スタン「はぁ〜…なぁ、オレ勢いであんなこと言っちゃったけど、本当にグレンより強くなれるかな…?」
マナナ「まーだそのこと引きずってるのかい?大丈夫だって!スタン強いし、ゼノドラゴンにだって認められたんだよ?絶対強くなれるって!」
ゼノゴン「ゼノゼノ!」(頷く)
スタン「…だよな!ありがとう、マナナ。少しだけ元気でたよ!」
ボット02「ヨカッタヨカッタ。スタン元気デテヨカッタ!」
スタン「みんな、オレ本当にいい仲間を持てて、幸せだよ…」
前回、久しぶりに再会を果たしたグレンに、勢いで「次はお互い強くなって勝負しよう」と約束したスタン。もちろん、魔王討伐も忘れていません。
スタン「うん?なぁ、あそこ…煙が出てないか?」
マナナ「えっ…あそこって確か小さな村があったはず…まさか!?」
02「望遠モード起動!……村がオソワレテマス!魔王軍デス!」
スタン「急ぐぞ!!村を守るんだ!」
襲われた村……
マナナ「ひ…ひどい……辺り一面焼け野原だ…」
スタン「よくもこんなことを…魔王軍め…!」
02「生存者アリ!生存者アリ!」
スタン「わかった、すぐ行く!…すみません!大丈夫ですか!?すぐに治療しますので!」
瀕死の村民「あ…あぁ…ダメ…だ…今すぐ……ここから……離れろ…!」
スタン「何言ってるんですか!怪我人を放っておけるわけ…」
ゾッ
殺気。
この場にいる誰もが悍ましいほどのソレを感じ取った。瞬間──
ドガァァン!!
スタン「あ…危なかった…後一歩遅れてたらどうなってたか…。」
マナナ「ね…ねぇスタン…アレ……!」
スタン「……は?な…なんで、奴がこんなところにいる……!?」
???「ほう…今のを避けるか。随分とすばしっこいヤツだな…」
そこにいたのは、竜と見紛う程の巨体に、王と主張するような装飾を纏った魔物…間違いない。奴こそが……!
スタン「魔王…バスカー!!」
バスカー「貴様…中々見込みがあるな?いいだろう、名乗りくらいは聞いてやる。」
スタン「お…オレは戦士スタン!お前を倒すために、リタニア王国よりやってきた戦士だ!!」
バスカー「私を倒すだと?フハハハハ!!笑わせる!貴様のようなゴミに、このバスカーが倒せるとでも!?現に貴様、足が震えてるではないか!虚勢も甚だしいぞ!」
スタン「うっ…(これが魔王…なんて威圧感だ…今までの相手とは比べものにならない…けど!!)」
マナナ「スタン……」
スタン「大丈夫…気圧されるな…。……よしっ!!マナナ!02!ゼノゴン!みんなでバスカーを倒すんだ!行くぞ!!いっけぇぇぇ!!!」
マナナ「スタン!?下手に突っ込んだら…!あーもう!!」
02「ミンナ、マモル!!」
ゼノゴン「ゼ…ゼノー!!」
バスカー「ほう…このバスカーを相手に虚勢だけで向かってこれるとは…面白い!余興のついでだ、その無駄な抵抗を楽しませてもらおうか!!そして、圧倒的な力の差に絶望するがいい!!!」
スタン「やぁーーっ!!」
ガキンッ!
バスカー「その程度か…?雑魚がぁ!!」
ドゴッ!!
スタン「ぐあぁっ!?」
マナナ「スタン!よくもスタンを…!!"エアロ…ブースト"!!」
ビュォォォォ!!
バスカー「ほう、このバスカーに対して風魔法か…。発想は悪くないが…この程度の風、痛くも痒くもないわ!!」
マナナ「そんな…アイツ、火属性のはずなのに…全然効いてない…!」
02「治療カイシ!シッカリシテクダサイ、スタン!!」
バスカー「ほう、あのロボが回復役か。なら……」
マナナ「っ!?02!その場から逃げ…」
バスカー「砕け散れぇ!!」
ドガァァンッ!!
