校舎へと帰って来てみんなで会議をする。だが、それは楽しい雰囲気ではなく、重い空気だった。
「……ふう」
「もうっ、一体何なのよ!」
「カイザーコーポレーションは、あそこで一体何を企んで……?」
「『宝物を探している』と言っていましたが……」
……うーん。本当は何だったっけ……。原作の知識を結構忘れてしまっているので中々思い出せない。もうちょっとで思い出せる気がするんだけど……。……あっ!そうだ!船だ!宇宙まで行けるやつ!名前は確か……アトラ・ハシース?とかウトナピシュティム?とかだった気がする。どっちかは忘れたけど、思い出せてスッキリした。じゃあ本当に宝探しなのか。
「あの砂漠には何も無いはずです。でたらめを言ってるんだと思います。石油など、お金になりそうな地下資源は何一つ残っていません……。はるか昔に、すでにそういう調査結果が出ているんです」
「だとすると、どうして……」
「……いや、本当に宝探しかもよ?」
「え?いや、今言った通り石油などの地下資源は残っていません。なので宝探しではないと思います」
「んー……。石油とかそういう物じゃなくてね。あるんだよ、アビドス砂漠には」
「……何がですか?」
「例えば……ヘビみたいな形のデカい機械とか、宇宙まで行ける船とか」
よくよく考えたらなんでアビドス砂漠にビナーっているんだろう?居心地がいいとかあるのか?ないなら出てって欲しい。凄く邪魔。やっぱ理由あろうがなかろうが消えてしまえ。邪魔だ。
「……はい?」
あっ駄目だ。何言ってんだコイツって顔してる。ちょっと恥ずかしい。
「いやいや、今そんな事言ってる場合じゃないでしょ!3000%とか言ってなかった!?」
「は、はい。そうですね。保留金も要求してきましたし……あと一週間で、3億円だなんて……」
よし。ちょっと恥ずかしかったから有耶無耶になって良かった。
「……行ってくる。あそこで何をしているのか、調べないと」
「し、シロコ先輩!?行くって、一体どこへ……?」
「PMCの施設。徹底的に準備すれば、何とか潜入できると思う。行って、何をしてるのか確認する」
「ま、待ってシロコ先輩!それより今は、借金の話の方が先でしょ!」
「……借金はもう、真っ当なやり方じゃ返せない。何か、別の方法を……」
……銀行でも襲う気か?
「だ、ダメです!それではまた……」
「……私はシロコ先輩に賛成!学校が無くなったら全部終わりなんだから、もうなりふり構ってられない!!」
「そんな、セリカちゃん……!?」
「セリカちゃん待って!そんなことしたら、あの時と同じだよ!?」
「そ、そういう意味じゃない!そうじゃなくて、でも……!」
「あの時ホシノ先輩が止めてくれたのに、自分から進んで犯罪者になるの!?」
「わ、私は……」
……一応僕も止めに行った気がするんだが?やっぱり僕の印象って不審者なのだろうか?悲しい。
「……」
「ほらほら、みんな落ち着いて〜。頭から湯気が出てるよ?」
「ん……」
「……はい、すみません……」
「……ごめん、こんな風にしたいわけじゃなかった」
「うん、みんな分かってるよ。シロコちゃんも、いい子だからね。
「……」
「まっ、とりあえず今日はこの辺にしとこう。うへ〜、じゃあ解散解散〜。一回頭を冷やして、また明日集まることにしようよ。これは委員長命令ってことで」
「"……そうだね。とりあえず、みんな一旦帰ろう"」
──ノノミ、アヤネ、セリカの3名は帰宅し、校舎に残っているのは僕、ホシノ、シロコ、先生の4人だ。
僕もこっそり帰ろうとしたが、普通に教室に閉じ込められた。僕なら壊せるが、大きな音がしたら直ぐにホシノが来るだろう。だから逃げれない。
……が!僕を舐めてもらっては困る。これでも僕はスライム?だ。音を立てず外に出る程度造作もない。
本来の姿へと戻り、小さな隙間からニュルッと外に出る。やった!自由だ!キヴォトス最強格といえども所詮はホシノもただの子供なん「スイ?何やってるの?」
……なんだか既視感のある光景だ。ここで振り向いたらホシノが……いや、違う!今度こそ幻覚に決まって「早く部屋に戻らないと怒っちゃうよ〜?」
「申し訳ございませんでしたホシノ様。直ちに部屋へ戻らせて頂きます」
ホシノを怒らせたら終わる!だから時には無様を晒してでも怒らせない事が重要なのだ。僕は急いで教室に入った。
──部屋の中、ふたりで話をする。
「……先生とシロコは?」
「ふたりはもう帰ったよ?私もスイが大人しくしてるか見たら帰るつもり」
「……そっか」
……この後の展開はちゃんと覚えている。だから、阻止しなければ。
「……ねぇ、ホシノ」
「ん?どうしたの?」
「……この後さ、黒服のとこ行くつもりでしょ」
「っ!?……いや〜、なんの話だかおじさんには分からないな〜?」
「……退部届けの紙、見たよ」
「あれは……ただの気の迷いだからさ、もう破いちゃったよ〜」
「……2枚とも?」
「へっ!?同じ場所には置いてな……!」
「……やっぱりか。カマかけたけど合ってたね」
「……!」
上手く引っ掛かった!超嬉しい。一回くらいこういう頭脳プレーがしてみたかったんだよ。
「……ホシノ。アビドスを守るのに自分を犠牲にしちゃ意味が無いでしょ。先輩を犠牲にしたアビドスで、あの子達は楽しく過ごせると思う?」
「っ!それは……」
「ホシノも分かってるじゃん。ほら、今ならあの紙にサインくらいするからさ、考え直してよ」
あの馬鹿みたいな誓約書にサインするとか正気の沙汰じゃないが、ホシノが考え直してくれるんなら安い物だ。
「……スイ」
お、行けるか……?
「……ごめんね。私はやっぱり、黒服の提案を受けるよ」
「……そっか。じゃあ……」
人への擬態を解除し、本来の姿に戻る。更にその状態で人型に変形し、真っ黒な人型になる。
「蜉帙▼縺上〒繧よュ「繧√&縺帙※繧ゅi縺?h縲」
「……うへ〜、なんて言ってるか分かんないや」
ホシノもショットガンを持ち、戦闘態勢になる。
こうして再び、この場所でホシノとの戦いが始まった。
今日は特になんにもありませんでしたが、月曜日なので憂鬱です。でもご飯が美味しかったです。