロゲーマーを目指すと思っていたみたいだけど、その期待を裏切ったんだ」
「だから裏切り者って言われているんだ。シンガーソングライターって?」
「自分で作曲して自分で歌うことだ。今の俺のチャンネルはそれを中心にやっていた」
「へえ〜。っ!かぐやたちのオーバーナイトも一花が歌作ってくれる?」
「もちろん。三人で歌う曲を作るつもりだ」
「やったああああ!!」
「あんた、まだ・・・・・・」
「悪いかよ。俺はそれでも憧れだったんだ・・・・なりたかったんだ」
「・・・・・・」
乃依との関係
中学時代の先輩後輩、中学のEスポーツ部で知り合い、俺はその部活の乃依の先輩だった。あいつにいろんなシューティングゲームを教えて、よく競い合って、プライベートでもいろんなゲームをして遊んでいた仲だった
俺が高校に上がった時、朝日さんにユニットの加入を俺と乃依をスカウトしてきた。乃依のお兄さんが居てメンバーでもあり、兄の推薦もあって乃依もスカウトされた。スポンサー企業でもあり、少なくとも実力を出して結果を出せば食って行ける程のお金も手に入る。プロゲーマーの道だ
にも関わらず、俺は断った
俺はシンガーソングライターになりたかった
今彩葉も気づいているが、今でも俺は彩葉の父であるピアニスト『酒寄朝久さん』に憧れている。ピアニストとしての憧れもあったけど、それよりも魅了したのは、やっぱり作曲だった
俺もあの人みたいに作曲して自分で歌いたいと。シンガーソングライターになりたくて、その必要な音楽関係の機材が欲しくて、バイトをするためにプロゲーマーの道を選ばなかった
それが乃依には酷く軽蔑を受ける。中学時代では俺もそれなりに大会に出て優勝したりと、ゲーマーの実績はあった。乃依においては俺と一緒にこのままプロゲーマーとして将来歩んでくれると思っていた。しかも兄の居る所属に、それを断り、自分とは違う道を歩むことに、俺に失望を覚えた
一緒にプロゲーマーになってくれると信じていたのに、その期待を裏切ったんだ。
乃依の勝手な思い込みではあるが、それでも俺が彼の心を傷つけたことには変わりないため、裏切り者であることを認める
「ただ、俺も彩葉も学校とバイトがあるから、多分一人になることが多少多いかもしれないから。そこは一人で乗り切ってくれ、かぐや」
「ええ!?かぐやが一人で配信するってこと!?」
「ああ、あと一週間で夏休みに入るが、バイトもあるから、毎日俺と彩葉が配信できるとは限らない。ユニット活動の収入が良くなればバイトもやめるが。しばらくはお前一人でも配信してくれ」
「やだ!!彩葉はともかく!一花くらいは一緒にやろうよ!」
「な!?あんた・・・・」
「かぐや。彩葉もメンバーなんだ。なぜそこまで彼女を嫌うのか知らないが、メンバーに対してその口はやめろ」
「だって、彩葉は一花のことを好きだろうし、かぐやは一花のお嫁さんなのに・・・・」
「なんだ、そんなことか。こいつは月見ヤチヨが大好きな女だ。俺なんかに恋するものか、そうだろ?彩葉?俺のことなんて幼馴染としか思ってないだろ?」
「え?ま、まあ・・・・・」
「それと配信の時は、俺と結婚するとか、それ関係のことは言わないように」
「なんで!?」
「お前にアイドルとして活動して貰いたいからだ。少しでも愛嬌を見せるために、配信では恋愛はしないと、ガチ恋はしないとかぐや姫のキャラを作るんだ。これもファン数を増やすためだ。いいな?優勝するためには必要なことだ」
「わ、わかった・・・・・」
「配信外では、俺のことを好きにしていいからな?」
「うわあああああい!!流石一花!大好き!!」
「たく、世話が焼ける妹だ」
ユニットを結成したとはいえ、俺も彩葉も学生。彩葉に関しては一人暮らしで生活費と学費も稼がないとならない。ユニットの人気が高くなりそれなりの収入を手に入れて山分けするのだが。今はまだ駆け出し
地道にバイトをしてお金を稼ぐのと、俺と彩葉は学校もある。とは言ってもあと一週間で夏休みだが。それまでは配信はかぐやが一人でやることになる場合もある。かぐやに配信慣れをするために、しばらくは一人でやって貰うことになる
それと俺と結婚すると言うワードも、配信では出さないこと。アイドルとして売るために、恋している相手がいる事は秘密にする。それがアイドルと言う者だ。
そして彩葉をちゃんとメンバーとして迎えること。嫌ったりしないこと。彩葉が俺のことが好きなはずないんだから。何もしなくても俺が取られることはない。ちゃんと仲間として彩葉を認識することをかぐやに色々を教え込む
