艦これ -ぐちり屋シリーズ-   作:mangan

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 艦これキャラクターによる銀魂のぐちり屋回のパロディーです。

 あ艦これタグが付いているのでお分かりかと思いますが、キャラ崩壊を自重しません。
 無理な方は今すぐ撤退!


第壱夜

 突如出現した謎の敵勢力『深海棲艦』と人類の戦いが始まってからどれほどの月日が経っただろうか。当初はシーレーンが寸断されたことによる生活への深刻な影響があったものの、制海権を取り戻すにつれ、かつての姿を取り戻し発展を遂げている。この鎮守府のある港町もその例に漏れない。

 そのため、この町は冬が迫り冷え込む夜になろうと昼間の活気を失わずに喧騒に満ちている。

 その中で俺は……

 

「……あぁ、やっちまったな~」

 

 一人首を垂れて歩いていた。

 

 鎮守府に程近い大通りには、何軒もの大衆居酒屋や食事処が軒を連ねている。それぞれの店の中からは香ばしい料理の匂いや、日頃の軍務のウサを晴らしたい者達の嬌声が漏れ出る。それらをまるでローレライの歌声と勘違いしたのか、誘われるように酔いどれ達が店の暖簾をくぐる。

 俺はそんな周りに一切気を配らず頭を抱えながら、歩を進めていた。

 

「……はぁ、どうすっかな~」

 

 周りの空気に反比例するように俺の気分はどんどん沈んでいく。こんな様子をウチの駆逐艦の一人に見られたら「何しけた面してんのよクソ提督!」と罵られそうだ。

 

 ――俺はここの鎮守府で提督を務めている。深海棲艦と渡りあう存在『艦娘』を従え、数多の戦を勝利で彩ってきた。ここまで聞けば自分で言うのもなんだが、立派に職務に励む軍人だと思うだろう。ただ、人間誰しも欠点があるように俺にも欠点がある。その代表格が今頭を悩ませる原因にもなっているギャンブル癖だ。部下である艦娘は主に建造により手に入る。また、大型建造という通常よりも大量に資材を使う方法を取れば、より強力な艦娘を手に入れることが出来る。しかし、資材を規定量投入すればいいというわけではない。建造する『妖精さん』のさじ加減で、同じ配合比でも違う艦娘が建造されるのだ。ここまで聞けば、このシステムはバクチに似ていると思われるだろう。そして、元来バクチ好きの俺は不覚にも嵌ってしまったのだ。

 むろんそんな計画性のない資材運用などを見逃すほど部下、特に提督を補佐する秘書艦は甘くない。俺は秘書艦の監視がある時しか大型建造ができなくなってしまった。

しかし今夜、正確にはつい2時間前。俺のゴーストが「今日はいける気がする」と囁いたので、秘書艦に内緒で大型建造をしていたのだ。

 結果から言うと目当ての超弩級戦艦や装甲空母は出てこなかった。そしてムキになってやり続けたため資材が危険水域に達し、後に残ったのは大量のまるゆだけだった。

 

 ――間違いなく明日当番の秘書艦にどやされる。

 

 無断で大型建造を行い、不注意により資材が枯渇。最近、小料理屋を営み始めた秘書艦の顔を思い浮かべると憂鬱な気分になるのも仕方がなかった。そこで酒でも飲んで現実逃避をしようと思ったのだが、俺がよく利用していた居酒屋は生憎と定休日だった。彼女の店に行くわけにはいかないしどうしようかと思っていた時、ふと目に留まった。

 

「……なんだ? ……ありゃ?」

 

 大通りからほんの一本入った裏路地にその屋台はあった。暖簾には『ぐちり屋』と書かれた文字が書いてあるだけで、何の屋台なのか見当もつかない。薄暗い裏路地と相まって怪しい雰囲気が醸し出されていた。

 

……まあいい。入ってみれば分かるだろう。

 

 さっさと温まりたいので、とりあえず暖簾をくぐることにした。

 

「ヘイらっしゃい」

「オ、オウ……今夜は冷え込むな~オヤジ」

 

 暖簾をくぐると現れたのは、人が良さそうなにやけ顔のオヤジだった。笑い皺の深さから還暦近いのだろうと推測した。

 

「ほんとにねェ~。近いうちに雪でも降るんじゃないかねェ。温暖化だなんだ言われてますがね。あったまってんのは地球の表面ばかりでさァ」

「全くだよ。俺の懐も今、絶賛氷河期突入だよ」

「へへ、旦那。今日は精々コイツで温暖化してくだせェ」

 

 そういうとオヤジは目の前の鍋を示した。中では様々な具材が出汁の中で踊っていた。

 

 ――おでんの屋台だったのか。

 

 冬の足音が聞こえてきたこの時期、こういった温かいモノが恋しくなっていたところだった。

 

