しかし、通りがかったロジェステの援護もあり、何とかアルルカンを退けることに成功する。
その後、ロジェステの研究所に招かれたマクス達は休んだ後、対デメララの作戦会議を開いていた…。
ロジェステの研究所…
クラン「まさかロジェステがデメララ討伐に力を貸してくれるとは思ってなかったよ。協力、感謝する。」
ロジェステ「いいのいいの。アイツには散々引っ掻き回されてるからねぇ…。そろそろ決着をつけないとなぁーって…。」ゴゴゴゴ…
ラプラ「あ…あの…ロジェステさん…?顔が全然笑ってないし、ドス黒いオーラ出てるんですけど…。」
エストリエ「あー、これ相当イラついてるわね…。余程散々な目に遭ったみたいね…。」
ロジェステ「ハッ…!ごめんなさいね!ちょっと熱くなっちゃって…。さて、デメララはこの先の村を拠点にしてる。村の男は揃いも揃ってデメララの虜。実質的にアイツの手に落ちてるわ。あと…村を抜けた所にある森から来たって戦士がデメララにやられて、今ガーディアンみたいになってる。」
クラン「近くの森から…なぁ、その戦士の名前って…わかるか…?」
ロジェステ「……アルフリック。」
クラン「あー、彼かぁ…。」
マクス「知ってんのか、クラン?」
クラン「あぁ、昔からの知り合いでね。兄探しをしていた森に住むエルフの青年なんだが…、さては油断したな…。」
ロジェステ「ということで…男がデメララに挑んだらアルフリックの二の舞になるから、男3人組はアルフリックを含めた魅了された村人達の対処をお願い。」
マクス「えぇー!?オレっちもデメララってヤツの相手してぇのに…。だって強いんだろ?」
エストリエ「今回は我慢しなさい。何気にこのメンバーでまともなアタッカーってアンタくらいなんだから、アンタが魅了されたら色々厄介なのよ。で、ロジェステ。アタシはデメララに行ってもいいわよね?」
ロジェステ「あらいいの?ならお願いしちゃおっかな?一緒にあのアバズレにキャン言わせてやりましょ!!」
エストリエ「…やっぱり相当ムカついてるみたいね…。いいわ!必ず女の戦い、制しましょう!!(どうしよ…彼女のブレーキになれるかしら…?)」
クラン「あっはは…。気合い十分だなぁ…。何も起こらなければいいけど…。」(白い目)
そして、作戦会議を終え、占拠された村に到着したマクス達は、建物の影から広場を覗き込む。
ロジェステ「いた…。今日も今日とて生意気にも集会中ね…。」
広場にはアルフリックを含むたくさんの男が集まっており、広場の中心に置かれたお立ち台の上に、非常に露出度が高い服装に身を包んだ妖艶な雰囲気を放つ悪魔…夜魔デメララがいた。
デメララ「みんなぁ〜♪今日もアタシのために集まってくれて〜ありがと〜♡」
村人達(魅了済)「「ウォォォォォ!!デメララ様ーー!!♡」」
クラン「うわー…。話には聞いてたけど、これはヒドイな…。」
デメララ「ねぇねぇ〜。今日はみんなに話があって〜、聞いてもらえる〜?」
村人達(魅了済)「「よろこんでー!!♡」」
デメララ「じゃあね〜、実はこの前、アタシの友達のベルゼブブがやられたって話があって〜、今度はここに敵が来るかもしれないの〜…。アタシ、怖いな〜…誰か守ってくれないかな〜?♡」
村人達(魅了済)「「はい!!よろこんでー!!♡」」
マクス「へぇ〜オレっちがベルゼブブと戦ったこと、もう有名になってんだなぁー!」
ラプラ「言ってる場合!?僕たち完全に警戒されてるよ!…って、ロジェステさん…?なんだか様子が…。」
ロジェステ「あんのサキュバス……。男を自分の道具のように…。やはり女の敵…今日という今日は許さない…!!」ダッ!!
