百式観音を背負いて。   作:ルール

70 / 94

 雪姫忍法帖をあらためて視聴しました(ブックオフで八百円だった)。
 視聴した感想ですが、
 ・・・・・・・・・初手百式観音で終わるやん(汗)。
 雪忍ですが弱いわけではないですが、それでも今のナルト達には勝てないし、圧勝したら姫の心は救えないよなあ。
 あと姫に無理強いした最初は割とキツイです、必要ではありましたが。三太夫達の犠牲にしても第七班があっさり対処できる武装列車に突貫するのはちょっと。
 劇場版、やるとしたら後で番外でやるしかないかなあ。
 雪の国の救い方は良いわけでしたし。



原作二十巻② 

 

 綱手様が五代目火影となることが決まり、火影邸の屋上で御本人もその意思をあらためて決意された。

 相談役の水戸門ホムラ様は「よくあやつを説得できたな」と自来也様に感心し、自来也様は「男前のワシがひとこと言えばイチコロだのォ!」とギャハハと笑う。

 確かに綱手様の説得には自来也様の尽力あってこそだけど、それは綱手様の大切な人達と同じ夢を持っているひたむきなナルトと、腕の治療目的の為に古傷を抉った大蛇丸の存在があったからだと、原作知識からみれば思う。

 大蛇丸が同時期に契約を持ちかけなければ、たとえナルトが居ても綱手様は拒否して終わりだったのではないだろうか?

 なんというか、大蛇丸は本当にタイミングが悪い人のようだ。

 

「では早急に大名を呼び、五代目火影の就任祝いをしなくてはな」

 

 うたたねコハル様が控えていた特別上忍のゲンマさんとアオバさんに里の人々に伝えるように指示をだす。これで里の人々が安心できるようになるだろう。

 トップの不在はそれだけ不安を促すものなのだから。

 

「ちょい待ち!!それより先に綱手のバァちゃんはやることがあるってばよ」

 

 ナルトは火影就任の手続きを始める上役にストップをかける。

 この手の動きは一度動いたら中々止まらない。だからそうなる前にサスケとカカシ先生の治療をして貰いたいのだろう。

 

「自来也・・・・・・誰だったっけ?」

 

「帰り途中に言ったばかりだろ!  

 カカシの小僧とうちはのガキだ!

 万華鏡写輪眼の幻術くらって昏睡状態だっての」

 

 あのカカシ先生すら小僧、カカシ先生の先生である四代目火影様の師匠世代だからこその言葉なんだろうな。

 綱手様だが、御本人が到着されてもすぐに五代目火影として仕事ができるわけではない。

 住居の用意はされているが、先程の大名様への連絡、里人への周知、新たな火影様の執務室の準備、仕事の引き継ぎ及び変更など、様々な手続きや用意がいる。

 盛大に就任式を行うならさらに時間がかかるだろう(原作劇場版の雪姫忍法帖のエンディングのように)。

 だからそれらが終わるまでは綱手様には一応時間があるのだ。

 

「よし、準備が終わるまでは狭間の家で世話になるとしよう!!」

 

 火影邸屋上からの螺旋階段を降りながら綱手様はそんなとんでもない発言をした。

 

「・・・・・・・・・・・・いや別にいいですけど、なんでですか?ご実家はまだありますよね?」

  

 十年以上も住人の居ない自宅ならまずは掃除からだろうけど。というかこの火影邸に部屋は用意されてるから。

 

「なんだ〜?同じ千手一族、親戚みたいなもんだろう?一緒に住むことに何が問題ある。

 あ、もしかしてこんな綺麗なお姉さんと暮らすことに照れてるのか〜〜?」

 

「親戚って、同じ村出身の同姓程度の繋がりですよねっ!?

 そして問題は谷間さんの遺産(処分できない危険物)です!!」 

 

 むしろナルトの方が血筋的には近いのでは?そして綺麗なお姉さん(外見のみ)でしょうが!!

