造の魔法使い   作:星のニースケ

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第16話 ゲームだけは得意な歩田君

 お礼をしようとしたが心さんの姿はもうなかった・・・。

 

風月「どうしたの?」

 

歩田「いや、なんでもない。それよりいいのか?」

 

風月「全然いいよ?乃愛もエシュさんも大丈夫でしょ?」

 

乃エシ「うん」

 

歩田「ヨシャ」

 

 心さんには本当に感謝だな。それにエシュも話したことすらない乃愛さんもOKしてくれた。学校だと入りたいと言っても無視されることがほとんどだったからとても嬉しい。

 

エシュ「明日あるから座りなよ」

 

歩田「はい」

 

 俺はエシュに誘導され、エシュの隣に椅子を置きそれに座る。

 ・・・ん?エシュ?こいつ散々フラグ立ててたくせに無事だったのか?

 

エシュ「勿論だとも。森の中にでかい家を作って快適に過ごしたさ。」

 

歩田「そうだったんですか。」

 

エシュ「あれで無事じゃない方がおかしいよ。まっ、どっかの誰かさんはヌールスに噛まれてメリーに保護された挙げ句の果てに、メリーの服まで着て新聞に載せられてたらしいけどね〜。ね?歩田〜?」

 

歩田「あぁ、そうらしいな。全くそんな間抜けこの世のどこに存在するんだろうな?」

 

乃愛「いや、君のことだよ?」

 

歩田「わかっとるわい!」

 

 「この状況でわからないやつ、相当頭が鶏レベルだろう」とツッコミを入れる。内心でしかこんなツッコミを入れないのは勿論、そんな勇気がないからだ。

 ツッコミに勇気?と思ったなともいるかもしれないが、インキャからしたら初めての相手にそんなこと言えないのである。流石のインキャでもそんなことはないと思う人もいるかもしれないが、きっとインキャになったことがないからだろう。・・・まぁ、この小説を読んでいるのは(作者も含めて)インキャだけだろうがな。

 

エシュ「へー、わかってたんだ。歩田のことだから3日で記憶がなくなると思っていたよ。」

 

歩田「誰が鶏だ!」

 

風乃(なんだかんだ言ってこの2人、結構仲良くね?)

 

歩田「そういえば、2人は大丈夫だったの?あんな犬小屋以下の犬小屋で。」

 

 俺は一番心配だったことを聞く。俺でさえ阿鼻叫喚してしまったのだから、きっとこの2人はもっともっと、ほっともっと恐怖していたはずだ。

 

風月「犬小屋?フツーに実家に帰ってたけど」

 

乃愛「同じく」

 

歩田「え?実家?」

 

風月「うん、実家」

 

歩田「へー?」

 

 なるほど、なかなか俺たち以外の人が来なかった理由って実家に帰ってたからなのか。・・・じゃあエシュには実家がないってことか?

 

エシュ「あぁ、私がまだ幼い頃に両親・・・父親が死んだよ」

 

歩田「じゃあ、母親は生きてるるんですか?」

 

エシュ「・・・わからない」

 

 これは非常に気まずいことを聞いてしまったようだな。さぁ、ここからどうやって遊ぶモードに切り替える?それなりに場の調整が得意な奴がいないと、どんよりとした空気のままでゲームをやることになるぞ。さぁ、誰が空気を変える?あっ、俺はお察しの通りできないぜ⭐︎

 

エシュ「効果が重くなった気がするが、ゲームを続けようじゃないか。」

 

 エシュ、お前こんなことできたんだな!・・・あんま空気変わってなくね?まぁいいか。

 

風月「そうですね!続けて神経衰弱でいいですか?」

 

エ歩乃「いいよ〜」

 

歩田「しゃっふるは俺に任せてください。得意分野なんで」

 

 俺はとても早い手つきでシャッフルをする。俺の友人に「お前は本当にシャッフルと空気をどんよりさせるのは得意だよな!」と言われたかがある。なんか余計なのも混じっているが、これならギリギリ褒め言葉だろう。

 そして机に適当にトランプを並べた。その瞬間俺にとんでもないほどにいい案が思い浮かんだ。

 

歩田「この試合でゲーム終了時の組数が一番少なかった人が、下着だけで館内を歩き回り、人にあったら土下座してごめんなさいというのはどうでしょう。」

 

 ここでOKを出せば、色んな角度から見てもキモいことしなければならない。まぁ、この3人がいいと言ってくるはずもないと確信して、冗談で俺は言った。

 

エシュ「私は別に構わないよ。」

 

風月「まぁ、私も別に」

 

乃愛「私も」

 

歩田「えっ!?」

 

 あまりに予想外の答えだった。負けたら下着だけにならなきゃいけないのに、OKをだしただと!?男ならともかく女性がこれを飲んでいいのか!?今のご時世「女性が」なんて言ってはいけないとは思うが、俺からしたらどうでもいいことである。人によって男性と女性に抱く価値観は勿論違うのだからそんなに敏感に反応しないでほしいところである。

 

エシュ「『えっ!?』て歩田が言い出したことじゃないか」

 

歩田「まぁそうだけど、まさかいいよって言ってくるとは思わなくて。」

 

エシュ「別に歩田が一人負けするだけだからいいだろう?」

 

風乃「えぇ」

 

歩田「少々舐めているようだが、俺はトランプ遊びは強いぜ?」

 

 俺は記憶力がゴミだが神経衰弱になると、何故かスイスイとカードの位置と番号を記憶することができるのだ。だから俺は神経衰弱で最下位にない。つまり、この3人の誰かの下着を『無料』で拝めるということだ。この際、エシュなども関係ない。服を脱いだら全員が『女性』になるのだ。




2026文字、狙ってたわけじゃないけどなんかすごい。
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