百式観音を背負いて。 作:ルール
呪印についてですが原作この段階では、
チャクラを練り込んだだけで反応して無理に力をひきだそうとする術者、というよりは被験者の身体を蝕む禁術となります。
しかし実際は、重吾細胞ベースにした大蛇丸の分体が紋様となって寄生していると作者は解釈しています。
なんかハリポタの人面疽ヴォルデモートみたいな感じですね。
当作品では分体の栄養である自然エネルギーを狭間が遮断し、サスケも自然エネルギーを取り込む感覚を掴みつつあるので身体の負担はそれほどありません。
ちなみに第三試験予選開始前の第七班の食事メニューですが、
竹筒で炊いた山菜炊き込みご飯。
ニジマスのカレー風味燻製。
死の森採れたて果物。
・・・・・・・・・アウトドアグルメ堪能してますね。
「えーーではこれから第一回戦を開始しますね。ゴホッ対戦者2名を除く皆さん方は上の方へ移動してください」
体調悪そうに咳をする審判の月光ハヤテに促されて壁際の通路のような場所へと移動する。
「(写輪眼は使うな)」
その際にサスケが大蛇丸に呪印を付けられたことをみたらしアンコ特別上忍から聞いていたカカシ先生がサスケへと注意をする。
チャクラを練り込んだら反応する呪印は発動する際に眼にチャクラを集める必要のある写輪眼と反応しやすいようだ。
「(知ってたのか)」
「(その首の呪印が暴走すれば、お前の命に関わる)」
「(命?オレだって異形の化け物になるのはごめんだからな)」
「(化け物?その情報は・・・・・・いや狭間か。どこからそんな情報を知ったのやら)」
呪印について木ノ葉隠れはほぼ何も知らないに等しい状態である。なにせ生きたまま保護できた被験者が大蛇丸の元弟子であるみたらしアンコだけだからだ。
呪印について情報共有がされてないため、サスケとカカシ先生で情報の食い違いが起きているようだ。
「(暴走しだしたら試合中止、オレがお前を止めに入るからよろしく)」
「(暴走しねえし、負けねえよ)」
カカシ先生の言葉にサスケはそう余裕を持って返すのであった。
サスケの呪印は封邪法印こそされてはいないが意図的に使用する気が無ければ発動しないレベルで制御されている(そんなにお手軽なのかと狭間は首を傾げたが日頃のチャクラコントロール訓練の成果と、ぶっちゃけうちはサスケという作中屈指の天才の才能あってこそである)。
ゆえに仮にサスケが呪印を使うとしたら、呪印が必要な程の実力者つまり我愛羅、日向ネジ、ロック・リーの誰かが対戦相手になった場合に限られるのである(今のサスケではこの三人には実力で劣るため、あと俺に関しては同班の組み合わせはないので)。
赤胴ヨロイ。
大蛇丸が木ノ葉に放った情報収集の為のスパイで薬師カブトのチームメイト、班員の組み合わせまで操作できたことからダンゾウが一枚噛んでそうである。
チャクラの吸引術(チャクラ吸引体質とは異なり印が必要、なお次郎坊と干柿鬼鮫はチャクラ吸引体質)という異端の術の使い手。
原作ではサスケを呪印に頼らざるを得ない状況にまで追い込んだ、生け捕り向けの使い勝手の良さそうな術だが、今のサスケにどこまで通用するか。
きちんと八時間寝て栄養たっぷりの食事も取った万全なコンディションのサスケのチャクラを吸い尽くすのはかなり難しいだろう。
なにせ原作では術を発動した右手で触れてないと使えない術だったのだから。果たしてそれだけの時間触れていられるのか。
「それでは、始めてください!」
試合開始。
「行こうか」
まずはヨロイが印を組み術を発動。
その右手はチャクラを吸う魔手と化す。
続いて接近戦に持ち込むために手裏剣を投げるがサスケは苦無で打ち返す。
打ち返された手裏剣を躱して接近するヨロイ。触れたらチャクラを吸収、つまり身体エネルギーと精神エネルギーを吸い取り相手を弱体化させられるのでヨロイは接近戦に長けている(第三班の足元にも及ばないだろうが)。
しかし、ヨロイの術を知らないサスケ相手にとはいえあまりにも狙いが露骨過ぎた。
「忍法 撒菱指弾」
「馬鹿な!?たった数ピー回見ただけで撒菱指弾を体得するなんて!?これが写輪眼の観察眼によるコピーだというのか」
サスケはなんと忍法 撒菱指弾をヨロイの右手へと打ち込んでいたのだ。
しかし真庭忍軍の秘伝忍法をこうも容易くコピーするとは、これがうちは一族。
「あのさあのさ驚いてるけどさ、サスケの前で数百回はやってるからねお前」
「要するに撒菱を親指で弾くだけじゃない。手裏剣や苦無を投げるよりモーション少なくて便利だけど」