エストリエ「あっ!ロジェステ!!」
イラつきを抑えきれなくなったロジェステは広場に飛び出す。
ロジェステ「やい!デメララ!!今日こそこの村、解放してもらうわよ!!」
デメララ「ん〜?あなたは…あ〜…この前アタシの邪魔してきた魔女さん。この村は〜、もうアタシのも・の♡村のみんなも〜、アタシに会えて幸せだよね〜?」
村人達(魅了済)「「はーーい!!」」
ロジェステ「ふざけないで!こんなの、洗脳と何も変わらないじゃない!周りが許しても、私は許さないわよ!」
デメララ「いや〜ん怖〜い♡襲われちゃう〜♡」
ロジェステ「この…どこまでも舐め腐って…覚悟しなさい!バーニング・スフィア!!」ボシュン!!
スパッ ドガァァン!!
デメララに火球が命中しそうになった時、剣によって火球が切り裂かれ、デメララを攻撃から守る。剣の持ち主は…。
アルフリック(魅了済)「大丈夫ですか?デメララ様?」
デメララ「うふふ、ありがとね♡んちゅ♡」
アルフリック(魅了済)「はうっ!?♡デメララ様からキスをもらえるなんて…僕は幸せ者です!!♡」
クラン「……あそこまで腑抜けてるとは思わなかった。」(白い目)
エストリエ「ロジェステもヤバそうね…。3人とも!作戦通りに行くわよ!」ダッ!
そう言ってエストリエ達も広場に飛び出し、臨戦体制に入る。
デメララ「ん〜?新しいお客さん?」
クラン「村人は僕たちに任せて!!ロジェステはエスティと一緒に!!
エストリエ「了解!任せたわよ!」
クラン「ほら!こっちだ!!」ガンガンガン!!
クランは盾を打ち鳴らし、注意を惹きつけるが…。
村人達(魅了済)「「デメララ様の邪魔はさせなーい!!」」ドドドドドド…!!
クラン「あっ、この人数は流石に…うわっ!?」
ラプラ「クランさーん!!」
クランが大量の村人にもみくちゃにされ、身動きが取れなくなる。
クラン「僕のことはいいから…!2人はアルフリックを…!」
ラプラ「わ…わかりました!」
アルフリック(魅了済)「デメララ様は、僕が守る!」
マクス「だったら引き離してやる!おりゃ!!」ジャララララ…!
アルフリック(魅了済)「ん?うわぁっ!?」
マクスは剣を鞭のように伸ばすと、アルフリックの身体に巻きつけ、デメララから引き離す。
アルフリック(魅了済)「あぁ!デメララ様!お前、邪魔するな!」
マクス「お前の相手は、オレっちだぜ!!」
デメララ「あら、もしかして噂の悪魔の子ってキミのこと?うふっ♡この子はね、アタシの一番のお気に入りなの♡簡単には倒せないわよ?」
マクス「へっ!言ってな!!未来の悪魔王の力、思い知らせてやるぜ!!」
エストリエ「はぁ…はぁ…やっと着いた…。アンタ意外と直情的なのね…。」
ロジェステ「あっ、ごめんねエスティ!…それじゃあさくっとやっちゃいましょうか!」
デメララ「ふーん、やる気なんだぁ…。でもそんなに気張られると疲れちゃうよ?もっとダラけちゃいましょ♡」ブワッ…
デメララはそう言うと不思議なオーラが辺りを包む…。
マクス「な…なんだこれ…急に力が抜けて…。」
アルフリック(魅了済)「隙あり!!風のブーメランよ!」ヒュンヒュンヒュン!
マクス「うぉ、危ねぇ!?」ヒョイッ
エストリエ「マクス!!アイツの技のせいね…!だったら…!」ダッ!
チクチクチクチク……
エストリエは素早い動きでデメララを地面に縫い付けていく。
デメララ「ん?なぁ〜にぃ、これ?動けないんだけど〜!」
エストリエ「少ししつけをしてあげたわ!今よロジェステ!!」
ロジェステ「一気に仕留める!…我が魂と引き換えに、世界の終焉を司る炎よ、顕現せよ…!」
クラン「あの詠唱は…!ロジェステ!その呪文だけはよせ!!」
ロジェステ「オメガ・イグニッションッ!!」
デメララ「あっ…!」
ドガァァァァァン!!
