【完結】「全知」がこたつから出てきたんですが。   作:ただねこ

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「全知」と次元。

「おはようヒマリ」

 

「おはようございます、流さん。……この状況は、どういうことでしょうか?」

 

……今ヒマリは、俺の左腕に抱きついて、足を絡めている状態で起きていた。つまるところ、俺を抱き枕代わりにしていた。

 

「見たままだ」

 

「……」

 

あ、丸まった。……いや、かわいいなこいつ。足だけ丸まってないのは……少し、触れづらいが。

 

「……なあ、ヒマリ」

 

「……なんですか」

 

「その……先生とやらと連絡は取れるか?」

 

「試してはいますが…………ん?」

 

「どうした?」

 

「……流さん」

 

ヒマリは急にかしこまって、鋭い目つきで俺を見つめる。

 

「っ、なんだよ」

 

「私は、今まで”先生”の”せ”の字も口にしたことはありません」

 

「いや、寝言で言ってたぞ。先生って」

 

「だとしても、その先生と私が親しい間柄だということは知れるはずもありません。私が話したのはキヴォトスのことであって、先生やリオ……デカグラマトンなどのことを話したわけでもありませんから」

 

……ヒマリは、いきなり饒舌に情報を吐いた。……もう、感づいているのか。

 

「貴方……いえ、この世界にとって、私は別の世界の”登場人物”。さしずめゲームのキャラクター、といったところですね」

 

「!」

 

「頑なに私を外に出そうとしないその姿勢。最初は疑っていましたが、テレビを見ていて気が付きました」

 

そうか、テレビ……!!ああ、情報が溢れてる、政治も、娯楽も、何もかも。

 

「そこには、私たちがゲームのキャラクターとして映っていました。貴方が隠したそうにしていたので、言わなかっただけですよ」

 

「……降参だよ、ヒマリ。この世界にとって、ヒマリたちキヴォトスのキャラクターは”ブルーアーカイブ”と呼ばれるゲームのキャラクターであり、2次元の、空想のものだ」

 

「そう、ですか。……ならば私は、このまま帰ることは出来ないということでしょうか?」

 

「だから先生と連絡を──」

 

話を遮ったのは、無数の着信。それは俺のスマホではなく、ヒマリのスマホからだった。

 

「……え」

 

「これ……キヴォトスの連絡アプリか」

 

「モモトークと言います。……流さんはゲームをプレイしていなかったんですね」

 

「ゲームの時間もないからな。……で、だ。なんで急に着信が?」

 

「……恐らく、私がゲームのキャラクターであることを知ったからでしょうね」

 

「なるほど。何らかの特異現象が働いたと」

 

「そういうことです」

 

そう言うと、ヒマリは早速先生に連絡を取れるか試していた。

 

「……はい。もしもし、先生」

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