百式観音を背負いて。 作:ルール
火影になるのは、うずまきナルトか日向ナルトなのかはまだ作者にもわかりません。
そして秋道チョウジ君は、サクラオウもとい春野サクラには敬語です。屈伏してます。
仲間を守る強さを得るために木ノ葉隠れを抜けると決めたうちはサスケ。
一晩かけて移動した先、大蛇丸の拠点にはまだかなり先の場所で音の四人衆は大蛇丸からのもう一つの命令を実行すると告げる。
死んでもらう。
その西門の左近の言葉に、音隠れに騙され写輪眼目当てに命をとりに来たかと内心で身構えるサスケだが、そういった意図ではなかった。
音の四人衆に与えられた任務。
それは移動中にうちはサスケの呪印レベルを状態2にまで上げること。
その手順は、醒心丸を飲み無理やり呪印を状態2へと至らせその段階を長時間維持し身体を慣らすというもの。
しかし、状態2は呪印浸食の負担が大きく死に至らせてしまう。長時間慣らすことなどできはしない。
その破綻してる理屈を成り立たせるために音の四人衆は居る。
彼等四人による結界忍術で状態2の副作用を抑え込み、永久の死から仮死状態へと和らげる。
死んでもらう。
正確には仮死状態で長時間いてもらうということなのだ。
友でも仲間でもない音の四人衆に命を預ける。それは情の深いサスケには難しい決断。
だが、彼はもう決めたのだ。
強くなるためには友とだって命懸けで戦うことを。
ならば己の命程度、懸けないでどうする。
迷ったのは一呼吸あるかないか。
受け取った丸薬をうちはサスケは飲み込んだ。
なお味はあまり良くなかったそうだ。
意識を失ったサスケはすぐさま取り出された紋様描かれた桶の中に仕舞われる。
そして音の四人衆全員による【四黒霧陣】が発動、黒い霧が桶に注ぎ込まれ桶の蓋と化す。そして左近が五枚の札を貼り付け【封黒法印】で完全に封じた。
「良し、一段落だぜ」
これをもってサスケは仮死状態となりより深く呪印に馴染み、自然エネルギーを取り込み擬似的な重吾とも言える状態に身体を作り替えられるのであった。
大蛇丸の転生するための器として整えられるというリスクを負って。
その後、仮死状態のサスケを運ぶ音の四人衆であるが任務帰りの木ノ葉の特別上忍二人と遭遇。
四人小隊で任務を終えた彼らは木ノ葉へ帰還中に気配を察知し音の四人衆を発見。
並足ライドウと不知火ゲンマはそのまま交戦を開始した。
如何に音隠れの忍で人数差はあれど、木ノ葉隠れで上位の実力者である彼らなら遅れをとることはないと思われた。
しかし結果は敗北。
音の四人衆は状態2こそ使わなかったが、状態1をフルに発動して交戦し撃退したのだ。
ただその負担は大きい。
急いで帰還しなければならない彼らが、移動ごとに休息しなければならないほどに消耗させられたのだ。
予定外の交戦。
これが木ノ葉隠れの里から追いかける、シカマル率いるサスケ救出チームが追いつく時間を稼ぐことになるのであった。
音の四人衆が交戦したことをシカマル達は犬塚キバの鼻により察知。
そこでシカマルはサスケを手引きした者達の実力の高さに危機感を抱く。
現状木ノ葉隠れで任務で遠征する忍は上忍クラス。音隠れの忍はそれらを返り討ちにする実力があると判明したのだから。
この時に救出チームは選択肢が生まれた。
交戦現場に行き情報収集をするか、このまま追うか。だが交戦現場は木ノ葉の忍である保証がないので迂闊には近付けず、偵察パターンを切り替える手間が必要となる。
戦闘を視野にいれるならば情報収集は必須。しかしそれはサスケとの距離が広がってしまうというリスクが発生してしまう。
「どうすんだよ!?」
「よし、このままサスケを追うぞ」
しばし計算した上でのシカマルの決断。
ナルトの影分身体を別の方に向けるか悩みもしたが、チャクラ消費は控えるべき。
戦闘があり警戒がより厳しくなった者達を前にそれはできなかった。
同じサスケを追うにしても木ノ葉崩しの時よりも数段難易度が上がっている状況に、シカマルは疲労と緊張から冷や汗をかくのであった。
結界法陣、ワイヤートラップ。
移動しながらの筈なのにいたるところに仕掛けられたトラップの山に救出チームはげんなりしながら進む。
ただその精度にアラが目立ち、追跡に慣れないナルト達も回避できる程度となっていた。
