造の魔法使い   作:星のニースケ

30 / 30
第30話 歩田は被験体

 意識を失った。いや、もしかしたら死んだかもしれない。俺は不老不死だからどんなことがあっても生きているはずだが、唯一今俺が死ねる場所がある。

 そう、病院!!!!

 病院から抜け出して麗奈さんに多分火傷させた挙げ句の果てに、さっきの成功させてしまった雷魔法によって、病院の服をまる陰にさせてしまったのだ。

 しかも、抜け出す直前かなり麗奈さんは怒っているように見えた(怒っている)。そんな中で病院に戻ったらどうなるか?もしかしたら何かの実験の被験体になるかもしれない。死ぬことはないにせよ、痛いのは絶対に嫌だ。

 だから頼む、許してくれ、、麗奈さん!!

 

 

 意識が覚醒してくる。なかった意識もだんだんと戻り始めてきた。目を開けてみるとそこは前も見た病室・・・ではなかった。病室よりもさらに明るい。何より異質なのは薬品の匂いだ。注射の時とかに腕に当てられるやつの匂いとは違う、もっと強い匂い。

 俺がここはどこかを理解する前に少し聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

華奈「麗奈、歩田君起きたよ」

 

麗奈「あら、そう」

 

 麗奈?えっ?え、ちょま、麗奈?え?麗奈?麗奈さん?いやまてまて、麗奈さん?え?麗奈さん?嘘だろ?え?麗奈さん?は?麗奈さn

 

麗奈「あらあらどうしたの?そんなにオドオドしちゃって、別に悪いことはしないわよ?」

 

 目に飛び込んできた人の顔は間違いなく麗奈さんだ。そして、麗奈さんはドラマとかでよくみるようなThe 医者、みたいな服装をしている。(察)

 

華奈「直接やるんだっけ?」

 

麗奈「いや、切断してからやる。本体のまんまだと再生力が強すぎてよく見ることができない」

 

 勝手に話を進めないでください!、と俺は声に出して叫びたかったが、どうゆう訳か声が出ない。

 

麗奈「助けを求めようとしてもむだよ?あなたの喉を取り除いとおいて再生ができないように薬を打ち込んでるからね」

 

 さっき、悪いことはしないと言っていた人のセリフではないと俺は思った。

 

華奈「もう始める?」

 

麗奈「そうだね、実験を始めよう」

 

 そう麗奈さんがいうと華奈さんがメス、ではなく包丁のようなものを取り出す。俺は怖すぎて少し涙目になった。しかし、なぜか体に力が入らなくなっていたので、只今から起こることを受け入れていくことしかできないのだ。

 

麗奈「あんなことしたんだから、もちろん麻酔話で行くわよ♪」

 

 そんな楽しそうに言わないで

 

麗奈「それっ!」

 

 麗奈さんは大きく包丁のようなものを振りかざす。

 

グシャ!

 

 ぎゃああああ!!!!

 声にならない悲鳴をあげる。さっきの一振りによってぶっ飛んでった腕は、華奈さんがどこかへと運んでいる。

 ってか、俺全裸だ、なんで全裸?全部見えちゃってますやん...。手術とかこんなもんなの?それともお前みたいなやつに服を着る資格なしってこと?

 ぎゃあああ!!!

 次は右足が切られたみたいだ。さっき切られた右腕はもう再生したみたいだが、たぶんもう何回かわかられるであろう。

 

麗奈「後、気絶できない薬も打ち込んでるから気絶しようたって無駄よ♪次はどこに行こうかしら♪」

 

 なぜかその時の麗奈さんは本気で笑っているように見えてとても恐ろしかった。

 

〜約12時間後〜

 

 今の俺の状態は廃人と言ってもいいかもしれない。12時間もの間、休みのない痛みが身体中を駆け巡り、残りの3時間くらいからは痛みもないも感じなくなってきた。

 途中からは内臓とかも取られていっていたから、多分杉田玄白よりも上手い解体新書が書けるだろう。

 

麗奈「ふぅ〜、やりたい実験分の体は取れたから、もう実験の方は終わね」

 

歩田「ハァ、ハァ」

 

 あまりにも苦痛が続きすぎたためか俺は声が出るようになったことに気がつかない。一体何個もの臓器を取られたのだろうか?全ての臓器は取り出されたような気がしたが、そんなこと全く覚えていなかった。

 

麗奈「歩田君おつかれさま!もう終わりだよ!(実験はや)」

 

歩田「これで終わり・・・?」

 

麗奈「うん、終わりでだよ!(実験は)」

 

 なんかやけにテンションが高いなこの人、そんなに実験できるのが嬉しいのか?