「ああ…じゃあ熱燗と大根と巾着……あとハンペン」

「ヘイ」

 

 威勢のいい返事と共に徳利と御猪口が目の前に出される。酒を一口流し込むと体の中心に火が入る。飲んでいる間に、頼んだおでんも皿に盛られて置かれた。

 

 ――あぁうまい。

 

 味がよく染み込んでおり、出汁の香りが鼻腔をくすぐる。酒との相性も抜群で、体の芯から温まっていくのが実に心地いい。

 

「旦那、ここは初めてだねェ。何か悩み事でもあるなら、ここでグチこぼしていったらどうですか」

「ん?」

 

 俺はオヤジの突然の発言に首を傾げた。わざわざグチをこぼせとはどういうことだ?

 

「男は見栄張ってなんぼの生き物。職場でも家庭でもグチはこぼせねェ。赤の他人だからこそ話せる事もあんでしょ。必要なんですよ、男にはこういう場所が」

「……そういえばこの店の名前も『ぐちり屋』って書いてあったな。だがなぁ…………」

 

 なるほど、暖簾の名前はそういうことか。しかし、どうしたものか。

 

「俺も一応軍人だし……どこに人の目があるかわからないから……」

「大丈夫です。ウチはお客さんのプライバシーは完璧に守られてるんで。ここからは三人称読者視点になって、誰が喋ってるか分からないように名前とか地の文もぼかしていく感じなんで」

「ああそうなの」

 

 なかなかにメタな発言をするオヤジに白い軍服姿の男は適当に相槌を打つ……

 

「……ってうぉ! ホントだ!!」

「ええ、全編こういう感じなんで誰だか全然わかりませんよ。何でも喋れますよ」

「ああ、そうなんだ」

 

今度こそ理解して男は相槌を打つ。

 

「ちなみにここでは顔見知りと出会ってもしらねェ顔してやるのが通の飲み方なんで」

 

 そう言ってニヤリと笑うと、オヤジはどこからかプラカードのようなものをサッと取り出した。

 そこに書かれているのは簡素な注意書きのようなものだった。

 

『・好きなだけグチってください。

 ・一人で来て下さい。

 ・知り合いに会っても、知らぬフリをしてください。

 ・ここで聞いたことは、他言しないでください。』

 

「あとここで聞いた話は他言しないこと。スグに忘れること。何のしがらみにもとらわれずグチを吐ける場。それがうちの店なんですよ」

 

 店のルールの説明をし終え、オヤジは看板をしまう。

 

「ホラ、旦那も今日は余計なこと考えずに腹ん中全部ブチまけていってくだせェ。浮世の垢を全部落として明日からスッキリ生きていきやしょう」

「つってもな~。 さっきまるゆ量産してる時もグチってたし……」

 

 わりと職場でもグチっていた男にはわざわざ蒸し返す必要はなく、何を話そうと頭をひねっていた。そんな時だった。

 

「こんばんは」

 

 屋台に静かだが凛とした声が響く。新しい客がやって来たのだ。

 

「ヘイらっしゃ…おお、いらっしゃいクールビューティーちゃん。今日はここで締めかい?」

「ええ、流石にこの時間から店仕舞いはオヤジさんも困るでしょう」

「悪いねェ、気ィ使わしちまって。まぁ、いつもみたいに腹ん中の不満は全部ブチまけていってくだせェ」

 

 男は巾着をつまみながらその会話を聞いていた。

 ぎこちなさを感じさせない自然な会話運び。その、気心の知れたやり取りを聞く限りどうやら常連客であるらしい。

 

「旦那すまねェ、ちょいと右へつめてもらえやすか? この人左腕に飛行甲板抱えてるから」

「……飛行甲板?」

 

 オヤジの口から出た飛行甲板という聞きなれた単語に反応し、男は思わず客である女性を見る。そして女性も、これから席を譲ってもらう相手の顔を見ようとしていた。

 

「…………」

「…………」

 

 ビシッという音が聞こえそうな空気の凍り方をした。寒さゆえではない。二人が互いに相手を認識したからである。

 女性はクールビューティーと呼ばれるに相応しい佇まいだった。左サイドに結った黒髪から覗く顔は整っており、特に目は意志の強さを感じさせる冷たさと力強さを感じさせた。左腕に空母特有の飛行甲板を携え、青い袴の弓道着を着ていた。そして、垂の部分には見慣れた『カ』の文字が書かれていた。

 

「……どうぞ」

「……どうも」

 

 取りあえず男は席を譲り、女性は席に着いた。しかし、それ以降どちらも口を開けられなかった。お互い少しでも会話の舵取りを誤れば地雷を踏む。海軍式に言えば触雷して轟沈することが分かり、気まずい空気が満ちていた。

