このクソみたいな罰ゲームを早く終わらせるために、俺は廊下を全力ダッシュした。パンツ一丁で走りやすいおかげか、スタートからグングンと加速し減速して今廊下に倒れている。どれくらい走ったのだろうか?今まで走った道を振り返る。・・・走った距離はだいたい80メートルくらいということがわかった。この程度走っただけでとんでもないほどに呼吸が乱れて、廊下に倒れている俺が惨めで仕方がない。
しかも、全力疾走をしてグングンと加速したって、走っているのが俺だったら小学三年生にも追いつかれてしまうかもしれない。異界に入ってから月の魔導書を読んで月魔法を取得したりしたが、結局のところ体力などは全くと言っていいほど強化されていなかったのだ。むしろ少なくなっているかもしれない。何故なら、ここ最近ずっと気絶しては寝たきりを繰り返しているからだ。気絶をしまくることに関しては魔法や体力錬成以前の話だと俺は思う。異界に来て以降気絶するとこが増えたのだから何か秘密が隠されているのではないか?と疑問に思う。
しかし、いくら俺が考えても意味のないことくらい知っているのでそこは考えないことにした。それに今は疲れ切っているのでまともに考えることができない。
歩田「はぁ〜、えっ!?」
俺が寝返りを打つとそこには靴があった。いや、靴だけじゃない。ちゃんと足が生えている。つまり人間だ(当たり前)。誰かと恐る恐る顔をあげると、俺を見下しているかのような目をした心さんがいた。俺は少し驚いたがあることに気づく。
・・・心さんスカートだしこの感じだったらバレずに下が見れんじゃn
バンッ!
俺が心さんの下着を見ようと視線を下げようとした瞬間、俺の頭は心さんに蹴り飛ばされて館の壁にぶつかった。・・・いや、そんな簡単に頭飛ぶ!?もはやどのようにしてものを考えているのかはわからないが、俺はそんなことを思う。
心「相変わらず、・・・ゲスですね。もう少し、別のことを考えてみては?」
歩田「俺は男だからそれは無理だぜ」
ん!?俺声出せた!?どうして!?
心「そりゃあ、頭が再生したからに決まっているでしょう?」
歩田「え?」
俺は自分の顔があるであろう場所に手を当てる。・・・もうすでにある。この前までは頭なんか飛ばされたら一瞬で気絶してたのに!これが成長ってやつか!?いや、普通こんなにすぐ成長するか?・・・これが天才ってやつか。
心「あんまり自惚れないでくださいね?確かにこれですぐ再生するのはすごいけれども、天才というほどじゃないんじゃないかしら?」
歩田「褒めてくれてありがとうございます!」
心「褒める?私はほとんどあなたのことを否定したじゃない」
歩田「そうでしたっけ?俺の耳には『すぐ再生するのはすごい!』と聞こえたんですけどねぇ」
心「全く、あなたっていう人は都合のいいようにものを聞くんですね」
歩田「まぁ、大体の人間はそうですよ。」
心「ふっ、『大体』もいないでしょうに」
歩田「そうですかね?」
心「そうだと私は思うわよ」
歩田「そうですか、じゃっ俺はこれで、あっそういえば、あの時ありがとうございました」
俺はさっさとこの場を立ち去ろうとする。
心「ちょっと待ちなさい。あなた、なにか忘れているんじゃない?」
歩田「何のことですか?」
心「しらばっくれないでちょうだい。私はあなたたちの賭けのこと知ってるわよ」
歩田「ちぇっ」
くそ、このことは館の人はほとんど知らないのだから、謝りを省いてスルーしようと思っていたのに。
心「早くやってちょうだい。私だって暇じゃないのよ?この後ゲームをするという予定があるの」
この人、結構苦手な人の部類に入るかもしれない。
歩田「はいはい」
歩田「すみませんでした!」
俺はささっと土下座をして心さんに何に対してかは全くわからないけれど謝った。
心「あら、さっき私のスカートの中を覗こうとしたじゃない」
歩田「そうでしたっけ?覚えてません」
心「本当にあなたっていう人は・・・」
歩田「それじゃあ、俺もこんなことすぐに終わらせたいんで」
心「くれぐれも、土下座と謝罪を忘れないでね」
歩田「はいはい、ワスレマセンヨー?」
心「怪しいなぁ」
歩田「ハハッ、ちゃんとやりますよ」
俺は体力もまぁまぁ回復したのでまた走り出した。
最近文章を早く書けるようになってきたような気がします