転生クロウ・リード「やるかぁ!魔法少女プロデュース!!」 作:久保サカナ
連盟民の中では「3番目に地獄みてぇな無限ループした奴」と呼ばれた転生者君のお話です。
1番は誰かって?
作者の別作品の主人公ことマスター・天野・テリオン・景太です。
2番目はクソコテことマジンガーZERO。
「いやぁ〜俺たちもようやく自分の店を持てたんだなぁ!夢みたいだよ!!」
「ウフフ、貴方のデザインしたぬいぐるみ達が早速人気で良かったわ」
友枝町の一角、通学路に面したところにあるさくらちゃんも知世ちゃんもお気に入りのファンシーショップ…「TWIN BELLS」…最もまだ開店前だが、その店内で今日も良い一日になりますようにと願いながら掃除や商品の補充を行うのは赤毛の青年と黒髪ロングヘアの女性であった。
女性の名前は松本真樹、カードキャプターさくらのアニメ版オリジナルキャラクターにして結構な登場頻度を誇る準レギュラーキャラである。
彼女は原作の世界線に於いてはデザイナーの婚約者と死別していたが、この世界では婚約者の青年が転生者であったために死別する事無くこうして友枝町で店を開いているのだ。
この青年の前世はテイルズシリーズ屈指の人気作品にて今なおストーリーが色々な意味でプレイヤーの情緒を揺さぶる、心に残る、と評判のテイルズ オブ ジ アビスの主人公であるルーク・フォン・ファブレであった。
…………このテイルズ オブ ジ アビスはゲームはぶっちゃけて言うと「主人公の尊い犠牲で世界は救われました、めでたしめでたし」で終わる。
面白いゲームではあるがストーリーは全く楽しくない、むしろ主人公であるルークに救いは無いんですか!?みてぇなゲームである。
(主題歌がめちゃくちゃ名曲なので是非一度聞いて欲しい)
ルークは最初の死では己の命でもって世界を救い、オリジナルことアッシュに奪ってしまった全てを返して安らかに逝けた…………筈であった。
しかし、死んだ筈のルークが目を開くと其処は「崩落直後のア ク ゼ リ ュ ス」であった、罪からは逃れらないとは言うがむしろ罪がレアバードで追いかけて来てぶん殴って来る有り様である。
まぁ、そこからはパーティキャラクター達による断罪という名の思い出すだけで胸糞悪くなる様な罵倒である。
ちなみに、いきなりのトラウマイベントに混乱しながらもルークが言い訳をせずに己の罪を認めたにも関わらずパーティキャラクター達の罵倒は止まる事を知らなかった。
ルークの胸に去来するのは「どうしてこうなってしまったんだ………やっぱり俺が全部悪いんだな」という困惑と諦観である。
その後のルークは概ね原作通りに生きて世界を救って、死んだ。
しかし、2回目の死で目を開くとやはりアクゼリュスであった………絶望の詰みセーブである。
そこからは999999回のアクゼリュスからスタートするルークの絶望の旅路の始まりであった。
せめて、もう少し………具体的に言ってルークがレプリカとして複製された時からだったからなら違う道はあったのかもしれない、しかし、既に賽は投げられてしまったのだ。
預言のための生贄としてオリジナルの居場所を奪ってしまい肥え太る家畜の様に生きて、ラスボスの手駒として操られるままに街一つの住人………アクゼリュスの人口は10000人………を殺した事実は消えないのだ。
………原作をプレイ済みの賢明な読者諸君ならばお分かりだろうがレプリカルークはむしろアクゼリュスを崩落させるために国の上層部に生かされていたのである、オリジナルルークの居場所を奪ったのも本意ではなくラスボスことヴァンが仕組んだ事であった。
そもそもレプリカルークは肉体こそオリジナルと遜色無く「創られた」存在であるが、生まれてからたったの7年しか生きていないのだ。
つまり、7歳児に全ての責任を押し付けて殺すシナリオなのである、人の心。
後に、レプリカが大量に創り出されそして惨たらしく殺されるイベントも入るくらいレプリカという存在にこの世界は優しく無かった………主人公だろうが例外では無い。
そして、ルークを徹底的に人格否定して卑屈通り越して鬱に追い込んだパーティキャラクター達もどいつもこいつも後ろ暗い………正直、ドノツラ下げてルークを責めてんだ?という有り様である。
(ジェイドに関してはSSSS級戦犯通り越して全ての元凶である、リンボもドン引きするドノツラフレンズっぷりが光る)
これはこのゲームのシナリオを担当したテイルズオブシンフォニアのシナリオライター曰く「シンフォニアでは気持ち悪くなるくらい仲良しパーティだったので今度は気分が悪くなるくらいギスギスパーティにしようと思った」との事だ、限度ってもんがあるでしょ!!!
とにかくルークは地獄の様なループを生きた、オリジナルのために死ぬのも最初は仲間(失笑)に愛情や友情があったために安らかに死ねた。
しかし、やがて何度も何度も死んで行くうちに首を擡げる感情は「なんでこんな奴らのために死ななきゃいけないんだ?」である。
それでも、自分が死ななきゃ世界は救われない、この世界そのものが自分の処刑台なのだと摩耗の末の鬱と諦観のままに死に続けて………
1000000回目。
「俺、ロイド・アーヴィングって言うんだ!よろしくな!!」
「僕はクレス・アルベイン、よろしくルーク!」
「なぁ、俺の友達になってくれるか?」
「なに言ってんだルーク!もう俺たち友達だろ?」
「ロイドの言う通りだよ、僕達は友達だ」
「俺たちはどこで生きれば良い?どこで暮らせば良い?」
「どこでもいいさ」
「俺は人間じゃあないのに………俺が死なないと世界は救われないんだ!!!」
「ルークは確かに其処にいるじゃないか!!誰かが死んで存続する世界なんて間違っている!!!」
「そうだぜ、レプリカだってハーフエルフだって生きている事に代わりの無いんだよ!!誰かが死んで存続する様な世界認めてたまるか!!!」
初めてだった、真っ直ぐにそう言って来る相手は。
童話の100万回生きた猫は「愛する存在」との出会いでその生を終えたが、レプリカルークにとっては「本当の友達」と出会えた事こそが呪われた生の終わりだったのだ。
そして、ルークの魂は特異点と化していたオールドラントを脱出しSRW連盟に加入、現代日本に生まれ変わった………
そこで「テイルズシリーズのマスコット」をデザインしてぬいぐるみを作るデザイナーを志し、そのデザインを褒めてくれた松本真樹と恋に落ち2人でお金を貯めて友枝町に自分の店を持てたのだ。
ちなみに店で一番人気かつルークもお気に入りなのが「ブタザル君」である、真樹にはネーミングセンスを突っ込まれている、二番はオタオタ君。
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(なお、腕っぷしは滅茶苦茶強いし超振動も使えるために友枝町大結界に群らがる悪党や魔物を定期的に掃除している模様)
というわけで、作者が出したかった転生者「100万回生きたルーク」です。
ローレライによってオールドラント星が特異点と化していたため地獄ループを繰り返しました。
ファンダム2での出会いをキッカケに解放されました。
これからは世界のしがらみからは解放されて友枝町の良き住人としてさくらちゃんと関わって行くでしょう。
なお、ハードのレプリカネビリムを瞬殺出来るくらいには強いです。
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