巨大な爆炎がデメララを包み込む。まともに食らえば致命傷は免れない。
エストリエ「す…すごい…。EX技でもないのにあの火力…。やるじゃないロジェステ!」
ロジェステ「……zzz」眠っている…。
エストリエ「えぇ、ウソ!?この状況で普通眠る!?」
クラン「だから言ったのに…。"すぐ魔力切れ起こして眠っちゃうんだから、確実に倒せる時以外は使うな"って…。」
エストリエ「で…でも流石にあれをくらったら、いくらアイツでもひとたまりも…。」
マクス「なら…なんでコイツらまだ襲ってくるんだ…?」ギギギギ…
マクスはアルフリックの剣を受け止めながら問いかける。
エストリエ「えっ!?…てことは…。」
シュゥゥゥ…
デメララ「いったーい!!流石にいまのはヒド〜い!!死にかけちゃったじゃん!」
なんと、デメララはまだ健在であり、致命傷は負っていたものの、撃破には至っていなかった。
エストリエ「アイツ、まだ生きて…!ロジェステが動けないなら、アタシがトドメを…!」
デメララ「もうムリ!魔界に帰る〜!!」ゴォッ…
エストリエ「……えっ?」
デメララは魔法陣を開き、魔界へ逃げようとする。
エストリエ「ちょっ!?ここまでやって逃げる気!?チッ!逃すもんですか!!」ヒュン!
エストリエはすぐさま魔智針を投げてデメララに突き刺そうとするが、一手遅れデメララを逃してしまう。
エストリエ「くっ…!逃げられた…!」
アルフリック「うっ…あれ…?僕は一体…?あれ?君たちは?」
クラン「…どうやら、デメララが村からいなくなったことで魅了の効果が切れたみたいだな…。こっちの村人もみんな正気に戻ったみたいだ。…逃げられてしまったけど、結果オーライってところかな?」
ロジェステ「zzz……ハッ!アイツは!?」
しばらくして…
ラプラ「怪我した皆さーん!大丈夫ですよ!ちゃんと並んでくださいねー!」
ラプラが怪我した村人達の治療を行っている傍、ロジェステはエストリエから事の顛末を聞いた。
ロジェステ「そう…逃げられちゃったのね…。ごめんね、私が焦ったばかりに…。」
エストリエ「いや、いいのよ。あなたの呪文がなかったら、きっともっと泥沼化してただろうし、何より村も解放できた。全部あなたのおかげよ!」
ロジェステ「そう言ってくれると嬉しいわ。…けど、今回この村を手放したのは、あくまでもアイツの気まぐれ…。きっとまた会うことになると思うわよ。」
エストリエ「その時は、絶対決着をつけてやるわ!」
ロジェステ「なら…よろしく頼んじゃおうかな?」
クラン「なあ、ロジェステ。良ければ、君もエラドーラ軍討伐の旅について来てくれないか?君がいると、心強いんだが…。」
ロジェステ「悪いけどパス。もっと魔法の研究が必要みたいだし、一度研究所に戻らせていただくわ。またその時になったら力を貸してあげるから、いつでも呼んでちょうだい。」
クラン「…そうか、わかった。」
ロジェステ「あっそうだ!あなた達、多分次はアスタロトのところに行くつもりでしょ?なら森を抜ける必要があるから私の代わりに…。」
アルフリック「僕が案内するよ!皆さんに迷惑かけちゃったみたいだし…その罪滅ぼしも兼ねて!」
マクス「おっ!いいのか!?助かるぜ!」
アルフリック「じゃあみんな疲れてるみたいですし、明日出発しましょうか!」
こうして、デメララを退けたマクス一行は、次なる敵…アスタロトのもとへ向かうべく、村で一休みするのだった。
一方その頃…
アルルカン「あぁ…私としたことが…まさかMr.アスタロトの宮殿近くまで飛ばされるとは…。」
あの後、頭だけとなったアルルカンは、まだ胴体が戻らないままアスタロトの宮殿付近で途方に暮れていた。
アルルカン「はてさて、これからどうしたものか…。おや?あそこに誰か…。」
???「……ここにアスタロトが…。森のみんなのためだ。いざとなったら、この仮面で…。」
そこにいたのはアルフリックの兄、フルドフォルク。悪魔が活性化したことを聞きつけ、森の近くに居を構えていたアスタロトに挑もうとしていた。
アルルカン「あの仮面…。何やらここからでも感じる邪念が込められているようで……。これは使えそうですねぇ…。」