百式観音を背負いて。 作:ルール
ナルト同期で感知タイプが固まってる理由。
感知タイプだと下手したらナルトの中の九尾に気づいてしまうから、だろうか?
そこから情報が伝わるとマズイからあんな編成にしたとか。
まあ旧家が同世代に固まりすぎですけど、たまたまなのか意図的なのか。
「「ギャーー!!」」
下手したら数年(暗部をやめ担当上忍になった期間)ぶりに写輪眼を使用したせいか桃地再不斬との戦闘後に倒れタズナさんの自宅で就寝していたカカシ先生。
その目が突然カッと開き、寝ている隙にカカシ先生の素顔を見ようと企んだナルトとサクラが悲鳴をあげた。
「どうしました?」
回復したから起きた。
という様子ではない。
眠りながらも言いしれぬ不安感が拭えずにいて、ナニカ腑に落ちないから考えこみ、つい覚醒するようなナニカを感じたから起きたのだろう。
そんな状態が思考を走らせ、先ほどの決着の時から感じていた違和感からカカシ先生にある答えを導きださせた。
「おそらく再不斬は生きている」
死体処理班であるにも関わらず殺した者の死体をその場で処理しなかった(他里の忍者の前でやらないとは思うが)。
再不斬を殺した際に使用した武器が千本。
ただそれだけの違和感からカカシ先生は桃地再不斬の生存を確信したのであった(実際に気づく同タイミングで仮死状態から目覚めていた)。
「超考えすぎじゃないのか?」
一般人であるタズナさんからすれば人を仮死状態にするということ事態が眉唾ものの話である。
杞憂ではないかと言うのも当然だ。
「いや・・・・・・クサイとあたりをつけたのなら出遅れる前に準備しておく・・・・・・それも忍びの鉄則!」
そして準備そのものは再不斬の生死に関わらず無駄にはならない。
ならばやるべきなのだ。
「先生!出遅れる前の準備って何をしておくの?」
「周囲に罠でも張りますか?それとも木の葉隠れの里に援軍要請とか」
サクラは訊ね、俺は提案をした。
もっとも罠を張ろうにも建設途中の橋に仕掛けられるわけもなく、援軍要請も移動だけでかなり時間が取られるだろう。
「お前達に修行を課す!!」
「俺達の担当上忍になってから初めて提案したな」
言ってやるなサスケよ。
鍋パーティーの時に同期組が担当上忍から指導されたという話を聞くたびに額に青筋を浮かべていたから、まあ仕方ないが。
「けど先生、私達がちょっと修行したところであの再不斬と戦えるようになるわけないと思うけど」
『私達を殺す気かーーっ!!しゃーんなろーー!!』
なんかサクラのスタンド(内なるサクラ)がうっすらと見えてる気が。
念能力みたいに具現化できないかな?ホワイトゴレイヌみたいに。
「ま、サクラの言うことは正しいよ。
狭間に隠し玉でもない限りはいくら修行してもお前達だけで再不斬を撃退なんてできないだろうさ」
「あるのか隠し玉?」
「そら忍者ですし、隠し玉の一つや二つは用意してあるよ」
あの再不斬も百式観音を使えばなんとか勝てそうに見えたからな(あくまで初見ならの話だが)。
「それに修行の期間はオレが回復するまでだ。お前らだけじゃ勝てない相手なのは間違いないからな。
それはそうと狭間は隠し玉を先生に教えなさい」
仮死状態からの復調には時間がかかる。それを見越してカカシ先生は修行時間があると判断したのだ。
「カカシ先生と再不斬が復活するまでに修行ってわけだな!!面白くなってきたってばよ!」
やる気を漲らせるナルト。
カカシ先生からの初の指導が楽しみで仕方ないようだ。
「面白くなんかないよ・・・・・・」
だがそんな熱さに水をぶっかけるかのように冷ややかな声がかけられた。
「おおイナリ!!どこへ行ってたんじゃ!!」
「おかえり・・・・・・じいちゃん」
孫との再会に喜ぶタズナさん。
ガトーに狙われた状態で単身この国を飛び出して木の葉隠れの里まで依頼に行ったタズナさん。
今生の別れになるかもしれない(カカシ先生以外の上忍ではそうなっていた可能性高し)と覚悟していた彼は孫との再会を心から喜んだ。
「イナリ、ちゃんとあいさつなさい!
