その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

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ボスは言った。「今日の任務は、場所が『かの国』。君がお金をばらまいた次元だ。時間は、2000年。当時、宮永葵は、売れに売れていた。


1.大女優

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

ボスは言った。「今日の任務は、場所が『かの国』。君がお金をばらまいた次元だ。時間は、2000年。当時、宮永葵は、売れに売れていた。同じ頃デビューし、同じ頃売れ出した麩島エマという芸名の女優がいた。そして、2036年。何故か爆発的に売れていたのは、宮永葵では無く、腑島エマという歴史に変わっていた。時間管理局のデータベースは、外界がどう変わろうと、変わらない。そして、外界での差異が、『悪さ』して歴史を弄った奴がいる証拠になり、警報を鳴らす。『時間のアレルギー反応』だ。」

「アレルギー?赤いぶつぶつが出来るとか。」

「面白いね、五十嵐君。永久保存しよう。」

「いや、撤回します。『たとえ』ですよね、ボス。」

「うん。正解。ハグして欲しい?」

「いえ。正解で嬉しいです。じゃ、2000年という時間軸は、『差異』が産まれた頃ですね。」

「そう。ああ。歴史を弄っているのは盗賊団『シッパー』と言うグループ。歴史を弄ることで 何らかの利益を得ている。」

「あ。インサイダー取引みたいな?売れる方の女優で、何か仕入れておけば、プレミアで儲かる。君、頭いいね。頭いいから活躍してきた訳だ。」

「それって、褒め言葉ですよね、ボス。」

「無論だ。君が失敗しても帰れなくなっても、当局は一切関知しないので。」

「行って来ます。」

俺はMRIの機械にしか見えない装置に横たわった。

 

2000年。あるテレビ局。葵の楽屋。制作発表会。

葵が、マネージャーに泣いて訴えている。

「動かないのよ、高島。突然、動かなくなったの。」

マネージャーは、救急車を呼んで貰い、事務所から『バーター』を呼んで貰った。

『バーター』とは、諸説あるが、要するに『補欠』である。

補欠の女優は、エマである。

 

成程。俺は、3日前にタイムリープした。

エマのマンションで、そいつはいた。

「でも、先輩だし。」「今、出し抜かないと、一生追いつきませんよ。いいんですか?」「いいんですぅ。」と、言いながら、俺は2人の間に割って入った。

「誰だ、お前は?」

「その前に、『どこから入った?』じゃないの?施錠してるし。社員の振りして近づいた、『シッパー』の工作員さん。はい、ビビビデバビデブー!!」

俺は、その工作員に拳銃を向けた。

工作員は消えた。

「エマちゃん。先輩のこと好きだよね?」「はい。」

俺は、それとなく取り出した、『将来のトラブル』を見せた。エマが落ちぶれることは伏せて。

「悪い夢を見たんだ。いいね?」エマは頷いた。

そして、俺は未来へ跳んだ。

 

3026年某月某日。午後5時。時間管理局。

「工作員は、『保安檻』に送りました。エマは可哀想だったけど、売れない人生の方がマシでしょうね。」

「同情は禁物だよ、五十嵐。愛情はもっと・・・あ、失礼。かな子なら充分君を管理出来るんだったね。」

俺は複雑な気持ちだった。

 

自宅に帰ると、長いキスが待っていた。

「大丈夫。悪いムシはついてないわ。今夜も私に尽くすのよ、雄カマキリさん。」

「はい。」

出勤時間が待ち遠しくなった。

 

―完―

 

 

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