「そういえば、この子、まさか一花の部屋で過ごすわけないよね?」
「配信では俺の部屋だが、こいつの部屋は、今日親父と母さんで・・・・」
「やだよ!!かぐやはここが良い!一花と同じ部屋が良い!!」
「あんたも年頃の女の子なんだから、別の部屋を寝室にしなさいよ」
「俺もそうして欲しいんだが?」
「なんで!?かぐやは良い子にするから。お願いだからかぐやと離れないで、お願い一花・・・うう・・・・・」
「っ!はあ・・・・わかった。だがベッドはお前が寝ていいから、俺は床で布団引いて寝る。寝床は別な?」
「やったああああああ!!」
「な!?一花。ちょっと甘かし過ぎない?」
「泣かれても困るだろ」
大きくなったかぐやには寝室が必要なはずだ。自分の部屋を。配信は配信用の機材は俺の部屋にしかないから、俺の部屋で、かぐやの寝室は物置部屋になっている部屋があり、そこを片付ければ、過ごせると親父と母さんが今日相談したが
かぐやは俺の部屋が良いと、別室を断る
俺のことを好き過ぎるあまり。部屋まで一緒に居たいと言い始める。俺も流石に年頃の男だ。流石に同い歳の女の子と一緒に寝ることは流石に渋る。
しかし、そうでもしなければ泣く。流石に俺はかぐやの言葉にまたも心が折れ、俺と共同部屋になった。流石に寝床は別だが
「さて、いろいろ決まった所で、明日からスタートする。ヤチヨも応援しているわけだし。優勝を目指して明日から頑張るぞ?」
「うん!オーバーナイト!ファイト!!」
「絶対に優勝して!月見ヤチヨとコラボライブする!」
こうしてユニットは結成し、明日デビュー配信を開始する
活動は明日からで、今日はその準備をしてだけミーティングは終わる。明日から大忙しだ。まさかかぐやと出会って、ヤチヨカップに参加するなんて、俺の高二の夏休みはかなり変な思い出ができそうだ
「すっかり遅くなって悪かったな」
「いいわよ。こうして送ってくれたわけだし。私もメンバーとして話を聞かないと」
俺はバイクで彩葉をアパートに送った。かなり遅くなってしまい。謝罪するもメンバーだから気にしていないと。俺の謝罪を受け入れた
彩葉だってメンバーなんだから、バイクで送るのは当然だ。これくらいはしないと
「じゃあおやすみ、明日頼むな」
「待って」
「何?」
「ねえ?あの子のことを好きなの?」
「なんだ急に?俺はあいつのことは妹にしか見ていないぞ?それとも部屋が同じだからって、俺があいつに変なことをするとでも思っているのか?」
「別にそういうわけじゃないけど、あの子はかなり可愛いから」
「俺にとっては妹だよ。なんだよ?お前俺が恋するとでも思ってんの?俺は恋しねえよ」
「お父さんのようになりたいから?」
「・・・・・・・ああ、そうだな」
「まだ気にしてんだ」
「朝日さんにも言われたよ。それでも俺は・・・・憧れなんだ」
俺は誰にも恋はしない。夢がある、朝久さんのような作曲家になりたい
もうあの人は亡くなったけど、それでもあの人のようになりたい、シンガーソングライターになってもっと音楽を作りたい。その夢を彩葉と朝日さんは知っていた
どうしても諦めきれないんだ。だからかぐやが来るまで一人で配信していた。歌枠を特に
「ねえ。もう一人で無茶なことをしないでね。今度は私も一緒だから・・・・」
「なんだ?お前が俺の側に居てくれるなんて・・・・・」
「だって・・・・・あの子に渡したくないし・・・・」
「なんだって?」
「なんでもない!とにかく!今度は私も一緒だから!」
「ああ、頼む」
何を言っていたのか、声が小さくてわからなかったが、この大会では常に共に活動する仲間だ
今までは俺がチャンネルを立ち上げてもコラボなんてあんまりしなかったのに。なんで今になって共に活動してくれるのか俺には彼女の真意がわからないまま、家に帰る
「あと、あの子と部屋は同じでもお風呂は流石に別にしなよ?」
「っ!?いや・・・流石にないだろ。あいつでも・・・・・多分」
「絶対だからね!変なことが起きても困るし」
「何が起こるって言うんだよ!?」
家に帰る前に、かぐやとは部屋は同じでも風呂は一緒に入るなと彩葉に言われる
それは当然だろうと思いたいが、あいつのことだからあり得る。もう昨日みたいに赤ん坊じゃない。今の年齢のあいつと一緒に風呂に入る勇気は俺も男として無理だ
果たして、家に帰って俺とかぐやが一緒に風呂に入ったかは
話したくない