原罪 諦囚者 【アキラニトラワレタモノ】 作:oldsnake
快晴のポカポカ陽気の中、私はエナ?さんに話しかけられていた。
信用ならないし【危険予知】が反応している。
……でも名前間違えて気まずい…!
コミュ力が終わってるゴミカス人間にはキツい…!
「あ、エマちゃん。脱出計画の方は順調〜?」
「それがまずは牢屋敷の情報を知ろうって話が出て皆んなで探索してるんだ。」
なにこの子、メチャクチャかわいい。
【危険予知】が反応してなかったら全面的に協力してたよ。
「あと、皆んなの魔法を知っておきたくて……。何か脱出に役に立てそうな魔法があるんじゃないかな?って。」
「そうか。私の魔法は……。よっと……!」
同室の人はマットレスから起き上がると、石ころを拾い軽く投げる。
その石ころは正確に木の小さなうろに入った。
少しそれていた気がするが誘導されるかの様に小さな木のうろへ入った。
「私の魔法は【的中】、投げた物は必発百中になって誘導する様になる。
よく【未来の最強の投手 谷塚ショウコ】と呼ばれてもてはやされてもんだよ。こんな所に捕まる前まではね…。」
聞き覚えはある。百発百中のコントロールと変化球で他を圧倒しているとななんとか。
「凄…。」
「ショウコちゃんすごい…!」
エn… エマちゃんがキラキラする目で興味津々にショウコちゃんを見てる。
かわいい。
「そう言えばチサトちゃんの魔法は?」
「分かんない。魔法なんて捕まって初めてしったよ。」
教える気は無い。
面倒ごとは勘弁してほしい。
「コイツの事知ってるよ。中2で剣道の全国大会優勝したバケモンだ。
私の剣道部の先輩が2年生にボロボロに負けてたって言ってるの印象残ってるから覚えてるんだ。」
ショウコは楽しそうに笑顔で悪びれもせず言っている。
知ってたのかよ。
あ〜めんどくさい。やめてくれ勝手に言いふらすのは……。
「それ本当なの!?すごいねチサトちゃん…!」
「運が良かっただけだから。」
やめて欲しい。こういう自分勝手に期待の眼差しを向けるのは。
それでも真っ直ぐ見てくるエマに顔には出してないが少しだけイラってした。
「剣道出来ても看守が相手じゃ無理でしょ。あと… その……。ゴクチョーだっけか…。
あの鳥がここ島だって言ってた。塀を越えれたとしても海はどうするの?」
「そ、それは……。」
「看守に殺されてお終い。私は死にたくないからここで暮らすよ。」
本当の事とある程度の嘘を混ぜる。
本当は出たいが死にたくないうら無理そうだからもう諦めた。
我が身可愛さに保身に走ってると言われても仕方ない。
…でもはっきり言おう(心の中だけでだが)。
我が身可愛いです。
死にたくないです。
…なので諦めた。
そのほうが。さっさと諦めてしまった方が楽だから。
そんな事考えている最中、エマは少し残念そうな眼差しを向けた。
「…… うん、分かった。」
…でもエマは目にはまだ死んでいない。
私は気になって魔法について聞いてみる事にした。
「エマちゃんの魔法はなんなの?」
「え?僕の魔法…?それが分からないんだ。
魔法なんてここに来て初めて知ったし。」
「そう、私は諦めたけども何かあったら協力はするよ。
…でも期待はしないでね。こんな何も出来ない社会不適合者だから…。」
「そんな事ないよ…!全国大会優勝したんだよね?ほんと凄いよチサトちゃん!」
こんな笑顔と真っ直ぐな目で見つめられると……。やっぱり……。やっぱり…。
エマの正体不明の魔法のせいで誤作動起こしてるのか?
私の魔法……。こればっかりは絶対に自信あったのに……。
「ありがとう…。何かあったら協力はするよ。
…でも内容次第だからね。断っても恨まないでちょうだい。」
「うん、分かった。僕は色々と見て回りたいから別の所行くね。」
そう言うとエマはスマホの地図を見ながら別の場所へ行った。
私はぼんやりと後ろ姿に見入ってしまう。
どこか…。どこかで見た事はある
…でも記憶力はいいほうじゃないと自覚できる程私は記憶は悪い。
そのうち思い出す筈だ。
私はショウコは自由時間いっぱいまで、カビ臭いマットレスを日光に当てながら日光浴を楽しんだ。
情報追加
名前… 藤宮チサト
かなり自己肯定感が低く諦め癖のある少女。
押しに弱くよく周りに流されがち。
…だが自分可愛さに保身に走り色々と保険をかけて行動したりする。
名前… 谷塚ショウコ
フレンドリーな同室。ちょっと荒っぽいが人付き合いが良い。
チサトの考察
・エマに魔法の影響か【危険予知】が誤作動してる可能性がある?
・エマについて見覚えはある。…だが記憶力はいい方でない為に思い出せない。