Danganronpa:Recode the Fate   作:超高校級の小説家(笑)

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プロローグ

「起きて、起きて!」

 

誰かの声が、遠くで聞こえた。

頭が重い。

意識がうまく浮かび上がってこない。

 

ゆっくりと目を開ける。

 

天井は、見たことのない色だった。

白でも木目でもない。

ひび割れたコンクリート。

錆びた蛍光灯が、不規則に明滅している。

 

(……ここ、どこだ。)

 

体を起こすと、頭がズキンと痛んだ。

まるで長時間眠らされていたような感覚。

 

「よかった、起きたんだね。」

 

声のした方を見る。

そこにいたのは、柔らかな雰囲気の少年だった。

 

少し寝癖のある髪。

優しそうな目。

 

「大丈夫?急に倒れたりしない?」

 

「……いや、大丈夫。」

 

自分の声が、少しかすれている。

 

「ここは?」

 

「分からないんだ。」

少年は苦笑した。

 

「俺もさっき起きたばっかりでさ。」

 

そう言って、少しだけ照れたように笑う。

 

「内城颯太。よろしく。」

 

名前を聞いた瞬間、なぜかすんなり頭に入った。

 

「……久納龍臣。」

 

短く名乗る。

 

それ以上言葉が出ない。

 

(気まずい。)

 

ふと周囲を見ると、俺たち以外にも人がいた。

 

十人以上。

いや――もっといる。

 

壁にもたれた男。

腕を組んでいる青年。

楽しそうに喋る少女。

静かにこちらを観察する女性。

 

全員、年齢は同じくらい。

高校生くらいだ。

 

合計で――

十八人。

 

(多すぎないか。)

 

その時だった。

 

ジジジ……

 

天井のスピーカーからノイズが流れる。

 

「おはようございまーす!」

 

突然、明るい声が響いた。

 

ロビーのモニターが一斉に点灯する。

 

そこに映ったのは――

 

白と黒のクマ。

 

「ボクの名前はモノクマ!」

 

「ここはねぇ、尾張特殊少年・少女更生施設!」

 

場がざわつく。

 

「更生施設……?」

誰かが呟いた。

 

モノクマは楽しそうに体を揺らした。

 

「いやぁ、揃ったねぇ!」

 

「超高校級のみなさん!」

 

その言葉に、空気が止まる。

 

「……超高校級?」

 

内城が首を傾げる。

 

「俺、そんなの……」

 

モニターが切り替わる。

 

そこに表示されたのは――

俺たちの顔写真。

 

そして文字。

 

《久納龍臣 超高校級の研究者》

 

心臓が強く跳ねた。

 

研究室。

ノート。

数式。

 

頭の奥で、断片的な記憶が弾ける。

 

「……俺は……研究者?」

 

次々と表示される才能。

 

超高校級の幸運。

超高校級のインフルエンサー。

超高校級の軍師。

超高校級の怪盗。

 

そして。

 

《アルテミス 超高校級の人造兵器》

 

少女型の機械が、一歩前に出た。

 

「本機の記憶に欠損はありません。」

 

場が静まり返る。

 

「本機は第六世代自律戦術体。

記録データは完全です。」

 

(ロボット……?)

 

誰かが小声で呟いた。

 

「まあ、機械だから覚えてるんだろ。」

 

次の瞬間。

 

アルテミスの視線が鋭く跳ね上がる。

 

「訂正を要求します。」

 

空気が変わる。

 

「機械だからという理由で一括りにするのは、明確なロボット差別です。」

 

沈黙。

 

「ロボット差別ですよ!!」

 

「あとで然るべき機関に報告します!!」

 

内城が慌てる。

 

「ご、ごめん!悪気はないって!」

 

(ってか言ったのこいつかよ。)

 

帽子をかぶった男が、小さく笑った。

 

「然るべき機関とは?」

 

「倫理委員会および国際AI権利保護機構です。」

 

やけに具体的だった。

 

モノクマが手を叩く。

 

「はいはい!仲良くなってきたねぇ!」

 

「それじゃあまずは――」

 

モノクマは大きく手を広げた。

 

「施設探索から始めよう!」

 

ロビー奥のシャッターが、重い音を立てて開く。

 

「オマエらの新しい生活空間だよ!」

 

「好きなだけ見て回っていいからね!」

 

モニターが消える。

 

静寂。

 

軍師と名乗った青年が言った。

 

「……集団で動こう。」

 

誰も反対しなかった。

 

廊下は長く、暗い。

 

壁には剥がれた塗装。

 

まるで古い病院だ。

 

(偶然じゃない。)

 

この時、俺たちは思ってもいなかった、、

まさか、ここでコロシアイが起きるだなんて……

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