 その膠着状態を破ったのはどちらでもなく、店のオヤジであった。

 

「どうしやしたお二人さん? 急に黙っちまって……まさか……」

 

 怪訝そうな顔をしながらそう言うと、サッとプラカードを掲げて見せる。

 

『・好きなだけグチってください。

 ・一人で来て下さい。

 ・知り合いに会っても、知らぬフリをしてください。

 ・ここで聞いたことは、他言しないでください。』

 

「…………」

 

 それ以上、親父は何も言わなかったが、ちょいちょいとプラカードに書かれた文を指差してみせた。特に3行目のあたりを。

 

「…い、いや。別に」

「エエ……オヤジさん熱燗。それと適当に選んだもの。あと、いつもの」

「へい、ボーキ特盛丼でございやすね」

 

 男が他人のフリをしたのに合わせて、クールビューティーちゃんも何事もなかったかの様に注文を出す。その様子からは先ほどの動揺など微塵も伺えない。

 

 ――流石だな。

 

 男はそんな様子のクールビューティーちゃんを見て思わず感心した。てっきり自分のようにまだ慌てているのではないかと思ったが、もう切り替えているのだ。そして、渡された酒を飲む彼女の横顔を見つめる。

 

「…………」ブルブルバシャバシャ

「…………」

 

 男の視線の先には無表情のままアル中のように手を震わせているクールビューティーちゃんがいた。震えが激しく、お猪口を口に持って行く頃にはほとんど中身を零していた。

 

 ――前言撤回。激しく動揺していらっしゃる。

 

 その様子を見て男はクールビューティーちゃんに話しかけることにした。彼女の様子を見て緊張がほぐれたからかもしれない。

 

「……あのォ。…けっこう来るんですかこの店」

「は?」

「いや…今あの、いつものって言ってたから……」

「…………」

 

 オヤジとの会話やボーキ丼云々の応対を見る限りクールビューティーちゃんはどう見ても常連だった。

 この屋台が『ぐちり屋』であることを考えると、相当な恨み辛みが溜まっていることが予想できる。飯の量以外に何か不満があるのだろうか。

 

「結構あの、グチとか…溜まってる感じで?」

「いえ……少々…ほんの2,3回? ……ですよねオヤジさん」

 

 あくまで冷静な表情と口調でクールビューティーちゃんがオヤジに同意を求める。

 

「50回くらい来てますね」

「あっ、ちょっとオヤジさん余計なこと言わないでやめて」

 

 がっつり常連だった。ついでに右手の徳利も震えだした。

 

「え? 今日もグチ言いに……」

「いえいえ、今日は普通に飲みに…お酒とかボーキとか……」

「またあの大口紫もやしのことですか? へい、ボーキ特盛丼」

「オヤジさんんんんん!! 余計なこと言わないで、やめてェェェ!!」

 

 オヤジが茶色いものが大量に積まれた丼ぶりを渡しながら暴露した。暴露された方のクールビューティーちゃんは、そのあだ名もネタなのではないかと思える程の狼狽えようだった。ただそれでもボーキ丼は受け取る。そこは譲れないようだ。

 

「へェー。東方でもないのに紫もやしなんているんですか。大変ですね。そりゃグチも出るわ」

「いやいや違うんですよ。もやしですが、別に悪口とかネチネチ言ってるんじゃなくて――」

「そうですね。ネチネチ悪口っていうか。毎回簡潔に『死ねッ』って言ってるだけですもんね」

「オヤジィィ!! 『死ね!!』 お前が死ねェェ」

 

 ついにクールビューティーちゃんがクールさを捨てた。しかし、狭い屋台で暴れるわけにもいかないので、顔を隠すように目の前のボーキの山を掻き込む。

 

「いや聞いてくださいよ旦那。こちらのクールビューティーちゃんの同僚、とんでもないダメ軽巡らしくてね。自称世界水準とか言っときながら耐久値と攻撃力が低くい上に艦載機積めなくて、遠征ぐらいにしか使えないもやしのくせして、決め台詞が『フフフ、怖いか?』 とかいう中二病丸出しのセリフ吐いてくる、ビッグマウスなワケでさァ」

「ああそう…大変だな。大変だけど『死ね』はちょっと衝撃的だったね」

「い…いえ死ねっていうか…。それは言葉のあやというか…。愛すべきゆえの『死ね』です。ホントに死ねなんて思ってたら死ねなんて言えないですからね」

 

 私が問題にしているのは彼女の態度です。実力があって尊大な態度をとるのならまだ分かります。しかし現在の彼女はそこまで実力が備わってない。虚勢を張る前にまず鍛錬すべきではないのか。そう思ったからこその死ねです。言わば愛の鞭です。そもそも私が五航……後輩達に厳しく言っているのも練度が低いことを嘆いての事。ゆえにこれも愛の鞭です。全ては愛ゆえの行動なのです。