 

「ごめんなさい狭間君、綱手様は言い出したら聞かない性格なんで。綱手様のお世話は私がしますから迷惑はかけません」

 

 そうシズネさんが綱手様の滞在を確定事項のように言うのだが。

 

「・・・・・・え、シズネさんも住むんですか?シズネさんは綺麗なお姉さん(年齢的にもギリ)なんで流石に止めて欲しいのですが」

 

 苦労人だけど綺麗なお姉さんだからねシズネさん。綱手様が飛び抜けてるだけでスタイル良い美人だからねシズネさん。

 

「そんな綺麗なお姉さんだなんて・・・・・・。

 あ、トントンも居ますよ!」

 

 容姿を褒められて照れるお姉さんとかとても良いのだけど、なんでこの人将来結婚してないんだろ?

 顔も性格も実力も良い人だよね。

 そして照れながら今は連れてないが結局ペット以外の意味はなかった豚のことを告げるシズネさん。

 ペットの存在で差し引けるほど綱手様とシズネさんの存在は軽くないからね。

 

「・・・・・・・・・ナルト、暫く厄介になって良い?」

 

 もう自宅を貸した方がマシじゃい。

 

「別にいいけど、そこまで嫌かってばよ」

 

 男としては嬉しい状況だけど、まだ肉体年齢十二歳だからね?小学六年生だからね?

 名探偵なコナン君みたいな適応はできないんだよ(毛利蘭さんよりこの二人は遥かに歳上だが)。

 

「遠慮するな、ウリウリ」

 

 そう俺を抱えながら言う綱手様。

 亡き弟さんにやってたノリだろうけど、俺はナルトより頭一つは大きいから抱きかかえられないから。

 あかん、扱いが本当に親戚の子供だ。

 俺は名探偵なコナンみたく歳上のお姉さん(いや年齢)との触れ合いを楽しむことはできないんだよ(風評被害)。

 

「羨ましいやつじゃ」

 

 なら代わってくれませんか自来也様。

 そんな風に戯れながら階段を降りると(相談役と特別上忍の皆さんは同情の眼差しを向けていた)、途中で同期のシカマルとその父親である上忍頭のシカク様と遭遇した。

 

「お!ナルトに狭間じゃねーか。

 何でお前らがこんなとこいんだよ?」

 

 一般開放されてるけど火影邸屋上なんて普通はこないからそう不思議がるのも当然だよな。

 

「そっちこそ!なんでこんなとこに来てんだってばよ。奥は忍者登録室があるだけだろ!?」

 

 それはシカマルも同じなわけだけど。

 シカマルは来る理由があるからなあ。

 

「実はちょっとめんどくせーことになっちまってよ。狭間よりはマシなんだが」

 

「? 何だってばよ?」

 

 まさかシカマルが中忍昇進すると思ってなかったナルトは不思議そうに首をかしげた。

 

「お久しぶりっス。綱手様自来也様」

 

 その横でシカクさんは伝説をもつ二人の年長者に挨拶をしていた。

 上忍頭、現木ノ葉でも上から数えたら早い方な上の立場のこの方も三忍に敬意は欠かさない。

 

「おお!奈良家のガキか!で、そっちは跡取りか。鹿の世話はちゃんとやってるか?あの辺の鹿の角はいい薬になる」

 

「ハイ」

 

 家は一般家庭なのに、山を管理する地主でもある奈良家。流石は旧家だけあるよな。

 

「おい、狭間とナルト。

 若いくせに偉そーなあの女は誰だよ?」

 

 コソコソとシカマルが尋ねる。まあ三忍なんて祖父母世代の容姿なんて俺達世代が知るわけないか。

 

「若くないよ、五十代です」

 

「新しい火影だってばよ」

 

「!」

 

 衝撃を受けるシカマル。

 そこで話を切り上げ俺達は別れた。

 後ろでシカマルが何やらシカクさんに女性に対する悪印象的な愚痴を零している。

 この年頃だと女性のアレコレの許容なんてできないから当然だよね(周りに居たのがサクラといのさんなのもあるだろうけど、なんでやいのさん良い娘でしょ)。

 こんな愚痴を溢すシカマルが、同世代の女傑枠のテマリさんを嫁にするんだから縁とは不思議なものだよね。

 

 

 場所は移り木ノ葉病院。

 俺とナルトに綱手様が絡みながら徒歩移動なんてしたからなんか時間がかかった。

 後方から何やら怒気やら殺気を感じるような気がするが、怖くて振り返れないです。

 

「入るよ」

 

 サスケの病室。

 そこにはサクラがずっと寄り添っていた。

 もうこの里に身内がいないサスケにとって、それはとてもありがたいことなのではと思う。

 

「サクラちゃんもう大丈夫だってばよ!

