全くありふれてない職業HEROは地上最強【完結】   作:びよんど

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誰が奈落に落ちるのやら……?


六礼目 トラップ?予習済みです(ドヤァ…)

 

 

<<< 〝オルクス大迷宮〟 >>>

 

 

オッス!オラキング

皆何してる?俺は大迷宮を探索してる!

飯はちゃんと食えよ?じゃあな!!(完)

 

……マッチョネズミことラットマンをハジメ君達が倒して以降、特に問題なく交代しながら戦闘を繰り返し、順調に階層を下っている真っ最中である。

 

 

「……ようやく二十階層か」

 

「意外とあっさり来れましたね……」

 

「油断するなよハジメ君。ここからが本番だ」

 

「はいッ!」

 

 

俺の隣で残弾を数えるハジメ君。残りは十発そこらか。

 

戦闘経験こそ少ないけれど、この子達はもれなく全員スペックが高いため割とあっさりと下ることは出来た。

 

とはいえだ、何処でも一番怖いのは(トラップ)で、この大迷宮にはそんな致死性の罠が数多くあるかもしれないのだ。

 

罠対策として〝フェアスコープ〟というものがある。

これは魔力の流れを感知して罠を発見することができるという優れもので、迷宮の罠はその殆どが魔法を用いたものであるため八割以上はフェアスコープで発見できる。

ただし、索敵範囲がかなり狭いのでスムーズに進もうと思えば使用者の経験による索敵範囲の選別が必要なのだ。

 

ハジメ君達が素早く階層を下ることが出来たのは、ひとえに経験豊富な騎士団員の方々の誘導があってこそだと言える。

メルドさんも言っていたしね、罠の確認が出来ていない場所へは絶対に勝手に行ってはいけないと。

 

 

「よし、お前達。ここから先は一種類の魔物だけでなく複数種類の魔物が混在したり連携を組んで襲ってくる。今までが楽勝だったからと言ってくれぐれも油断するなよ!今日はこの二十階層で訓練して終了だ!気合入れろ!」

 

 

メルドさんのかけ声が響く。

 

この大迷宮に入ってから俺は特に何もしていない。

……いやね?サボってるワケじゃないのよ?

周囲に敵性反応がないか感覚を研ぎ澄ませているし、なおかつ錬成を使って魔力が枯渇しかけたハジメ君に魔力に変換した『気』を注入して魔力を回復させているんだよ。

 

……そのせいか分からんけど、ハジメ君の総魔力量が増してる気がするんだよなぁ……?

機会があればステータスプレートを見せてもらおうかな?

 

基本的に俺はどのパーティーにも入っていない。

騎士団員の方々と一緒にハジメ君を守りながら後方で待機していただけだ。

 

 

「……キングさん、僕これじゃあ完全に寄生しているだけですよね……?」

 

「むしろハジメ君は周囲の期待以上の働きをしているぞ?見てみなさい騎士団員の方々を」

 

 

ハジメ君、君はもうちょっと周りに目を向けてみなさい。

騎士団員の方々もね、最初こそ錬成師の君に全く期待していなかったみたいだけど君のクレバーな戦い方を見て認識を改めたみたいだよ。

 

地面に錬成をして即席の罠を張り、そこにホイホイ誘い込まれた魔物を引っ掛けて拘束、そこから手持ちの回転式拳銃で一発脳天にぶち込んでトドメを刺す。

錬成師とは鍛冶職のみに留まらない、鉱物を錬成できるなら地面もまた錬成できるというハジメ君の柔軟な発想が為せる確殺コンボである。

 

……ただまぁスペックそのものは否定しようがないほど貧弱だから進んで戦わないでもらいたいんだけどねぇ。

その貧弱なスペックを底上げできるかどうかは、最近始めたという筋トレを如何に長く続けるかに懸かっているワケだ。諦めんなよハジメ君!

