オレカバトル2 ストーリーズ   作:セッツァー

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前回、強敵エラドーラを前に全く歯が立たず、倒れてしまったマクス達。
サラマンダーの力を奪われただけでなく、ラプラも悪魔に変貌させられ、エラドーラに連れ去られてしまう。
地に倒れるマクス達は、バビロア王国へ向かうエラドーラの背を見送ることしかできなかった…。


第4章 第十話 決意の再点火!彼の名は…

クラン・エストリエ「う…うぅ…ここは…。」

ロジェステ「あら?ようやく目が覚めたのね!火山の方ですごい音がしたから何かと思って転移で見にきてみれば、あなた達が倒れてたんだもの!心配したのよ!」

エストリエ「あれ?…ロジェステ?」

クラン達は目が覚めると、ロジェステの研究所にいた。あの後駆けつけたロジェステに介抱された様子。

クラン「そうだ…僕たちは確か、エラドーラと戦ってそれで…。」

ロジェステ「そう。話は全部あの子から聞いたわ。……その、大変だったのね。」

クラン「あの子…。そうだ!マクスは…!?」

ロジェステは研究所の窓から外を覗くように促す。…そこには1人、雨に打たれ続けているマクスの姿があった。

クラン「マクス……。」

ロジェステ「ラプラくんのこと、助けられなかったことを悔やんでるみたいなの。ひどく落ち込んでたわ。起きた後、「しばらく1人にしてくれ」って言ってからずっとあの調子。」

エストリエ「……ちょっとアイツのとこ行ってくる!」

クラン「ちょっ…!?エスティ!?」

そう言うと、エストリエは研究所の外へと出ていった。

 

ザァァァァ……

エストリエ「はぁ…マクス……。」

マクス「………あぁ、エスティか。起きたんだな。」

マクスの声には、いつものような喧しさはなく、ひどく落ち込んでいることが声からも聞きとれた。

マクス「……アイツ、滅茶苦茶強かった。…まったく勝てる気がしなかった。今もまったく勝てる気がしねぇ…。そんで、ラプラも……。」

クラン「マクス…やっぱりラプラのことを助けられなかったのが、悔しいんだね…。」

マクス「……手下1人護れないで…何が悪魔王だ。…オレっちは、悪魔王失格だ。…オレっち、どうすればいいんだ…?」

覇気のない声で、マクスは2人に問いかける。

バチンッ!

マクス「あっ…。」

エストリエはそんなマクスの頬を叩く。

エストリエ「はぁ…いつまでもウジウジしてなっさけない!!あんた、悪魔王になるんでしょ!?なら、ちゃんとカッコつけなさいよ!!!」

マクス「エスティ……。」

エストリエ「いつものあんたなら、こんな時だって恐れ知らずで突っ走るはずでしょ!いつもの怖いもの知らずで、無鉄砲で……誰よりも熱い悪魔だったあんたはどうしたのよ!?

マクス「エスティ…。」

その言葉を聞いたマクスの目に、僅かながら光が戻る。しかし…。

マクス「でも…アイツには…エラドーラには全然勝てる気がしなくて……怖がってんだ…。…未来の悪魔王を気取っておいて、情けねぇ話だろ?」

クラン「…正直なことを言うと、僕も怖いよ…。正直焦ってる。…このままだとバビロアもラプラも危険だ…。早く行かなきゃって…。でも…今の僕たちじゃ、悔しいけどアイツには勝てない…。」

マクス「……じゃあどうすれば…。」

エストリエ「どうもこうもないでしょ!!…強くなるしかないじゃない!!エラドーラをギャフンと言わせるくらいに強くなって、ラプラを取り返すの!!今までのあんただって、悪魔王になるためにそうしてきたはずでしょ!?」

マクス「……強く…そうだ…そうだよな…!オレっちとしたことが…なに弱気になってんだ!!今すぐにでも強くなって…そんでエラドーラの野郎をぶっ飛ばして、ラプラを取り返す!!結局はそれしかないよな…!!」

マクスはエストリエの叱咤激励を受け、元気を取り戻した。そして、雨もいつの間にか止んでいた。

マクス「ありがとな、エスティ…!オマエのおかげで、目ェ覚めたわ!!」

エストリエ「ふ…ふん!勘違いしないでよ!アタシはさっきまでの情けないあんたが見てられなかったから、手を貸してやっただけだから!」

マクス「よーし!!そうと決まれば、どうにかして今すぐ強くなる方法を探さねぇと…!今すぐにでもアイツを…ラプラを助けるために…!!」

クラン「…今すぐに、か。……よし、いい考えがある!!マクス、一緒に来てくれるかい?」

マクス「クラン…おう!強くなるためならなんだってやってやらぁ!!」

 

