前回、アンカーの試練を超えてランクアップを果たす。
それに続いて、トリトもアンカーから稽古を受けるのだが……。
トリト「ぐっ…まだだ!!」ダッ!
アンカー「フンッ!!」
ドガァァン!
トリト「ぐぁぁ!?」ドサァァァ…
マヨリ「トリト!!」
アンカー「はぁ……なぁトリト。このまま続けてもいいんだが、一つ聞く。『お前は何のために戦うんだ?』」
トリト「えっ…?それは…オロロソから竜宮城を取り戻すため…。」
アンカー「本当にそれが理由か?」
トリト「んっ…どう言うことだよ?」
アンカー「……まだ気づいてねぇのか、今のお前には迷いが見える。自分の戦う理由が定まってないって顔だ。そんな状態で戦っても、お前は先に進めねぇぞ?」
トリト「なんだとぅ…?」
アンカー「…時間をやる。自分の戦う理由についてじっくり考えて、その答えが出たらまた稽古に付き合ってやる。」
そう言うとアンカーはその場を後にしていった。
夕方、海岸にて…
トリト「オレが戦う理由……か。」
マヨリ「まだ悩んでおるのか?トリトよ。」
トリト「あぁ…実を言うとさ、オレあの時クラスチェンジできた理由が、自分でもわからないんだ。あの時、オレの中で何かが変わったんだとは思う。でも、それがわからない。オレ、どうしちゃったんだろう…?」
マヨリ「ふむ……トリトも悩む時があるのだな?」
トリト「ど…どう言う意味だよそれ!?」
マヨリ「いやな、いつも其方は明るく妾達を導いてくれてたのでな、そんな其方でも、悩むのだなと。」
トリト「…そりゃ悩むよ。生きてる以上は。」
マヨリ「なぁトリトよ。其方が来てから、妾の人生は変わった。これまで兄上に…オロロソによって沈められ、妾の心は光の届かぬ深海のように暗闇に包まれていたが、其方が来てからは、そこに光が差したのだ。妾に救いの手を差し伸べるように、光が。」
トリト「マヨリ……。」
マヨリ「思えば、其方がきてから面白いことも多かったな?海溝の真上で其方が眠らされた時は、どうなることかと思ったぞ?」
トリト「そ…そのことは忘れてくれって…!」
トリト「フフッ。トリトよ、妾に楽しい世界を教えてくれて、ありがとうな。これからも、たくさん楽しませてくれ。」
トリト「…っ!」
マヨリの笑顔を見たトリトは、初めて自分の気持ちに気づいた。
トリト(そうだ…。オレは…オレが戦う理由は…!)
夜……
アンカー「その様子だと、どうやら戦う理由が見つかったみてぇだな?」
トリト「あぁ!おっちゃん、もう一回だけ手合わせ頼めるか?」
アンカー「へっ、あたぼうよ!お前の気持ち、俺にぶつけてきな!!」
トリトはアンカーに向かっていくと、自身の思いの丈を吐き出す。
トリト「オレは!!マヨリにずっと笑顔でいて欲しい!!マヨリの笑顔を守りたい!!マヨリを悲しませるような奴は、オレが許さない!!それが、オレの戦う理由だ!!!」
マヨリ「………///」
アンカー「へぇ〜、随分青臭い答えじゃねぇか!」
トリト「悪いかよ!?でも、オレは正直小難しいことはどうだっていい!!マヨリのために、オレはこの槍を振るうだけだァァァ!!!!」
ザバァァァ!!
波とともに、トリトの姿が変わる。このクラスチェンジこそが、彼の覚悟が決まった瞬間である。
アンカー「へっ!立派になったじゃねぇか!さぁ、思いっきり来い!!」
トリト「ハァァァァァァ!!!」
ザッバァァァン!!
アンカー「…おいおい。ホントに立派に成長したな…。いいぜ、合格だ…!」バタッ…
トリト「か…勝っちゃったよ…。」
マヨリ「トリト、見事だったぞ!その姿、其方もクラスチェンジできたようだな!」
トリト「へへっ!カッコよかったろ?」
マヨリ「あぁ!……ところでだな。」
トリト「うん?」
マヨリ「その……な?あのようなことを…大声で堂々と言われると……その……妾でも恥ずかしくなるのだぞ…?///」
トリト「へっ?………あっ!?や…ヤベェ!いまになって滅茶苦茶恥ずかしくなってきた…!何口走ってたんだオレ〜!?」(カァー…)
アンカー「やれやれ、老いぼれに青春見せつけてくれるとはなぁ…。毎日のように愛し合ってたお頭と奥さんを思い出すぜ…。」
トリトとマヨリ「「ハッ!?これは…その〜〜///」」(もじもじ…)
アンカー「まぁいい!お前ら揃ってクラスチェンジとは、恐れ入った!それでトリト、その姿の名前はもう決めたのか?」
トリト「えっ?うーん、そうだな〜?マヨリ、なんか良い案ない?」
マヨリ「わ…妾か!?そうさな…。あっ、ではこう言うのはどうだろうか?」
ゴニョゴニョ……
マヨリ「どうだ?其方にも合ってると思うし、気に入ってくれると良いのだが…。」
トリト「おっ?良いじゃんそれ!よし採用!!」
アンカー「おっ?決まったか?じゃあ聞かせてもらうか!」
トリト「よし、じゃあ改めて……」
スゥー……
トリト「ハロー!オレは波浪騎士トリト!!以後よろしく!!」
アンカー「へぇ、アイツの挨拶である『ハロー』と『波浪』を掛けたのか!嬢ちゃん、良い名前考えるじゃねぇか!」
マヨリ「そうであろう?妾がトリトのために考えた名だからな。」
トリト「これなら、マヨリのことを守れそうだ!おっちゃん、ありがとな!!」
アンカー「礼はいらねぇよ!ソイツはお前が勝ち取った力だ!…よし!今日はお前らの成長を祝って、ご馳走でも奢ってやるとするか!!」
こうして、揃ってクラスチェンジを果たしたトリトとマヨリ。
トリトはマヨリのために、マヨリは兄であるオロロソを救うため、決意を改めるのだった。