アルフリックの案内で村に招待され、一晩休んだ一行は再びアルフリックの案内で森の出口へ。森を抜ければアスタロトの宮殿は目と鼻の先。
そして今、マクス達はアスタロトの宮殿に辿り着くのだった…。
アスタロトの宮殿前…
マクス「ここにアスタロトがいるんだな?」
エストリエ「そのはずよ。にしても……話には聞いてはいたけど、とんでもなく豪華なところに住んでるわね…。」
目の前にあるのは、豪華な宮殿。軽く100人くらいは入れそうな大きさだ。
クラン「油断するなよ。アスタロトは性格にこそ難はあるが、実力は魔王に匹敵する相手だ。気を抜けばすぐにやられるぞ…!」
マクス「へっ!心配いらねぇって!オレっちだってクラスチェンジしたんだ!ヨユーヨユー!!」
ラプラ「……。」
マクス「ん?どうしたラプラ?浮かない顔して?」
ラプラ「あぁ、いや…。僕って…ちゃんとみんなの役に立ってるのかなって…。少し不安になっちゃって…。」
マクス「ふーん…。心配いらねぇよ!ラプラがいるおかげでオレっち達はここまで戦えてんだ!だからそう難しく考えるこたぁねぇって!」
ラプラ「……ならいいんだけど…。」
マクス「よし!なら早速行こうぜ!クラスチェンジしたとはいえ、まだまだ悪魔王への道は長いからな!」
宮殿エントランス…
マクス「たのもー!!アスタロトはいるかー!?」
クラン「相変わらず警戒心っていうのがないんだな…。まぁ、らしいと言えばらしいが…。」
マクスの大声が宮殿に響く。すると…。
???「はぁ…何だ?まだパーティーの時間じゃないぜ?それなのにここに来るとは…そんなにオレに会いたかったのか?」カツ…カツ…
奥の方から、オシャレな衣装に身を包んだイケメンな悪魔が姿を現す。
マクス「お前がアスタロトだな?オレっちはマクス!!お前を倒して、悪魔王になる男だ!!」
アスタロト「まぁ…そうだな。オレが魔公爵アスタロトだ。…で、オレを倒すだって?面倒臭そうなのが来たな…タルいぜ…。バトルなんてタルいこと、お断りだ。今夜はパーティーもあるしな。ほら、帰った帰った。」
マクス「な…なんだとぅ…!?」
エストリエ「あ…あぁ…。」ガタガタ…
ラプラ「エスティさん?どうしました…?なんか震えてますけど…。」
エストリエ「あの衣装、かなり入念に仕立てられてる…。色合いも彼にマッチしてるし…オシャレへの余念がない…!100点級の逸材…!?こんなところで…!?」
ラプラ「エスティさん!?」
アスタロト「ん?オマエ、見る目があるな…。ふむ…気に入った!今夜オレのパーティーに招待してやろう!光栄に思うがいい!」
エストリエ「…はい!?」
マクス「ちょーっと待ちな!エスティはオレっちの大事な手下の一人だ!手出しはさせねぇぞ…?」
アスタロト「なんだ?このオレに文句でもあるのか?ゴミムシは引っ込んでな?」
マクス「んだとぉー…!?」
エストリエ「ね…ねぇ…なーんかアタシ、嫌な予感がしてきたんだけど…。」
クラン「奇遇だね…僕もだ。」
アスタロト「よし、そこまで言うなら一つ提案をしよう。そこの娘を賭けて勝負しようじゃないか。」
マクス「エスティを!?」
エストリエ「ほらやっぱり!!」
アスタロト「ただし、バトルに挑むのはマクスとやら!オマエだけだ。他は手出し無用だ。どうする?降参すればオレも楽で助かるんだが。」
マクス「へっ!誰が降参なんか!その勝負、受けて立つ!!」
アスタロト「なるほど…オマエはどこまでも身の程を知らないゴミみたいだな…。いいだろう。宮殿の奥にホールがある。そこでやり合おうじゃないか。」
宮殿ホール…
エストリエ「マクス!絶対勝ちなさいよ!!アタシの未来がかかってるんだからね!!」
マクス「わーってるよ!任せとけ!大切な手下守るためなら、オレっちは誰にだって負けねぇから!!」
アスタロト「その威勢…最後まで続くといいな。さっさと終わらせてやるから、かかってきな。」
マクス「言ってくれるなぁ…!なら未来の悪魔王の力、思い知りやがれッ!!」ジャララッ!!
マクスは剣を鞭のようにしならせ、アスタロトに仕掛けるが…。
アスタロト「……ふん。」フッ…
マクス「あ!?どこ行った!?」
アスタロト「…こっちだノロマ。」ドゴォ!