 

歩田「そういえば服はどうしたら?」

 

麗奈「あら、そのまま(全裸)で帰ってみては?」

 

歩田「それ全裸じゃないですか」

 

麗奈「流石に全裸じゃあ申し訳ないから、何か着るものを」

 

華奈「はい、どうぞ」

 

麗奈「ありがとう」

 

 はやすぎだろ

 

麗奈「じゃあこれ」

 

歩田「あっ、あざっす」

 

 俺はそれをもらうとさっさと着替える。なかなかに着心地がいいものだ。

 

麗奈「それは記念品ってことでもらっていいわよ」

 

歩田「あざっす」

 

麗奈「それじゃあ、帰ってもいいわよ」ニコッ

 

歩田「え?あぁそれじゃさようなら」

 

 なんだろう、この笑顔がとてつもないほど恐ろしく思える。・・・何かがあるような、なんだ?この感じ

 とりあえず俺は手術室?を出て廊下に出る。しかし、俺はここがこの病院のどのあたりにあるかなんて知らないので一瞬で迷子になった。

 

老婆「あら?どうしたの迷子?」

 

歩田「え?・・・まぁはい。あんまり来たことなくて」

 

老婆「どこに行きたいの?」

 

 なんかこの声、安心する感じの声だな。なんでだろう?昔からそうだが俺は高齢者の声とか結構落ち着く感じがするんだよなぁ。

 

歩田「出口です」

 

老婆「あら?出口ならあなたが来た方向にあるわよ?」

 

歩田「え?な訳だったら気づいてると思いますよ?」

 

 俺は片道を振り返るが、やはりそこに出口はない。

 

老婆「あら?貴方見えないの?」

 

歩田「ないと、思いますけどね?」

 

老婆「来た道を戻ってみたら?」

 

 これは俺がおかしいのか?それともこのおばあちゃんがおかしいのか?出口はなかったはずだが、

 

歩田「そうしてみます」

 

 俺は片道を戻るがやはり出口なんてない。それどころか何故か俺が来たはずの通路もない。どうゆうことだ?と思いながらも老婆の元へ戻ろうとする。しかし、戻ってきた道も少し奥の方で行き止まりになっていた。

 俺はホラー系のものが無理だ。もう一度言おう。俺はホラー系のものが無理だ。そんな俺がこんなホラーゲームでしか遭遇することないだろ、と思うような状況に直面したらどうなるだろうか。気絶はしない。ただ、足は尋常じゃないほどに震える。俺の足だけに地震がきてんのかと突っ込みたくなるレベルだ。

 

歩田「な、何故だ?俺はあそこの道を通ってきたはずだろ?一体どうなってんだ?」

 

老婆「あら?どうしたの、迷子?」

 

歩田「え?」

 

 俺は突然声がしたので振り返るとあの老婆が立っていた。

 

老婆「出口ならあっちにあるじゃない」

 

歩田「え?いやどゆこと?」

 

 老婆はまた反対方向を指差すが、やはりそこには壁しか広がっていない。

 

歩田「いやあっちには」

 

 後ろを振り返るがそこに老婆の姿はない。

 いや、怖いって。なに?なんなんですか?ドッキリなんですか?テレビで放送されてるんですか?

 

老婆「出口はあっちにあるじゃない」

 

 老婆はまた突然背後から声をかけてくる。なんなんだよ、さっきから...。

 

歩田「さっきからなんなんですか!?」

 

 俺は思わず怒鳴り声を上げながら振り返る。しかし、振り返って老婆の姿を目で完全に捉える前に、視界がぐにゃりと曲がり俺の意識はどこかへと飛んでった。

 

 

 

 

 

 

 

麗奈「おはよう歩田君、第二ラウンドだよ♪」

 

 いつの間にか俺は体を椅子に縛り付けられ麗奈さんと対面する形で座らせられていた。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。