他の悪魔とは違った何かを感じた2人は、マクスを旅の仲間に加えたのだった。
そして、マクスはどうやら連れて行きたい知り合いがいるようで……?
ラプラ「ところでさ、マクスくんの連れて行きたい人ってどんな人なの?」
マクス「人っていうか、オレっちと同じ悪魔だな。ソイツはオレっちの幼なじみでな、ちょっと面倒くさいところはあるけど、すごく頼りになるヤツだぜ!」
クラン「成程…。次に仲間になるのも悪魔なのか…。」
マクス「おっ、着いた着いた!ここだ!居るといいんだけど…。」
マクスに連れてこられたのは、古ぼけた屋敷だった。古びてはいるが、屋敷自体はだいぶ大きく、かつては豪邸だったことが窺える。
コンコンッ。
マクス「おーい!エスティー!いるかー?手伝って欲しいことがあるんだけどー!」
ギィィィ…
???「はぁ…だーかーらー!今のアタシはエストリエだって何度言えば…ってあら?今日は随分たくさん連れがいるじゃない。アンタにしては珍しい。」
ラプラ「えーっと、もしかしてこの人が?」
マクス「お〜そうだぜ。コイツがオレっちの幼なじみの…」
エストリエ「彩魔エストリエ!このオレカ界イチのオシャレ悪魔にして、今を輝く未来のトップコーディネーターよ!!」
クラン「はぁ…。これはまた濃いのが出てきたな…。」
エストリエ「早速だけど、アンタ達2人のファッションセンスを採点させてもらうわ!光栄に思いなさい!」
エストリエはまず、ラプラのファッションを採点するために、ラプラをじっくり見定める。
ラプラ「えっ!?ちょっと!?いきなり何を…。そ…そんな見られると恥ずかしいというか…。」
マクス「あー、申し訳ねぇけど付き合ってやってくれ。エスティは初対面の相手のファッションセンスを採点しないと気が済まないんだ…。」
エストリエ「ふむふむ…。アンタは衛生兵なのかしら。その箱に薬とか色々入ってるワケね。その頭の頭巾は…衛生面を守るためかしら?やっぱりそういうのには気を遣うのね。でも…そういうのを意識しすぎて、少し芋臭いかしらね?もっとオシャレを意識してもいいかも。うーん、45点!」
ラプラ「い…芋臭……。」
マクス「アイツに悪気はねぇんだ。多めに見てやってくれ…。」
エストリエ「さて次は…そこの背が高いアンタね。」
クラン「あはは…じゃあ、お願いしようかな?」
エストリエは、クランのファッションを採点するために、クランをじっくり見定める。
エストリエ「ふむふむ……なる。アンタは外見からわかるけど戦士…それも守り専門ね。ガチガチの鎧に鎖帷子。ザ・衛兵って感じがするわね。鍛え上げられた肉体が鎧越しでもよくわかる。でもアタシが何より目を惹かれたのは、その盾!3つの巨大な盾を紐で括り付けてさらに巨大な盾にするなんて誰にも思いつかないセンスだわ!その斬新さは見どころがあるわね!自分だけの個性を出せてるじゃない!83点!」
ラプラ「おー。高得点!」パチパチパチパチ…(拍手)
クラン「お褒めいただきどうも。」
エストリエ「いいわ!そこの戦士さんに免じて、話くらいは聞いてあげる!中にお入りなさい。あ、あと万年ファッションセンス0点のダッサイマクスも。」
マクス「おい!?最後言う必要あったか!?」
クラン「えっと、僕のおかげかな…?」
ラプラ「多分…それじゃあお邪魔しまーす。」
屋敷の中…
エストリエ「それで、要件は何かしら?マクスが手伝ってほしい事があるって言ってたけど…。」
クラン「それは僕から説明させてもらおう。実は…」
クランは王国で起こっていることを話した。
エストリエ「ふーん熱障…。一応、できるヤツには心当たりあるわよ?」
ラプラ「ホント!?というか、アレって人為的なものだったんだ!?よく知ってるね…。」
エストリエ「まぁね。ファッションを極めるには流行を知る事が大事!真のファッションリーダーはトレンドサーチは欠かさないの♪その過程で、色々世間の事情とか入ってくるのよ。」
クラン「意外と努力家なんだな…。それで、熱障を広めてるかもしれないヤツは、一体何者なんだ?」