マクス「がっ…!」
マクスの背後にアスタロトが現れ、蹴りをかます。
アスタロト「こう見えて、徒手空拳が得意でね。」
ラプラ「マクスくん大丈夫!?」
マクス「へっ!このくらいで倒れるオレっちじゃねえよ!」
アスタロト「強がりか?オレの速さについて来られないで、勝てるワケないだろ?ほら、まだここからだ….。せいぜい踊るんだな…!」フッ…
マクス「コイツまた…!」
ドガッ! バキッ!
マクス「ぐあぁっ!?」
アスタロト「ほらほらどうした?そんなんでオレに勝とうなんて、あくびが出るな!」
ドガガガガガガ…!
マクス「く…くそ…!」
マクスはアスタロトの素早い動きについて行けず、ダメージが蓄積されていき膝をつく。
クラン「マクスッ!!」
マクス「…はぁ…はぁ…ま…まだまだ…!」
アスタロト「ふむ、だいぶ打ち込んだつもりだが…思った以上にしぶといな。なら、これでトドメだ。」
ゴォォォォ…!
天井に巨大な魔法陣が形成され、そこから巨大な隕石が落ちてくる。落ちればマクス達どころか、ホールそのものが吹き飛びかねない。
クラン「あの魔法…まさか"メテオ"!?マクス逃げろ!!いくらキミでもアレをくらえばひとたまりもないぞ!!」
マクス「逃げろだぁ…?へっ!やなこった…!こっちは大切な手下がかかってるんだ…!死んでも逃げるかよ…!!」
エストリエ「マクス…アンタ…ホンットにそういうとこ…!!」
アスタロト「その根性も無駄なのになぁ…さ、終わりだ…!!」
バリィィィィンッ!!
一同「「!?」」
突如、魔法陣が破壊され、メテオがキャンセルされる。一同が驚愕する中、アスタロトは眉間に皺を寄せており…。
アスタロト(この気配…チッ、見つかっちまったか…!)
???「なぁ〜に?ここで何かドンパチなってたから来てみたけど…わたしに内緒でこんな場所に潜んでパーティを開いていたとはねぇ、アスタロト。」
マクス「だ…誰だ?」
アスタロト「…おい、そこの頭巾の。今すぐソイツを治療しな。見た目でわかる、衛生兵だろ?」
ラプラ「えっ!?でもさっき手出し無用って…。」
アスタロト「……事情が変わった。勝負は一旦お預けだ。……厄介なのが来やがった…!」
ホールの天窓と魔法陣をぶち破ってやってきたのは、ゴシックファッションに身を包んだ女悪魔。彼女こそは……。
クラン「魔王リヴィエール…!?何でこんなところに…!?」
エストリエ「リヴィエールって…!?エラドーラの配下悪魔の中でもトップクラスにヤバいヤツじゃない!!というかアスタロト、アンタリヴィエールと知り合いなの?」
アスタロト「……アイツとは腐れ縁でな…。前にアイツのパーティに招待されたんだが、妙に気に入られちまってな…すっかりストーキングされてるんだわ。所謂厄介ファンって奴だ。ここにいたのも逃亡生活の一環みたいな意味合いだったんだが…。」
エストリエ「なんてやつに好かれてるのよアンタ!?」
リヴィエール「あら?どうしたの?もうパーティは終わり?…わたしを差し置いて?…つまらないことするわね…。決めたわ!ここにいる全員でもう一度パーティをしましょう!!」
ラプラ「へっ?どういうことです?パーティって?」
クラン「…彼女の言うパーティっていうのは、命懸けのバトルって意味も含まれる…。つまりは……。」
リヴィエール「察しが良くて助かるわ!そう…ここにいるみーんなで、このわたしと戦ってもらうわ!!拒否権はないわよ?せいぜいこのわたしを楽しませてちょうだい!!」
アスタロト「……そういうことだゴミムシ共。ここは一時休戦だ。何とかしてリヴィエールを満足させて、ここからご退場願うぞ…!でないと、オレの宮殿が木っ端微塵になりかねん…!!」
マクス「な…ならオレっちも…!」
アスタロト「オマエは大人しく治療受けてな!…リヴィエールは一人で倒せる相手じゃねぇ…。衛生兵、なる早でソイツを完治させな!そんで治ったら思いっきりぶちかましてやれ!!」
ラプラ「わ…わかりました!マクスくん…すぐに治すからね…!」
マクス「す…すまねぇ…。」
ラプラ「いいんだよ。…すこしでも、マクスくんの役に立てるなら…。」
マクス「ラプラ…。やっぱりオマエは、オレっち一番の手下だな…!」
クラン「マクスは少し休んでいてくれ。…さて、リヴィエール相手にどこまでやれるか…!」
エストリエ「あーもう!!なんでこんなことに…!」
アスタロト「そういう訳だリヴィエール。しばらくはオレ達が相手してやるよ。そこの悪魔も、多分オマエと戦うことを望んでいるからな。」
リヴィエール「オーッホッホッホッ!!そうこなくっちゃねぇ!!さぁ、まとめてかかっていらっしゃい!!楽しいパーティの始まりよ!!」
次回へ続く…