その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

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出勤するなり、ボスは言った。
「五十嵐、ラーメンは好きか?」
「この季節、何ラーメンでも旨いですよね。まさか・・・。」



15.大行列

 

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

午前9時。時間管理局。

出勤するなり、ボスは言った。

「五十嵐、ラーメンは好きか?」

「この季節、何ラーメンでも旨いですよね。まさか・・・。」

「その、まさかだ。今回は、『的の国』で差異が生じた。『ラーメンがらぱごす』というチェーン店が出現したが、急に出現した。3026年に乗っ取りが発生した訳じゃない。差異の根源の時間軸は、2014年だ。」

 

俺がMRIに煮た・・・じゃない、似た移送装置に横たわっていた睡眠学習によると、当時、オールバックがトレードマークの『元祖那珂蕎麦屋』が流行っていた。

 

『元祖那珂蕎麦屋』1号店。100メートルの行列を並んで得たのは、何と『予約券』だった。

俺って、辛抱強いなあ。やっと『予約券』をゲットした俺は、タイムリープした。

しかし、目の前で、社長兼店長が亡くなるのを見た。

救急車が呼ばれ、ラーメンどころじゃなくなった。

しまった。この人が亡くなる前でないと意味がない。

昨日の行列に並んでいた男を発見し、「ここって、創業何年でしたっけ?」と尋ねた。

「1924年だから20年前だな。変らない味で・・・。」

俺はマスコミの振りをして、お通夜に『行列』した。

いた。睡眠学習で見た、『ラーメンがらぱごす』の創業者だ。

待てよ。『元祖那珂蕎麦屋』那珂弥一郎が亡くなったのは、冬だ。暑いなあと思っていたら、今この時間軸は春だ。半年前に時間がずれている。そうか。俺は那珂弥が亡くなった時に来たが、データベースでは、半年後に死ぬことになっている。死因は『多臓器不全』ということだが、怪しいな。

 

俺は、昨日の夜に1号店に行った。

いた。

「あれ、明日、チェーン店を受け継いで、『ラーメンがらぱごす』を創業する、又吉さんだあ。」

「何をー。」又吉は包丁を持って向かって来た。

俺は、ヒョイと交わし、手をかざした。『保安檻』に送ったのだ。

 

3026年某月某日。午後5時。タイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせて、ボスに報告に行った。

「元に戻ったけどさ。俺、前のラーメンの方が好きだったな。」

目の前にはラーメンどんぶり。いつ食ったんだ?

 

午後7時。帰宅すると、いい匂いがした。

「店屋ものだけど、いいよね。」

俺は食べている内に、気になり尋ねてみた。

「これ、どこのラーメン?」

「『ラーメンがらぱごす』よ。

 

俺は、吹き出した。

 

―完―

 

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