おじいちゃんを護衛してくれた忍者さん達だよ!」
子どもとはいえあまりによくない態度に母親であるツナミさんは注意する。
祖父に抱きつくイナリはそれでも態度を変えないどころか、
「母ちゃん・・・・・・こいつら死ぬよ」
君はクロノトリガーのジャキ様か。
「なんだとォーー!!このガキってばよォー!」
霧隠れの鬼人桃地再不斬に襲撃され九死に一生を得たばかりのこちらとしては聞き捨てならない発言でもある。
「ガトー達に刃向かって勝てるわけがないんだよ」
「ンのガキィーー!!」
「なに子供相手にムキになってんのよバカ!!」
八歳のイナリと十二歳のナルト。
前世込みならアレな年齢である俺からすれば大差ない年齢だよな。
「いいか!おイナリ!よく聞け!!
オレは将来、火影というスゴイ忍者になるスーパーヒーローだ!!
ガトーだかショコラだか知らないがそんなの全然目じゃないっつーの!!」
「ヒーローなんてバッカみたい!!
そんなのいるわけないじゃん」
原作の未来で、本当にナルトが火影になった時にイナリはこの場面を思い出してはどんな顔をしていたんだろう。
きっとそれは羞恥と嬉しさと誇らしさの混じった表情だろう。
しかし今この時は感情的に反応するナルトをイナリは冷たい目で見るだけだったんだ。
その後、自室へと戻ったイナリをギャフンと言わせようと追いかけたナルト。
しかし自室で父ちゃんと言いながら泣く声を聞き、何も成せずに引き下がった。
「では、これから修行を始める!!」
松葉杖を使い立つカカシ先生が修行内容を説明、する前に忍びとしての能力チャクラから説明する(正確には説明したのはサクラだが)。
身体エネルギーと精神エネルギーを体内から集めて混ぜ合わせ練り上げられたモノ、それがチャクラ。
それを回路か設計図のような役割である印を用いて忍術を発動する仕組みだ(例外は多々あり)。
「何だよ!何だよ!
そんな難しい説明は分かんないけどそんなの体で覚えるもんだろー!」
それも一理ある。
実際俺の場合は勘違いからくる体で覚えるを実行して成し遂げた状態なのだから。
「ナルトの言う通りだ。現に俺達は術を使えている」
そこには珍しくサスケが同意する。
多重影分身の術をあれだけの規模で使えるナルトがチャクラを扱えないとは思わないよなあ(実際は膨大すぎるチャクラ量によるゴリ押しみたいな感じ)。
「いーや!お前らはまだチャクラを使いこなせていない!!狭間はアレだが」
そのサスケの発言を否定し、俺は除かれた。割とこんな扱いばかりな気がする。
そこからさらにチャクラについて説明。
原作ではまだ2巻だったからか説明シーンが割と多かったような気がする。
身体エネルギーと精神エネルギーを混ぜ合わせたエネルギー・チャクラ。
それは五行遁の属性ごとに調合が変わり、適切な比率が異なる(さらに本人適性もあるので同じ術で完璧に練り上げても威力が変わる)。
「今のお前らはチャクラを効果的に使えていない!
狭間は谷間さんとは違う意味で変態的にチャクラを扱えているが」
いちいち引き合いに出すのやめてマジで。
というか四大行を叩き台にしたチャクラコントロールって傍から見たらそんな感じなのか?(汗)、他の上忍からの認識とか怖いよ。
「いくらチャクラ量を多く練り上げることが出来ても、術によってバランスよくコントロール出来なければ術の効果が半減してしまうばかりか下手すると術自体が発動してくれない」
聞いてる全員がアカデミーでナルトが忍術を失敗した光景を思い出していた。
ああ、あんな感じか。
特に分身の術なんて倒れて白目をむいていた状態だったのだから。
「そしてエネルギーを無駄遣いしてしまうため長い時間戦えない、などの弱点が出来てしまうってわけだ」
それは切腹してるレベルの自虐発言な気が。
まんま今のカカシ先生の状態である。
「ど、どうすればいいのかな・・・・・・」
未だに影分身の術は出来ても分身の術が苦手なナルトはそう尋ねた。
「身体でそのコントロールを覚えるんだ。
命を張って体得しなきゃならないツラーイ修行!!」
今のカカシ先生を見たら納得です。
「なっ、何をやるの?」
「ん!?木登り・・・・・・!!」
ナルトとサスケの覚醒。
その第一歩となる修行はこうして始まった。
特にサスケは、これが写輪眼発現の下地となったのかもしれない。
しかし、
既に出来る俺は何をするんだろう?
補足・説明。
今話は木登り修行開始までです。
話が一切進まないスローペースですが、飛ばしたら繋がりが弱くなる気がするので省けないのです。
原作のシーンで狭間の反応を挟みたくなるんですよねえ、狭間だけに。
なんとかこれからはそこら辺をうまくしたいです。
実はブーメランなチャクラコントロール。
聞いててお前が言うのかとカカシ先生に思いました。
写輪眼という移植されたモノとはいえ、あまりにも燃費が悪過ぎですから。
さて、狭間は修行開始からどうするのか。