 

「イエェェスッ! アガペー!!」

 

 クールビューティーちゃんは普段からは想像もつかないような饒舌ぶりを発揮して自己弁護を図る。さっきボーキ丼を流し込むために一気飲みした徳利酒が効いたのだろう。その様子を男はハンペンをつまみながら、オヤジは頷きながら聞いていた。

そもそも彼女が死んだら、死ぬのはお前と相方の赤いのだぞ。死因は餓死だ。

 

「ちょっと…わかってます? オヤジさん、もう一回あの看板あげてください。もう一回あげて」

 

 少し冷静になったクールビューティーちゃんはオヤジに看板を見せるよう促した。オヤジは素直に看板を上げる。

 

『・好きなだけグチってください。

 ・一人で来て下さい。

 ・知り合いに会っても、知らぬフリをしてください。

 ・ここで聞いたことは、絶対に他言しないでください。』

 

「わかってますよね? よく見てください。4番目よく見てください。穴が開くほど見て」

「わかってるわかってる。大丈夫大丈夫。」

「本当に分かってますよね?」

「あっちょっと嬢ちゃん3番目よく見て」

 

 クールビューティーちゃんが鋭い目つきで、男に何度もルールを確認させるがオヤジから注意が入る。

 そんな剣呑な雰囲気になっている時だった。

 

「おーう! オヤジまた来たぜ。フハハハハハ!!」

「「!」」

 

 新しい客が来たようだった。快活さがあふれ出てくる声の少女だ。

 

「あーフフ怖ちゃん、遠征帰りかい?困った人だ、もう出来上がってるじゃねーですか」

「いや~今日冷えるからさァ! ちょっとそこで一杯ひっかけてきちまったよ! だがこっからが本番だ!! 夜戦突入だ! ビビってんじゃねぇぞ! …おっ! 今日はまたぐちり屋がいっぱい揃ってるな! こりゃ楽しみだ!! フハハハハハ…」

 

 フフ怖ちゃんと呼ばれた少女が、カウンターにのしかかるようにして前を向いたまま動かない男とクールビューティーちゃんの顔を笑いながら覗き込む。

 

「ハハ…ハ………」

「「……」」

 

 はい、本日2回目のザ・ワールド。クールビューティーちゃんの時と同じだ。おでん鍋の煮える音がやけに大きく響く。

 やって来たのは左目に眼帯をした少女だった。暗色系の服に身を包み、胸元のネクタイは着崩している。整った顔立ちや発育のいい胸を見ると女性らしさを垣間見ることができる。そして、紫色の頭の両サイドに何やら機械チックなトンガリが付いていた。

 またもや知っている艦娘だった。毎回思うが、そのトンガリどうやってくっつけているんだ?

 

「アラ? どうしたんですか? クールビューティーちゃん、フフ怖ちゃん。顔色悪いですよ。ホラホラ何やってんですか。つめてつめて、こっからが本番なんでしょ」

 

 オヤジに促されるままフフ怖ちゃんは男の隣に腰を落ち着けるが、その顔からはすでに酔いが覚め、変な汗がしたたり落ちていた。

 しかし、オヤジの言う通り。ここからが本番だった。

 

「いや~今ね、ちょうど盛り上がってたトコなんですよ。このクールビューティーちゃんの話で――」

「いやいやいやオヤジさん!! その話はもういいんじゃない!? それはもういいんじゃないかしら!?」

「…え? 何だ? 何の話だ?」

 

 オヤジがフフ怖ちゃんに先ほどまでしていた話をしようとすると、クールビューティーちゃんはこれまで以上に慌てだした。

 

「実はね、この人の同僚の大口むらさ――」

「あ゛あ゛あ゛あ゛!! あれもしかして空母ヲ級じゃない!?」

「いや、空母ヲ級ってお前。こんな所にいたら、やばいからね」

「その紫もやしが実力もねーのに『フフフ、怖いか?』とか大口叩いて、もう死――」

「見てェェェ!! あれ絶対空母ヲ級だって!! ちょっとみんなで撃破して経験値もらいに行きましょうよ!!」

 

 クールビューティーちゃんは全力でオヤジの話を妨害しようとする。その様子は面白さを通り越し憐れみを感じさせた。もう青空母ちゃんと呼んであげようかな。

 

「へ…へェ~。た…大変だな…なんか。フフ怖かァ…奇遇だな。俺の口癖と一緒だぜ……」

「あーそういやそうだよねフフ怖ちゃん…アレ? フフ怖ちゃん? なんか涙目になってやせんか?」

「え!? なってねーけど! 全然なってねーけど!! ゴミ入ったかな!?花粉症かな!?」

 