エストリエ「……魔皇エラドーラ。最近になって火山地帯でブイブイ言わせ始めた強力な炎を操る悪魔よ。」
クラン「ま…魔皇……!?」
マクス「どうしたんだ?すげぇ怯えてっけど…。もしかしてソイツそんな強いのか?」
クラン「……強いなんてもんじゃない。魔の皇帝『魔皇』って言うのは、魔族の王『魔王』を超えた凄まじい力を持った存在なんだ…。この辺だと昔、火山地帯に魔皇ラフロイグっていうのがいたんだけど、ソイツは一時期バビロア王国を恐怖のどん底に陥れた魔王ムウスを一度完膚なきまでに叩きのめしてる。そんなレベルの奴だ…。まさかまだそんなのが残ってるなんて…。」
マクス「へぇー?じゃあソイツを倒せば、悪魔王にまた一歩近づけるってワケだ!よし!オレっちはやるぜ!!エラ…なんとかってのを倒して、悪魔王になってやろうじゃねぇか!!」
ラプラ「ちょっとマクスくん!?話聞いてた!?ソイツ魔王より強いんだよ!?絶対今の僕たちじゃ無理だって!!」
エストリエ「そうそう。今のアンタじゃ、消し炭にされて終わりだと思うから、せめてエラドーラに従ってる悪魔を倒せるレベルにはならなきゃまず無理よ。」
クラン「ちょっと待ってくれ!今、エラドーラに従ってる悪魔がいるって言ったかい!?もしかして最近悪魔が増えたのは…!」
エストリエ「十中八九エラドーラの影響ね。ま、従ってると言っても、大体はエラドーラがあまりにも強いから仕方なくって感じみたいね。実際エラドーラも放任主義みたいだし。」
クラン「……その悪魔達のこと、詳しく教えてくれるかい?」
エストリエ「いいわ。知ってる限り教えてあげる。」
まずは、魔王ベルゼブブ。ブブってハエのモンスターがいるでしょ?アレの親玉よ。即死魔法とか平気で使ってくるから気をつけなさい。
次に、魔公爵アスタロト。魔王ではないけれど、普通に魔王クラスの実力者。特に奴のメテオには気をつけなさい。ひとたまりもないわよ。
それに、夜魔デメララ。コイツも魔王クラスの実力者。誘惑が得意だから、男のアンタらは魅了されないよう気をつけなさい。
ちょっと特殊なのが、狂魔アルルカン。コイツだけは自分からエラドーラの配下になったみたいね。何考えてるかわからないイカレ野郎よ。
そして最後に、魔王リヴィエール。アイツの配下悪魔の中でもトップクラスにヤバい奴よ。アスタロトの完全上位互換みたいな奴ね。一番最後に挑むのをオススメするわ。
以上、この5体を倒さない限りは、エラドーラに近づくことさえ無理でしょうね。
クラン「アルルカンとデメララ以外は、昔のオレカ界でも名を馳せた悪魔達じゃないか…。本当にエラドーラは強いらしいな。」
マクス「お…おぉ……。」
ラプラ「マクスくん…?大丈夫?震えてるけど」
マクス「お…お…面白くなってきたじゃねぇかーー!!強そうな奴らが5体!それを超えた先に超強えラスボスがいる!わかりやすいじゃねぇか!よーし、俄然燃えてきたー!!」
エストリエ「はぁ…。アンタってホントバカね…。怯えるどころかやる気全開なんて…。わかったわ。マクスの事が心配だし、アタシもついて行ってあげる。いいわよね?」
クラン「いいのかい?…なら、これからよろしく頼むよ、エスティ!」
エストリエ「なんでアンタまでその呼び方で…はぁ、もうエスティでいいわ。一応マクスのお目付け役ってことで、よろしく頼むわね。」
ラプラ「はい!よろしくお願いします!」
マクス「そんでさエスティ、どいつから最初に倒しに行くんだ!?早く戦いたくて仕方ねぇぞ!!」
エストリエ「はいはいわかったから!ここからだと多分、ベルゼブブのところが近いと思うわよ。試しに行ってみる?」
マクス「おう!それじゃあまずは、打倒ベルゼブブだな!!待ってろよー!ベルゼブブ!オレっちが絶対ぶっ飛ばしてやるからな!!」
こうして、エストリエを仲間に加え、魔皇エラドーラ討伐を目指して、配下の悪魔退治に乗り出したマクス達。
果たして、並いる強敵達を倒し、マクスは悪魔王になれるのでしょうか?