百式観音を背負いて。   作:ルール

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 君麻呂の骨がでる仕様ですか、原作だと肉が裂けて骨を取り出す感じですが(指とか見てるだけでめっちゃ痛そう)、アニメ版だと内側から骨が伸びて飛び出す感じでした。
 なんか原作だと骨以外にも筋肉や皮膚など肉体そのものを操作してるように見えました。



原作24巻①

 

 大蛇丸の下僕達と救出チームの激戦は続く。

 奈良シカマルは秘伝忍術を切り札に忍具を駆使し多由也を分析しながら戦う。

 力押しタイプではない多由也は音の四人衆の中で唯一シカマル向きの相手であった。

 うずまきナルトと春野サクラは君麻呂という圧倒的格上と凌ぎ合っていた。

 八門遁甲を使用したサクラであっても回避できる体術の技量、一撃くらっても耐えきれる防御力に決定打のないまま時間が過ぎる。

 途中でナルトが影分身体を君麻呂に接近させては手錠や手枷足枷などの拘束具に変化させて足止めを試みだす。

 それはただ突撃するよりも効果を発揮するも骨の刀に破壊されてしまう。君麻呂を捕らえるには強度が足りな過ぎるのだ(鉄製の手錠やら木製の手枷足枷をあっさり破壊できるパワーと鋭さが恐ろしい)。

 するとナルトは影分身体単体変化の拘束具で破壊されるならば、数を増やすまでだと発想を変える。拘束具を複数体で変化しても大差がないのでより纏まれる形状へと変化。

 ナルトはなんと影分身体を赤い糸に変化させ寄り集まらせ赤い布へと織り上げたのだ。

 ナルト影分身体百体による拘束布。それはなぜか封印に近い効力を発揮し(うずまき一族の血が原因の可能性あり)、君麻呂を縛りつける。

 先ほどまでとは違い簡単には切れない拘束布に縛られた君麻呂へと、サクラが四大行【硬】で強化した全力パンチを叩きこんだ。

 草原に爆発音が鳴り響く。

 死の森で大蛇丸が口寄せした巨大蛇の頭すら肉片に変えるだろう一撃を食らった君麻呂。

 しかしそれでも残り少ない最後の命を燃やす狂信者は倒れない。

 呪印の発動。

 自然エネルギーを取り込む仙人モードに近い形態がチャクラを増大させ硬度の増した骨でサクラの最大攻撃を防ぎきったのだ。

 現段階のうずまきナルトの螺旋丸より威力の高い春野サクラの全力硬拳。

 それが通じないとなればもはや二人には手詰まりとなる。

 

「どうすりゃいいのよコレ」

 

 成長したサクラですらこの勝ち目のない戦いに冷や汗を掻き出す。

 君麻呂が死病で死ぬ寸前だと知っていればまだやりようがあるだろうが、そんなことを知る良しもない。

 全力の硬を使用しチャクラを半ば使い切ったサクラは八門遁甲の維持もできなくなる。

 ナルトはまだ戦える状態だがサクラを庇わなければならなくなってしまったこの状況はマズイ。

 そんな絶望の空気が流れ出したその時。

 

「待ちわびた。大蛇丸様の野望の第一歩だ」

 

 君麻呂の言葉と同時にサスケが封じられた棺桶が内側から弾け飛んだのだ。

 バカッと爆ぜた後、そこに立っていたサスケは白髪の異貌と化し何よりも凄まじいチャクラをその身から溢れさせていた。

 その変貌も僅かな時間。

 皮膚の色は呪印の紋様へ変わり、それから首筋へと戻る。

 

「・・・・・・サスケ」「サスケ君」

 

 棺桶に納められるというナルト達にとって心配を掻き立てる状況だった。そこから自力で脱出したように見えるサスケに二人の表情に喜色が浮かぶ。

 けれど、

 

「・・・・・・なるほどな」

 

 自分の掌を見つめるサスケは、手に入れた大蛇丸の力の一端を噛み締めていた。

 強く、なれた。

 僅か数時間。それだけの時間で自身が劇的に強化されたのだと実感しているのだ。

 