 途切れ途切れでも話の内容はわかったらしい。フフ怖ちゃんは時折鼻をすすりながら必死に目を擦っていた。

 

「……あの、私…もう、ちょっと帰っていいですか?」

「え?」

「ちょっと食べ過ぎて具合悪くなってきました」

 

 場の空気がかつてないほど重くなり、堪らずクールビューティーちゃんが戦線離脱しようとする。

 しかし、オヤジの辞書に撤退の二文字はない。

 

「ちょいと待ってくださいよ、クールビューティーちゃん。フフ怖ちゃんの話も聞いてやってくだせーよ」

「!!」

「同じフフ怖でもこっちのフフ怖は全然違いますよ」

「いやいやいやいや、いいって!! 俺の話はいいってオヤジ!!」

 

 今度はフフ怖ちゃんがやめさせようとするが、オヤジはすでに進撃をポチっている。

 

「実はこのフフ怖ちゃん、よく遠征任務に出撃してるんですけどもねェ」

「あっちょっ――!!」

「でね、フフ怖ちゃんはいつも駆逐艦の子供達連れて行って世話してあげてるらしいんですよ」

「ヘェー。スゴイね、顔に似合わずそんなことしてんだ。幼稚園の保母さんみたいに引率してるんだ」

「イイ娘でしょ。今時こんな面倒見のいい娘いないでしょ」

 

 オヤジはうんうんと頷きながらフフ怖ちゃんを褒める。ただ、話を聞いている2人は一体どんなグチに繋がるのかと首を傾げる。

 

「しかし、最近とある全空母の母とかいう軽空母が、餌付けして邪魔し――」

「あ゛あ゛あ゛あ゛!! アレもしかして那珂ちゃんじゃね!?」

 

 とんでもない嫉妬娘だった。そういえば、駆逐艦の子たちは遠征の報告の後は真っ先に彼女の作ったおやつに飛びついていたな。一緒に貰いに行けばいいのに。

 

「しかも提督もたらしこんでるんですよ。『お風呂にしますか?ご飯にしますか?それとも…』とか言って夜せ――」

「見ろォォォォ!! アレ絶対那珂ちゃんだって!! オイちょっとみんなで『解体のアイドル、那珂ちゃんだよー!』 やってこよーぜ!!」

 

 結構面倒見のいい姉御肌なのかと思ったが、年頃の女の子らしく嫉妬もするようだ。あと那珂ちゃんいじめはやめよう。

 

「最低だと思いやせんかこの女? 小さい子を任せられるわけねーでしょこんな女。だから俺はね、もっと子供たちと触れ合えって言ってんですけど、何せ帰港するとすぐそっち行っちゃうから――」

「こんばんは~」

「「「!」」」

 

 また新たな客が来た。そして座っている三人は皆等しく身を固くした。

 

「ああ、いらっしゃいお艦さん! あれ? 今日は店休み?」

「ええ、ちょっと買い物帰りに寄ったんですけど。あのォこれ、お店で出す料理仕込み過ぎちゃって。いつもお世話になってる親父さんにと思って」

「ああ! すまないねェ。いつもありがとうよお艦さん」

 

 オヤジは嬉しそうに風呂敷包みを受け取る。どうやら料理が入っているようだ。オヤジに風呂敷包みを渡す時にお艦さんを確認できた。

 お艦さんは落ち着いた印象の女性だった。ワンポイント柄の和服をタスキ掛けにし、胸防具なしの装いは弓道における女性の礼射のスタイルそのものだった。長い髪をポニーテールにまとめあげ、穏やかな表情を浮かべているのは見慣れた軽空母だった。

 何故今日この店の暖簾をくぐったのかと男は後悔した。何だここ? 3-2かここ? お仕置き部屋かここ?

 

「ああ、座って座って! ほら若いの席つめる!! 淑女のご登場だよ。ひょっとしてお艦さん、さっきの話聞こえてた?」

「いえ何も」

「ああ、よかったねフフ怖ちゃん!! いい機会だ!! どうだいこの人に相談したら? お艦さんは気立てのいい人だよ」

「「「…………」」」

 

オヤジはさも良かったと言いたげにフフ怖ちゃんに話を振るが、3人とも全く反応がない。

 

「…アレ? どうしやした皆さん?血の気が0ですよ皆さん」

 

 さすがのオヤジも3人の異変に気付いた。まるで蛇に睨まれた蛙のように身動き一つとれない3人であった。その中にひときわ異彩を放っている者がいた。

 

「フフ怖ちゃん、アレ? フフ怖ちゃん、何か口から泡出てますよ」

「まァ、どうしたのかしら? 大丈夫ですか?」

「あれ? 背中にそんな艤装つけてたっけ?」

「矢? 矢だわ」

「背中に矢が……刺さってるね」

 

