百式観音を背負いて。   作:ルール

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 銃はどうやらNARUTO世界にもあるようです。
 ただ岸本先生が強すぎるから不採用とした感じのようです。
 作中強者が苦無の一刺しで致命傷になるので、確かに採用は厳しいですね。
 当作品でも作者があまり詳しくないので採用は厳しいかと思われます。
 というかナルトが銃装備して多重影分身したら火縄銃でも一国落とせそうです(汗)。



原作22巻③

  

 日向ネジと鬼童丸の戦いはいよいよ佳境を迎えていた。

 あらゆる手段を用いて相手の弱点を暴き、導き出した攻略法で仕留める鬼童丸。

 口寄せ蜘蛛と蜘蛛粘金の飛び苦無を駆使し、八卦掌回天を使用できないようにし白眼の死角を見切った。

 白眼の死角。

 日向ネジが視認できない、第一胸椎の真後ろのほんの僅かな点から広がる範囲。

 広範囲攻撃でその死角を導きだした鬼童丸は確実に仕留めるために呪印状態2となり蜘蛛粘金で形作られた剛弓で射ち殺そうとする。

 その一射は確実に心臓を射抜く筈であった。

 原作ではチャクラの大量放出で攻撃位置を感知し、辛うじて回避し左肩に大穴を空ける重傷ですませることができた。

 しかしこの物語では違う。

 致命打になる一射は、日向ネジの一射とぶつかり合い無力化されたのである。

 柔拳使いの日向ネジが遠距離武器である弓を使う。無論これは原作にはない。

 中忍試験でナルトに敗れてナルト同期メンバーと付き合いが生まれた日向ネジが、ナルト同期メンバー最強の下忍にして特異な視点を持つことに定評ある千手狭間に強くなる方法を尋ねた結果である。

 春野サクラを魔改造もとい強くした千手狭間、彼は前世の記憶持つ転生者。だから多くの(主に漫画)知識があり、木ノ葉隠れという閉鎖的な環境で生まれ育った者達とは視野の差がある。

 この世界の知識もありネット内のスレも見たことがあるので原作の人物にこうしたら良くない?という発想が幾つか根付いていたのだ。

 春野サクラの超強化はモロにその影響を受けた形である。原作この時期では下手すれば同期最弱の彼女、それが同期最強(狭間を除く)になってしまったのだから。

 そして日向ネジの遠距離攻撃手段の取得もその一つである。

 強くなりたいと言う彼に、「(いや四大行を覚えて柔拳を極めるだけで十分じゃないのか?)」と思いはしたが、そういえば日向ネジって五行遁もあまり使わないよなと思い出し「だったら弓はどうだ?」と勧めたのである。

 忍界最強の体術使いであるマイト・ガイは武芸百般を極めた達人。

 その中には当然弓術もあり部下にして弟子である教え子たちに指導をしていた。

 実際に使うかどうかは別にしてある程度使えることには意味があり、また忍で使う者はあまりいないが武装集団の遠距離武器としてはポピュラーな物だからだ。

 ゆえに普段は荷物として嵩張るから使わないだけで日向ネジは弓を扱うことができるのだ。

 一応でも扱うことができるのなら、後は忍の武器となるまでに高めるだけ。

 その為に選んだ手段が弓そのものの強化である。

 忍が弓を使用しない理由は、手裏剣や苦無などの遠距離武器と忍術があるからだ。

 手裏剣や苦無は弓よりも嵩張ることはなく取り扱いが楽であり、忍術の特に五行遁は遠距離攻撃手段として弓よりも威力が高い。

 人類最古の遠距離殺戮武器である弓であるが、機動性を重視し身軽さを信条とする忍からのウケは良くないのである。

 そこには弓の難易度、動く的に当てる難しさがあるが。

 シンプルな形状であるが弓の取り扱いは難しい。別の作品であるドリフターズの登場人物である島津豊久は複雑な機構である火縄銃の方が弓よりも農兵の訓練が早いと言うほどに、弓は難しい武器なのである。