 スゲー人を連れて来たから!」

 

「ナルト・・・・・・!」

 

「へへへ」

 

 これは本当にナルトの手柄。

 笑って誇るのも当然だ。

 

「ガイ先生からお話は聞いています。

 サスケ君を、サスケ君を助けてあげてください!」

 

 目の下に隈を作るほどに悩み苦しみ嘆いてサクラがようやく笑うことができた。

 その献身ぶりと乙女さは綱手様のやる気を増加させる。

 

「ああ!任せときな!」

 

 笑いながら引き受けた綱手様は、ベッドに横たわるサスケの額に手を当てて診断。そこから掌仙術を発動する。

 月読により負荷のかけられた脳を癒し、乱れたチャクラを整えたのか?

 幻術は言わばチャクラによる脳への直接攻撃。それを正せば意識は戻るのか。

 他の箇所なら自力で治せても、治すという思考をする脳を停止させられては何もできないからな。

 前世で読んだライトノベルのされど罪人は竜と踊るに登場した殺人鬼のように、脳を分割して体内に散りばめない限りは脳への攻撃は致命的なんだろう。

 

「・・・・・・じき、目覚めるだろう」

 

 もっともそれの治療ができるのは、脳という繊細な生体コンピュータに負荷をかけないチャクラコントロールができる技能と知識があってこそ。

 今の木ノ葉、いや忍界では綱手様とあるいは薬師カブトくらいしかできないことだろう。

 時間が経ちサスケはゆっくりと目を開けた。

 はっきりしない意識の中で抱きつくサクラに彼は何を感じるのか。

 

「・・・・・・行こうぜ狭間」

 

 サクラに気を遣い病室から出るナルト。  

 そこには初恋が破れたことを自覚した切なさがあるように見えた。

 

「・・・・・・強くて優しいやつだよお前は」

 

 あれだけサクラちゃんサクラちゃんと言ってたのに抱きつかれたサスケに文句を言わないで静かに去るなんてさ。

 

「ヒナタに慰めて貰うように頼むか」

 

 なんか最近は日向一族もセットで付いてきそうだけど。

 

「ホホゥ、誰だその娘は?」

 

「ナルト君のコレですか?コレですか?」

 

「あ、そこに食いつくんですね御二人共」

 

 俺の何気ない呟きに反応する綱手様とシズネさん。女性はいくつになっても色恋沙汰が好きなんですね。

 というかカカシ先生のトコ行きますよ。あの人は自宅療養してんですから。

 ナルトとは一旦別れて、俺は綱手様達をカカシ先生のもとへ案内した。

 

 





 補足・説明。

 今話はサスケ治療までです。
 なんか綱手様が狭間に絡む親戚の叔母もといお姉さんになりました。
 事前に伝えてもすぐに火影の仕事ができる筈がないので彼女は暫く時間があります。
 だから原作ではリーの治療ができたのかと。
 各部署のアレコレは多分ダンゾウを不満を持ちながら引き継ぎ書類をまとめてるかと思います。
 
 されど罪人は竜と踊るに出た殺人鬼。 
 脳を分割して体内に散らし、致命傷を食らっても即座に治療咒式を使って再生する不死身2歩手前の殺人鬼。持久戦で相手を殺す殺人鬼でしたが、されど罪人は竜と踊るではモブキャラです。
 殺しても死なないなら死ぬまで殺され続けました。
 されど罪人は竜と踊るには不死身キャラがザラにいますが、作中にてあっさり死にます。

 この後は雪姫忍法帖なのですが、まとめるのが難しいので飛ばして後でやるかもしれません。
 というか血継限界の氷遁をコピーするカカシ先生とか割と困るのですが。

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