ジャンプはジャンプでも 作:通りすがりの最下級大虚
暇。
圧倒的、暇ッッッ!!!
いやさ、仕事の為に生きてますとか言うクソマゾ発言をするつもりもないし、何だったらプライベートを充実させたい思考の人間だったんだけどさ。
だから忙しすぎるのは地獄だったけどさ。
やることなさすぎるのも地獄なんだなあ。
この間OL助けてお駄賃として貰うモン貰って楽しみはしましたが。そっからも色々迷い込んだ人を助けてお駄賃貰ってますが。
それが尽きると途端に暇である。
何か? ちょくちょく迷い込む人が居るっぽくて? そいつらがキショい化け物に襲われるから助けて目ぼしいもん(酒・タバコ)あったら貰うみたいなことしてるけども。
それもたまーに起きる程度。時間間隔も判んねぇからどれくらいの頻度で発生するかもわからん。
だから空いた時間にイメトレで身体を動かしてみるけどさ。それ以外は暇なのだ!! クシクシ。ヘケッ!
あ~あ。なんか大規模イベント起きねぇかなぁ。
当該特異醜鬼についての報告書
経緯:20■■年■月より魔都一部地域にて遭難者の死亡率が激減。20■■年■月まで続いたため、複数人の遭難者への聴取により発覚。該当人物には情報の口外禁止を伝えたが、20■■年■月■日ライブ配信中のインフルエンサーの映像に該当醜鬼が写り込んでしまったため一般市民にその存在が発覚。該当の動画は削除済みであるが、現在も国内外問わず複数のSNSで拡散されている模様。
上記の騒動を受け20■■年■月より、政府から指示を受け魔防隊による調査が開始。同時に複数の組員から人員を集め、『特異醜鬼捜部』が立ち上がる。
調査報告:調査の結果、当該個体は七番組及び六番組の区画を跨ぐように活動していことが判明。また、該当地区は切り立った岩石や極端な地形が多い為、救難信号の発生から救助までに時間がかかる地区であり、死亡率が高いのもこれに起因ししている。
行動について:一般的な醜鬼とは異なり人間に危害を加えることは無く、寧ろ醜鬼を積極的に襲う傾向にある。また、襲われている一般人がいた場合、場合によって所持品の一部を持ち去るケースがある。以下はその一例と詳細である。
20■■年■月■日:当該個体が初めて確認された日。遭難者は20代女性。
持ち去った物:遭難者の購入したアルコール飲料(缶酎ハイ)と食料。
20■■年■月■日:遭難者は40代女性。
持ち去った物:アルコール飲料(ワイン)と食料。
20■■年■月■日:遭難者は30代男性。
持ち去った物:タバコ、情報誌、新聞。
20■■年■月■日:遭難者は10代男性。
持ち去った物:アルコール飲料とタバコ。
*追記:当該遭難者は特異個体より軽い暴行を受けたとのこと。当時保護した組員からも叱責を受けた模様。
20■■年■月■日:遭難者は60代女性。
持ち去った物:タバコ、アルコール飲料。
以上の実例から、当該個体はアルコール飲料、他嗜好品を好んで持ち去る傾向にあり、またどの程度かは不明だが知能を有している可能性が示唆される。
尚、『特異醜鬼捜索部』組員による捜索は活動範囲の関係上難航している模様。引き続き調査を続行する。
「ふぅ……」
静かな駆動音が響く室内で、報告書を書き上げた組員がキーボードから手を離し、凝り固まった身体を伸ばす。小気味いい音が鳴り血行が促進される。
箱型のモニターを眺めていた目を揉み。首を回して凝りを解してしる彼女の横にコーヒーの入ったカップが置かれた。
「どう?」
「なーんも。これ以上書きようがある?」
同じ組から出向した同僚からの差し入れをチビチビ飲みながらそう返す。同僚の予想していたような表情を見るに定型文と化した受け答えのようだ。
「分かるでしょー? 遭難者を助けたらさっさと消えるし、簡単に行く事が出来ない地形を縄張りにしているもんだから収穫もゼロ。辛うじて仕掛けた監視カメラに映った映像から推測する他無いっての。うち等は動物学者かって」
全く……とぼやきながら背もたれに身体を預ける。
そんな彼女に同僚も内心相槌を打つ。まだ発足して半年もたたないこの組織は急遽決まったという事で場所が使われていない建物に差最低限にも満たない備品を持ち込んで設立されたものだ。
ノウハウも物資も足りてない。そんな状況で、特異個体の追跡を行うのは困難な事であった。
「でも他の国も色々干渉してきてるらしいし、そっちに盗られる前に何とか確保しなきゃ」
「アメリカにロシアに中国……どいつもコイツも島国の事だからって危機は日本持ちで、桃は持っていこうとするくせに今度はこれも寄越せ? あーやんなるわー!」
「そうね。上も圧力を受けて、本部を移すってプランを立ててるらしいわ」
「えっ…!? マジ……!?」
「マジみたいよー。場所は特異醜鬼の活動範囲の近く。ちゃんとした建築をするって。シャワーも風呂も完備」
「ええー……。それは嬉しいけどさぁ……。それって何か月単位の任務になるじゃーん。ちゃんとした休暇が欲しいぃー……」
「まあまあ、その分給料は良いんだし。我慢しなさいな」
「カネがあっても使う暇なきゃただの紙切れと鉄くずよ」
そんな、組織内の噂交じりの世間話をしならのひと時を過ごしている二人の耳に、けたたましい音が入り込んだ。
部屋の中に設置された電話からだった。
「こんな時間に電話? どこからだろう」
「どーせお上からの催促か、冷やかしか。どちらにせよ、碌なもんじゃないでしょ」
ぼやきながら受話器に手を伸ばす。
そう、他国からの圧力、或いは介入を嫌いなんとしてでも自国のみで完結させたい上層部の一部から度々嫌がらせの様に電話が来ることが多々あった。
今回もその剣にもれず、吐き捨てられたガムの様な粘着性でこちらを詰めるだけだろう。
そんな半ば憂鬱な気持ちで受話器を取り耳に当てた彼女はしかし、直後に聞こえた言葉によって吹き飛ばされた。
『山形県西川町大井沢の集落で、魔都災害発生! 多数の醜鬼と共に特異個体の姿を確認!! 特異醜鬼捜索部より応援を求む!』
主人公:現世に出れてウキウキ。いろんな国のいろんな人たちから熱烈な視線()を浴びかけている。
捜査部の人:面倒臭い所に出向して面倒くさいことに巻き込まれる人達。この一件で捜査範囲が魔都から現世まで広がりそうなかわいそうな人たち。
主人公の奴隷化(原作主人公は消えます)
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アリ
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ナシ