マクスとクランは、研究所から少し離れた場所に移動する。

マクス「それで、強くなるには何すりゃいいんだ?」

クラン「よく聞いてくれた。それは……特訓だ!!」

マクス「特訓?…こんな一刻を争うときにか!?オレっちは今すぐに強くならなきゃいけねぇのに…!」

クラン「……君の気持ちは痛いほどわかる。実を言うとさ、僕も昔は君みたいに強大な力がすぐにでも欲しいって思ったことがあったんだ。」

マクス「クランも…?」

クラン「あぁ…でも、そんな焦りが原因で心の隙を突かれて…僕は一度、魔皇ラフロイグの手先になってしまったことがあるんだ。

マクス「えっ!?そうなのか!?…なんか全然想像つかねぇな…。」

クラン「だろ?でも結局、力に飲み込まれて正気を失って……。そんな時、僕よりずっと強い親友が助けてくれたんだ。…その時痛感したよ。焦ったってすぐに手に入る強さなんてないって。強くなりたいなら、地道な努力を重ねて強くなるしかないんだって。そうして僕は…堅牢騎士になることができたんだ。…アイツとの約束を果たすためにも。」

マクス「クラン…。」

クラン「…だからここで強くなろう!幸い、ダクラウ火山からバビロアまでは距離がある。それに、奴も手下の悪魔を集めて総力戦を挑んでくるはず…。すぐにはバビロアには着かないはずだ。だからこの間に、できることをやるんだ!」

マクス「クラン…。あぁ、そうだな!ここで立ち止まってちゃあ、悪魔王なんて夢のまた夢だ…!!クラン!オレっちを鍛えてくれ!!」

クラン「あぁ!強くなろう!共に!!」

 

こうして、マクスとクランの猛特訓が始まった。特訓の内容は、クランの盾に対する打ち込み稽古!!これでマクスも強くなり、クランの硬さにも磨きがかかるという算段だ。こうして、マクスは全力でクランに向かっていき、クランもマクスの攻撃を受け止め続けた。その裏で、エストリエも自身のファッションセンスを磨いていった。より強くなって、マクスを手助けするために。

 

そして、特訓開始から5日後…。特訓の中でクランはマクスに強さについて問いかける。

クラン「マクス!僕の強さの源は、何だと思う?」

マクス「えっ!?…えーっと…なんだ?」

クラン「それはね…大切なものを護ろうと思うこと!!思いの強さは、自分自身の強さに比例する!!マクス!君の思いの丈を、僕にぶつけてこい!!全力で受け止めてやる!!」ガシャン!!

マクス「オレっちの…思い…。ならオレっちはこう答えなきゃな!!」ダッ!

マクスは何かを決心したように、盾を構えたクランに向かっていく。

マクス「オレっちは…魔界で最強の悪魔王になりてぇ!!」

ガキィン!!

クラン「なら、君の思う悪魔王とは何だ!?」

マクス「オレっちの望む悪魔王…!それは、沢山の手下を引き連れ、どんな奴にだって負けない最強の王!!そして、最強の悪魔王は、手下を…いや、"ダチ"を絶対に見捨てない!!自分の欲しいものは何がなんでも力づくで手に入れる!!そのためにもオレっちには、アイツが…ラプラが絶対に必要なんだ…!!だからここで…立ち止まってるわけには…いかねぇんだよぉぉぉぉッ!!!ゴォォォォッ!!

マクスが自身の決意を口にし、クランに向かっていった瞬間、マクスの身体が強い炎に包まれる。そして…

ガァァン!!

───次の瞬間、クランの盾が弾き飛ばされる。

クラン「……それが、君の強さか。その強さ…確かに響いた…!!」

マクス「はぁ…はぁ…それじゃあ…。」

クラン「あぁ…合格だ!今の君の強さがあれば、きっとエラドーラだって倒せる筈だ!!それに…その姿、さては気づいてないな?」

マクス「へっ?それってどう言う…」

マクスは自分の姿をふと見てみると、より一層成長し強くなった自分の姿があった。

マクス「なぁクラン…これって…!」

クラン「あぁ…クラスチェンジしたんだ…!この5日間、よく頑張ったな…!!」

マクス「へっ、クランこそ…!!その盾の硬さ、より一層磨きがかかったんじゃねぇか?その硬さなら、どんな奴だって護れるぜ!どうだ?オレっちが悪魔王になった暁には、オマエのことを防衛大臣に任命したっていいんだぜ?」