スタン「あっ……02!!」
02「ス…スタン……ブジミタイデスネ…ヨカッタ……デ…ス………」
スタン「02ー!!」
バスカー「まずは一匹…さぁ、次は誰が死ぬ番だ?」
この時、スタンに思い浮かんだのは、たった一つの無情な答えだった。
スタン(勝てない。駄目だ…シンプルに力の差がありすぎる…。どう足掻いても負けるビジョンしか見えない……終わりなのか…?死ぬのか?こんなところで……)
ゼノゴン「ゼノー!!」
バスカー「うん?此奴は……」
スタン「ゼノゴンっ!」
バスカー「成程…その額の宝石……貴様、オレマテリアから生まれたモンスターだな?貴様が成体まで成長していれば、流石の私でも脅威になり得たかもしれんな。しかし所詮は幼体。何もできない、ゴミクズ以下よ!!」
バキィっ!!
ゼノゴン「ゼノッ!?」
スタン「ゼノゴーンっ!!」
バスカー「アレの種族となると、多少厄介だな。後続の憂いは……消しておかねばな…」
スタン「や…やめろ……。」
バスカー「死ね。」
スタン「やめろぉぉぉぉっ!!!」
スタンの身体は、とっくに限界を迎えていた。しかし、「大切な仲間を失いたくない。」その一心で、彼は動き出すことができた。次また攻撃を受けたら、間違いなく死ぬ。そんな状況でも、関係はない。「大切な仲間を守りたい」。
その思いが…奇跡を起こした。
カッ!ドォォン!!
バスカー「うん…?」
スタンに光が降り注ぐ。そして、そこに現れたのは……
マナナ「スタン?その姿……」
スタン「……魔王バスカー、もう容赦はしない。今出せる全力を持って、貴様を倒す!……赤騎士スタン、行くぞ!!」
バスカー「フッハハハハ!!この土壇場でクラスチェンジを果たしたか!…面白い、少しは楽しめそうだ!!」
スタン「なんのっ!!」
ガンっ!
マナナ「ば…バスカーの攻撃を…防ぎきった!?」
バスカー「ほう…やるではないか!!」
スタン「次は、オレの番だな!小細工はナシだ…!」
バスカー「来るか!!」
スタン「赤騎士のー…聖・剣!!」
ズバァァァンッ!!!
バスカー「ぐぬぉあッ!?」
スタン「…分かったか!!」
マナナ「やった…バスカーにダメージが入った!!」
バスカー「フ…フフフハハ…ハーッハハハハ!!このバスカーに傷を負わせたヤツは、久方ぶりだ…!この勝負、今この場で終わらせては勿体無いな!!」バサッ!
スタン「待て、バスカー!まだ決着はついてないぞ!!」
バスカー「気に入ったぞ、スタンとやら!この勝負、しばらくお預けだ!この決着は、我が城でつけさせてやろう!!せいぜい私の元まで来るがいい!ハーッハハハハ!」
スタン「と…とりあえず、退けたということでいいのか…?」
マナナ「す…すごいよスタン!!まさかクラスチェンジして、バスカーを撤退させちゃうなんて!!」
スタン「あぁ…でもアイツ、間違いなく全力の半分も出してなかった。多分本気を出されたら、オレ達では敵わなかっただろう。……そうだ!02は!?」
マナナ「あっ!そうだった!!02!大丈夫!?」
02「損壊率70%ヲ突破……非常用バッテリー…起動。…スタン、マナナ、ゼノゴン…早急ナボディノ変更ヲ…要求…シマス……。」
スタン「よ…よかったぁー!なんとか生きてるみたいだ!」
ゼノゴン「ゼノー…(泣)」
スタン「ゼノゴンもありがとう。オレ、お前を守りたいって一心で動けたんだ。今ならハッキリ言える。お前は最高のパートナーだ!!」
ゼノゴン「ゼノー…!(喜)」
スタン「でも、今回の戦いでわかったよ。オレ達はまだまだ強くならなきゃいけない。そういうワケで、これからすべきは特訓だ!!いっぱい強くなって、今度こそ皆でバスカーを倒すんだ!!」
一同「「「オー!!(ゴーン!)」」」
バスカーとの遭遇を経て、見事クラスチェンジを果たしたスタン。
この出来事より、彼の心には更なる正義の心が宿り、仲間の結束も、かなり強固なものとなった!
頑張れスタン!負けるなスタン!!冒険はまだまだここからだ!!