その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

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「五十嵐、金は好きか?」
「執着はありません。だから、次元管理局で仕事出来ました。あ。何か、ヒッカケですか?もうやめましょうよ、なぞなぞ。」



14.大強奪

 

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

午前9時。時間管理局。

出勤するなり、ボスは言った。

「五十嵐、金は好きか?」

「執着はありません。だから、次元管理局で仕事出来ました。あ。何か、ヒッカケですか?もうやめましょうよ、なぞなぞ。」

「趣味だ。『火乃本国』で起きた『三億円事件』を覚えているか?」

「教科書にも載った、『未解決事件』ですね。正式な事件名は『現金輸送車強奪事件』。時効が成立した、完全犯罪と言われている。」

「よい子だ。その模倣犯ではないか?とシステムが判断した『差異』が、『かの国』で見受けられた。教科書その他資料から、本来の『現金輸送車強奪事件』が消え、替わりの『現金輸送車強奪事件』が載っている。『改竄』したのは、教科書その他の資料じゃ無い、歴史だ。入れ替わった事件は、1975年発生ではなく、1974年だ。発生場所も違う。所謂『ギ〇スブック』に違う事件が載っている。従って・・・。」

「目的地の時間軸は、1974年ですね。」

 

俺は、さっさとMRIに似た移送装置に横たわった。

睡眠学習によると、1974年は意外と事件が多い。

被疑者は多分、3026年の未来人。

被疑者は、事件が多い年だから目立たないだろう、気づかないだろう、とたかをくくったのだ。

 

1974年。『かの国』。C市。

腕時計の時間軸を、『元祖』の事件の日付に合わせた。

当時の大銀行を探しまくるより、『元祖』の銀行に標準を合わせ、『元祖』の警備会社に標準を合わせた。

警備会社に忍び込んで、輸送時間を確認した。

俺の『カン』は的中した。

 

現金輸送車に追いついた白バイがドアをノックする。

「爆発物が仕掛けられています。」

「センサーは反応していませんが。」

「センサー?」

「失礼ですが、身分証を拝見出来ますか?『特殊詐欺』が流行っているので、会社から確認を義務付けられえているんです。」

男は、発煙筒を輸送車の下に転がした。

だが、不発だった。

「時間改竄未遂の容疑で逮捕、『移送』します。」と、俺は言い、奴を『保安檻』に送った。

そして、待避させていた、本物の警備員を呼び出し、こう言った。

「警察は警察でも、『時間警察』。白バイと発煙筒は貸しました。悪いが、あなた方の記憶も、ね。」

俺は、指を鳴らして、消えた・・・振りをして様子を伺った。

 

警備員達は、何故駐車しているか分からなかった。

 

確認出来たから、俺は未来へ帰った。

 

3026年某月某日。午後5時。時間管理局。

俺はタイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。

「本当に記憶消せたんですかね?」

俺の問いにボスは「気持ちの問題だ。彼らは、模倣犯の犯行も、君の存在も認知出来なかった筈。夢でもみたか?で済む。そして、元祖の事件は翌年起こる。パラレルワールドには、元祖の事件も起こらなかった次元もある。だが、それは、たまたまだ。」

 

午後7時。帰宅すると、かな子は、カップラーメンの山をベビーベッドに放り込んでいた。

確かにまだ、子供は出来ていないが・・・。

「おせち・雑煮は元日だけ。現実は厳しいのよ、安月給の旦那さん。」

 

俺は、返す言葉が無かった。

 

―完―

 

 

 

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