クラン「ハハッ…嬉しいお誘いだけど、遠慮しておくよ。僕には、バビロアがあるからね。

マクス「そうか!まぁ考えておいてくれ!オレっちはいつでも歓迎するぜ?」

こうして、両者とも満足のいく結果になり、互いの成果を讃えあう2人。そんな時、エストリエが研究所から出てくる。

エストリエ「ねぇ2人とも!!…って、マクスその姿…またクラスチェンジしたの?」

マクス「おう!まだまだ悪魔王とまでは行かねぇけど、この力があれば、エラドーラにだって…!!」

エストリエ「……なんか、いつの間にか凄いイカすようになったわね。今のあんたのセンス……100点満点よ。」

マクス「えっ!?…マジで言ってんのか…?」

エストリエ「〜///!二度も言わせようとしないで!!…って、こんなことしてる場合じゃなかったわ!!2人とも、すぐにロジェステのところへ!!バビロア王国が…!!」

クラン「何だって!?」

 

研究室にて…

ロジェステ「渦を通して、バビロアを見張ってたんだけど…アイツら、とうとうバビロアに進軍してきたみたいね。…見たところ、ベルゼブブにデメララ、アスタロトにアルルカンと…リヴィエールを除いた上級悪魔達が勢揃いしてる。…明らかに本気で潰そうとしてるわね…。それに…変わり果てたラプラくんもいる。どうする?私が一緒なら、この渦に飛び込めばすぐにでもバビロアに行けるけど?」

クラン「…マクス。君に任せよう。」

マクス「…へっ!当然、行くに決まってるだろ!!生まれ変わったオレっちの初陣にはピッタリだぜ!!」

エストリエ「あんた…本当に成長したのね。そう言うわけで、アタシも付き合ってあげる!あんたはアタシがいないと、てんでダメだからね!」

マクス「へっ!ありがとな!やっはエスティがいると心強いぜ!!…じゃあみんな、バビロアへ行くぞ!!オレっちに続けェェェ!!」

こうして、ロジェステと共にマクス達は、バビロアを…ラプラを救うべく、決戦の地、バビロア王国へと向かうのであった…。

 

バビロア王国…

バルト「ぐぅぅッ!!」ズザァ…!

ベルゼブブ「フン、オマエ中々やるな。だが、お遊びはここまでだ…!」

アスタロト「おいおい、まだパーティは始まったばかりなんだ。もっと楽しませてから、じっくりと嬲ってやろうじゃないか…!」

バビロアには、エラドーラ率いる悪魔の群勢が押し寄せてきており、ジェネラル・バルト率いる王国軍も、苦戦を強いられていた。

アーサー「た…隊長…このままでは…!」

バルト「怯むな…!何としても姫をお守りするんだ!!」

アルルカン「おやおや…南の大陸イチの大国と聞くからどれほどかと思えば、これではまるで、舞台のハリボテの如し!弱すぎて滑稽です、ね!!」

エラドーラ「まぁ、そう言ってやるな。この群勢を前にしてはよくやった方だ。まぁ、結果はやはりオレの圧勝だったがな。」

赤の女王「うっ…バビロアは私がいる限り、簡単に滅びはしない!!」

エラドーラ「そうかそうか。なら死ね。」ブォンッ!

赤の女王「くっ…!!」

バルト「姫様ッ!!」

赤の女王にエラドーラの槍が振り下ろされそうになった…その時だった。

 

???「ちょーっと待ったー!!

 

エラドーラ「…あ?」

デメララ「この声…どこかで聞いたような…?」

???「おいおい…このオレっちを差し置いて、国を一つ支配しようとは、いい度胸じゃねぇか!!とうっ!!」シュタッ!!

王国の広場に、1人の悪魔が3人の手下を率いて降り立つ。

ベルゼブブ「ッ!?て…テメェは…!!」

アスタロト「はぁ…?ここでアイツがくるのか?…タルいぜ。」

???「おっと…そういえばこの姿で会うのは初めてだったな?なら、聞きやがれ!!」バサァ!!

そして、羽を広げて声高らかに名乗りをあげる。

 

???「オレっちこそは、魔界イチの熱き悪魔、その名も…

マクス「GO!魔騎士マクス!!何人たりとも、オレっちの邪魔はさせねぇぜ!

 

『第4章 第十話 決意の再点火!彼の名は…GO!魔騎士マクス!!

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