魔物娘のいる日常   作:怠慢不定期アマ小説家

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評価が・・・つけられてる・・・だと!?
まじで有り難うございます。評価バーに色がついた暁にはR18版を書かせていただく所存。


魔王の一日

最強の魔物娘は何かという質問に答えることは難しい。

力と力のぶつかり合い。すなわち真っ向勝負なら高い身体能力と魔法火力を誇るドラゴン娘がいるが、妖怪である鬼もまた彼女たちと同等、或いはねじ伏せてしまう程の力持ちだ。肉弾戦という面ではパワーこそ彼女たちに劣るものの、小回りやスピード,技量をもつ獣人たちも侮れない。

そんな彼女たちもスピードという点ではハーピィ属には劣る。中でも相手を硬直させる魔眼の持ち主であるコカトリスや不死身のフェニクスはドラゴン娘相手に充分勝機を生み出せる強力な魔物娘である。

そんな搦め手が一切通用しないのがあらゆる"魔"を退ける天使族だ。聖力を自在に操る彼女たちは魔物娘たちの前に幾度となく立ちはだかり、魔物娘は天使族を打ち破るためにアンドロイドを作り上げ、魔神と共に天使族に挑んだ。

 

壮大な歴史背景と共に激しい論争が巻き起こるこの問だが、「最強の魔物娘は誰か」という質問に変えた途端、その回答は一人に絞られる。

魔王リリス。

魔物娘が日本に来る遥か昔から魔界を統治していたこのサキュバスは火,水,風,土の四大元素を操り、古今東西のあらゆる魔法を熟知し手足のように使い、その魔力総量は世界中の電力100年分を賄うのに1%もいらないほどだ。

その彼女は今、自らの屋敷にて今日一日の占いをしていた。

 

リリス「外国からの襲撃は無し。地震や火山の噴火も起こらず平和な一日になるわね。」

 

天蓋付きの豪華なベッドに大理石で作られた業務机。

その上に描いた魔法陣に乗せた水晶玉を覗き込みながら少女は呟いた。

小学生かと思うほどの童顔、身長とそれにあまりにも似合わない大きさの胸と尻。

一見少女に見える彼女こそ最強の魔王にして現日本の元首、リリスである。

 

「お早う御座います、リリス様。朝食の用意ができました」

 

 

リリス「あら、有り難う。今、向かうわね。」

 

占いを終えたリリスは食堂へと足を運んだ。

 

リリス。その一日は日本の国家元首にしてはあまりにも穏やかで優雅である。

 

リリス「それで・・・今日一日の予定は?」

 

「はい。この後10:00から総理大臣との会談がございます。」

 

リリスに尋ねられ、スケジュール表を見ながら答えるサキュバスメイド。その答えにやや驚いたように目を見開くリリスであったが、直ぐに口元に笑みを浮かべては紅茶を一口啜った。

 

リリス「なら午後は少しお散歩でもしようかしら。」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

 

会談後、リリスが訪れたのは都心から離れた、郊外の住宅街。

一見何の変哲もないこの場所を訪れたのには深いわけがある。

 

「如何です・・・?見つかりましたか?」

 

リリス「駄目ね・・・。件の人間どころが男性すら見つからないわ。」

 

・・・そう。男探しだ。

勿論魔王ともなれば唯の男性で満足するはずもなく、従順で、それでいて性事情や異性には興味津々であるものの女性経験など全くない、代わりに毎日のように自分を慰めているような男性でなければ彼女目線価値はない。欲を出すならば少なくとも多少ふっくらした体系のほうが好みだ。

しかしそのような上物の男性が他の魔物娘に狩られていない筈がなく、これまで彼女は理想の男性にお眼にかかれていない。

加えて風のうわさ程度に聞いた・・・あまりの魅力に地数いただけで魔物娘を気絶させたという男性がいるという情報も彼女を焦らせていた。

これほどの男性ならば間違いなく自身を満足させられる上に「彼女」に対しての牽制としても大きな意味を持つ。

 

リリス「・・・とはいえ彼女から何も言ってこないあたりまだ手に入れてはいないようね。」

 

「私たちが探しましょうか?」

 

苛立ちを隠せず歯ぎしりをしながら唸るリリスに尋ねるメイドサキュバスを「我慢できるのか」と一睨みした彼女はくるりと回れ右をすると歩き出す。

 

リリス「帰るわよ。アフタヌーンティーの時間だもの。」

 

魔王リリス。その日常はかなり奔走としたもののようだ。




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