その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

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「五十嵐、プロレスは好きか?」
「子供の頃、よく観ましたね。」
「熱狂的なファン?」
「熱狂的なファンじゃないけど・・・あ、今回の指令ですか。」



24.大興奮

 

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

午前9時。時間管理局。

出勤するなり、ボスは言った。

「五十嵐、プロレスは好きか?」

「子供の頃、よく観ましたね。」

「熱狂的なファン?」

「熱狂的なファンじゃないけど・・・あ、今回の指令ですか。」

「俺は、頭のいい部下を持って幸せだ。差異が生じたのは、『算の国』。お前が阪田尭世と出逢った次元だ。3026年。『算の国』のプロレス年鑑では、プロレスのスターリッキー・サンの死亡が1968年になっている。ところが、システムのデータベースではリッキーは1963年に死亡となっている。5年位良いじゃないか?と思うか?プロレスの大流行したのは、それから20年後に変ってても?」

 

俺はMRIに似た移送装置に寝転がり、考えた。

多分、シッパーに唆された者が過去に跳んだに違い無い。

リッキーを長生きさせたくないか、って甘言で。

 

1963年。『算の国』。

データベースの記録では、「スーパースターである証拠を見せてみろ」と言いがかりを付けられ、しらふでないリッキーは酒屋の外で簡単に刺され、亡くなったとあった。

フィクションのスターでも、普段はスーパースターではない。

ましてや、格闘技はフィクションではない。それに、素人相手の私闘はタブーだ。

 

仲間や弟子と酒屋に向かうリッキー。物陰から様子を伺っている男、それを見張っていいる男の子。

俺は、涙を呑んで、見張っている男を予告なく『保安檻』に跳ばした。

見張っている男の子は、後の歴史に関与した男の子だ。

彼は、自分が助けたと有頂天になっていたが、違う人物、弟子の一人にリッキーは殺されている。

 

3026年某月某日。午後5時。時間管理局。

タイムレコーダーシステムで体内時計をスキャンしていると、ボスが近寄ってきた。

「今日中には解決しそうにない。だが、少年は、『算の国』に強制送還され、裁かれることだろう。結局、5年後に殺されることを知って、『殺してくれ』と喚いたそうだ。歴史は残酷なものだ。」

 

午後7時。買物をして帰宅すると、かな子は花占いをしていた。

「帰る、帰らない、帰る、帰らない、帰る、帰らない・・・ねえ、私の主人を知らない?」

 

「買って来たけど。七草がゆのパウダー。要らないかな?」

「いる。」

かな子は、ひったくって、夕食の準備にかかった。

 

女心の移ろい易さは、よく分からない。俺は、頭を抱えた。

 

―完―

 

※このエピソードでは、実在の歴史上の人物「力道山」をモデルにしていますが、飽くまでもフィクションとして記述しております。問題があるようでしたら、改修いたします。

クライングフリーマン

 

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