 

 

「よーし、ここで一旦休憩するぞ!」

 

「「「「 はーい 」」」」

 

 

メルドさんの号令でその場で休憩となった。

俺は正直まだまだ行けるけど、前方にいる子達には少なからず疲労の色が見える。

ちゃーんと休憩しないとねぇ。

 

 

「お疲れハジメ君、水だよ」

 

「ありがとうございます。……あっ」

 

 

ふと前方を見るとハジメ君を見つめるカオリさんがいた。

彼女はハジメ君のほうを見て微笑んでいる。

 

なんとなく気恥ずかしそうに目を逸らすハジメ君。

目を逸らされたカオリさんが拗ねたような表情になる。

それを横目で見ていたシズクさんが苦笑いし、小声で話しかけた。

 

 

「カオリ、なにハジメ君と見つめ合っているのよ?

迷宮の中でラブコメなんて随分と余裕じゃない?」

 

 

からかうような口調に思わず顔を赤らめるカオリさんは、ムカーッと怒りながらシズクさんに反論する。

 

 

「もうシズクちゃん変なこと言わないで!……私はただ、ハジメ君大丈夫かなって、それだけだよ!」

 

 

……これが青春、これが青い春かぁ……!!

眩しすぎて直視できねえってこんなの……!!

 

いやだよホント、25年も生きて俺も随分薄汚れた大人になっちゃったなぁ……。

 

 

「……ハジメ君、カオリさんとはどんな関係だい?」

 

「ブフォッ!!?……ゲホゲホ!急に変なこと聞かないでくださいよ!!」

 

「なぁに、その水と違って減るもんじゃないんだ。

ちょっとくらい教えてくれたって―――」

 

 

……その時ふと、水嚢の水を勢いよく噴き出したハジメ君めがけて粘つくような負の感情がたっぷりと乗った不快な視線が飛んできたのを肌で感じ取る。

 

その視線は今が初めてというワケじゃなかった。

今日の朝からたびたび感じていたものであり、視線の主を探そうと視線を巡らせると途端に霧散する。

朝から何度も繰り返されているそのイタチごっこに、俺もハジメ君もいい加減うんざりしていた。

 

……まぁ犯人分かってるけどね。

 

 

「(なんなのかな、僕何かしたかな?……むしろ非力なりに頑張っているほうだと思うんだけど。……もしかしてそれが原因かな?調子乗ってんじゃねぇぞ的な?)」

 

「……あんまり気にするなよハジメ君」ヒソヒソ

 

「っ、キングさん……」

 

「あの嫌な視線はヒヤマ君が向けているものだ。どうやらカオリさんに横恋慕しているようだな」ヒソヒソ

 

 

俺の言葉を受けてそれはもう深々と溜息を吐くハジメ君。

いやはや、二人の仲は前途多難だねぇ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺達は二十階層を探索する。

 

迷宮の各階層は数km四方に及び、未知の階層では全てを探索しマッピングするのに数十人規模で半月から一ヶ月はかかるというのが普通である。

 

とはいえ現時点で四十七階層までは確実なマッピングがなされているので迷うことはない。

罠に引っかかる心配もない、はず。

 

そうして辿り着いた二十階層の一番奥の部屋はまるで鍾乳洞のようにツララ状の壁が飛び出していたり、溶けたりしたような複雑な地形をしていた。

この先を進むと二十一階層への階段があるらしい。

 

そこまで行けば今日の実戦訓練は終わり。

神代の転移魔法のような便利なものは現代にはないので、また地道に帰らなければならない。

……一応空間魔法は使えるけど、今は使わないよ。

 

若干弛緩した空気が漂う中、コウキ君達はせり出す壁のせいで横列を組めないので縦列でへーこらと進んでいく。

 

すると突然、先頭を行くコウキ君達やメルドさんが立ち止まった。

ほかの子達をよそに戦闘態勢に入る。

 

……隠れているな、擬態型か。

 

 

「擬態しているぞ!周りをよ~く注意しておけ!」

 

 

メルドさんの忠告が飛ぶ。

隠れる意味がなくなったからか、前方でせり出していた壁が突如変色しながら起き上がった。

壁と同化していた体色は褐色となり、二足歩行となったと思ったのも束の間、急にドラミングを始めた。

どうやらカメレオンのような擬態能力を持ったゴリラの魔物のようだ。

 

 

「ロックマウントだ!二本の腕に注意しろ!豪腕だぞ!」

 

 