 そう、フフ怖ちゃんの背中には矢が刺さっていた。オレンジ色の。

 

 

ブシャアアアアア(大破)

 

 

 直後、フフ怖ちゃんは大量の鮮血を出しながら白目を剥いて倒れた。

 

「フフ怖ァァァァァ!!」

「ありゃりゃ、こいつは大変だ」

「通り魔だわ、きっと通り魔の仕業よ。怖いわ」

「弓矢を使うのを通り魔とは言いません。ヒットマンと呼びます」

 

 普段の落ち着きを取り戻したクールビューティーちゃんがすぐさま駆けつけ、フフ怖ちゃんを介抱する。

 

「これは相当な化け物の仕業ですね。私の索敵にも掛からず一撃で大破、鎧袖一触とは正しくこのことですね」

「こいつぁ早いトコ店仕舞いした方が良さそうだ」(棒)

 

 軍服姿の男は店仕舞いを促し、逃げる算段を立てようとする。こんな危険海域長居したくない。

 

「大丈夫ですよ。ターゲットは始末したから、もう犯行現場には戻ってきませんよ。さっ飲みましょう」

 

 お艦さんは何でもないと言わんばかりに飲みの誘いをかける。いつもの笑顔のはずだが、影が濃く見えるのは裸電球のせいだけではないはずだ。

真っ先に反応したのはクールビューティーちゃんだった。

 

「オヤジさん。私ちょっとフフ怖さん入渠させてきます。」

「ああ、すまないねクールビューティーちゃん」

「おいィィィ待てェェェェ!!」

 

 クールビューティーちゃんはフフ怖ちゃんを抱え、そそくさと戦線離脱した。

 

「俺を一人にするつもりか!? 俺を怒り狂う化け物の檻に一人残していくつもりか!?」

「何をしゃべってるんですか?」

「いっ…いや俺もちょっとフフ怖ちゃん心配だから、ちょっと付添おうかな~。なんて」

 

 男も逃げようとするがしかし。

 

「いやでも、もう行っちゃいましたよ」

「早っ!! 12行であんな遠くまで早っ!!」

「もういいじゃないですか。こちらに来て一緒に飲みませんか?」

 

 笑顔で誘ってくるがお艦さんの後ろからドス黒いオーラが漂っていた。フフフ、怖い。

 

「アラアラなんだい、お艦さん。旦那が気に入ったのかい?」

「ウフフフ。お酒お酌します」

「ああ、いいね。絵になるじゃないか。なかなかお似合いだよお二人さん」

 

 オヤジにはこの光景が微笑ましく見えたのだろう。ただ、男の方は『飲んどる場合かーッ』という状態だった。

 

「ハハ…ハハ…そうですか」

「ささ、もっとこちらに」

「あ、スイマセン」

 

 お艦さんに勧められるまま震える手で杯をあおる。すると、お艦さんから話を振ってきた。

 

「こちらの店にはよく来られてるんですか?」

「いや、今日が初めてなんですけど、たまたま立ち寄っただけで。スゴイ変わった店ですよね~ぐちり屋なんて」

 

 そこで男はふと気になった。逆にお艦さんはどうなのだろう。食べ物を渡すほどオヤジと親密な関係ということはかなりの常連なのではないか?

 

「あのォ…お…お艦さ…お艦様は結構ここにぐちりに来てるカンジなんですか?」

「これ位ですかね」

 

 質問に答えたのはオヤジの方だった。オヤジは右手を開き5本指を立てて見せた。

 

「あっ5回。あっ思ったよりアレなんですね」

「最近は週5くらいで通いつめてまさァ」

 

 男は、ブフゥゥゥッ!! と思わず酒を噴霧する。 

 

「どんだけェェ!! どんだけ恨みつらみ抱えてんの!? どんだけグチこぼしに来てんの!?」

「まだここに配属されて航空戦力を一人で支えていた頃からだから、結構な年月になるかもね?」

「生粋のぐちり屋だよ! グチリのスペシャリストだよ!」

 

 相当根が深いようだった。いつもの優しい表情の裏には、そんなおぞましいものが隠されていたのか。

 

「今じゃ搭載機数が少なくて主戦力にはなれないし、レベルがカンストしちゃってね。内地勤務がもっぱらなんでさァ」

「ああ、そこなんでしょーね。大体想像つきますよ。まだ戦える的なアレでしょ」

「いや、そっちはそうでもないんでさァ。おかげで小料理屋を開けるようになったみてェですし」

「へぇー」

 

 てっきり自分も艦娘なんだから、もっと使って欲しいというグチかと男は思ったが違うらしい。では一体何なのか?