 まあその点は日向一族始まって以来の天才である日向ネジ。日向一族始まって以来、即ちあの千手柱間やうちはマダラが闊歩した時代の当主達よりも才能があるということ。

 ならば弓を容易く扱えてもなんら不思議ではない。

 となれば後は弓そのものの強化。

 ただの弓ではその飛距離も威力もたかが知れている。ちょっと力を込めた手裏剣に劣る程度の威力しかないだろう。

 四大行【纏】の応用技である【周】を使えばその点は向上できるが、その性能の底上げは弓自体が高性能であればより効果を増すのだ。

 先ず注目したのが弓の素材。  

 弓の素材は主にしなる木であるが、骨や牙を削ったものや鉄などの鋼製もある。

 硬い素材に糸をかけ、力尽くで引くことで張力を作り出し矢の威力を生み出すのである。

 究極的に言えば、弓は硬くてデカければ威力はでる代物。

 だから鍛えてないものは弦を引くことすらできないのだが。

 鬼童丸の剛弓の威力が高いのはそれが理由。蜘蛛粘金という金属のように硬い素材でできた馬鹿でかい弓だからあの飛距離と威力を生み出せたのだ。

 そんな硬い素材で出来た弓などどれだけ力があれば引けるのか?という問題はあるが、そこは体術最強のマイト・ガイが率いる下忍達。たとえ剛拳使いで無くとも基礎体力訓練は他の下忍達とは比べものにならないくらいに積んでいる。

 素の身体能力が他の下忍達より遥かに高いのだ。

 硬い素材の剛弓を引けるパワーがあるならば、後は弓自体の質を向上。

 前世がただのオタクオッサンに過ぎない千手狭間は自分で弓を作成する技術はないが、ネジのチームメイトである忍具使いのテンテンを頼り、主に【科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌】で得た知識を伝えて弓を造って貰ったのだ。

 そうして出来たのが、日向ネジ専用武器・テンテン謹製特殊改造弓【与一の弓】である。

 素材にチャクラを通しやすい金属を用いたコンパウンドボウとでもいうこの改造弓。

 それに【返らずの矢】というショックレスハンマーと同じ原理の矢を使用。

 専用武器にしないとコストがかかり過ぎる(全て手作業)代物なのである。こんな代物を拵えていたらテンテン自身が自分を鍛える時間などなくて当然である。

 

 結果。

 弓を扱う技量があり、硬い素材の剛弓を引けるパワーもあり、四大行を含めたチャクラコントロール技能も高い白眼持つ日向一族の天才が、一点物の特殊改造弓(+矢)を使用する。

 その総合力は、

 

「ぐあああっ?!」

 

 大蛇丸に見出し鍛えられたエリート、音の四人衆の呪印状態2を凌駕した。

 弓対弓。

 位置を把握しあった狙撃手達の射ち合いは日向ネジに軍配が上がる。

 既に日向ネジは鬼童丸の手足を何本も射抜いていた。

 

「こんなんチートぜよ!!クズゲーぜよ!!なんで柔拳使いの日向一族が弓なんて使ってんだっ!!」

 

「それには同意する」

 

 白眼で鬼童丸の口の動きを読んだネジはそう呟く。ネジ本人だってこの強化案を聞いた時には不平不満があった。日向一族の誇りをなんだと思っていると千手狭間を問いただしたくなった。

 しかし、それでも受け入れたのはこの方針が正しいと感じたからだ。

 大切なモノを守る為には有効的であると判断したからである。

 

「終わりだ」

 

 既に狩るものと狩られるものの立場は逆転していた。

 弓の技量、弓の質、瞳術、それらを日向ネジが優っている以上は狙撃対決で敗北はありえない。

 如何に呪印状態2だろうが鬼童丸の本質は狙撃手ではなく罠師。

 攻撃力不足を遠距離射撃で補おうとしたが、同じ条件では負けて当然なのだ。

 複数の矢を同時に放つネジ。

 空気を切り裂いたチャクラを込められた矢は、遥か遠くの樹上に立つ鬼童丸の【点穴】を正確に射抜いた。

 

「化け物かよ」

 

 チャクラを練ることすらできなくなった鬼童丸は状態2が解除され地に落ちる。

 最後にこちらへと駆けてくる日向ネジを視認しながら意識を落とすのであった。

 

  

 弓兵対決。

 日向ネジの勝利。

  





 補足・説明。
 
 今話はネジと鬼童丸による狙撃手対決ですが。

 ネジを強くし過ぎましたね(汗)。
 作者的には、
 日向一族始まって以来の天才である日向ネジが、
 HUNTER×HUNTERの四大行を使い、
 科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌の知識をもとにした弓と矢を使用。
 となればこれくらいになっちゃいました(汗)。
  
 弓が武器としてあまり活躍しないのも納得です、勝つとなれば一方的になり過ぎてしまいますから。

 まあ原作でもネジが一方的にやられたのは遠距離攻撃の手段がないからですが。火遁とか使えれば蜘蛛の糸ならなんとかなりそうなもんですし。
 また鬼童丸としては、同じ狙撃手とのた戦いの経験がないだろうからこうも一方的になりました。

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