どうやらコウキ君達が相手をするようだねぇ。

飛びかかってきたロックマウントの豪腕をリュウタロウ君が拳で弾き返す。

コウキ君とシズクさんが取り囲もうとするけれど、鍾乳洞的な地形のせいで足場が悪く、思うように囲むことが出来ていない。

 

リュウタロウ君を通り抜けられないと判断したのか、ロックマウントは後退し仰け反りながら大きく息を吸った。

 

あ、これはまずいね。

 

 

「グゥガドッ

 

 

部屋全体を震動させるような強烈な咆哮が発せられるより早く〝キングエンジン・衝撃(インパクト)をロックマウントの脳天に炸裂させ、頭部をザクロの如く破裂させる。

 

 

「っっっ、いったい何だ!!?」

 

「急に自爆!?」

 

 

俺の攻撃に面食らってしまったコウキ君達前衛組の動きが一瞬硬直してしまう。

 

ロックマウントのほうはその隙に突撃するかと思えばサイドステップし、傍らにあった岩を持ち上げカオリさん達後衛組に向かって砲丸投げのフォームで投げつけた。

突然のことで動けない前衛組の頭上を越えて、岩がカオリさん達へと迫る。

 

カオリさん達は準備しておいた魔法で迎撃せんと魔法陣が施された杖を向けるが、魔法を発動しようとした瞬間、カオリさん達は衝撃的光景に思わず硬直してしまった。

 

投げられた岩もロックマウントだったの……。

空中で見事な一回転を決めると両腕をいっぱいに広げてカオリさん達へと迫る。

 

……うげぇ、あの感じはアレだ、暇さえあれば俺を追いかけ回してくるぷりぷりプリズナーみたいな生理的に受け付けない気色悪さを感じさせるな……。

 

 

『キ・ン・グ・ちゃ〜ん♡』

 

 

ひぃぃぃ!!……お、俺の傍に近寄るなぁぁぁ!!?

 

 

「こらこら、戦闘中に何をやっている!」

 

「「「 す、すみません! 」」」

 

 

慌ててメルドさんがダイブ中のロックマウントを切り捨ててくれて事なきを得た。

あ、ありがとうメルドさん!

あなたは俺の尊厳(いのち)の恩人だぁ!!(泣)

 

 

「貴様……よくもカオリ達を……許さない!」

 

 

あっ、コウキ君の聖剣が輝き出したね。

この流れだともうすぐだな……。

 

 

「万翔羽ばたき、天へと至れ――〝天翔閃〟!」

 

「あっ、コラッ、馬鹿者!」

 

 

メルドさんの声を無視してコウキ君は大上段に振りかぶった聖剣を一気に振り下ろした。

 

その瞬間、詠唱により強烈な光を纏っていた聖剣から光そのものが斬撃として放たれた。

曲線を描く極太の輝く斬撃が僅かな抵抗も許さず逃げ場のないロックマウントを縦に両断し、更に奥の壁を破壊し尽くしてようやく止まった。

 

 

「ふぅ〜、もう大丈夫だカオリ、皆!……正義の力の前にはどんな悪も等しく無力ゴツンッ

 

 

メルドさん渾身の拳骨がコウキの頭に炸裂した。

 

 

「〜〜〜っっっ」

 

「この馬鹿者が!気持ちは分かるがな、こんな狭いところで使う技じゃないだろうが!崩落でもしたらどうすんだ!」

 

「うっ……す、すみません……」

 

 

メルドさんのお叱りに声を詰まらせ、バツが悪そうに謝罪するコウキ君。

 

その時ふとカオリさんが崩れた壁のほうに視線を向けた。

……あっ、お目当ての奴発見発見。

 

 

〝夢空間 展開〟

 


 

〝夢空間 終了〟

 

 

「……あれ、何かな?キラキラしてる……」

 

 

その言葉に全員がカオリさんの指差すほうへ目を向けた。

 

そこには青白く発光する鉱物が花咲くように壁から生えていた。

まるでインディコライトが内包された水晶のようだ。

カオリさんを含めた女の子達はその美しい鉱石にうっとりした表情を浮かべながら見入っていた。

 

 

「ほぉ~、あれはグランツ鉱石だな。大きさも中々だ。珍しい」

 

 