途中でナルトがキバに注意されてもトラップにひっかかりかけたが、それは巧妙な二重トラップ。
急いでるのに手の込んだそのトラップは、音の四人衆が休息を取っていることを示していた。
今ならば白眼の圏内か、そう判断した日向ネジの目算は当たった。
木ノ葉からの追跡。
ついにナルト達は音の四人衆を発見したのである。
「よっしゃ!サスケはぜってえ連れ戻す!!」
「ナルト!悪りィがここはオレと赤丸の新技を披露させてもらうぜ」
「サスケ君サスケ君サスケ君サスケ君サスケ君サスケ君サスケ君サスケ君サスケ君」
「サクラさんが怖いです。でもボクだって」
「若様、まずは自分にお任せを」
「焦んなよ(そしてネジは隠せよ)。オレの作戦準備が出来次第、ターゲット接触だ」
疲労する音の四人衆。
作戦の手順を決めたシカマルは、チームをわけて行動開始。
気づかれぬように慎重に近寄るが、音の四人衆の警戒形式はシカマルの知識にはない固有能力由来。
茂みをかき分けた際の移動が張り巡らされた蜘蛛の糸を通じて察知されてしまった。
この時点で奇襲は失敗。
音の四人衆は攻撃圏内に救出チームが入った瞬間に起爆札付き苦無による先制攻撃を行ってきた。
あまりにも便利すぎる忍具【起爆札】。
三枚も苦無に吊り下げれば爆風だけで潜んだ者達を吹き飛ばし引き摺りだせる。
不意打ちに転がりでるシカマルとネジ。
「ちょい待ち!待った!!」
構える四人に、シカマルは指揮官として交渉を試みる。
けれど救出チームの位置を把握している鬼童丸は馬鹿らしいと笑う。
同時に察知だけではなく絡みつかせた糸を引っ張り、他の救出チームを吊り出す。
しかしそれはシカマルの想定内。
事前の打ち合わせ通りキバが煙玉を破裂させ四人衆の視界を晦ます。
とはいえその煙玉は四人衆には当たらずその前で煙の幕となる。
これでは行動を阻害するほどではないと「どんな意味がある」と嘲られた。
がそれはシカマルの狙い通り。
「ナイスだってばよ!キバ!シカマル!
影真似成功!」
自身の知らぬ感知能力がある前提で組まれたシカマルの作戦は、自分の位置がバレて引き摺りだされた際に相手へと近寄り視界を晦ませて影真似の術をかけるというもの。
指揮官が前にでるリスク、発見を前提の作戦だがキレーにハマった。
「まいったな」
してやられたと左近は言う。
四人全員があの有名な秘伝忍術に捕らわれたならもはや詰み。
だが影真似の術こと影縛りの術、それはあまりにも有名過ぎた。
術者の集中が切れれば術が解けると知られるほどに。
そして、
「けどよ、オレにはこんな能力もあるんだぜ」
音の四人衆は正しくは五人組である。
左近から消えたもう一つの頭。
それに気付かなかったシカマルは手裏剣による不意打ちをくらい影真似の術が解かされた。
同時に次郎坊が動き、土遁結界【土牢堂無】を発動。
ドンと叩きつけられた手の先から地面は砕かれ隆起し救出チームを包み覆う牢獄と化した。
「くそ!」
シカマルの作戦は破られ、一手で全員を捕らえられたのである。
「こいつらはオレが貰った。
少しでも回復したいんでな」
「フン、喰い終わったら追いつけよ」
中忍試験に参加した音隠れのスパイ赤胴ヨロイを超えるチャクラ吸引術を操る次郎坊。
結界内とは即ち次郎坊の食卓なのである。
(ま、想定通りか)
しかし、これもまた策士奈良シカマルの想定内。
(すぐに動くなよ、サクラさん)
最強戦力をフリーにする彼の作戦の内なのである。
追跡時に一人は距離を置かせる。
その基本を怠る奈良シカマルではない。
あとは救出チームがそれぞれ当たり最後の一人まで敵を追い込んだか、誰かが危機に陥った際にサクラが動きだすのだ。
「出せー!」
(既にオレ達はピンチだがまだ動くなよ)。
もっとも、想定外に音の四人衆の忍術は強力であったが。
補足・説明。
今話は追跡です。
正直書いてて話を飛ばしたいなあと葛藤してますが、少しずつ話を進めております。
書きたいシーンまで遠いですが、毎日続けないとモチベーション低下を招くのでなんとか書いてます。
経験上、毎日更新が切れたらしばらく書けなくなるので。
進行はゆっくりですがどうかお許しください。
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