その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

17 / 31
「高い所、だよね。」
答、決まってるならきかなくていいと思うが。
「答、決まってるならきかなくていいと思うが、って?


17.大展望

 

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

午前9時。時間管理局。

出勤するなり、ボスは言った。

「五十嵐、高い所と女房、どっちが苦手だ?」

「そりゃあ、にょ・・・。」

「高い所、だよね。」

答、決まってるならきかなくていいと思うが。

「答、決まってるならきかなくていいと思うが、って?それじゃ、面白くないだろう。差異が生じたのは、『火乃本国』。お前がホワイトホールに悪い職員達を葬った次元だ。ちょっと行きすぎだが、まあいいだろう。で、3026年では、『東洋スカイツリー』の2つの展望台の内、地上350メートルの方の展望台が閉鎖されたままだ。オープンした2012年には、地上350メートルの付近と地上450メートルの付近に展望台があった筈だが、2013年には閉鎖されている。それが差異の原因と考えられる。1個でもありゃあいいじゃないか、って言えるか?」

「言えませんね。じゃ、シッパーが何らかの未来の技術あるいは超能力で『封印』したんですか。地上450メートルの方の展望台は無事なんですよね?」

「うん。エレベーターは、そこを素通りして450メートルまで上がる。」

 

俺は、何時までも馴染めない、MRIに似た移送装置に横たわった。

睡眠学習によると、電波塔として活躍した東洋タワーの老朽化と、電波のデジタル化切り替えの為、新しく東洋スカイツリーがオープンしたようだ。惜しむ声もあり、他の用途もあって、東洋タワーも残された。

 

2013年。『火乃本国』。

レーダー照射事件にバイトテロ事件。この年も事件が多い。

東洋スカイツリーの近くのインターネットカフェでタイムリープして順に探しだした。

2月1日に、異変が起きた。

突如、エレバーターは350メートルの展望台で爆発事故が起こったのだ。

一時運行停止して、復旧に1ヶ月かかった。死者は100人。

そうか。エレベーターが止まれなくなったんじゃない。止まらないようにしたんだ。

俺は、1月31日にタイムリープして、展望台をうろついていたら、見付けた。

明らかに、この時代のファッションの素材ではない服を着た、ミニスカのオンナを。

俺は、元々センスの悪い背広を着ているから目立たない。

彼女は、溶け込んでいると思い込んでいるが、やはり違う。メイクもだ。

そして、バッグ。

セカンドバッグはいいとして、スーツケースは目立たないようで目立つ。

やはり、素材が違うから。

拳銃を持った男が周囲を見回し、「みんな動くな!」と、無声映画の台詞みたいなのを言った。モデルガンか。

現地調達のバイト君か。つまり、陽動だ。

それとなく逃げたオンナを追うと、売店の1つに逃げ込んだ。

俺は、そっと『見えない鎖』で縛り、『保安檻』に送った。

そして、バイト君に近寄り、こう言った。

「撮影、終ったよ。」

俺は、足早に移動し、未来に跳んだ。

 

3026年某月某日。午後5時。タイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせると、ボスが言った。

「エレベーターの故障じゃなかったとはな。流石、五十嵐は『オンナ』を見る目があるな。管理官とも・・・。」

「お先でーっす。」

 

午後7時。 帰宅すると、『ヤマンバ』がいた。

「2013年は、もうそれ、終ってる。実は、時代に合わせた積りのシッパーに、ガン黒の跡があったんだ。かな子。サービスするから、そのメイク、止めて。」

「やっほーーーいい!!」

そう言って、彼女は洗面所に向かった。さては・・・。

 

 

―完―

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。