グランツ鉱石とは謂わば宝石の原石みたいなものだ。

特別な効能があるワケではないが、その涼やかで煌びやかな輝きが貴族のご婦人・ご令嬢方に大人気であり、加工して指輪・イヤリング・ペンダントなどにして贈ると大変喜ばれるとのこと。

求婚の際に選ばれる宝石としてもトップ3に入るとか。

 

……いやまぁ実際違うけどねアレは……。

 

 

「素敵……」

 

 

メルドさんの簡単な説明を聞いて頬を染めながら更にうっとりとするカオリさん、誰にも気づかれない程度にチラリとハジメ君に視線を向けた。

ハジメ君にアレを取ってきては流石に、ねぇ……?

 

 

「だったら俺らで回収しようぜ!」

 

 

そう言って唐突に動き出したのはヒヤマ君だった。

グランツ鉱石を目指してヒョイヒョイと崩れた壁を登っていく。

 

 

「コラッ!勝手なことをするな!安全確認もまだなんだぞ!」

 

 

しかしヒヤマ君は聞こえないふりをして、とうとう鉱石の場所に辿り着いてしまった。

……よしよし、それでいいよヒヤマくぅん……(ゲス顔)

 

メルドさんは止めようとヒヤマ君を追いかける。

同時に騎士団員の一人がフェアスコープで鉱石の辺りを確認する。

 

そして、一気に表情を青褪めさせた。

 

 

「団長!トラップです!」

 

「ッ!?」

 

 

しかし、メルド団長も騎士団員の方の警告もあと一歩遅かった。

 

ヒヤマ君がグランツ鉱石に触れた瞬間、鉱石を中心に魔法陣が広がる。

その輝きに魅せられて不用意に触れた者への罠だ。

 

魔法陣は瞬く間に部屋全体に広がり輝きを増していった。

まるで召喚されたあの日の再現だ。

部屋の中に光が満ち、視界は白一色に染まる。

 

……原作通りに行けば、俺達は更に下の階層に転移させられて窮地に陥り、ハジメ君は奈落に落ちることとなる。

だけどね―――

 

 

「くっ、撤退だ!早くこの部屋から出ろ!」

 

 

……同じ轍は踏まない、それが(キング)流だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<< ハジメside >>>

 

 

魔法陣の光に包まれたハジメ達を一瞬の浮遊感が襲う。

次いで、ドスンという音とともに地面に叩きつけられた。

 

 

「(うおっ!!?……いてて、ここはいったい……?)」

 

 

尻の痛みに呻き声を上げながら、ハジメは周囲を見渡す。

クラスメイトのほとんどはハジメと同じように尻餅をついていたが、メルドや騎士団員達、シズク達など一部の前衛職の生徒は既に立ち上がって周囲の警戒をしている。

 

どうやら先の魔法陣は転移させるものだったらしい。

現代の魔法使いには不可能なことを平然とやってのけるのだから神代の魔法は規格外だ。

 

 

「お前達!全員いるかッ!!?」

 

「はいメルド団長!……ここはもしかして―――」

 

「……あぁ、どうやら私達は一階層に逆戻りしたようだ」

 

 

ハジメ達が転移した場所、そこはラットマンと戦いを繰り広げた一階層であった。

見間違いではない、現に騎士団はおろかクラスメイト達もその場所には見覚えがありすぎたのだ。

 

 

「ヒヤマ!だからあれほど勝手なことはするなと言っただろう!ただ逆戻りするだけならまだしも、あれが猛毒のトラップだったら全員死んでたぞッ!!?」

 

「うひっ!!?……す、すんません……」

 

「ったく、しかし全員が無事なら良かった―――」

 

「メルドさん!キングさんがいません!!……あとついでにコウキ君も!」

 

「っ、本当か!!?」

 

 

カオリの言葉を受けてメルドは周囲を見やる。

そこには確かにキングとコウキの姿がいなかった。

()()()()()()()()()()()()()()()()()メルド。

 

 

「どうしよう、キングさんがいなくなっちゃった!!」

 

「なんで!?どうして!?」

 

「もしかしたら別の場所に転移したのかもしれねぇ!

