前回、見事クラスチェンジを果たしたマナナール。
こうしてまた、魔王に一歩近づいたスタン一行だったが、ある課題が一行を襲う。それは…。
マナナール「うーん…ボット02、どうやって直そうかぁ…?」
スタン「流石に、ここまで酷い損傷は初めてだからな…。これからの旅にも、ついていけるかどうか……。」
ボット02「ガ…ガガ…ミンナノ…ヤクニ…タチタイ…。オイテイカレタク…ナイ…。」
マナナール「……よし、スタン!頑張って02のこと直せそうな人を探そう!流石にこのままは可哀想だよ!」
スタン「そうだな。そうと決まればやるべきことは一つ、聞き込みだ!」
スタン一行は、ボット02を修理するため、通りすがりの旅人達に聞き込みを試みた。
しばらくして…。
旅人「ロボットを直したい?……そういえば、近くの村に最近になって、『砂縛』の方から変わり者の機械技師が来たって聞いたような…」
スタン「本当か!?ありがとう!」
マナナール「『砂縛』…確か、海を超えて西の大陸にある砂漠地帯だよね?その機械技師さん、随分遠くから来たんだね。ま、行ってみる価値はあるんじゃない?」
スタン「だな!皆、近くの村へ出発だ!」
ゼノゴン「ゴーン!!」
とある村…
スタン「ここで合ってるよな?」
マナナール「多分…。近くの村って言ったらここだと思うけど…うん?あそこ、なんか変なテントがあるけど…もしかしてあそこにいるのかな?行ってみよっか!」
如何にも怪しげなテントの中に入ると、そこには緑の服装に身を包み小型ロボットを連れた人がいた。
???「誰だ?こんなおいぼれに、何の用だ?」
スタン「すみません、実は直してもらいたいヤツがいまして…。」
???「ほう…どれ、ワシが見てや…うん!?お前さん…もしや02か!?」
02「ガガ…ソノ声ハ…ハ…カセ…?」
マナナール「博士?もしかしておじさん、02のこと知ってるの?」
???「……知ってるも何も、こやつを作ったのは、他ならぬワシだからな。まぁ座りなさい。02の修理ついでに少し話をしてやろう。」
スタン「そ…それじゃあお言葉に甘えて…。」
???「改めて自己紹介をしておこう。ワシはドクトル。機械弄りしか能のない、しがない技術者だ。そして02ら、ロボ達の産みの親でもある。」
マナナール「すごい…もしかして、世界中にいるロボ達って、みんなドクトルさんが作ったんですか?」
ドクトル「あぁ、そうだとも。何なら、ワシ自身もロボットだからな。」
そう言うとドクトルは、機械の身体を見せてくる。
ゼノゴン「ゼノッ!?(ビックリ)」
スタン「驚いたな…。まさか自分自身をロボットに改造したのか?」
ドクトル「ああ、随分と前にな。だから他の者より長生きしてるつもりだ。」
スタン「そうなのか…。でも、なんでまたこんな場所に?」
ドクトル「……ワシはかつて、多くの過ちを犯し、多くの家族達を失ってきた……。その罪滅ぼしの旅をしていると言っておこうか…。」
マナナール「罪滅ぼし…。」
ドクトル「のう、お前さんら。機械達にも、心はあると思うかね?」
スタン「心…ですか?……少なくとも、02にはあると思います。アイツは、いつもオレ達のために治療してくれて、とても献身的なロボでした。」
ドクトル「…そうか。それが聞けて良かった。ワシは、ロボにも心はあると信じておる。ロボ達にも宿るその心を、ワシは愛しておるのだ……。」
スタン「ドクトルさん…。」
ドクトル「話が長くなってしまったな。さて、これはまた酷くやられたものだ…。さぞ激しい戦いだったのだろう。」
スタン「…はい。魔王との戦いの時に、オレを治そうとして、オレを庇って…。」
ドクトル「……そうか。お前も頑張ったのだな……。よしわかった。流石にこの状態の02を完全に修復するのは不可能と見た。なのでいっそ、こやつを改造しパワーアップさせる!」
マナナール「できるんですか、そんなこと!?」
ドクトル「あぁ、こやつの心である『ハート』さえ無事ならば、心はそのままに修理・改造は可能だ。少々時間がかかる。また明日、ここに来なさい。お前さんらのために頑張ったこやつのためにも、必ず改造は成功させてみせよう。」
スタン「ありがとうございます!よろしくお願いします!」
02をドクトルに預け、村の宿で休むことにしたスタン達。
「ロボにも心はある。」そのことを改めて考えさせられたスタンは、大切な仲間が戻ってくることを信じて、眠りについた。
そして翌日……
スタン「ドクトルさん!02はどうなりました!?」
ドクトル「おお、お前さんらか。丁度呼びに行こうと思っていたところだ。」
マナナール「と言うことは…!」
ドクトル「あぁ、無事改造は成功だ!では、出てきなさい。大切な仲間達が迎えにきてくれたぞ。」
ドクトルがそう言うと、テントの奥から、生まれ変わったボット02が姿を見せた。
ドクトル「では、紹介しよう。ボット02改め、ボット03だ!」
ボット03「ミンナ、シンパイカケテゴメンネ。モウダイジョウブダヨ!」
スタン「良かったな…02…いや、03!心配したんだぞ!」
ゼノゴン「ゼノー…!(お目目キラキラ)」
03「コレデマタ、ミンナノヤクニタテルヨ!コレカラモタスケルネ!」
マナナール「うん!これからもよろしくね!03!」
ドクトル「03や、良かったな。これでまた冒険に出れるぞ。」
03「ハイ、ハカセノオカゲデス。アリガトウゴザイマシタ!」
ドクトル「礼には及ばんよ。…さて、お前さんらは、また旅に出るのかね?」
スタン「はい。オレ達は魔王を倒して、平和を取り戻さなければならないので!」
ドクトル「そうか…。昔の友人を思い出すな…。そうだ、もし"レイピアを携えた剣士"に出会ったら、『ワシは元気にやっている』と伝えてくれないか?そやつは、ワシの古い友でな…。」
マナナール「そうですか…。わかりました!では絶対、伝えておきますね!」
ドクトル「あぁ、よろしく頼んだよ。」
03「デハハカセ、イッテキマス!」
ドクトル「あぁ…達者でな。」
こうしてドクトルに別れを告げ、ボット03と共に村を後にしたスタン一行。
魔王城まであともうすぐ!決戦の時は近い!!
マナナール「ねぇ、ふと思ったんだけどさ。」
スタン「うん?どうした急に?」
マナナール「いや…ドクトルさんって、自分を改造したサイボーグで、他の人より長生きしてるって話でしょ?だったらその剣士さんって…今どうしてるんだろうって……。そもそも、生きてるのかなぁ…?」
スタン「…さぁな…。」
実はドクトルの友人は、長い時を超えてまだ長い旅の最中なのだが、それはまた、別のお話…。