〜執務室〜
指揮官「…よし。」
ベル「…はい、お疲れ様でした。今日の書類は終わりです。」
シリアス「お疲れ様です!」
指揮官「ん〜…あぁ。お疲れ〜。」ポキポキ
午後2時。今日は少しオーバーしてしまった。だが早く終わってもやることも無いのでこれはこれでいい。
ベル「それでは、私達はこれで。」
指揮官「あ、ごめんシリアスだけ残って欲しい。」
シリアス「私ですか?」
ベル「ご主人様、奉仕なら私が…。」
指揮官「いや、護衛の件だよ。」
ベルには隠しておく必要がある。
ベル「そうですか、それならば彼女は此処に置いていきます。では…。」ガチャ
ベルが退室する。…さて。
シリアス「誇らしきご主人様、シリアスに話とは…。」
指揮官「その前に。」ガチャ
執務室の扉を開け、外に誰もいない事を確認。そしてユニオン製の軍用探知機で盗聴器やカメラが無い事を確認した。
指揮官「…よし、じゃあ始めようか。」
シリアス「…此処まで厳重にされるという事は、極秘ですね。」
指揮官「察しが良くて助かるよ。君に頼みたい事は一つ。この手紙をベルにバレないようにクイーンに届けて欲しい。」スッ
シリアス「メイド長に…?何故…。」
指揮官「後で分かる。念を押して言っておくが、ベルファストにバレないって事は他人に見られてそれが本人に伝わるってのもアウトだ。」
シリアス「分かりました。」
シリアスが手紙を懐に仕舞う……え、あのメイド服での懐は何処かって?聞くな。
指揮官「頼んだ。クイーンから返答が来た場合も同様にベルファストにバレないように頼む。」
シリアス「そちらも了解致しました。それでは、失礼します。」ガチャ
シリアスが退室する。これで良し。
〜翌日 中庭〜
ラフィーII「んん…。」ギュッ
ジャベリン改「うへぇ…。」ギュッ
指揮官「……。」
書類が午前中に終わり、暇過ぎて結局中庭に来てしまった。
指揮官「…ん〜。」
ラフィーII「ん…指揮官、寝れない?」
指揮官「まあね。」
ラフィーII「リラックスは大事。今は寝る時…。」ギュッ
指揮官「簡単に言うなよ…。」
負けたら大統領にされちゃうんだぞ。
ジャベリン改「…あ、指揮官。」パチッ
指揮官「あ、起こしちゃった?」
ジャベリン改「大丈夫です…指揮官は寝れないんですか?」
指揮官「まあね。」
ジャベリン改「今度の演習、私達にもできる事があったら教えてください。私、指揮官の為なら大丈夫です!」
ラフィーII「私も…雷撃はケッコン艦の綾波には勝てないけど、回避なら自信ある…。」
綾波は一応穏健派だ。一応と付けたのは急進派のKANSEN達との交流もあるから。急進派と穏健派でピリピリしているのは大型艦だけらしく、軽巡、駆逐艦などは正直区別がないらしい。
ラフィーII「初代は…素敵な人だった。もっと一緒に居たかった。」
ジャベリン改「この世に現れたばかりの私達を纏めて、アズールレーンを作ってくれた人です。…私達が不甲斐なかったせいで、死なせてしまいましたが…。」
二人が悲しそうに顔を歪める。初代は戦死だ。
指揮官「…まあ、そうだな。二人には頼る事になるかも。」
ラフィーII「ほんと?…嬉しい。指揮官と一緒に戦ってみたい。」
ジャベリン改「そういえば指揮官って艦隊指揮した事あるんですか?」
指揮官「無いよ。」
ジャベリン改「ええっ!?」
元民間人ですし。軍学校なんて言ってないですし。此処に来る前もテキトーな資料でKANSEN達についての知識叩き込まれただけですし。資料も上層部の偏見だらけで内容の偏りが酷かったですし。
ラフィーII「…それでもラフィーは指揮官がいい。」
指揮官「今回は演習だけど、実戦なら経験の無い指揮官に頼るのは止めたほうが良いよ?」
ラフィーII「それでもラフィーは指揮官が良い。」ズッ
指揮官「近い近い。」
ラフィーの顔が急接近する。顔が良いので困る。
ラフィーII「…とにかく、ラフィーは指揮官が良い。」スッ
指揮官「…はぁ。」
ジャベリン改「そうですね…私も指揮官が良いです。」ギュッ
指揮官「止めたほうが良いと思うけどなぁ…。」
初代は元々軍属だったらしいし、先代と先々代もキチンと訓練を受けた軍人だ。民間人を急拵えで仕立て上げたのは俺だけである。
ラフィーII「指揮官がなんと言おうと、私は指揮官に付いていく。」
指揮官「物好きめ。……でも、うん。ありがと。」
ラフィーII「指揮官がデレた。」
指揮官「やっぱお前要らねぇ。」
ジャベリン改「あはは…。」
KANSEN達の思考回路が分からないが、まあそこは追々詰めていけば良いか。
指揮官「…行くわ。」
ラフィーII「もう…?分かった。」
ジャベリン改「頑張ってください!」
中庭を後にした。
次回は…やべーやつが来ます。