「・・・・・・俺は使いこなせるまで数年はかかりました」
いやねそれだけに専念してたわけじゃないけどね、真っ直ぐに撒菱を飛ばせるようになるまですらかなりかかったの。やっぱり才能差がエグいよね。
ナルトとサクラに慰めるようにポンポンと優しく背を叩かれる俺。
その優しさがハートと眼に沁みるぜ。
しかし俺の精神ダメージはそれだけではなかった。
「印を組んだらチャクラが右手に集中した、何を狙ってたのかは知らねーが、何かあるのはバレバレだ」
そう告げるサスケの眼は写輪眼ではないがチャクラが集まっていた。
【凝】か。
四大行オーラ操作法の一つで、オーラを肉体の一部に集中し【纏】をしている時より強化性能を部分的に向上させる技術。
HUNTER×HUNTER原作ではヒソカの【隠を併用された伸縮自在の愛】を見抜く為に【練】と併用したが、【凝】だけでも使用は可能。
写輪眼ほどの性能はないが、【凝】で向上した視力は相手のチャクラの動きを見抜く。
「アレもね俺ができるようになるまでね。本当にサクラといいサスケといい、何なのさ」
「落ち込むな狭間!!使えてもまだお前の方が強いってばよ!!」
「そうそう!!それにまだまだ狭間君には及ばないから」
今ならゴンとキルアを見たズシの気持ち、いや成長したキルアを見たアモリ三兄弟の気持ちがわかる気がする。
眩い才能が目を焼くぜ。
「クソ、があっ!!」
撒菱がめり込む右掌。
痛み走る箇所にチャクラを集中し術を使えるのだろうか。
「終わりだ」
サスケはリーさんを見てからヨロイへと走る。
その意図がなんなのかは迎撃しようと構えるヨロイの顎を蹴り上げた時点で伝わった。
「負けず嫌いだなあ」
それは中忍選抜試験前に勝負を挑んだリーさんの動き、写輪眼の観察眼はやはり半端ない。
表蓮華の前段階、蹴り上げからの影舞葉までたった一度見ただけでものにするのだから。
「獅子連弾!!」
影舞葉からの四肢全てを用いた回転連打。手足にも拙いながらも【凝】を使われているので威力は絶大。
赤胴ヨロイは上空から床が砕けるほどの威力で叩きつけられ意識を失った。
ロック・リーの技を自分なりに改良して使う。
試験前に実力を見せつけたリーさんに対する意趣返しのようだ。
原作のように床を転げることもなく余裕もって態勢を整えるサスケ。
勝敗は確認するまでもない。
「これ以上の試合は私が止めますね。
よって、第一回戦 勝者うちはサスケ。
予選通過です!」
「っし!」
「「やったーー!!」」
「チャクラコントロール精度を向上させたらまだ威力は上がりそうだ」
俺から見てもまだ拙いチャクラコントロール、しかし獅子連弾をもし【硬】でできたならさらに恐るべき必殺技になるだろう。
「呪印の心配、必要なかったね(この調子なら今すぐにじゃなくて予選後でも大丈夫そうね)」
カカシ先生もどこかホッとした様子で階段を登りこちらへと来るサスケを迎えた。
「(サスケ君、なんて人だ。たった数日前に戦った時より遥かに強くなっている。
なんだか恐怖すら感じるよ)」
「(高速体術・蓮華の一連の動きは自らの血肉を削る鍛練なくして習得不可能。
いくら写輪眼を用いたからといって一朝一夕にマスターできる代物じゃない。それにフィニッシュのオリジナル技の発想。カカシ、昔のお前を見ているかのようだぞ。
そして、そんなサスケより強いと断言される千手狭間はどれほどの者なのか)」
体術使いにして蓮華の使い手であるリーさんとガイ先生が戦慄したかのようにサスケをじっと見ていた。
「勝ってきたぞ」
「よーしィ、オレだってェ!!」
「私も頑張るわ」
「全力で臨ませてもらう」
「「「塔を倒壊させる気かやめろ馬鹿!!」」」
俺の扱いよ。
この反応は死の森サバイバルで三人に百式観音をお披露目したせいか。
でも君麻呂との戦いみたいに長時間やらないとそこまで周りを壊さないのに。
「狭間の奥の手の話?先生をハブらないできちんと教えなさい」
「なら遅刻せずに来いってばよ」「部下とのコミュニケーション足りてないわよね」「修行もきちんとつけろ。普通の忍の修行がわからねえんだよ」「今まで原理不明だったし場所取るんです」
ハブってません、遅刻するのにすぐ帰る先生とは時間が作れないだけです。
原作通りにサスケの勝利。
だが原作より遥かに余裕ある勝利だった。
どうやらカカシ先生は呪印の封印を後回しにするようだ。
しかしこの調子だとサスケは入院しない。そしたらサスケを攫うように命令されたカブトが護衛していた暗部を殺害してカカシ先生と交戦してスパイバレもない。
これはどんな影響が出るのだろうか?
