その名は時間管理局   作:クライングフリーマン

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「五十嵐、お前は、奇跡を信じるか?」
「はい。かな子に出逢ったのも、再会して共に闘ったのも、俺の嫁になったのも・・・。」
「もういい。


46.大奇跡

 

============== これは、勿論フィクションです。 =======

俺の名は、加賀見進。別名「異次元の殺し屋・万華鏡」。次元を渡り歩く殺し屋をしていたが、時間管理局に『異動』になった。俺の使命は、この未来世界(3026年)から、所謂タイムリープをして逃げた犯人を追って、『悪さ』をしていた場合、逮捕し、局に移送させることだった。殺しはしないが、痛め付けること位は許されている。

今の俺は、『異次元のパトロール警官』。次元の『調整係』だ。

 

午前9時。時間管理局。

出勤するなり、ボスは言った。

「五十嵐、お前は、奇跡を信じるか?」

「はい。かな子に出逢ったのも、再会して共に闘ったのも、俺の嫁になったのも・・・。」

「もういい。お前、『傾向と対策』を練ったな。まあいいだろう、差異が起こったのは、『自の国』。お前が、イジメに遭っている知事を救った次元だ。時間軸は、2010年。データベースによると、小惑星探査機『ひちょう』が宇宙から無事奇跡的帰還したことになっているが、『自の国』の3026年の年鑑では、失敗に終って、後年、改めて2号を飛ばしたことになっている。」

「詰まり、帰還した『ひちょう』を盗んだヤツがいるかも知れないんですね。」

「そうだ。残骸がまるで見つからなかったから、隕石だったかも知れない、ということになり、宇宙を漂っているに違い無いとも言われた、と記されている。」

 

俺は、急いでMRIに似た移送装置に寝転がった。

睡眠学習によると、この実験に隣国は干渉していたそうだ。

詰まり・・・。

 

2010年。『自の国』。

探査機が着陸した筈のブーメラン砂漠に着陸する寸前、隣国の戦闘機が打ち落とし、海の藻屑に消えた。

 

俺は、タイムリープして、3日前の宇宙開発局に跳んだ。

案の定、局員達は、帰還しそうだと喜び合っていた。

その開発室から、ブリーフケースを持った男が外に出てきた。

公園で、男はそっとブリーフケースを開け、USBメモリを挿し込んだ。

だが、USBメモリは消えた。俺が消したからだ。そして、その男を即座に『保安檻』に送った。

「ハッキングした方が早かったろうに。残念だな。」

俺は、3日後にタイムリープし直した。

国中が歓喜に溢れていた。

シッパーの歴史干渉・改竄は多岐に亘る。

俺は、絶対、許さない。人々の希望を奪うなんて。

 

3026年某月某日。午後5時。時間管理局。

タイムレコーダーシステムに体内時計をスキャンさせた。

ふう。ギリギリセーフか。

 

「ご苦労様。お前が送ったシッパーは、一番思い刑になるそうだ。」

 

午後7時。帰宅すると、かな子が変な地球儀を見ている。

「私達の次元、ってどこかしら?」

「さあ。晩飯は?」「要るの?」

「要るよ。夕飯が必要か不要かって、議論する次元の話じゃないだろ?」

「え?どの次元???」

 

ダメだこりゃ。

 

―完―

 

※小惑星探査機「はやぶさ」(初号機)は、2010年(平成22年)6月13日にオーストラリアのウーメラ砂漠にカプセルを帰還させました。約7年におよぶ宇宙航行と度重なるトラブルを乗り越え、小惑星イトカワの微粒子を持ち帰るという世界初の快挙を成し遂げました。

帰還日: 2010年6月13日(夜)

場所: オーストラリア南部・ウーメラ砂漠

状態: カプセルを分離後、地球の大気圏に突入し、燃え尽きて運用を終了

なお、後継機である「はやぶさ2」は、2020年12月6日に帰還しています。

 

 

 

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