 

「お艦さんのグチは提督のことみてーでね」

「!!」

 

 思わず盃を進める手が止まった。

 

 ――え?…それって…………

 

「お艦さんなんだっけ? あのバクチ狂いのクソ提督」

「失敗ペンギン提督です」

「あっそう! シッペ」

「……いや略さなくてもいいんじゃないですか? ヒドすぎるんじゃないですかそれは?」

 

 一応シッペ呼ばわりの抗議をするが、彼女のグチが気になる。

 

「いやねェ。さっきも言ったようにこのお艦さん、鎮守府初の空母ということで前線で活躍してたんですけどねェ。レベルカンストするぐらい働かされたかと思ったら、当番制の秘書艦以外は放置プレイかましやがるんですよ。おまけに折角小料理屋を開いたってのに、たまにしか顔を見せねぇときたもんだ。ひどいと思いやせんか?日頃の行いがそんなんだから、この前の攻略作戦もやたらお仕置き部屋に放り込まれて被害が拡大したんですよ」

「それシッペ全然関係ないよね。ただの羅針盤のせいだよね」

 

 口では反論しつつも軍服姿の男は思案顔になる。確かにまだ一航戦の2人も居ない初期の頃は、唯一の航空戦力だった彼女に頼りきりだった。それにも拘らず、他の艦娘の練度向上の掛け合いや正規空母の登場から彼女を放置していた。そのような扱いを受けた彼女の気持ちを考えると、男は申し訳ない思いで一杯になるのであった。

 

「まァ、そのシッペをどうにかできねーかって。最近はそんなグチばかりでねェ。グチっていうか計画って言った方がいいのかね?」

「え? ……何、計画って? 何かスゴイ怖い響きなんだけど」

 

 オヤジの一言に、悔恨の念を感じていた男の頭の中に突如としてエマージェンシーが鳴り響く。あまりにも物騒な言い方だったので思わず聞き返した。

 

「まァ腐っても軍幹部なんでね、よっぽどうまく事故に見せかけねーと。酒たらふく飲ませて泥酔させたたまま港へ連れ出し――」

「オイぃぃ!! お前ら一体何企んでんだ! シッペを一体どうするつもりだ!?」

 

 オイ、さっきの懺悔返せ。まさかこんなところで上官暗殺計画が練られていたとは思いもしなかった。

 

「フゥ……ちょっと飲みすぎてしまいました。スイマセン。港に戻って風に当たってきますね。」

 

 そういうとお艦さんはお代を置いて席を立った。あとに残された軍服姿の男はその背中を見送る。

 

「…ヒェー、危なかった。……ハァ、なんか疲れた。帰ろう…オヤジ、お代ここに置いとくぞ」

「あー、ちょいと待ってくだせェ旦那」

 

 命の危機に瀕し、飲む気も失せた男が席を立とうとすると、オヤジが呼び止める。

 

「あ?」

「ひとつ言っておきたい事がありやしてね」

 

 呼び止めたオヤジはおでん鍋用の大きな蓋を取り出しながら語りだした。

 

「俺ァ何十年も人のグチを聞いてきた。何千何万のグチをずっと聞き続けてきた」

「人の悪口、仕事の不満、気の滅入るようなものばかりでさァ。だがそんなグチを何故何十年も聞き続けることができたのか」

 

 おでん鍋に蓋をし、オヤジは男に向かってニヤリと笑う。

 

 

「グチの裏には、愛情があるからでさァ」

 

 

 出していた食器類を奥のカウンターに戻しながらオヤジは続ける。

 

「こんなに仕事を一生懸命やっているのになぜ思う通りにならない。こんなに大好きなのにどうしてこの人は思う通りにならない」

「さっきの連中もそうだったでしょう? グチってのは、全て思う通りにならない愛情からくるただのぼやき、ただのノロケ話と変わりゃしねーんですよ」

 

 片し終えたオヤジは屋台の前の方へ行く。

 

「……ここまで言えばもうわかるでしょ」

「旦那、いや……」

 

 

「シッペ提督。……お艦さんの事よろしくお願いしますね」

 

 

 オヤジはそう言い残すと屋台を引いてどこかへ行ってしまった。

 

「……」

 

 あとに残された“俺”は、そのまま立ち尽くしていた。

 

 俺は無意識に鎮守府へと足を向けた。

 

 最初は歩いていたが、だんだん早足になり、終いには駆け足になっていた。通行人にぶつかりながら全速力で足を動かす。

 

 ――確か、あるはずだ…!

 

 鎮守府正門を走り抜け、静まり返った建物の階段を駆け上がる。

 

 ――今すぐ、伝えたい!

 

 自分の執務室に飛び込み、息も整えず積んである書類を乱暴に漁る。書類が舞うが知ったことか。

 

 ――この思い!……彼女に伝えたい!!

