造の魔法使い   作:星のニースケ

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第26話 どんより歩田

 俺は勇気を振り絞って冥さんに話しかけるつもりだったが、結局怖くて冥さんの後ろをサッと通り過ぎただけになってしまった。

 はぁ、これだからコミュ障は嫌なんだ。勇気を出したつもりでも結局は勇気が出ないんだよなぁ。なんでだろうか。

 

エシュ「どうしたの?歩田」

 

歩田「いやなんでもない」

 

 俺は一旦立ち止まってエシュに返事を返して、テーブルの方を見るといつの間にか夜ごはんが置かれていた。・・・いつの間に!?てか誰がおいたの?

 

エシュ「さぁ、とっととご飯を食べてもらえるかな?」

 

歩田「わりぃな、俺はゆっくり食べるほうが好きなんだ」

 

エシュ「えっ?・・・あぁそうか」

 

歩田「あとなんで俺がお前に合わせなきゃあいけないんだ?どうせすること行くとこは別々だろ?エシュは別に俺を待たなくてもいいんだからな」

 

エシュ「・・・別に待っているつもりはないさ......」

 

 あれ?俺なんか変なこと言っちゃった?一瞬で空気が重くなったような気がするんだが。そのあまりの空気の重さに夜ご飯のラーメンであろうものの麺が箸から滑り落ちそうになった。

 

ズズズっ

 

歩田「美味い・・・」

 

ズズズっ・・・ズズズっ・・・ズズズっ・・・ズズズっ・・・

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで特に何もなくご飯を食べ終えた。そしてまたいつの間にか食器がなくなっていた。

 

エシ歩「・・・」

 

 どうしよう?ここまで空気が重くなることってなかなかないと思うんだ。そもそも何でこんなに空気が重くなった?なんかしたっけ、俺。もう教えてくれたら謝るからなんか話してくれよ、エシュさん。

 俺たちは足枷がついているのか?と聞きたくなるほどの重い足取りでどこに行くかもわからないけど、とりあえず廊下を歩いた。

・・・

 

エシュ「そ、そうだ歩田!最近魔法の練習とかしてるの!?」

 

歩田「最近は気絶ばっかりしてるから全くだな」

 

エシュ「あぁ、そうか・・・」

 

なぜかさらに空気が重くなったように俺は感じた。せっかくエシュが静寂を破ってくれたのに少し申し訳ない。

 

エシュ「そういえば病院服でずっといるのはなんだから、歩田の部屋にある『備え付けの』服を着てくれ」

 

歩田「え?備え付け?」

 

エシュ「あぁ、メイドが歩田が来たのを知った瞬間に作り始めてたけど」

 

 え?じゃあメリーさんに服を作ってもらった意味とはなんだろう・・・?まぁ、メリーさんの服はとても着やすいから意味はあるか。

 

エシュ「じゃあまたな」

 

歩田「え?あぁ、って同室じゃ!?」

 

エシュ「それは歩田の部屋がなかったからね」

 

歩田「ちぇっ!なんだ」

 

エシュ「じゃ」

 

歩田「またな」

 

 そんなこんなで空気もまぁまぁ回復できたところで今日のところはさよならになった。

 

歩田「ふぅぅ〜」

 

 安心のためか俺はため息をついた。あの空気のままだったら俺はその空気のせいで床に押しつぶされていただろう。

 

歩田「さて、1人になったが何をしようか?・・・4階に行って魔法の練習をしようか?。うん、そうしよう!」

 

ガチャ

 

〜歩田移動中〜

 

歩田「はぁぁ、広いのはいいんだがこう広すぎてもねぇ」

 

 ええっと、部屋は5番にしよう。何故かは自分でもわからないがな!

 

ガチャ




異界、現在11月5日
次回予告、魔法本格的に始まります。
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