どっちにしろ見捨てられねぇよ!」

 

「落ち着けお前達!!迷宮で冷静さを失えば命取りだ!!キングとコウキはともに戦闘を得意としている!すぐやられるほどヤワではないッ!!」

 

「「「「 っ〜〜〜!!! 」」」」

 

 

メルドの一喝にようやく冷静さを取り戻した一行。

 

 

「まずはここを出て、王国に報告する!すぐに救出部隊が編成されるはずだ!分かったか!!?」

 

「「「「 わ、分かりました!! 」」」」

 

 

矢継ぎ早に指示を出し、なんとかクラスメイト達を落ち着かせることに成功したメルドは、内心申し訳なく思いながらも上階を目指し突き進んだ。

 

 

「(……キングさんなら大丈夫、心配するまでもないな)」

 

 

何の確証もない、言うなればただの直感に過ぎないものの、ハジメは心の底からキングを信じていた。

キングであれば必ず〝最高〟の二つ名に恥じない成果を上げて帰ってきてくれると。

 

故に、ハジメは敢えて後ろを振り返ることなくオルクス大迷宮を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<<< オルクス大迷宮 六十五階層 >>>

 

 

普通のチョップ(手加減バージョン)」

 

ぽへぇバタンッ

 

 

コウキ君の後頭部にチョップをシュ――――――ッ!!

超・エキサイティング!!

あぁ勇者よ、なんと情けない……。

 

……まぁ冗談はこのくらいにして、地面に熱烈なキスをかましたコウキ君(気絶済み)を肩に担いで回収成功。

ついでに()()()()()()()罠のほうも上手く作動してくれたようで何よりだ。

 

あのグランツ鉱石擬きには、ここ六十五階層に強制転移する魔法陣が仕込まれていた。

それは昇華魔法を使用して確認できている。

 

……その鉱石に更に生成魔法と昇華魔法を使って小細工を仕掛けておいた。

小細工と言っても大したことじゃない、ただ転移先を一階層に変更しただけだよ?

 

ヒヤマ君がグランツ鉱石擬きに触れた場合に限り、(キング)とコウキ君を六十五階層に別途転移する特定条件を盛り込んだ上でね。

 

良かった良かった、おかげで困惑するコウキ君を速やかに無力化することが出来たよぉ……。

 

 

「グルァァァァァアアアアア!!」

 

 

ドッドッドッドッドッドッ

 

 

うおっ!!?……ビックリさせないでよもー!

……あーなるほど、アレが原作で言われてたベヒモスって奴か。

災害レベルに換算するとこのくらいかな?

 

 

ベヒモス 災害レベル【虎】

 

トラウムソルジャー 災害レベル【虎】

※群れ単位での換算。単体だと良くて【狼】。

 

 

前にはトリケラトプス擬き、後ろからは骸骨の群れ。

この世界の人達からしたら死を覚悟するほどの大ピンチに相当するワケだが―――

 

 

「……ありがたい」ニヤッ

 

「「「「「 っっっ!!? 」」」」」

 

 

夢空間内だけじゃどうしても効果が判別しにくい技もあるんだよねぇ。

ここなら人目も気にせず暴れられるぞー!

 

……ん?なんで揃いも揃って後退りしてんの?

せっかくの獲物なんだから食いつく勢いで攻撃してくれないと色々試せないでしょ……?

 

 

ドッドッドッドッドッドッ

 

 

「「「「「 (´・ω:;.:... 」」」」」バタンッ

 

 

……え、え、ちょ、ちょっと?

なんで皆一斉に倒れちゃうの?

や、やめてよ冗談キツいって〜ハハハ〜(汗)

 

 

「…………………………死んでる」

 

 

……なんでやねん。

もうちょっと粘れよ!そこは魔物としてぇ!!

 

急にやることがなくなってしまった俺は、それはもう静かに速やかに奈落の底にダイブするのであった。

勿論コウキ君も抱えてね。

 

雲隠れ生活のスタートである。

 




魔物Bさん「いつも通り人間をぶっ殺す、たったそれだけの退屈な業務だと思っていました」

魔物Tさん「ベヒモスさんと挟み撃ちにしたんです。もうこれで勝ち確定!……そう思っていました」

Bさん・Tさん「「 いるもんですね、化け物って。出会って十秒で死を願いましたよ 」」

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