 

 

 

 

 

 

 漆黒の海を湛える軍港に行くと彼女がいた。コンクリートで固められた港の波打ち際に、お艦さん――鳳翔さんが立っていた。

 

「アラもう帰ってきたんですか? オヤジさんは?」

 

 足音に振り返った鳳翔さんが俺を見て声をかける。俺は彼女の横に立つ。

 

「……ああ、急用があるとかで店仕舞いしてな」

「…そう。……残念、もう少しグチりたかったんですけど……」

 

 そう言うと彼女はまた海の方へと視線を戻した。俺は彼女と同じ方向を見ながら声をかける。

 

「店、開けられるか?」

「え?」

 

 鳳翔さんが驚いた表情でこちらを向く。俺は気恥ずかしそうに帽子のつばに手をやりながら、手に持っていた書類を彼女に見せる。

 

「グチり足りねーなら……つき合ってやってやるよ…………これからも、ずっと」

「……ケッコンカッコカリ」

 

 そう。鳳翔さんが読み上げたように、俺が手に持っているのはケッコンカッコカリの書類一式だった。今まで放っておいて何を今さらと言われるかもしれないが、もうさみしい思いをさせたくない。世話になった恩返しをしたい。そして何より、彼女の側にいたい。ゴチャゴチャといろいろ混ざった思いからの行動だった。

 それを見た鳳翔さんは呆けていたが、しばらくすると腰に手を当て

 

「……ハァ」

 

 盛大にため息をついた。

 

「え?」

「よりにもよって求婚のセリフがグチに付き合うだなんて。月が綺麗ですねの方がまだ詩的ですよ」

「え? …あれ?」

 

 ジト目で睨む鳳翔さんに俺は盛大にあせるが

 

「とりあえず今日は」

 

 鳳翔さんが俺の腕を取る。そして、俯いたまま海に背を向けて歩き出す。

 

「……朝まで……グチにつき合ってもらうかもしれませんよ」

「……フッ…構やしねーさ」

 

 鳳翔さんと共に港を後にしながら俺は彼女に囁く。

 

「俺ァもう、一生付き合ってやるって決めたからな。お前のグチに」

 

 俺の腕をつかんでいる彼女の手に自分の手を重ねると、彼女は小さく笑みをこぼした。

 

 

 ――やれやれ、長い夜になりそうだな。

 

 

 俺が感慨に浸っていると、不意に鳳翔さんが話しかけてきた。

 

「そういえば、ここに来る前に在庫の確認をしたんですよ。資材の。」

「…え?」

 

 思わず彼女の顔を見ると、満面の笑みをこちらに向けていた。

 

「鋼材がものすごく減っていたんですけど……どういう事でしょう?」

「……ハッ!!」

 

 ――忘れてた! 完全に失念していた!! っていうかこのタイミングで切り出す話題か!? 空気読めよ!!

 

顔を引きつらせる俺に向かい、鳳翔さんはそっと体を寄せ囁きかける。

 

「じゃあ、朝まで合って下さいね? 私のグチに。書類の件はそれから」

「…………」

 

 撤退の選択肢はなく、俺はそのまま夜戦に突入するしかなかった。戦闘海域は『居酒屋 鳳翔』である。

 

 ――やれやれ……本当に長い夜になりそうだな……

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、とある鎮守府は朝から大わらわだった。鋼材がほとんどなくなっており、日の出とともに遠征部隊が編成され、ブーブー文句を言いつつも出撃が繰り返された。ただ、天龍がなぜか朝から謎の入渠をしており、龍田が目を血走らせながら犯人探しをするなど資材確保以外でも混乱が生じた。しかし、もっとも艦娘達を驚かせたのは、青い顔をしながら仕事をする提督と彼の横で手伝うホクホク顔の秘書艦の手に揃いの指輪があることであったそうな。

 

 

 

 

 

 

 とある鎮守府のある港町。そこの路地裏に今日も一台の屋台が店を構える。そして、『ぐちり屋』と書かれた暖簾をかき分けて、今日も客はグチをこぼしにやってくる。

 

「ヘイらっしゃい」

 

 “あなた”も日頃の悩みに疲れたらお立ち寄りくだせェ。余計なこと考えずに腹ん中全部ブチまけていって、明日からスッキリ生きていきやしょう。

 




あとがきのようなもの

 長々とこんな駄文を読んでいただきありがとうございました。艦これのアニメ化と銀魂アニメ再開で舞い上がって前々から作っていたものを挙げてみました。ちょっとでも笑っていただけたら幸い。今後も何かしら書きたいのでご指導ご鞭撻よろしくです。
……うん、ぬいぬいが言わないと気持ち悪いだけですね。こちらの落ち度です。ごめんなさい。
グチでも何でもいいのでコメントを頂けたらうれしいです。じゃあ、明日からスッキリ生きていきましょう!
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