「サスケェ!こんな奴らと何をやってんだよぉ!オラ!さっさと帰んぜ!」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

 やはり来たか。

 狭間の予想通りだと内心で思うサスケだが、振り返ろうとしない。

 これでもまだ大蛇丸の保有する力の一部。この力の制御だけではなく、木ノ葉では得られない力が其処にはあるのだと理解した。

 

「待って、サスケ君!!」

 

 だからサスケは駆け出した。

 ナルト達は認めてくれないだろうとわかっているからこそ、彼らを置いて走り出したのだ。

 

「オレ達の声が聞こえてんだろーがよ!!

 待て!サスケェ!!」

 

 友を護る力を得る為に、追いすがる友を振り切るのだ。

 

「無駄だ。彼はもう、大蛇丸様のモノだ」

 

 サスケしか見えなくなった隙だらけの二人に容赦する君麻呂ではない。  

 

「死ね」

 

 呪印が展開されチャクラ量と身体能力が向上した身体で骨の刀を振るい二人まとめて斬り捨てようとする。

 

「「!?」」

 

 間に合わない。  

 そうナルトとサクラが迫る死を直視した瞬間。

 

「百式観音っ!!」

 

 巨大な掌が二人を守り、君麻呂を叩き払い弾き飛ばした。

 

「お前は・・・・・・」

 

 覚えのある掌撃。

 君麻呂は草原を転がりながらも態勢を立て直す。

 

「木ノ葉特別上忍・千手狭間。

 遅ればせながらも只今見参」

 

 輝く観音像を背負いながら千手狭間は仲間のもとに辿り着いたのである。

 

「狭間」「狭間君」

 

「悪いな、相談役の説得に時間がかかった。

 お前らが守鶴を退けた実績から応援なんかいらんだろと引き下がらなくてな」

 

 そう、相談役が狭間が応援に向かうことに反対し続けたのはナルト達が実績を上げてしまったからだった。

 人柱力以上の戦力なんて普通は五影やら里長クラスのみ。

 大蛇丸本人が来るならともかくそれクラスの戦力があるとはいくら人外の実力者慣れした古豪達と言えど思えなかったのだ(大蛇丸が音隠れの里を設立した時間からそんな人材を集め、育成できるとは考えられない)。

 だからナルトとサクラという守鶴を退けた下忍と中忍試験で成果をだした旧家の跡取り達(一部除く)が行くなら大丈夫だろと甘く見積もったのだ。

 大蛇丸。

 彼は名門の生まれでないがゆえに過小評価されがちな存在なのかもしれない。

 

「さて、二人とも。お前らはサスケを追え。

 コイツは俺が決着をつける」 

 

「死の森の続きか、まあいい。

 うずまきナルトは今のサスケ様には届かない、春野サクラはチャクラを使い切った。

 ならば貴様を討ち取るほうが大蛇丸様の為になるだろう」

 

「やってみろ」

 

 ナルト達を行かせようとする狭間と、脅威にならない二人より狭間を仕留めようとする君麻呂。

 両者の利害は一致し、戦いの火蓋は切られた。

 

「は・・・・・・」「ぐ・・・・・・」

 

 高まる戦意と殺意に空気が軋む。

 漲るチャクラが空間を圧迫していくようだ。

 

「百式観音!!」

 

「唐松の舞!!」

 

 それが最高潮まで高まった瞬間、両者は激突して世界を揺るがせた。

 衝撃に背を押されるようにナルトとサクラはサスケを追いかけるのであった。

 

 

 

 

 

 

 木ノ葉病院。

 そこには任務明けでチャクラが切れかけた状態でサスケを連れた音の四人衆と遭遇し戦い返り討ちにあった、並足ライドウと不知火ゲンマがいた。

 小隊を組んでいたシズネの応急処置と木ノ葉到着後に当代最高の医療忍者である綱手の治療を受けたことで二人は無事に回復した。

 

「しかしあの棺桶の中身がサスケだったとしたら、アイツラを相手にすんのは下忍編成チームなんかじゃとても無理です」

 