確かカカシ先生は呪印封印で三忍大蛇丸との実力差を思い知らされ、大蛇丸の部下であるカブトの実力を感じて焦った筈。
それが無いとなると問題かもしれない(いや暗部の皆さん方が無事なら良いのだけど)。
「えーでは次の試合です」
ツルギ・ミスミ
VS
カンクロウ
あれ、原作だとこの組み合わせは第三回戦だったような?第二回戦のザク・アブミと油女シノの戦いはどうなったのだろうか?
もしかして組み合わせそのものに変化があるのかもしれない。
ツルギ・ミスミ、薬師カブトのチームメイトで同じく大蛇丸のスパイ。情報収集の為にどこにでも忍びこめるよう身体を改造してある。
あらゆる関節を外しグニャグニャになった身体はチャクラで自在に操れる。
そしてカンクロウ。
四代目風影の実子にして砂隠れ固有の忍、傀儡人形をチャクラ糸で自在に操り戦う【傀儡師】の一人。
傀儡人形の性能、同時に操れる人形の数、など独特かつ様々な特徴がある。
ただどの傀儡師も【毒】を傀儡人形に仕込む者が多く、かすり傷一つが致命傷になってしまう。
これは例外を除いて傀儡人形本体からチャクラを発生することが出来ず火力不足になりがちだかららしい。
火力を手数と毒で補うのも傀儡師の特徴だ。
「それでは第二回戦始めてください」
技をかけたら必ずギブアップをしろ、とツルギが言うが舐めてかかるカンクロウは聞く耳を持たない。
カンクロウは背負った傀儡人形を使おうするがそれを許さないツルギが打撃から身体をグニャリと絡める。
手足を拘束し右腕はグルリと首に回す。
いつでも首をへし折れる態勢になったツルギはギブアップを促すがカンクロウは拒否。
その上で挑発されたツルギはゴキと首をへし折る。力なくブランブランと揺れる首。
カンクロウの首の骨が折れ死んだかと思いツルギが冷や汗をかきながら(殺しなどは嫌なタイプなのだろうか?)殺しちまったじゃねーかと呟くが、ブランブランとして首は真反対の向きに回転しその擬態は解ける。
カンクロウと傀儡人形【烏】は試合開始前から入れ替わっていたのだ。
荷物として運ばれていた方が包装を解き、拘束し返すようにツルギに巻き付いた烏の腕をキツく絞る。
ツルギはギブアップ宣言も間に合わずバキコキに骨を砕かれた。
如何に関節を外そうと可動域で傀儡人形に勝てるわけがないのだ。
「試合続行不可能により、
勝者カンクロウ!!」
本来は隠形を駆使し姿を隠し傀儡人形を操り戦う傀儡師には不利な戦闘舞台。
カンクロウはその不利な状況を人形との入れ替わりで制したのであった。
「人形との入れ替わりか、写輪眼なら判別できたが行動からだと区別がつかないな」
「生きてるように人形を操るのが傀儡師の腕の見せ所なんだろうね」
傀儡人形のギミックを殆ど使わなかった戦い。カンクロウの本領は出されてないのに等しいな。
しかし、赤胴ヨロイと剣ミスミ。
サスケの獅子連弾をくらったヨロイと上半身の骨を烏の腕で絞り砕かれたミスミ。
アニオリでは大蛇丸の部下として再登場したから驚きである(というかコレで生きてたんだ)。
「傀儡人形かぁ、でも狭間のアレと比べたらなあ」
「一緒にしちゃ駄目でしょナルト」
いやまあ百式観音も傀儡といえば傀儡だよね。
具現化系のように出し入れ自在で荷物にならない点が傀儡人形よりは便利だけど。
なんで武の極みが傀儡師の頂きも兼ねてるのかは不思議だけど(暗黒大陸インパクトのせいだという説あり)。
「で、第三回戦は」
ハルノ・サクラ
VS
ザク・アブミ
「出番だぞサクラ」
「両腕をへし折ったのにまだ戦えるのかアイツ?」
「あのさあのさ、オレが寝てる間に何をしてんのお前」
原作とは異なる展開か。
しかしまだ両腕を吊っているとはいえ音忍のザクにサクラが勝てるのだろうか?
・・・・・・結構イケそうだな。
【凝】を体得したから攻撃力は充分ある。
「殺ったるわ!!しゃーんなろー!!」
本人も殺る気満々だし・・・・・・。
「・・・・・・借りを返してやる」
なんか向こうも殺意高めか。
さて、どうなるやら。
補足・説明。
今話は第三の試験予選となります。
原作とは異なる展開がある十試合で、長くなりそうです。
サスケは原作と同じ赤胴ヨロイが相手でしたが、原作より余裕があり疲労もありません。
カンクロウも原作と同じ展開ですが順番を変えました。
第三回戦はサクラとザクになります。
原作の実力ではサクラに勝ち目はありませんが、この作品では勝ち目ありです。
しかし元カブトチームの二人が生きてたのはびっくりですね。
なのにアニオリでは音の四人衆を死亡確定にするのだから不思議な感じですが。
あと掲示板に表示されるキャラ名は原作に合わせてカタカナ表記にしてあります。