 並足ライドウが自分を返り討ちにした音の四人衆の実力からそう判断する。

 

「チャクラが切れかけていたのもありますが、万全の状態でもオレら上忍でも厳しい連中。上忍でチームを編成し援護に向かわせるべきです」

 

 このままではサスケのみならず優秀な下忍達まで失ってしまう。その心配から不知火ゲンマはそう告げた。

 だが木ノ葉の現状ではそれはできない。

 

「大蛇丸の来襲以降、今や木ノ葉は大国としての威厳を失っている。これを機と見た国内外の芽を摘む為に担当上忍すら役目から外し、アカデミー教員すら駆り出し、上・中忍を総動員している状況なんだ」

 

 五代目火影綱手は自分が任された木ノ葉隠れの現状に頭を痛めながら語りだす。

 次代の指導すら放棄してまでの総動員。

 それだけ火影在任期間最長の猿飛ヒルゼンを失った事実は重いのだ。

 また半ば傘下となった砂隠れの里の人員不足が深刻過ぎる。

 砂隠れは残った実力ある上忍を岩隠れとの国境に配備せざる得ず、里の治安維持すらギリギリなのだ。

 霧隠れの里が(条件付きで)援助を申し出てくれていることが救いだが、岩隠れと雲隠れが好機とばかりに攻めてこないとも限らないのだ。

 

「たとえ写輪眼が大蛇丸の手に堕ちようとも、今は他国との戦争回避を優先すべきだ」

 

 他の五大国とは違い、人柱力を二人ずつ擁する岩隠れと雲隠れ。

 しかもその両国の人柱力は尾獣化できるほどに熟練した実力者。

 相談役達や老人達が千手狭間を里から出そうともしないのも当然な状況なのだ。

 

「岩隠れと雲隠れの動きに三大国が同盟して当たるしかないんですね」

 

 木ノ葉はまだ人柱力と戦える綱手や自来也が居るからなんとかなる。

 しかし砂隠れは未熟な一尾で、霧隠れにいたっては三尾と六尾が所在不明。

 他の小国すら動き出しかねない情勢である。

 

「しかし大蛇丸の件だって、そうそう先延ばしに出来る問題じゃないはずです。

 力を取り戻せば、奴はすぐにでもまた」

 

「わかっている、だから私は相談役二人をカツユに着けてまで狭間の出撃を許可させたんだ」

 

((いやそれ脅迫))

 

「狭間と砂隠れの援軍が合流すれば、なんとかなるさ」

 

 私はそちらに賭けたんだ。

 と、伝説のカモは自信満々に言うのであった。

 





 補足・説明。
  
 今話は、君麻呂のもとに狭間が到着するまでです。
 シカマルは原作+アルファ的に頑張っていて、ナルトとサクラも君麻呂相手に奮闘しました。
 
 ナルト影分身体の変化。
 HUNTER×HUNTERのヒンリギのバイオハザードの手錠鳩みたいなことと、うしおととらの獣の槍を封じた赤い布みたいなことをしました。
 結果はまだ足りません。
 ですがナルトがうずまき一族を知ればより強化されそうです。

 狭間見参。
 追いついた移動方法は百式観音による投擲です。仙術チャクラによる感知を当てにして投げられまくりました。堅が使えなかったらヤバかったです。

 世界情勢。
 マジで岩隠れと雲隠れが攻めてきてもおかしくなかったです。
 特に岩隠れは資源に乏しく貧しいので。
 人柱力の四尾と五尾も健在で、さらに土影であるオオノキや大ツチや黒ツチなどの実力者が居るため、砂隠れに侵略する旨味があったら危うかったです。
 土影が千手アレルギー(どちらかというと、うちはアレルギーだが)なため、狭間の存在を酷く警戒しています。
 雲隠れもまた同様です。
 二尾と八尾に雷影とダルイやシーなど実力者揃い。恐らく侵略しなかったのは土影が暁を雇って牽制していたのではないかなと。

 霧隠れの条件。
 綱手の若さの秘訣です(出来るかは微妙だが、美容忍術を開発しだすとか)。
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